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いちじく生育情報(6月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年6月14日更新

「いちじく生育情報(6月)」PDF版(PDFファイル326KB)は,こちらをご覧ください。

生育状況

今年のいちじく品種「ブルンスウィック」の発芽期(腋芽)は5月2日(前年は5月上旬頃),展葉期は5月7日(山元町浅生原)でした。6月7日現在,展葉は平均7葉程度(山元町浅生原)です。

病害虫発生状況

6月7日現在,管内のいちじく園で発生が確認された病害虫は,次のとおりです。
病害:イチジク株枯病
虫害:クワハムシ,カミキリムシ類,アブラムシ類

※クワハムシ(次の写真)は,体長6~8mm,体色藍黒色の昆虫です。いちじくの芽や葉を食害します。葉は,主に葉縁から食害します。発芽期など生育初期に食害されると,生育に大きな影響を及ぼします。

いちじくの葉を食害するクワハムシ

これからの栽培管理

芽欠き作業

芽欠き作業のねらいとその効果

表1 芽欠き作業のねらいと効果
ねらい効果
養分の消耗を少なくして, 初期生長を促す収穫果数(収量)の増加
樹全体の枝の生長を揃える樹勢の調節
過繁茂をなくす肥大・着色・糖度の向上,熟期推進,翌年の枝の充実と貯蔵,養分の蓄積により生育不良と不着果軽減

芽欠きする新梢

  • 枝が混んでいる部分
  • 徒長した新梢
  • 生育の悪い新梢
  • 主枝や亜主枝の背側から出た新梢
  • ひこばえ

芽欠きの時期と目安

表2 芽欠きの時期と目安
回数時期1(展葉数)時期2(新梢長)芽欠きを行う樹勢
1回目2~3葉5~6cmすべて
2回目5~6葉10~15cm中から強
3回目8~9葉30~40cm

目標新梢数

成木園で,3000~4000本/10a。
例えば,3000本/10aとした場合,1新梢から15果収穫できると2000~2500kg/10a,1新梢から10果収穫できると1400~1800kg/10aの収量となります。
4×4mの植栽距離の場合,62株/10aとなるので,3000本/10aとした場合,48本/1株程度となります。

追肥

生育初期(新梢伸長期)に肥効が高まるようにすることで,樹の生育・熟期・品質・収量に影響を与えます。過量・遅効きで,過繁茂や熟期の遅れにならないように注意してください。

化成肥料
(1)芽欠き終了後を目安
窒素成分で3kg/10a(「果樹化成15-6-12」で20kg程度)
(2)8月上中旬頃
窒素成分で3kg/10a(「果樹化成15-6-12」で20kg程度)
硫酸加里
着果が見え始めてから(7月上旬頃)
10kg/10a施用

※化成肥料,硫酸加里とも,樹齢によって次のように施用量を加減してください。
1年生は30%,3年生は50%,5年生は70%,7年生以上は100%

アザミウマ類の防除

寄生時期(=防除時期)

宮城県内で多く栽培されている,「ブルンスウィック」での詳しい調査はありませんが,「桝井ドーフィン」や「蓬莱柿」を例に挙げると,着果後約15~20日頃に目が開き始め,その後2~3週間は目が開いた状態が続きます。この時期の果実横径は約20~25mmとされていますが,「桝井ドーフィン」や「蓬莱柿」より果実の小さい「ブルンスウィック」は,これよりやや小さいかもしれません。
生食用で完熟で収穫する場合は,収穫前にも寄生する場合があります。

被害の多い部位

一般に,1~5番果で被害が多いと言われています。実際,昨年までの被害状況をみても,1~3,あるいは1~5番果で被害が目立ちました。

防除方法

いちじくのアザミウマ類で登録のある殺虫剤を,寄生時期に14日間隔でローテーション散布してください。散布水量は,成木園で300~350L/10a以上を目安にしてください。

トピックス

これまで「在来種」や「ホワイトゼノア」と呼ばれていたいちじく品種を宮城県農業・園芸総合研究所で遺伝子分析したところ,「ブルンスウィック」であることが判明しました。平成28年度に行われた遺伝子分析では,亘理町・山元町の3サンプルを含む14サンプルすべてが「ブルンスウィック」でした。
葉形質や着果状態の違いからも,「ホワイトゼノア」と「ブルンスウィック」の簡易判別が可能です。この簡易判別によれば,亘理町や山元町で「ホワイトゼノア」として栽培されているいちじく品種のほとんどは「ブルンスウィック」と思われます。

「ホワイトゼノア」「ブルンスウィック」とも,海外から導入された品種です。「ブルンスウィック」の導入当初に「ホワイトゼノア」と誤って導入されたと言われており,その影響から,現在でも「ブルンスウィック」が「ホワイトゼノア」と誤称される場合があるようです。両品種は果実形質が類似していることもあって,日本導入時に誤解されたのかもしれません。

(参考資料) 平成28年度宮城県普及に移す技術第92号
参考資料5(分類:果樹)
イチジクの品種識別技術の開発と宮城県在来種の品種同定」(PDFファイル,340KB))

いちじく品種「ブルンスウィック」と「ホワイトゼノア」の葉の形態比較の画像


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