掲載日:2025年5月15日

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知事定例記者会見

知事記者会見について

  1. 知事記者会見は基本的に毎週水曜日に開催されます。知事の日程が確保できない場合については、開催されないことがあります。
  2. 知事記者会見は動画でもご覧いただけます。下に掲載しているYouTubeをご覧ください。
  3. 会見動画や会見録の公開日は次のとおりです。掲載が遅れる場合もありますので、ご了承ください。
    ・会見動画(手話なし):開催した日の夕方
    ・会見動画(手話あり):開催した日の翌々日※知事発表項目がある場合のみ
    ・会見録:開催した翌日の夕方

次回の知事記者会見は、令和7年5月21日(水曜日)午前11時30分から行われる予定です。

本会見録及び動画は、記者会見の内容を編集の上、掲載しています。

知事定例記者会見

【知事発表項目】について、手話通訳を導入しています(原則、会見日の翌々日公開)

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【知事発表項目】自動車税種別割の納期内納付について

村井知事

 それでは、自動車税の種別割の納期内納付についてお知らせをいたします。

 まず、職員が税金を使わず、自分の力で新たなPR動画の作成をいたしましたので、職員作成のPR動画、まずこちらをご覧ください。

 (動画放映)

 いかがだったでしょうか。ご覧いただきましたとおり、毎年5月は、自動車税の種別割の定期賦課と納付の時期となっております。

 今年度の自動車税種別割の課税台数は約92万台、税額にして約325億円となり、県税全体3,356億円の約1割を占めている、県民の皆さまの暮らしを支える貴重な財源となっております。

 納税通知書につきましては、5月上旬から各ご家庭に順次お届けしており、納期限は6月2日月曜日となります。既にご納付いただいた方々につきましては、大変ありがとうございました。私も納付を完了しております。

 また、キャッシュレス納付の一環として、令和5年度から、地方税統一QRコードを用いた納付方法を追加し、納税通知書に印刷されたQRコードを読み取ることで、スマートフォンの決済アプリやクレジットカードによる納付ができるようになりました。

 本県では、昨年4月に「みやぎキャッシュレス納付推進宣言」を発し、公金のキャッシュレス納付を推進しておりますので、いつでも、どこでも、簡単な納付ができる、キャッシュレス納付のご利用をぜひお願いいたします。

 なお、自動車税種別割の納期内納付率は、令和2年度に80%を超え、令和6年度は過去最高の84.71%となりました。

 県民の皆さまにおかれましては、キャッシュレス納付の活用も含めまして、納期内納付にご協力をよろしくお願い申し上げます。

 以上でございます。

記者発表資料(PDF:932KB)

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仙台医療圏の病院再編について

Q

 4病院再編構想に関して伺う。東北労災病院移転断念を受けて、昨日、仙台市の郡市長が定例会見の中で、仙台医療圏の医療提供体制について県と市の理解にそごがあって、今後も県との協議が必要との認識を示した。こうした郡市長の発言に対する村井知事の所感や仙台市との協議の意向について聞かせてほしい。

村井知事

 その前に、ちょっと私から、質問には答える形にはなっていないんですけれども、皆さんのお手元に4枚ペーパーを配りました。これは私がよく講演で使う資料なんですけれども、初めての方もおられるので、本当に簡単に説明をさせていただきたいと思います。

 そもそも仙台医療圏の4病院の統合・合築に向けた話を進めたのには幾つか理由があるんですけれども、1つ大きな理由として、救急搬送時間の問題がございました。宮城県は平成17年、私が知事になったときに救急搬送時間が、地図の下に書いてございますけれども、47都道府県で46位でした。それからいろいろ工夫をいたしまして、今現在は、だいたい47都道府県の40位前後、令和4年は43位だったということで、非常に救急搬送時間が長い県ということです。つまり、助かる命が助からなかったり、軽い障害で済むのに重い障害になってしまうということであります。

 特に、この仙台医療圏につきましては、黒川地域と名取、あぶくま、この辺の地域の人たちの搬送に非常に時間がかかっていました。これを何とかして短くしなければならないということで名取、そして富谷のほうに病院を持っていったらどうだということでお話をさせていただきました。

