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特集1/これからも安全・安心な水をお届けするために 「みやぎ型管理運営方式」ってなに?(みやぎ県政だより令和元年9月・10月号)

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年9月1日更新

はじめに 宮城県が運営する上・工・下水道事業

県が運営している水道事業は、水道用水供給事業(上水)2事業、工業用水道事業(工業用水)3事業、流域下水道事業(下水)7事業の合計12事業です。そのうち、みやぎ型管理運営方式の対象は9事業です。

1 水道用水供給事業

25市町村/2事業

ダムや河川から取水して、きれいにした水道用水を市町村に供給します。

図/水道用水供給事業

2 工業用水道事業

68社/3事業

河川から取水して、にごりをなくした工業用水を企業に届けます。

図/工業用水道事業

3 流域下水道事業

26市町村/7事業
※みやぎ型の対象は4事業(21市町村)

市町村から汚水を集めて、きれいにして川などに流します。

図/流域下水道事業

七ヶ宿ダムの取水塔
県民230万人の70%近くに当たる160万人分の水がめです。最もきれいな層の水を取水して、浄水場に送っています。

七ヶ宿ダムの取水塔の写真

水道事業が抱える課題

1 収益の減少

 少子化などによる長期的な人口減少に加え、節水が進み使用水量は減少しており、水道事業の収益が減少することが見込まれています。

2 費用の増加

 県の水道事業の施設は、古いもので昭和30年代に建設されており、今後順次新しいものに更新していく必要があります。特に老朽化した管路(水道管や下水道管)の更新には将来的に莫大な更新費用が必要となります。

将来的な料金上昇は避けられない状況

 これらの課題に対応し、持続可能な水道事業経営を実現するため、新たな管理運営方式(「みやぎ型管理運営方式」。以下、「みやぎ型」)の導入に向けた取り組みを進めています。

図/みやぎ型管理運営方式の対象

みやぎ型管理運営方式とは?

 これまで水道事業の運営方式は、公営または民営しかありませんでした。そこで、県が責任を持ったまま民間の力を最大限に生かすことができるように国に働きかけ、平成30年12月、水道法が改正され、官民連携方式が可能になりました。みやぎ型は、コンセッション方式(※1)による官民連携の取り組みの一つです。

※1利用料金の徴収を行う公共施設について、施設の所有権を公共主体が有したまま、施設の運営権を民間事業者に設定する事業方式

水道法の改正内容
表/水道法の改正内容

運営はどう変わるの?

 現在、委託を受けた民間事業者が既に30年近くも施設の運転、水質のチェック、設備の点検といった水の製造工程に関する業務を行っています。みやぎ型は、それらに加え、設備の修繕や更新、薬品の発注などを民間事業者の業務とします。
 県は引き続き事業全体を総合的に管理するほか、管路の維持管理・更新などを行います。「完全民営化」のように民間事業者に全てを委ねるわけではありません。

運営の変更内容
表/運営の変更内容

現在も県と民間事業者が連携しながら業務を行っています
現在も県と民間事業者が連携しながら業務を行っています

メリットは?

 みやぎ型は、上・工・下水道事業の一体化によりスケールメリット(※2)を生み、また、民間事業者の自由度を拡大することにより、維持管理費や設備などの更新費の大きなコスト削減を期待するものです。

※2 規模が拡大することで、生産性などが向上すること。

図/みやぎ型管理運営方式のメリット

ここが知りたい!

Q1 水質は安全なの?

 現在、水質検査業務は、民間事業者と県が役割分担して作業しています。みやぎ型でもこの体制は変わりません。これからも安全・安心な水をお届けします。

写真:水質検査業務は、民間事業者と県が役割分担して作業しています

Q2 災害時は大丈夫なの?

 現在と変わらず、みやぎ型でも、県が市町村と連携しながら災害対応を行います。

Q3 料金はどうなるの?

