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掲載日:2016年4月8日

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普及に移す技術第91号/第91号参考資料8

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参考資料(平成27年度)

分類名〔野菜〕

イチゴ高設栽培におけるヤシガラ培地使用1年目の留意点

イチゴ高設栽培におけるヤシガラ培地使用1年目の留意点(PDF:241KB)

宮城県農業・園芸総合研究所

1 取り上げた理由

最近市販されているイチゴ高設栽培システムでは,ヤシガラを培地に使用したものが多いが,使用1年目のヤシガラ培地では生育や収量に問題が生じやすいと言われている。そこで使用1年目のヤシガラ培地の使用方法に関する試験を行い,培地使用時の留意点を明らかにしたので参考資料とする。

2 参考資料

  • 1)使用1年目のヤシガラ培地では,給液量が少ない(156~260ml/株・日)と定植後の生育が劣り,収量も減少するが,給液量を多くする(312~520ml/株・日)ことによって定植後の生育が良くなり,収量も多くなる(図1,図2)。
  • 2)使用する栽培槽の容量の多少による生育差や収量差は小さく,給液量の違いによって生育や収量に差が生じる(図1,図2)。
  • 3)使用1年目のヤシガラ培地に小粒鹿沼土を20%混合することによって,商品果収量は多くなる。(表1)。

3 利活用の留意点

  • 1)市販のヤシガラ培地には塩分を含んでいる製品もあるので,十分にかん水してからイチゴを定植する。
  • 2)ヤシガラや樹皮培地等の有機質培地では,培地が分解される時に,窒素が緩やかに培地に取り込まれることが,使用1年目の見られる生育不良の一因である。
  • 3)本試験の栽培概要は下記のとおりである。
    • a 平成24年 採苗:7月9日,定植:9月28日,加温:11月15日~3月31日,電照:11月18日~2月28日,施肥:大塚A 処方,EC0.6~0.8dS/m
      栽培槽:のびのびシステム栽培槽(幅24cm×深さ12cm×長さ70cm)
      ゆりかごシステム栽培槽(幅20cm×深さ13cm×長さ70cm)
      培土:ヤシガラ,ヤシガラ+小粒鹿沼土(8対2比率で混合)
      給液量:117~260ml/株・日
      定植~1日4回,3分/回の給液,1月~1日3回,3分/回の給液,4月~1日4回,5分/回の給液
    • b 平成25年 採苗:7月23日,定植:9月25日,加温:11月8日~3月30日,電照:11月8日~2月28日,施肥:大塚A 処方,EC0.6~0.8dS/m
      栽培槽:ゆりかごシステム栽培槽(幅20cm×深さ13cm×長さ70cm),亘理方式栽培槽(幅24cm×深さ17cm×長さ70cm),宮城型栽培槽(幅22cm×深さ16cm)
      培土:ヤシガラ,給液量:少区156~260ml/株・日,多区312~520ml/株・日定植~1日少区4回,多区8回,3分/回の給液,4月~少区4回,多区8回,5分/回の給液

(問い合わせ先:宮城県農業・園芸総合研究所園芸栽培部 電話022-383-8132)

4 背景となった主要な試験研究

  • 1)研究課題名及び研究期間
    食料生産地域再生のための先端技術展開事業
    イチゴ高設栽培システムの標準仕様の策定(平成24年~平成26年度)
  • 2)参考データ
    栽培槽と養液量が葉長に及ぼす影響のグラフ
    図1 栽培槽と給液量が葉長に及ぼす影響(平成25年12月17 調査)
    栽培槽と給液量が株当たり商品果収量に及ぼす影響のグラフ
    図2 栽培槽と給液量が株当たり商品果収量に及ぼす影響(平成25年)
    栽培槽と培地の種類が株当たり商品果収量に及ぼす影響の表
    表1 栽培槽と培地の種類が株当たり商品果収量等に及ぼす影響(平成24年)
  • 3)発表論文等 なし
  • 4)共同研究機関 農研機構東北農業研究センター,愛知県総合農業試験場,香川県農業試験場

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お問い合わせ先

農業・園芸総合研究所企画調整部

名取市高舘川上字東金剛寺1(代表)

電話番号:022-383-8118

ファックス番号:022-383-9907

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