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令和3年11月1日,NPO法人石母田ふる里保全会が加美町立宮崎小学校4年生19名を対象に蝉堰現地見学会を開催しました。
蝉堰は,加美郡加美町の鳴瀬川に設置された農業用水の取水堰です。1660年から1670年にかけて,石母田家6代長門永頼(ながとながより)の命により,家臣海老田新蔵人良安(えびたしんくろうどりょうあん)及び町方役検断佐藤与惣兵衛出雲(さとうよそうべえいずも)の指揮で堰本体及び水路を造成しました。1980年に県営災害復旧事業により現在の位置で改修され,現在も宮崎に広がる水田約267.8haを潤す重要な施設であり,地域の農業や生活を支えています。
見学会では,最初に平成15年まで使用されていた旧取入口から隧道内部に入り,手掘りの隧道の様子を見学しました。隧道内では掘堰の際に明かりを灯した跡である火床や凹凸のある壁面から当時の作業の苦労を感じ取れる様でした。
隧道内部の見学
その後,難工事を乗り越えるために人柱となり身を捧げた海老田新蔵人良安(えびたしんくろうどりょうあん)の子喜七郎を祀る台崎縁切地蔵尊(だいさきえんきりじぞうそん),海老田新蔵人良安(えびたしんくろうどりょうあん)の功績を讃えた海老田大明神の社を訪れ,いかに,水を確保することが大切で困難であったかを学びました。
台崎縁切地蔵尊(だいさきえんきりじぞうそん)の見学
海老田大明神の見学
その後,現在の蝉堰からの水が流れる水路の様子やその水が供給される現在の宮崎の水田風景を確認しました。
現在の宮崎の水田風景
最後に,洞雲寺にある新田開発と町づくりの完成を讃えた延命地蔵尊と当時の宮崎を治めた石母田氏の墓,掘堰に尽力した海老田新蔵人良安(えびたしんくろうどりょうあん)と佐藤与惣兵衛出雲(さとうよそうべえいずも)の墓を訪れました。
延命地蔵尊
石母田氏の墓の見学
二人の掘堰功労者の墓の見学
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