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宮城県では,2021年以降,仙台市や名取市等において,ツヤハダゴマダラカミキリによる被害木が多数発見されています。
国際自然保護連合により「世界の侵略的外来種ワースト100」に認定されている外来生物で,海外では幅広い樹種の樹木に激甚な被害を及ぼしています。
出典:林野庁「外来種ツヤハダゴマダラカミキリの被害モニタリング等について」
体長は約20~35mmである。在来種であるゴマダラカミキリに似ているが,胸部の白紋(しろもん)がないことや,
上翅基部(胸部に近い翅部分)は白紋がなく顆粒状突起(かりゅうじょうとっき)を持たないことなどが違いとしてあげられる。
幼虫はしばらく樹木の内部で過ごし,成虫になると木から出てくる。成虫は5~10月に出現し,産卵を行う。
幼虫が樹木の内部を食い荒らすため,被害が進行すると樹木は枯死してしまう。枯死してしまうと,落枝や倒木の恐れがある。
国内では令和4年1月現在,宮城県,福島県,茨城県,千葉県,埼玉県,神奈川県,富山県,愛知県,兵庫県,山口県の10県で確認されています。
本虫の詳しい情報については,下記の国立環境研究所Webサイト及び下記のPDFをご参照ください。
【侵入生物データベース「ツヤハダゴマダラカミキリ」】
https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/60310.html
★林野庁通知「外来種ツヤハダゴマダラカミキリの被害モニタリング等について」(PDF:783KB)
★林野庁「ツヤハダゴマダラカミキリに関するチラシ」(PDF:747KB)
現在,県内の被害木は,仙台市や名取市等の公園,街路樹等で発生しており,穿孔やフラス(幼虫が食べた木くずと糞が混ざったもの)など,ツヤハダゴマダラカミキリによる被害が多数発見されています。
現在,農地や林地での被害は確認されていませんが,今後,農林業への被害拡大を防止していく必要があります。
県内における主な被害樹種・・・・カツラ,トチノキ,イタヤカエデ等
被害木を伐採し,伐採後速やかに焼却または細かく破砕する。
伐採は被害エリアの拡散防止のため,成虫の発生しない時期に実行する。(10~4月)
上記時期以外に伐採する場合は,網で覆うなど,確実に逸出措置を行う。
樹体に薬剤を注入し,殺虫する。
成虫の発生直前や発生時期に樹幹に薬剤を散布し,成虫を殺虫する。
使用に際して,樹木類,カミキリムシ類に登録のある農薬を使用する。
被害のある木にネットを巻くことで成虫の飛散防止を図る。巻いた後は定期的に見回り,成虫を見つけたら捕殺する。
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