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宮城県知事臨時記者会見(平成31年2月5日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年2月6日更新

知事臨時記者会見

  • 平成31年度当初予算案の概要について

 

■村井知事
 平成31年度当初予算案については2月13日に招集する県議会に提案いたしますが、その概要についてご説明申し上げます。
 まず、1ページの「予算編成の基本的考え方」についてであります。東日本大震災の発生以降、わが県では震災からの復旧・復興を県政の最重要課題と位置付け、総力を結集した対応を進めてきたことにより、ハード面の復旧や創造的な復興に向けた施策にその成果が実を結びつつあります。一方、震災復興計画の期間が残り2年となる中で、復興の総仕上げに向けた取り組みに、これまで以上に力を注ぐとともに、県民全てが復興を実感できるよう、進捗(ちょく)の遅れや地域差が見られる分野に対し、きめ細かな対応を図ることが必要であると考えております。
 このような状況のもと、平成31年度当初予算は、被災者の生活再建や地域産業の再生など、復旧・復興の完遂に向けた取り組みを引き続き最優先に進めるとともに、地域経済の活性化や交流人口の拡大、医療・介護などの福祉の充実をはじめとした県政課題を解決するための施策を、積極的・重点的に予算化いたしました。あわせて、財政の健全化と持続可能な財政運営の実現および復興の総仕上げと復興後を見据えた課題解決のための予算重点配分の実現を主眼に策定した「新・みやぎ財政運営戦略」に基づき、歳入歳出両面にわたる対策を計画的に実施してまいりたいと考えております。
予算案の概要といたしましては、一般会計の震災対応分として2,632億円を計上し、震災復興計画に掲げる主要施策の推進に必要な額を確保いたしました。また、通常分は引き続き必要性や優先度の観点から徹底した見直しを行い、予算の重点配分を行った結果、8,471億円を計上しております。
 これらの結果、来年度の一般会計当初予算は1兆1,103億円となり、当初予算としては、平成24年度を最高に年々減少し、震災後としては最小規模の予算となりました。また、平成22年度以降の震災対応予算の累計は総計で6兆2,682億円となっております。
 2ページをお開きください。次に、当初予算案の「主な事業」についてご説明申し上げます。資料は「平成31年度政策財政運営の基本方針」に掲げました「政策推進の基本方向」に沿って記載しております。私からは新規事業や拡充事業を中心にご説明申し上げたいと思います。
 初めに、「1 力強くきめ細かな震災復興」についてであります。
「1 被災者の生活再建と生活環境の確保」につきましては、被災者住宅確保等支援費を計上し、応急仮設住宅に入居されている方々の民間賃貸住宅等への円滑な転居を支援するほか、みやぎ地域復興支援費では被災された方々の生活再建を支援するNPO等への支援を行ってまいります。また、被災地域交流拠点施設整備支援費を計上し、住民交流の拠点づくりを進めるとともに、地域コミュニティ再生支援費により住民主体の地域コミュニティ再生活動を支援してまいります。
このほか東北における水素社会先駆けの地に向けた取り組みといたしまして、水素エネルギー利活用推進費により、燃料電池自動車のさらなる普及を目指すとともに、楽天生命パークに設置した再エネ水素発電設備などを活用し、水素エネルギーの利活用促進を図ってまいります。
 「2 保健・医療・福祉提供体制の回復」につきましては、医療施設復興支援費を計上し、被災自治体の保健センターの再建などを進めるほか、新設医学部修学資金制度構築支援費では、東北医科薬科大学医学生の修学資金制度の原資に引き続き出資し、県内の地域医療を支える人材育成を支援してまいります。
 3ページをご覧ください。みやぎ子どもの心のケアハウス運営支援費では、心の問題を抱える子どもたちへの支援のため、設置市町村を拡充し27市町で実施を予定しております。また、心のケアセンター運営支援費では、被災された方々の心のケアに継続して取り組んでまいります。