 みやぎ型では、県が運営した場合の料金(費用)を上限として、民間事業者からはどれくらい料金(費用)を抑えて運営できるかの提案を受け契約します。そのため、県が現状のまま運営した場合と比較し、経費が抑えられる仕組みとなります。
 料金の決定方法は、現在と変わらず、市町村との協議を経て県議会で条例を改正して決定します。さらに、みやぎ型では専門家による第三者機関に意見を求めるため、現在よりも厳しいチェック体制が構築されることになります。

Q4 海外では民営化に失敗しているところもあるみたいだけど…

 みやぎ型は民営化ではありません。海外で民営化から再公営化した事例は、民間事業者の業務を監督・モニタリングする体制が整っていなかったことなどが要因です。みやぎ型では、これらの事例を参考に、県の関わりを強化した仕組みとなっています。

今後のスケジュール

令和元年9月
事業内容をとりまとめた「実施方針」の素案を策定し公表します。実施方針の素案について、パブリックコメント(県民の皆さんからの意見募集)を実施します。

令和元年11月
パブリックコメントでいただいた意見も踏まえ、実施方針(案)を策定し、県議会定例会に実施方針条例を諮る予定です。

令和2年3月
事業者の募集を開始。
約1年間かけて慎重に事業者を選定します。

令和3年度中の事業開始を目指します。

水道の大部分を県から供給されている多賀城市の取り組みを伺いました

市町村は各家庭に水を届ける水道事業者となっています

水道の課題解決のために

 多賀城市は、独自の水源が乏しく、約70%を県から、28%を仙台市から購入(2%は独自の水源)しています。水道事業の支出は、水の購入費の割合が高く、県からの購入価格が上昇すると、大きな影響を受けます。
 水道の課題は人口減少に伴う料金収入の低迷と施設老朽化による更新需要の増大、頻発する災害への対応、職員の技術継承などです。解決のために、次の取り組みを行っています。
 まずは官民連携で、業務を一体化して民間事業者に包括委託しています。
 職員の技術継承は時間を要するため、民間の力で補っています。住民サービスの向上にもつながりました。
 次は広域化です。経営母体を大きくし、施設の共同運営や統廃合などにより、コスト削減が期待できます。
 昨年12月の水道法改正で、広域化の動きが加速しました。県が主導し、今年1月に検討会が設置され、近隣の5市3町で広域化の検討をすることとしています。

上下水道の一体化への動き

 来年4月から市の下水道事業は、水道事業と同じ企業会計に移行します。併せて組織も統合する予定です。
 水道と下水道の業務は、水道料金と下水道使用料を一緒に請求するなど、共通の作業が多いことから、業務効率化のため、さまざまな業務を共同で委託することを検討していきます。

みやぎ型をどのように捉えているか

 水道事業の課題は多くの自治体に共通していると思います。将来を見据え、安定的に水を供給するために、県は先手を打っているのだと感じます。
 みやぎ型は、民間のノウハウ、資金、人材を最大限に活用する方策で、料金上昇が抑えられれば、利用者に恩恵があるものと思います。水質の安全性や料金設定、危機管理面で、これまでどおり公共性が発揮され、県が施設の所有権と最終責任を維持するので、課題解決のための一つのモデルになるのではないでしょうか。

多賀城市上水道部理事 次長兼工務課長 根元伸弘さん(右)、
建設部下水道課 課長補佐兼経営管理係長 須田宏さん(左)の写真
多賀城市上水道部理事 次長兼工務課長 根元伸弘さん(右)
建設部下水道課 課長補佐兼経営管理係長 須田宏さん(左)

東京都と連携を進めています

 5月27日、官民連携や広域化を進めるため、東京都と水道事業の連携に関する合意書を締結しました。
 7月には、東京都職員2人が宮城県に着任しました。

水道事業の連携に関する合意書を交わす村井知事と小池東京都知事の写真

連携の内容

  1. 災害、事故時等の復旧に係る相互支援
  2. 官民連携および広域連携に係る都の技術力・ノウハウの提供
  3. 人的基盤の強化につなげるための職員の交流
  4. その他、水道事業の連携に関すること

お問い合わせ
水道経営課
TEL 022(211)3430
http://www.pref.miyagi.jp/site/miyagigata/


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