 次のページをご覧いただきたいと思いますが、これが宮城県全部の地図であります。医療圏が全部で4医療圏ございます。一番上、北側が大崎・栗原医療圏、そして沿岸部が石巻・登米・気仙沼医療圏、そして南に仙南医療圏、そして真ん中に仙台医療圏というものがございます。

 宮城県全体で地域医療支援病院と呼ばれる、かなりレベルの高い二次救急を担当できるような大きな病院が13(訂正:14)の病院なんですけれども、その13(訂正:14)のうち、大崎・栗原医療圏には大崎市民病院1つしかないです、この広いエリアにです。石巻・登米・気仙沼医療圏には石巻赤十字病院1つしかないです。仙南にはみやぎ県南中核病院1つしかなかったということでございます。仙台医療圏には、そのうち11の病院があるということでございます。非常に仙台医療圏は、そういう意味では恵まれた地域であるということになります。

 3ページ目をご覧ください。

 では、仙台医療圏の中でどうなっているかと言いますと、先ほど言った11の病院のうち、塩竈市に坂病院があるんですが、この坂病院だけが仙台のほかにありまして、それ以外は全部仙台に集中しているということになります。しかも、東北大学はさらにレベルの高い特定機能病院ということですので、東北大学病院も入れますと、この仙台市内の中に10(訂正:11)の大きな病院が集中しているということでございます。これを黒川と、そして名取のほうに1つずつ持っていったらどうだというのが私どもの考え方です。

 仙台市長さんは、ちょっと分かっておられないかなと思うのは、これは仙台市医療圏ではなくて仙台医療圏の中でどう病院を配置するかということですので、仙台医療圏の中で適正な配置をしなければならないと考えています。

 市長のお話はよく分かるんです。市民目線で考えると、病院は1つでも2つでも多い方がいいと。そのとおりだと思うんですけれども、先ほど言ったように、仙台医療圏全体で考えなければならないということと、もう1つは、病院の経営という視点、これが非常に重要だということです。たくさん1つのまちに集中しているということは、当然、患者の取り合いになってしまうということです。

 4枚目をご覧いただきたいんですけれども、これは日本赤十字社の医療事業推進本部長ということで、今回、統合問題について矢面に立って調整をしてくださっている渡部先生のコメントです。新聞に載ったコメントでございますけれども、医療継続のためには移転せざるを得ないんだと。経営はかなり厳しい。統合が進まないと仙台赤十字病院自体の閉院も検討せざるを得ません。医師の体制が必ずしも充実しておらず、患者の単価や病床稼働率が低い。仙台市は大病院やそれに準ずる病院が多い。人口が減れば、同じ地域では大病院しか生き残れず、移転するしかない。大都市での再編は初めてのケースでありますけれども、人口が多く、病院が集中する地域での再編のモデルケースとなるということが書かれました。

 労災病院さんは、今回、結局白紙に戻りましたけれども、そもそもスタートするときには、近くに新しい病院が移ってくるということもあって、今後、経営がさらに厳しくなるということもあり、県と一緒になってよりよい条件である富谷のほうに移ったほうがいいのではないかということで検討を始めていただいたということでございました。

 質問にお答えをいたしますけれども、県と仙台市にそごがありということで、これは恐らく、根本的なところは、病床の数だと思います。私は急性期病床が多過ぎる、そして仙台市長は決して多くないんだと。救急車を呼んでお願いしても病院に運ばれないケースがあるということだと思います。

 確かに、救急車を呼んですぐに運ばれないケースもあるんですが、これは実は病床が足りないからというよりも、対応できるお医者さんがその場にいないあるいはいても別の手術をしていて対応ができない、そうやって断られるケースのほうが圧倒的に多いんです。