 「3 『富県宮城の実現』に向けた経済基盤の再構築」につきましては、いわゆるグループ補助金であります中小企業等復旧・復興支援費を計上し、被災事業者の事業再開や商店街施設等の復旧を支援してまいります。また、次世代自動車技術実証推進費では、女川町、南三陸町およびトヨタ自動車株式会社と連携し、新ビジネスの創出や地域課題の解決につなげるため、電動モビリティを活用した実証事業に取り組んでまいります。
観光分野では、長期滞在型観光プロモーション費を計上し、欧米豪からの誘客促進に向けた観光コンテンツの整備や小型プロペラ機による地域間周遊体制整備などを行うほか、みやぎデジタルマーケティング推進費によりウェブサイトの多言語化や動画配信などを行い、インバウンド誘客を積極的に推進してまいります。また、宮城オルレ推進費では、新たなコースを開設し、韓国等からの誘客促進を図るとともに、国際トレイル誘客促進費を新たに計上し、世界各国のトレイル団体等が参加する国際的イベントを開催いたします。また、通年観光キャンペーン推進費では、アニメキャラクターと連携した観光キャンペーンを実施予定であり、これらの取り組みを通して県全体での交流人口の拡大に向けて取り組んでまいります。
 4ページをお開きください。このほか仙台空港運用時間延長推進費を計上し、仙台空港の運用時間24時間化に向けて地元との合意形成が図られるよう取り組みを進めるとともに、航空路線誘致対策促進費により新たにLCC(格安航空会社)をはじめとする航空会社に対する路線開設支援を行い、仙台空港の利用拡大を進めてまいります。
 「4 農林水産業の早期復興」につきましては、復旧関連では、農山漁村地域復興基盤総合整備費を計上し、引き続き農地などの復旧を進めるほか、林業分野では、海岸防災林造成費に加え、県の単独事業である三陸リアスの森保全対策費により、三陸沿岸部海岸線山腹の復旧・保全を行ってまいります。また、水産業人材確保支援費を計上し、宿舎整備への助成などにより、水産業の人材確保を支援するほか、第40回全国豊かな海づくり大会推進費では、2020年の本大会開催に向けた準備やプレイベントの開催などを行ってまいります。
 5ページをご覧ください。農林水産業の販路開拓等につきましては、食産業ステージアッププロジェクト推進費を計上し、震災で失われた販路の開拓に向けた新商品開発支援などを行うほか、JR東日本からの企業版ふるさと納税により実施するみやぎマリアージュプロジェクト推進費は、ワインと県産農林水産物のマッチングによる加工品開発などを推進いたします。
 「5 公共土木施設の早期復旧」につきましては、高規格幹線道路整備費やみやぎ県北高速幹線道路整備費、復興関連道路整備費、河川等災害復旧費などを計上し、県内の道路交通基盤や公共土木施設の復旧・復興を一層加速してまいります。
 6ページをご覧ください。「6 安心して学べる教育環境の確保」につきましては、東日本大震災みやぎこども育英基金助成費を活用し、震災遺児・孤児に対する奨学金を増額するほか、震災以外の要因による遺児・孤児に対する奨学金制度の創設や、引き続きいじめ・不登校対策などにも基金を活用し、全国の皆さまからの寄付を子どもたちの未来のために役立ててまいりたいと考えております。また、緊急スクールカウンセラー等派遣費では、被災等により心の問題を抱える子どもたちへの支援を続けるとともに、小中学校学力向上推進費では、被災児童生徒に対する放課後や週末等の学習支援により学力向上を推進してまいります。このほか先進的文化芸術創造拠点形成費を計上し、今年8月から9月に石巻市などで開催されるリボーンアート・フェスティバルに対する支援を行ってまいります。
 「7 防災機能・治安体制の回復」につきましては、広域防災拠点整備費を計上し、宮城野原地区における整備のための公共補償などを引き続き行うとともに、圏域防災拠点資機材等整備費により、防災拠点に対する活動用資機材の整備をさらに進めてまいります。また、東日本大震災記憶伝承・検証調査費を計上し、復旧・復興の取り組みの検証や伝承のあり方の検討、記録映像の収集などを行ってまいります。
 7ページをご覧ください。次に、「2 地域経済の更なる成長」についてであります。
