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宮城で見られる緑化木・樹木の病害虫(幹・枝・新芽の害虫)

印刷用ページを表示する 掲載日:2010年3月19日更新

””宮城で見られる ””
緑化木・樹木の病害虫
幹・枝・新芽の害虫

 

目次

  1. キボシカミキリ
  2. クリタマバチ
  3. クロケシツブチョッキリ
  4. コウモリガ・キマダラコウモリ
  5. コスカシバ
  6. ゴマダラカミキリ
  7. ゴマフボクトウ
  8. スギカミキリ
  9. スギノアカネトラカミキリ
  10. ソボリンゴカミキリ

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キボシカミキリ

被害樹種

  • イチジク

 

被害の発症

  • イチジクには,必ずといっていいほど被害が発生する
  • 幼虫のかみ傷や樹皮,割れ目から粉状の糞や木屑を出すので発見が容易である

 

虫の特徴

  • 幼虫は樹幹や枝に穿入・食害するため,木を枯らすことが多い
  • 成虫は甲虫で,新梢部の軟らかい樹皮を後食する

 

防除法

  • 成虫の発生初期に,トラサイドA乳剤を散布する
  • 昆虫病原性糸状菌「ボーベリア・ブロンニアティ」で作られた微生物殺虫剤「バイオリサ カミキリ」を成虫の発生初期に施用する

 

キボシカミキリの表
被害に遭ったイチジクの幹成虫(石巻市)

被害に遭ったイチジクの幹

成虫(石巻市)

 

クリタマバチ

被害樹種

  • クリ

 

被害の発症

  • クリの重要な害虫で,クリの新芽に寄生して虫コブをつくる
  • 実は結実しなくなり,長年継続して被害に遭うと枯れる

 

虫の特徴

  • 幼虫はクリの芽の中で越冬し,翌春芽の発育とともに食害を始める
  • 5~6月頃に被害芽がふくらみ始め,各所に虫コブをつくる
  • 7月,腋芽に産卵・孵化した幼虫は,秋まで栄養摂取する。この時期には外部からの被害兆候は見られない

 

防除法

  • 抵抗性品種への植え換え(新たなクリタマバチの出現もあるが)
  • 虫コブの採取,焼却が生息密度を低くする

 

クリタマバチの表
被害はほとんどの新芽に寄生する(仙台市宮城野区)

被害はほとんどの新芽に寄生する(仙台市宮城野区)

 

クロケシツブチョッキリ

被害樹種

  • バラ,サルスベリなど

 

被害の発症

  • 新芽や新梢,小さなつぼみが突然しおれ,その先が枯れる
  • 被害は大きい。つぼみが付き花の咲くのを待つ頃,急につぼみがしぼみガッカリすることがある

 

虫の特徴

  • 成虫は体長2.5mm程度で,黒く頭の先端が象の鼻のように突 き出た,固い甲虫である
  • 人が近づいたりすると,直ぐに落下する習性がある

 

防除法

  • 虫の習性を利用し,樹下に捕虫ネットを敷き捕殺する
  • 成虫の発生を確認しながらスミチオン,ディプテレックス乳剤を散布する

 

クロケシツブチョッキリの表
新梢や蕾が突然黒くしおれる(登米市迫町)成虫

新梢や蕾が突然黒くしおれる(登米市迫町)

成虫は鼻の尖った小さなゾウムシ

 

コウモリガ・キマダラコウモリ

被害樹種

  • スギ,ヒノキ,ポプラ,ヤナギなど各種の樹木や草本

 

被害の発症

  • 幼虫が材の中に穿入・食害するため,加害された幹や枝の上部は樹液の流動が妨げられ,枯死する場合がある
  • 幼虫の穿入口を多量の糞と木屑で穴をふさいでいるので,虫の発見が容易である

 

虫の特徴

  • 成虫(蛾)は,夕方,コウモリのように飛びながら,沢山の卵をバラバラと産卵する
  • 幼虫が小さい頃は,ヨモギなどの草本類で成長し,大きくなると木本に移り住む

 

防除法

  • 幹や枝の穿入口から針金を入れるなどして幼虫を刺殺する
  • 又は,穿入口に殺虫剤を注ぎ込み綿や土などで蓋をする
  • 根元周辺の表土を剥ぎ取るなど,きれいにする
  • 幼虫のふ化時期にスミチオンなどの薬剤を散布する

 

コウモリガ・キマダラコウモリの表
幹を一周して食害

幹を一周して食害

 

コスカシバ

被害樹種

  • サクラ,ウメ,モモ,リンゴなどのバラ科樹木

 

被害の発症

  • 樹皮下に穿入・加害し,そこから半透明のヤニと糞を出す
  • 表皮に傷付けたこの部分から病原菌が入り,大木が枯れる原因にもなる
  • ソメイヨシノに多く,樹皮の肌がデコボコになり荒れる(下写真)

 

