トップページ > しごと・産業 > 情報政策・IT産業 > 情報政策 > DXソリューションカタログ 「舞台めぐり」

掲載日:2023年3月16日

ここから本文です。

DXプロジェクト

みやぎDXプロジェクト

DXソリューションカタログ 「舞台めぐり」

コンテンツツーリズムアプリによる地域活性化

茨城県大洗町商工観光課

1

2012年に放映が始まった大ヒットアニメ「ガールズ&パンツァー(以下、ガルパン)」では、茨城県大洗町に実在する風景が舞台となっています。放映開始後、ガルパンのファンは続々と大洗町を訪れ始めました。
大洗町役場は、現実の世界とアニメの世界を連動させてスマートフォンに表示することでアニメの舞台訪問を演出するアプリ「舞台めぐり」の開発に当初から参加。2016年から2017年にかけて、ふるさと納税とARアプリを使った観光を連動させた催しを実施しました。

【経緯】町民が気付き、町民が呼び寄せた、ファンとアプリ開発

ガルパンの放映開始後にファンが数多く訪れ始めたことに気づいた大洗町の人々は、1998年から毎年開催されてきた「大洗あんこう祭」でガルパンとの連動を企画。2012年開催の第16回大洗あんこう祭でガルパンの声優によるトークイベントなどのタイアップを初めて実現したところ、来場者数は過去最多を更新しました。その後もあんこう祭でのタイアップは続けられ、大洗町では町をあげてファンを迎え入れてきました。
舞台訪問が楽しまれるアニメはガルパンだけではありませんが、ARとGPSを活かして舞台訪問を演出するアプリ「舞台めぐり」の開発は、ガルパンと大洗町の存在を前提に始められました。ソニー企業株式会社(当時)と大洗町の地元関係者が「こそこそ作戦本部」と呼ばれる打ち合わせを重ねながら同アプリの開発は進められ、2013年に初リリースを迎えます。従来の舞台訪問に加え、「舞台めぐり」を介して楽しむ新しい観光のかたちが生まれました。

2

▲茨城県大洗町で毎年開催され続けてきた「大洗あんこう祭」

【ソリューション】アニメの舞台となった現地をARが演出。ふるさと納税の返礼品としても組み込む

「舞台めぐり」の魅力は、アニメの世界と現実世界との連動にあります。スマートフォンの地図上に表示される様々な情報とともに大洗町を訪ねることで、よりいっそう舞台巡りを楽しむことができます。
また、町の各所に設置されたパネルにあるQRコードを読み込むと、現地の風景にアニメのキャラクターが登場する写真を撮影することや、声優が読み上げる情報を聞くこともできる仕組みです。

3

▲「ガルパンうぉーく」のアプリ画面 (c)GIRLS und PANZER Projekt

 

そして2017年、大洗町役場で、この「舞台めぐり」をソニー企業株式会社と大洗町で公式ショップを営む大洗ガルパンギャラリー(株式会社Oaraiクリエイティブマネジメント)と協同し、ふるさと納税に結びつける施策が行われました。
この新しい手法は「行ける!ふるさと納税」と名付けられ、納税者への返礼品の一部に「舞台めぐり」の体験チケットを設定。納税者はチケットと引き換えに特別な「舞台めぐり」を体験することができるようになっています。2017年から2018年にかけての「行ける!ふるさと納税2017」では、「“ガールズ&パンツァーうぉーく!”体験チケット&パスポート」「大洗町で使える入浴orお食事チケット」「ガールズ&パンツァーオリジナルグッズセット」から構成されるふるさと納税パックを提供し、大好評を得ました。
さらに、2018年から2019年にかけての「行ける!ふるさと納税2018」では、「舞台めぐり」の体験チケットに加え、大洗町について語りあう「大洗タウンミーティング参加チケット」も同梱。コンテンツツーリズムアプリは、観光客の誘致促進だけでなく、大洗町のあり方をアニメファンと共有するための、リアルなタウンミーティング開催の契機づくりにまで活用されました。

4

▲「ガルパンうぉーく」アプリでの投稿画像 (c)GIRLS und PANZER Projekt

【展望】大洗町の魅力の拡散をめざす

大洗町における「舞台めぐり」の活用は、ARやGPSといったデジタル技術を駆使したコンテンツツーリズムアプリが地域活性化をもたらした好例のひとつと言えるでしょう。その背景に、大洗町の人々の、町と来訪者を思う心意気は必須でした。
大洗町の人々は当初から、少しずつ増え始めたファンを理解し、声をかけ、あたたかく迎え入れ続けてきました。大洗町役場の方々も、地域の人々の協力支援をする形で舞台めぐりの開発に携わってきました。大洗町役場商工観光課のご担当者は、こう話していました。
「舞台めぐりが入り口となって、より多くの人に来てほしい。より多くの人に大洗を知ってほしい。1回で終わらず、何度も来てほしい。」
また、同課の前ご担当者は、こう話していました。
「(ガルパンの)ファンにいかに楽しんでもらえるか、どうやったらまた来たいと思ってもらえるかを第一理念にしている。どれだけの観光客が来たから、どれだけの経済効果(という話)ではない。」
人々のホスピタリティがあったがゆえ、大洗町ではDX導入が奏功しています。

5

▲大洗あんこう祭に参加した、大洗町の散策を楽しむ人々

お問い合わせ先

デジタルみやぎ推進課地域情報化推進班

仙台市青葉区本町三丁目8番1号
(宮城県庁行政庁舎3階北側)

電話番号:022-211-2472

ファックス番号:022-211-2495

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?

information retrieval

このページに知りたい情報がない場合は