 皆さん、1回、県の出す資料だけだったらなかなか仙台市長も信用していただけないと思いますので、皆さん独自に、今言った11(訂正:10)の病院、東北大学を含めて12(訂正:11)の仙台市内の病院の病床稼働率を調べてみたらいいと思います。軒並み100%というならば、これは当然、仙台市長のおっしゃるとおりだと思いますけれども、病床稼働率はだいたい8割とか、8割前後、切っているところも結構あります。つまり、ベッドが足りないのではなくて、逆にベッドが多いです。でも、医療スタッフが足りなかったり、先生が別の患者に対応していたりとか、そういう理由で救急車が搬送できないということでございます。

 今回、労災病院が断念されましたけれども、29ある労災病院の中で黒字の病院もあります。実際、横浜の労災病院は非常に黒字が大きいので、今回、病院を建て替えます。労災病院の中でも建て替えをする病院もあるそうです。でも、東北労災病院は建て替えができなかった。

 同じ労災病院の中で黒字の病院もあり赤字の病院もある。同じ組織の中にぶら下がっておりますので、基本的に同じやり方でやっている。診療報酬も全て一緒です。薬価も同じです。それなのに黒字と赤字、どこで差が出たかというと、もう間違いなく患者の数です。患者の数が多ければ黒字になり、少ないと赤字になる。もちろん診療報酬の問題もありますけれども、やはりそこが一番大きいということです。

 仙台市内にこれだけ病院が集中しているということは、もう患者の取り合いになっているということなんです。ですから、このままの状態が続くと、あと15年もすると高齢者の数が減り始めますから、20年もするとかなり減ってまいります。今は当然、高齢者の数が増えておりますから、病床が必要だとおっしゃるかもしれませんけれども、今後15年、20年すると、一気に病院経営が悪くなる。その前にしっかりと手を打って、仙台医療圏の中で病院を減らさないようにするためにはどうすればいいのかということを考えることが、私は非常に重要だと思います。

 そういうこともあり、1つ1つのデータでそごがあるということよりも、もっと全体を俯瞰していただければ、私どもの言っていることが分かっていただけるのではないかと思います。

 今日、幹部会で記者の皆さんもこの4月に移ってきたばかりの方が非常に多いので、詳しいことが分からない人も多いと思いますから、一度、担当者から記者の皆さんにしっかりとこの問題についてレクチャーをするようにと言っておきましたので、あらためて皆さんにご案内をしたいと思います。

 ちょっと期待したような答えでなかったかもしれませんけれども、私も両副知事から随分説得されましたので、この程度にさせていただきたいと思います。

Q

 資料も配付されて驚いたが、これだけ問題と捉えている仙台医療圏の医療提供体制の課題は、4病院再編構想という形では根本的な解決には至っていないと思うが、これに関しての今後の取組の方針などを教えてほしい。

村井知事

 まずは今、がんセンターと日赤、これを成功に導かなければならないと思っています。これはまだまだ協議を今も継続をしておりますし、何と言いましても、がんセンターの職員の処遇の問題もございますので、これはやはり丁寧に、がんセンターの職員にも納得して協力していただけるように調整をしていかなければならないと思っています。

 また、その上で、県として急性期病床が、今言ったように多いです。とにかくこれを回復期病床に移していかなければいけません。急性期病床は、もう準備を病院はされていまして、それに合わせて設備を入れて、それに合わせて人を配置していますから、回復期病床に急に変えてくれと言われても、そう簡単に変えられるものではない。しかも診療報酬が下がりますから、病院経営としてはなかなか大きな決断ができないわけです。そこで、急性期病床の削減、そして回復期病床への機能転換に対する基金というものを設けていますので、そういったようなものを活用して、回復期病床に移っていただいた病院に対する補助であったり、地域経営、地域課題、それから経営に対するセミナーを開催して、病院関係者の皆さんに参加をしていただいたり、地域において求められる個別病院の機能等についてのコンサルの支援、こういったようなものもしまして、しっかりとサポートをさせていただく。そして、急性期と回復期病院の機能連携、回復期病床を造ったとしても、患者さんが来ないと意味ありませんから、手術をした患者さんがちょっと落ち着いたら回復期病床、病院に移ってもらえるような、そういうお手伝いも県としてやっていくことによって、この4病院問題、病院を移すだけの問題ではなく、仙台医療圏全体として急性期からだんだん回復期の病床を増やしていけるような形をしていきたいなと思っています。