虫の特徴

  • 成虫は蛾であるが,ハチのようにも見える
  • 春から秋まで長期にわたり生息・加害する

 

防除法

  • 幼虫は樹皮下に生息するため防除は難しいが,薬剤効果を狙うには,スミチオン乳剤を年3~4回散布する必要がある

 

コスカシバの表
コスカシバによる加害痕(岩沼市)

コスカシバによる加害痕(岩沼市)

 

ゴマダラカミキリ

被害樹種

  • カエデ,ツツジ,カンバ類,柑橘類など広範囲

 

被害の発症

  • 幼虫は樹皮下から材部に穿孔し,食害しながら繊維状と粒状の混ぜた虫糞を根元付近に排出,堆積させる
  • 成虫は6月~9月頃まで長期間生息し,新梢部の樹皮を集中的に後食する
  • 後食された表皮には,ギザギザした平面的な咬み跡が残るので容易に生息していることが確認できる

 

虫の特徴

  • 成虫は黒地に十数個の白い斑点を翅に持つ大型の甲虫で,触角は黒と白のまだら模様を呈す
  • 幼虫は材内に穿孔しているため,確認は難しいが,虫糞により確認が可能である

 

防除法

  • コウモリガ,キボシカミキリに準ずる。成虫への薬剤散布も効果がある

 

ゴマダラカミキリの表
ゴマダラカミキリ成虫

ゴマダラカミキリ成虫

 

ゴマフボクトウ

被害樹種

  • ツツジ,ナラ,カシ,ハンノキ,カエデなど

 

病気の生態と被害の発症

  • 地上に近い枝や樹幹内に穿入する。小枝が折れている場合などには,この虫の加害を疑う
  • カシの苗木や生垣などの低木にでは,時に枯らすことがある

 

虫の特徴

  • 穿入口から3~5mmの円形の淡赤色の真ん丸の虫糞を出し,堆積させる(コウモリガとは形態が歴然である)

 

防除法

  • コウモリガ,キマダラコウモリに準ずる

 

ゴマフボクトウの表
激害を受けたブナの若木(仙台市泉区)

激害を受けたブナの若木(仙台市泉区)

 

スギカミキリ

被害樹種

  • スギ,ヒノキ,サワラなど

 

被害の発症

  • 林業上重要な害虫の一つである
  • ヒノキ,サワラはスギよりも被害に弱い
  • 「ハチカミ」と称される根元周辺部から樹幹の上部までの範囲で,腐朽症状を発生させる原因を起こす昆虫である
  • 成虫から樹幹の粗皮部に産卵された卵は,ふ化後,内皮を食害,その後,材内に穿入加害し,辺材部を不規則に食害する
  • 食害され樹幹部の樹皮が裂けた部分に腐朽菌が入り,虫糞とともに樹皮が崩れ落ち隆起する。この症状を呈した部分を林業用語で「ハチカミ」と称す

 

防除法

  • 林業的防除方法である健全な森林に育てることが第一条件
  • 被害木は伐倒駆除。成虫へのスミチオン乳剤も効果がある

 

スギカミキリの表
被害に遭ったチャボヒバ食害痕(加美郡色麻町)

チャボヒバ

食害痕

 

スギノアカネトラカミキリ

被害樹種

  • スギ,ヒノキ,サワラなど

 

被害の発症

  • この虫に加害された部分を「トビグサレ」と呼び,材価を著しく低下させる原因をつくる林業上重要な害虫である
  • 雌の成虫が,死節や枯枝のくぼみなどに卵を産卵し,ふ化した幼虫は樹幹の中に楕円形の穿孔を作りながら食入する
  • 穿入孔から雨水等とともに侵入した腐朽菌により,材の断面にボタン状の腐れや変色,虫孔として出現させる
  • 被害材を製材したときに変色や腐れが材の表面に現れ,利用上著しく木材の価値を低下させる。

 

防除法

  • 林業的防除法を用いる。枯枝を付けないように枝打ちをすることで,ほぼ完全に予防できる

 

スギノアカネトラカミキリの表
症状として現れた「トビグサレ」

トビグサレ

 

ソボリンゴカミキリ

被害樹種

  • ツツジ,サツキ,シャクナゲなど

 

被害の発症

  • 幼虫が材の中に穿入・食害するため,樹液の流動が妨げられ枯死に至る場合がある
  • 幼虫の穿入口には,多量の糞と木屑を穴をふさいでいるので,虫の発見は容易である
  • 本県では田束山のヤマツツジに発生するなど,高標高地での発生が懸念される

 

虫の特徴

  • 幼虫は樹幹や枝に穿入し,木を枯らすことがある
  • 甲虫の成虫は,葉裏の葉脈を後食する

 

防除法

  • キボシカミキリに準ずる。6月の成虫発生初期に薬剤防除を行う

 

ソボリンゴカミキリの表
ヤマツツジに受けた被害虫は根元周辺に寄生する
ヤマツツジに受けた被害

虫は根元周辺に寄生する