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児童虐待について

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年8月8日更新

近年、児童に対する虐待の相談件数が増加しており、平成30年度では全国で15万9,850件(速報値,厚生労働省発表)も起きています。
児童虐待は児童の人権を著しく侵害し、心身の成長や人格形成に重大な影響を与え、我が国における将来の世代の育成にも懸念を及ぼすといわれております。
児童虐待は社会に顕在化しにくいという特質もあるため、予防、早期発見、早期対応がなによりも重要です。そのためには地域に住む一人一人が“虐待”に関心と理解を持つことが必要となっております。
「児童虐待の防止に関する法律」(平成12年法律第82号)に児童虐待への対応のために立ち入り調査や警察への協力要請などが定められています。

虐待の種類の表
身体的虐待  

 子どものからだに外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること

  • 生命の危険や健康を損なう身体的暴力のことをいいます。殴る、蹴るなどで外傷を負わせる、熱湯や火で火傷をさせる、冬に戸外に閉め出す、などにより子どもの心身にダメージを与える行為です。
性的虐待

 子どもにわいせつな行為をすること、又は子どもをしてわいせつな行為をさせること

  • 子どもへの性交、性的行為の強要、子どもに性器や性交を見せる、子どもをポルノグラフィーの被写体にするなどの行為をいいます。
保護の怠慢・拒否(ネグレクト)

 子どもの心身の正常な発達を妨げるような著しい減食又は長時間の放置その他の保護者としての監護を著しく怠ること

  • 保護者の怠慢や拒否により健康状態や安全を損なう行為をいいます。学校に登校させない、乳幼児を家に残したまま度々外出する、重大な病気にかかっても医者にみせない、極端に不潔な環境の中で生活させるなど、子どもの健康を脅かすほどの養育の怠慢があることをいいます。
心理的虐待

 子どもに著しい心理的外傷を与える言動を行うこと

  • 子どもの心を深く傷つける言動をいいます。こどもを無視したり、拒否的な態度を示したり、子どもの自尊心を傷つけたり、他の兄弟姉妹とは著しく差別的な扱いをしたりするなどの行為をいいます。

 

 虐待の発見

子どもの虐待の場合、子ども自ら相談にくる場合は少なく、当然ながら低年齢層の子どもからの相談はほとんどありません。

当所で関わった例でも、虐待をしている人以外の家族、保育所、幼稚園、学校、児童館など、子どもが行き来する場所から「ケガをして登園している」「たたく場面をよくみる」「家に帰りたがらない」など、子どもや保護者の様子から虐待を疑って通告される例がみられます。

また、「夜中に大泣きしている」「家外に出されている」「大声で叱る声が毎日聞こえる」など、虐待が疑われる家庭の近隣住民から通告される例もみられます。

 

 虐待の要因

保護者自身の要因

  • 保護者自身が幼児期に虐待を経験している場合、子どもへの接し方がわからず、他人を信頼することもできないなど、安定した人間関係が保てなくなり、このことが虐待につながっていきます。 また、自分の親から得られなかった愛情を子どもに求め、親子の役割が逆転する場合や、保護者に精神的な問題があり適切に医療的ケアを受けていない場合に安定した人間関係が築けず、そのことが虐待の要因になることもあります。

家庭生活の要因

  • 経済的な困窮や、夫婦の不仲などで家庭関係が不安定な状況にあり、家庭内のストレスが解消できず、保護者の精神的安定を保つことが難しい場合、また、保護者の年齢が若くて保護者としての自信や自覚が充分に持てなかったり、育児知識が乏しい時に、子育てに大きなストレスを感じる場合などが虐待のきっかけなります。

社会環境の要因

  • 核家族化の進行に伴い、親族関係が希薄になりがちです。近隣住民とのつながりも弱く、子育てについて誰かに相談できずに孤立してしまうことが多く、そのことが保護者のストレスを増加させ虐待を引き起こす要因となります。

子ども自身の要因

  • 保護者が子どもを「手のかかる子」「育てにくい」と感じてしまうと、子どもに対して否定的な感情を持ってしまいます。例えば慢性疾患や障害のある子どもに対して愛情を持てなくなり、子どもに拒否的な態度をとり、やがて虐待へとつながることもあります。

多面的要因

  • 虐待は、上記の4つの要因のうちどれか一つだけが原因で起こるものでもなく、これらの要因が複雑に絡み合って起こります。一つの家族が抱える問題は複雑多岐であり、家族が持つ問題解決能力を超えている場合が多いのです。