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いちじく生育情報(平成30年度第1号)

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年5月14日更新

「いちじく栽培情報(平成30年度第1号)」PDF版(PDFファイル463KB)は,こちらをご覧ください。

生育状況

今年のいちじく品種「ブルンスウィック」の発芽期(腋芽)は4月22日(前年は5月2日),展葉期は4月28日(前年は5月7日)(山元町浅生原)と,昨年より10日程度進んでいます。
5月3日仙台管区気象台発表の1か月気象予報では,天気は数日の周期で変化し,気温は高めで降水量は平年並と発表されているので,着果時期(前年の着果始期は6月22日頃)も早まると思われます。

a図1亘理アメダスデータ

病害虫発生状況

管内のいちじく園で発生が確認された病害虫は,次のとおりです。
病害:イチジク株枯病
虫害:クワハムシ(写真1),カミキリムシ類

クワハムシ

体長6~8mm,体色藍黒色の昆虫です(写真1)。いちじくの芽や葉を食害します。葉は,主に葉縁から食害します。発芽期など生育初期に食害されると,生育に大きな影響を及ぼします。

図1いちじく葉を食害するクワハムシ

イチジク株枯病

概要

主幹の地際部や主枝に,不規則で茶褐色~黒褐色の大型円形病斑を形成し,症状が進むと腐敗します(写真2)。また,葉は萎凋と回復を繰り返して下葉から黄変落葉します。最終的には,樹が枯死します。
株枯病は土壌病害ですが,病原菌は植物体内を移動して新梢まで保菌するので,感染が疑われる樹から穂木を取らないようにしましょう。

写真2イチジク株枯病

薬剤防除

イチジク株枯病に登録のある主な殺菌剤は,表1とおりです。いずれの薬剤も,すでに感染・発病した樹には効果は期待できません。
防除時期は5月~10月で,月1回の間隔で株元灌注してください。薬液量は,トリフミン水和剤とルミライト水和剤は1株当たり1リットル,ICボルドー66Dは1株当たり1~5リットル,トップジンM水和剤とベンレート水和剤は1株当たり1~10リットル,オンリーワンフロアブルは1株当たり5~10リットルとしてください。
なお,表1の「FRAC」欄で同じ数字の薬剤は同一系統剤で,連用すると耐性菌リスクが大きくなり,効果の低下が懸念されます。そのため,同一系統剤の連用は避けて,ローテーション散布に心がけてください。

防除対策で不明な点がありましたら,亘理農業改良普及センターまでお問合せください。

表1 平成30年5月1日現在の農薬登録情報(「いちじく」,「株枯病」,「灌注」又は「株元灌注」)
農薬の名称使用時期希釈倍数本剤の使用回数FRAC
トップジンM水和剤収穫前日まで500倍6回以内1
ベンレート水和剤収穫30日前まで1000倍5回以内1
トリフミン水和剤定植時及び生育期,但し収穫30日前まで500倍6回以内3
オンリーワンフロアブル生育期,但し収穫前日まで2000倍3回以内3
ルミライト水和剤定植時および5~10月,但し収穫30日前まで500倍6回以内1+3
ICボルドー66D 2~4倍 M01
※ 使用する前に,必ず農薬のラベルで登録内容を確認してください!

トピックス

これまで「在来種」や「ホワイトゼノア」と呼ばれていたいちじく品種を宮城県農業・園芸総合研究所で平成28年度に遺伝子分析したところ,亘理町・山元町の3サンプルすべてが「ブルンスウィック」でした。

葉形質や着果状態の違いからも,「ホワイトゼノア」と「ブルンスウィック」の簡易判別が可能です。この簡易判別によれば,亘理町や山元町で「ホワイトゼノア」として栽培されているいちじく品種のほとんどは「ブルンスウィック」と思われます。

「ホワイトゼノア」「ブルンスウィック」とも,海外から導入された品種です。「ブルンスウィック」の導入当初に「ホワイトゼノア」と誤って導入されたと言われており,その影響から,現在でも「ブルンスウィック」が「ホワイトゼノア」と誤称される場合があるようです。両品種は果実形質が類似していることもあって,日本導入時に誤解されたのかもしれません。

(参考資料) 平成28年度宮城県普及に移す技術第92号
参考資料5(分類:果樹)
イチジクの品種識別技術の開発と宮城県在来種の品種同定」(PDFファイル,340KB))


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