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メルマガ・みやぎ 県庁の仕事にズームイン 農業振興課

印刷用ページを表示する 掲載日:2020年7月24日更新

 

 

 

■ 1 県庁の仕事にズームイン・・・「農業振興課」 ■

 このコーナーは、「県ではこんな仕事をしているんだ!」「初めて知った!」と読者の皆さんが感じるような、県の取り組みを紹介します。


 現在、日本の農業は多くの問題を抱えています。その中でも、農業人口の減少による農業の担い手不足は深刻な問題です。この問題の解決策として期待されるスマート農業。技術革新が進む農業について、本県のスマート農業事業に携わる農業振興課の加藤秀逸(かとうしゅういつ)さんにお話を伺いました。
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Q農業振興課の加藤さんの写真
 農業振興課について教えてください
A
 農業振興課は、主に農業の担い手や人材育成、企業の農業参入、農地の法律など農業のソフト面に関して業務を行っています。
 私の所属している普及支援班は、各地域にある農業改良普及センターを所管しており、普及センターとともに生産技術の向上や経営の効率化等を支援し、農業経営の発展に取り組む農業者の育成や農業の持続的発展に取り組んでいます。
 また、試験研究機関も所管しており、新品種の育成や技術開発の取り組みも支援しています。

Q
 加藤さんの班で力を入れていることは何ですか。
A
 現在、力を入れて取り組んでいるのがスマート農業技術の実証・普及についてです。スマート農業とは、省力化や、労働負担の軽減等を目標にロボット、AI(人工知能)、IoT(「モノのインターネット」。モノをインターネットでつなぐ仕組み)などの先端技術を活用した農業です。例えば、ドローンを使用した農薬散布などが、スマート農業の技術の一つです。
 スマート農業では、田畑などの情報を電子端末(田畑等の農地や農作業の情報を管理するシステム)に登録し、無人トラクターなどを使用した農作業や、スマートフォンなどで作業状況の登録を行うことで、データを集積することができます。このデータを活用することで、改善点を見つけて効率的な農作業を行うことができます。
 そのほか、水稲の作業で見れば、トラクターによる耕起作業(水田を耕すこと)、田植作業、コンバインによる収穫作業も自動運転で行うことが可能で、労働時間の短縮が期待できます。
 現在、労働時間の2割から4割削減を目標に、企業と農家と県が協力して、スマート農業の実証実験に取り組んでいます。

Q
 スマート農業には、どのようなものがありますか。遠隔水管理制御装置の写真
A
 先ほど紹介した無人トラクターやドローンのほか、遠隔水管理制御装置というものがあります。
 この装置は、水田の水位を設定しておけば、自動で給水をしてくれるものです。稲を栽培している期間は、水管理のために何度も水田に行く必要がありますが、この装置を使えば、その手間が解消します。
 これらの農業機械は、スマートフォンでの管理も可能です。トラクターの稼働時間などをすぐに確認することができるため、 経営の効率化に繋がります。また、タブレット等で操作が可能な機械もありますので、近い将来家にいながら農業ができる時代が来るかもしれません。

Q
 スマート農業を活用すれば、農業未経験者の就農のハードルを下げることができますか。
A
 農業の知識や技術は、修得するまでに数年かかりますが、スマート農業を活用すれば、その時間を短縮できます。
 例えば田植え機は、操作に慣れていないと蛇行してしまいますが、GPSで位置測定を行う直進アシスト田植え機を使用することで、未経験でも真っ直ぐ田植えができます。
 また、スマート農業では収獲量を計測できるコンバインや、空撮で生育量を調査できるドローンなどを使用して、各水田のデータを蓄積することも可能です。農業未経験者が水田を引き継いだとしても、過去のデータを基に作業を行えるので、引き継ぐ前と同じ収穫量を維持することができます。

Q無人トラクター写真
 スマート農業に取り組んできて、これまで印象深かったことは何ですか。
A
 無人トラクターが人を乗せずに動いているところを、実際に見たことです。これが一般的に実用されるようになれば、本当に効率的だろうなと思いました。無人トラクターなどは、ドラマの中だけの話だと思っていたのですが、技術の進歩には驚かされるばかりです。

Q
 読者へ一言お願いします。
A
 スマート農業に限らず、技術の進歩は素晴らしいものがありますが、スマート農業だけで農業の課題が解決できるわけではありません。
 私は、農業の技術職として入庁しました。現地で農業者とともに農業の発展に取り組んできたことで、意見交換を行う重要性を感じました。
スマート農業技術の普及拡大と有効活用に向けて意見交換を積極的に行い、農業者の経営発展の役に立てればと思います。

編集部から一言

 私たちは、普段から米などの作物を食べていますが、農業についてあまり知識がありません。今回は、もっと身近に感じてもらいたい農業について取材しました。
 現在、農業は深刻な人手不足と言われていますが、スマート農業を活用することで、時間を短縮して農業の知識や技術を修得することが可能というのは、この問題の解決へと繋がるのではないかと思います。
 スマート農業技術に携わる加藤さんからは、様々な効果が期待できるこの技術を確立させ、現在の農業問題を解決したいという熱意を感じました。
 スマート農業は、まだテスト段階で一般化は難しいようですが、近い将来、家庭菜園なども活用できるかもしれません。農業者だけでなく、私たちの生活にも影響があるであろうスマート農業から、今後も目が離せません。

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