 先ほど言わなかったんですけれども、急性期は余っている、多いですけれども、回復期の病床は全然足りないです。手術をした後に入る回復するための病床が全然足りないということですから、そういったところにどんどんいざなっていけるようにしていきたいと思っています。合わせ技でやっていきたいと思っています。

 それと、今回、黒川4市町村で新たな公募をしたいということでございます。まだ具体的な内容を何も聞いておりません。これが、今言った県の考え方と合致しているようであれば、県も支援をしていきたいと思っているということであります。

 これは、県も関わりますけれども、主体的には県が決めることではありませんから、まずは黒川4市町村で出してきた提案内容というものをよく見て、どういう支援ができるかということを考えたいと思っています。これは4病院問題の次の課題解決につながるかもしれません。

Q

 仙台市側は東北労災病院について、北部急患診療所を併設することで財政的な支援になるというような構想を持っているとしているが、そういったもので東北労災病院の赤字が補塡できるのかどうか、ご見解をお伺いしたい。

村井知事

 これはどれぐらいの支援をされるのか分からないので、私からはちょっとコメントはできないです。東北労災病院さんが納得していただけるぐらい、喜んでいただけるような補助をするのかどうか、それによるのではないかと思います。

 今、仙台市内の病院、東北大学ですら赤字ですから。もうほんの一部の病院を除くと、ほとんどの病院が赤字です。ですから、どうしても仙台市内から病院を出さない、出したくないということであれば、富谷とか名取が出した条件以上の条件を仙台市がどんどん出していかないといけないのではないでしょうか。

Q

 また、東北労災病院以外にも赤字の病院はそれぞれあるということだが、県としてさらに仙台市外に出したいとか、あるいは再編を進めるとか、そういった検討をする必要性は感じるか。

村井知事

 今のところはないです。まずは県立の病院と一緒にやってくれるところということで、2つの病院とお話をして、お見合いをして、1つは成就する方向で進んで、1つは破談になってしまったということですから。今のところはこれ以上のことは考えていないんですが、何かそういう相談があればいろいろ検討も、相談に乗るということもやぶさかではないと思います。

 決して、仙台市ともめたいとかということではなく、大局的にこの仙台医療圏というものを空から俯瞰したら、私のやっていることが分かっていただけるのではないかなと思っています。

Q

 仙台市側は、今回の病院再編については考え方、認識に違いがあるということで県と協議をしたいと言っているが、今後、仙台市側と協議をしていくお考えはあるのか。

村井知事

 はい。これはもうずっと継続して、担当者同士ですけれども協議をしておりますので、これは継続をするということは当然のことだと思っています。

Q

 継続するその趣旨としては、県の考え方を理解してもらうということか。

村井知事

 そうですね。

Q

 仙台市外に可能であれば病院を移してもらうということも含めてということか。

村井知事

 県がやっていること、つまり日赤とがんセンターの統合については、こういう趣旨でということは説明をしようと思っています。あと、精神医療センターについてはもう名取で、当然名取に持っていって、仙台市立病院の協力をいただくということで今協議をしていますから、そういうことを含めて協議をしていくということです。富谷のことに関しては、公募ですからちょっと私どもは直接病院を選ぶ側にないので、私どものほうで何らかの形で仙台市にということにはならないと思っています。

Q

 聞きそびれたが、直接郡市長とお話しすることは考えているか。

村井知事

 日頃、しょっちゅういろいろなところで会っていますし、こういう話も含めてよくお話をさせていただいていますので、これからもすることはやぶさかではありません。当然のことだと思っています。

Q

 ボールは県側にあるというようなお話もされていたが、ボールはいつくらいに投げるのかとか、どのような流れでというのはどうお考えか。

村井知事

 これはもう先ほどから何回も言っていますけれども、日赤とがんセンターの話については、進展があるたびにちゃんと、私から直接なのか副知事から副市長になのか、担当から担当になのか、その話の内容のレベルによってお話をさせていただくことになると思います。

