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研究課題「農作業を快適にする省力軽労化生産技術の開発」において,平成22年3月,亘理町のいちごハウスで,中腰補助装置の作業性評価とアンケート調査を行いました。
作業性の評価については,生産者の方に装置を装着して収穫作業をしてもらい,脊柱起立筋や大腿二頭筋などの表面筋電位の測定,心拍数,自覚疲労調査を行いました。
その結果,表面筋電位は中腰補助装置の装着により,脊柱起立筋などの筋肉負担が減少したグループと増加したグループの2つに分れました。一方,心拍数は,装着時のほうが全員減少し,さらに自覚疲労も軽減していることが明らかになりました。
今回の調査で,表面筋電位に異なる傾向がみられたことから,作業性を比較分析して,装置の利用法を改善しようと考えています。
アンケート調査については,多くの項目で良いという評価が得られましたが,価格の面では購入希望額と販売想定額の間に大きな開きが見られました。製造コストの削減も今後の課題です。
また,現場の普及指導員の協力で,共同研究機関の首都大学東京が開発した「姿勢評価ソフト」を用いて,作業姿勢の評価も行いました。いちごの収穫作業は,得られたデータから大半が浅い前傾姿勢と深い前傾姿勢からなり,改めて腰への負担の大きさが確認されました。今後とも,本研究で得られた技術を活用して,農作業ごとに負担の大きい部位を導き出し,そこをサポートできるような作業方法や道具の開発も行っていきたいと考えています。
(作業技術チーム)
(平成22年6月1日掲載)
【図1 収穫作業調査】
【図2 心拍数増加率の比較】
【図3 作業姿勢割合】
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