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掲載日:2012年9月10日

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堆肥の腐熟度判定法を紹介します

二酸化炭素放出速度の簡易判定による家畜ふん堆肥の腐熟度判定法

未熟堆肥の施用は農作物の生育抑制などを引き起こすので,堆肥の腐熟度判定は重要です。従来の腐熟度判定法は,煩雑な手法や高価な機器を用いるものでした。そこで,写真1のような簡便な器具でできる現場対応型の腐熟度判定法を開発しました。

家畜ふんの堆肥化過程では,有機物が分解され,CO2が放出されます。易分解性有機物の分解が終わり完熟すると,CO2放出速度は低下します。この研究では,堆肥の腐熟度とCO2放出速度に高い相関があることが明らかとなり,CO2放出速度から腐熟度が判定が可能となりました。NaOH液がCO2を吸収するとpHは下がります。pHの低下はフェノールフタレイン指示薬の脱色でわかります。

この原理を利用した簡易腐熟度判定法を開発したので紹介します。

  1. 強く握ったとき指の間から水がしみ出す程度に堆肥を水分調整し,20~30度で1日なじませます。
  2. フェノールフタレインで紅色に着色した0.05molL-1NaOH液(市販品)を準備し,1日おいた堆肥を100ミリリットルのサンプルびんに10グラム入れます。
  3. 準備しておいたNaOH液をろ紙に浸し,滴を振り落として残った液の表面張力で瓶の内壁面に貼り付けます。
  4. 密閉して35度で培養し40分後のろ紙の色を確認します。標準色より色が白い場合は未熟堆肥,また,紅色のままであれば完熟堆肥と判定します(写真2)。

腐植度判定に使用する器具,試薬の写真です
写真1 腐熟度判定に使用する器具,試薬

培養40分後の未熟堆肥と完熟堆肥によるろ紙の変化の写真です
写真2 培養40分後の未熟堆肥と完熟堆肥によるろ紙の変化

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古川農業試験場作物環境部

宮城県大崎市古川大崎字富国88

電話番号:0229-26-5107

ファックス番号:0229-26-5102

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