 あと、精神医療センターは、仙台市立病院の協力というのは非常に重要になってくると思います。市長も協力するということでございましたので、これについてもまめに相談をさせていただくということになると思います。

 富谷はどういう公募をするのか、今月中に公募をして、6月からスタートしたいみたいなことをこの間おっしゃっていましたけれども、果たしてできるのかどうか、ちょっと私にはまだ分からないので、これについてはちょっとコメントしようがないです。富谷市長に聞いていただきたいと思います。

Q

 両副知事に説得されたということだったが、昨日の郡市長の会見内容を字面で見てもあれなんだが、非常に強い憤りを表明されていたわけである。この温度差についてはどういうふうに受け止めているか。

村井知事

 温度差って何と何の温度差。

Q

 はっきり言えば、郡市長が昨日おっしゃっていたのは、東北労災で起きた混乱は繰り返されると、そういうのはやめてほしいと、そういったところで強い憤りを表明されていらっしゃった。これで両副知事がそろって説得されたということで極めて冷静にご回答なさっていたと思うが、この温度差というのをどう受け止めていらっしゃるのか。

村井知事

 今のちょっとご質問の確認ですけれども、郡さんの会見内容を直接見てない、聞いてないので分かりませんが、また混乱が起こるという、そのまたの混乱というのは、富谷が公募するという話か。

Q

 そうですね。

村井知事

 これはちょっと私に言われても、富谷の市長が黒川の4市町と話をして、公募をして、富谷に誘致をしたいということであって、これを私に怒りをぶつけられても、私はどうしようもないです。それはもう、物事を言う方向を私ではなく北のほうに向けていただきたいなと。

Q

 ただ、先ほど来のご説明も含めてだが、富谷市の公募であるというわけで原則的には県も関わるけれども主体的に関わるものではないとおっしゃったが、先ほど来のお話を聞いていると、いわゆる県主導の病院再編という形では一区切りともおっしゃっていたが、その旗って下りてないようにも聞こえたが、下りているのか。

村井知事

 4病院は一旦ここで、これ以上の新たな展開はない。今やっていることの延長線上はありますけれども、新たな展開はない。これは一旦もう閉めますということは、労災病院さんとの協議も打ち切ったわけですから。その次のことについては、県の事業としては、ない。大崎市民病院の建て替えのときに随分、皆さんご存じないかもしれませんけれども、大崎市民病院も、大崎市内に移すときに随分大崎市では大きな議論になったんです。それから、石巻日赤を移すときにも非常に大きな議論になりました。これは県がお金を出したんですね、補助しました。補助を出しているんですけれども、ただこれに対していろいろ場所の選定も含めてどういう診療科にするか、いろいろあったんですけれども、これについては、県は一切口を挟むことはありませんでした。これはやはり、その自治体のほうでしっかりお考えくださいということでやってきたということです。今回もそれに準ずる形になると思っていますから、私のほうからああせいこうせいということは一切申し上げずに、まずは黒川4市町村が、先ほど言った、こういった救急病院の救急搬送の問題を解決したいということでお考えであるならば、県としてもできる限りの協力をしますが、主体は県ではないということです。

Q

 これは私が取材したのではないのであれなんだが、郡市長のほうでなぜ強い憤りを表明されたかということで、ある種仙台市内の病院を対象に公募するというのに仙台市をかっ飛ばしたというところでメンツを潰されたんじゃないかと見る動きもあるようだが、その点はどう捉えているか。

村井知事

 いやいや、仙台市内の病院じゃなくて、仙台医療圏の中の病院ですから。

Q

 仙台市内の病院を対象に公募するわけじゃないですか。だからその点で、仙台市をかっ飛ばしたということにメンツを潰されたと思っているんじゃないかと見る動きもあるようだが。

村井知事

 いや、だから先ほど言ったように、たまたま仙台に集まっているだけで。ですから、私は仙台医療圏の中で探さないと無理ですからと言ったので、もしかすると坂病院が手を挙げるかもしれないです。だから勘違いしないでください。誰も仙台市の病院をとは一言も言っていないですから。仙台医療圏の中で手を挙げるところがあればと言っていますので、もしかしたら仙台市以外の病院が手を挙げることだってあるかもしれませんから。ですから、仙台を飛ばすということではなく、これはあくまでも公募ですから。公募をして手を挙げてくるところがあるかないか、私は分かりません。もし手を挙げてくるところがあれば、そこの病院のある自治体のところには、病院関係者なのか、富谷、黒川の4市町村なのかは分かりませんけれども、いろいろ調整をされるということになるのではないかと思います。メンツが潰されるというか、私、仙台市の病院を移せなんて一言も言っていないですから。仙台医療圏の中でと言ってありますから。筋は通っているでしょう。先ほど言ったように坂病院は外れていますから。

Q

 温度差はあるなと感じているが、この温度差というのはもうこの5年くらいずっと継続していて、村井知事は村井知事で全体を見て俯瞰しての、さっきもおっしゃったが、そういったことで説明はしてきたと。これはなかなかやっぱりかみ合わないというところで、5年もたっていますから失望みたいなものを感じたりするのか。

村井知事

 いや、未来を見据えてやっておりますので。失望なんていうことはありません。

Q

 温度差というか、郡さんが言っていた認識のずれだが、そこは私はちょっと、そうだなと思ったが、要は、知事は2040年以降の県全体を、仙台医療圏を見据えていると。郡さんは多分これから仙台市内で起きるであろう高齢化の10年、15年までの高齢者が増えていく仙台市内の状況を見据えている。今と未来、そういう時間軸のずれが多分この認識のずれを引き起こしているのではないかと思うが、そこのずれが県と仙台市ですり合わせをしてこないまま続いてきているのが問題の根底にあるような気がするが、それについてはいかがか。

村井知事

 私どもは、未来はもっと厳しくなると言っているのではなくて、今も厳しいという認識です。それが一番はっきり分かるのが病院経営。そこに集約されるでしょう。仙台市内の病院はほとんど赤字。これを黒字にしようとするならば、患者を集めるか誰かがお金を入れなければいけないでしょう。仙台市さんお金を入れますかと確認したいということです。先ほども言ったように、決して急性期のベッドが多いわけじゃないとおっしゃいますが、だったら実際、病院の病床稼働率を調べてみればデータを出していますから、大きな病院の病床稼働率を調べていただくと、みんな一律100%ならば、98%、100%であれば郡さんのおっしゃるとおりだと思いますけれども、決してそうはなってないです。あとは、救急隊員の皆さんの声を聞くと、なかなか簡単に受け入れてもらえないと言うんですけれども、これは先ほど言ったようにベッドが足りないからというのもあるかもしれませんけれども、一番は処置をする先生がおられない。あるいはおられても、別の患者さんの対応に当たっているので今無理ですと断られることが結構多いらしいです。ですから、そういったようなことがあって、決してベッドが足りないわけではないです。そこは、私の言っていることがなかなか理解していただけないのであれば、これ仙台市長でなくていいのですけれども、仙台市の職員の方が各病院の経営者の方に当たって、どうでしょうかと聞いてもらって、実際ベッドは足りないんですか、どうですかと聞いてもらうと分かると思います。もう県と仙台市の職員同士でやっても私と市長がやっても、なかなかずっと平行線だと思います。それよりもやっぱり第三者的な、そういうのを研究されている藤森先生なんかもおられますので、仙台市もそういった本当にプロフェッショナルの話を聞いて納得していただけるような方のところに行ってお話を聞いていただくと、話が分かるのではないかと思います。幾ら、多分私どものほうで言っても、もうずっと平行線なんじゃないかと思いますが、ただ諦めずに、ずっと担当者同士でいろいろ話合いは進めていけるようにしていきたいと思っています。いずれにしても、仙台市に協力いただかないと駄目な部分がたくさんあります。ですから、私は仙台市さんとぶつかったりけんかしたりということを絶対したくはないわけで、常に連携をしながら、常に頑張っていきたいと思っています。

Q

 今、仙台市の協力も不可欠なのでぶつかったりはできる限りしたくないというような話だったが、一方でこの5年近くずっと分かり合えない状況が続いてきている。郡市長は認識のずれが原因になるというふうにおっしゃっているが、今そのロジックの部分はいろいろお話しいただいたが、何で分かり合えない状況がずっと続いているのか。

村井知事

 郡さん、だいぶ理解してくださっていると思います。精神医療センターの件で市立病院の協力が必要だということについても、非常に前向きに捉えていただいて感謝しておりますし。ただ、やっぱり市長という立場で仙台市内の病院が出ていく、で、地域住民の皆さんが出ていかないでくれと言ってるという状況であれば、当然市長としてはそのような発言をするというのは、これはやむを得ない部分もあるかもしれないです。ただ、市長がそうおっしゃっているからもう何もできませんでは、今度私は仙台医療圏全体を見なければいけない立場としては、自分が失格だと思いますので、私はやっぱり仙台市だけではなくて、仙台医療圏全体を見ながら物事を判断していきたいと思っています。そこはお互いの立場も理解しながら、私の考え方も理解してもらえるように努めてまいりたいと思います。

Q

 その富谷市の公募に関しても、仙台市の病院が対象とは言ってないとはいえ、仙台市にほとんど病院があるので警戒感を持つのが妥当かなと思うが、そこを、仙台市が大きく関係することであるにもかかわらず、蚊帳の外に置かれている印象を持たれているのかなという印象を受けるが、そのあたり今後の進め方も含めてどうお考えか。

村井知事

 蚊帳の外も何も、県も公募したいと言われて分かりましたと言っただけで、具体的にどういう公募内容にするのかということを、この間4市町村長が来られたときに、まず4人で1回しっかり話し合ってくださいと。できれば、富谷と県だけではなくて、4市町村のほうからも何らかの支援策みたいなものが出ればよりいいのではないでしょうかというお話をいたしまして、今そういう話合いをされているので、まず何もたたき台もない中で、どの病院が手を挙げるか。もしかして挙げないかもしれない中で、いろいろな首長に声かけをしてというのは、ちょっとまだ早いのではないかなと思いませんか。もうちょっと決まって、手を挙げる病院が出てきて、決まりそうになってきたらこういう状況なんですというようなことがあってもいいかもしれないのですけれども、まだ何も決まってないので、私も何も分からない状況ですので、今はそれでいいのではないかと思いますけど。決して仙台市を無視なんかしてないです。もしかしたら塩竈の病院になるのかもしれないですけどね。

 先ほど言った11の病院の中からということになるかどうかも分からないです。その条件次第で、違う病院になるかもしれないです。救急をやっている、救急急性期をやっている病院はほかにもありますから、どの病院になるかは分からないということです。

Q

 仙台市とのという意味ではなくて、今回全体を俯瞰する知事のお立場で客観的にお答えいただければと思うが、富谷市が基本的に仙台医療圏から移転元の病院を募りたいという姿勢に対して、手を挙げるところがあるかどうかというところに対して、現状なかなかこの4病院の話が時間がかかっているとかそういうことも踏まえて、その実現可能性について、難しさとか、いけるんじゃないかとか、そういう見立てというか、どういうふうに見ていらっしゃるか。主体的ではないとおっしゃっているが、全体を俯瞰する立場として客観的にどう見てらっしゃるか、お願いできるか。

村井知事

 全く分からないです。どういう条件を提示するのか分からないので、条件を見たらどういう病院をイメージしているのかなというのがだんだん見えてくるので、ある程度分かると思うんですけれども、今のところ全く分からないです。

 来月から公募すると言っていませんでしたか。

伊藤副知事

 できれば来月からと。

村井知事

 だからもう間もなく出るのではないですか、こういう感じでというのが。多分、かなり粗々のものになるのではないですか。細かいのは出せないでしょうから。

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