EMC(イーエムシー)総合試験棟整備費では、県内企業の電子機器開発を支援するため、産業技術総合センターの施設整備を進めるほか、放射光施設設置推進費では、県内への設置が決定いたしました次世代放射光施設の整備に向けて、引き続き土地造成や基本建屋の設計、建築経費の補助などを行ってまいります。また、地域商業の振興について、商店街NEXT(ネクスト)リーダー創出費を計上し、若者や女性など商店街活動の新たな担い手の育成を支援してまいります。このEMCというのは電波を完全に遮断する施設で、今は小さい施設があるのですが、車を1台中に入れて、車に付けた機器が電波をどう発するかというようなことを、電波障害がない形で研究するための施設を産業技術総合センター内に造るというものであります。このほか地域活性化型みやぎキャッシュレス推進費を計上し、消費税増税やインバウンド誘客対策としてキャッシュレス決済を推進するため、QR決済等の導入実証や普及セミナーを開催するほか、特定複合観光施設導入可能性調査費では、県内への統合型リゾート、いわゆるIR(アイアール)の導入の可能性調査を行ってまいります。 次に、農林水産業関連では、第12回鹿児島全共出品対策費を計上し、2022年の(全国和牛能力共進会)鹿児島大会に向けた出品対策を行うほか、いちご新品種にこにこベリー展開推進費では、栽培技術の導入や生産者への普及促進、本格デビューに向けたPR活動などにより、にこにこベリーの生産拡大とブランド化を推進してまいります。また、みやぎ米新品種ブランド力強化費では、「だて正夢」や「金のいぶき」のブランド力強化に向けた取り組みを引き続き行ってまいります。
 8ページをご覧ください。スマート農業先進県みやぎプロジェクト推進費では、ICTやロボット技術を活用したスマート農業の普及推進や、技術検証などを行うほか、森林経営管理市町村支援費では、市町村森林管理サポートセンターを新たに設置し、市町村が実施する森林整備等への支援を行ってまいります。また、ホタテガイ地先種苗安定確保促進費では、県産半生貝・小型貝の供給体制の構築に向けた取り組みを推進してまいります。
企業などの人手不足解消につきましては、働き方改革促進費を計上し、働き方改革に取り組む企業への支援制度の創設などにより職場環境整備を進めるほか、移住・起業・就業支援費では、地方創生推進交付金を活用し、支援金の支給等により、東京圏からのUIJターンの促進を図るとともに、女性・高齢者等を対象とした就職支援センターの設置などにより、県内企業の人材確保を支援してまいります。また、外国人雇用アシスト費では、外国人の雇用に係る相談窓口の設置やセミナーの開催などにより、受け入れ拡大が見込まれる外国人材の活用を積極的に支援してまいります。
このほか企業会計に、上工下水一体官民連携運営構築費を計上し、水道用水供給・工業用水道・流域下水道の3事業を一体とした公共施設等運営権の設定を進めてまいります。
 次に、「3 安心していきいきと暮らせる宮城の実現」についてであります。
子育て関連では、就学前の子どもの医療費への助成を行う乳幼児医療助成費、保育所の整備や事業所内保育所創設への支援を行う待機児童解消推進費を引き続き計上しております。また、認定こども園促進費では、認定こども園への移行経費の補助やアドバイザー派遣などを行うほか、9ページに移りまして、地域子ども・子育て支援費では、放課後児童クラブなどへの支援を行ってまいります。
 教育分野では、県立学校ICT機器整備推進費を計上し、平成33年度までに県立学校全校にプロジェクターや教員用のタブレットを整備するとともに、ICT教育環境整備促進費により、新たに県立学校において生徒用のタブレットの整備を順次進めてまいります。また、海洋総合実習船代船建造費を計上し、宮城丸の代船建造を進めるほか、体力・地域スポーツ力向上推進費では、地域人材を活用し、児童生徒の体力および地域スポーツ力の向上に資するモデル事業を実施いたします。
このほか遺児等修学支援費では、みやぎこども育英基金を活用し、親が病気や事故などにより亡くなってしまった孤児・遺児となる児童生徒に対する支援を新たに行うとともに、幼児教育無償化推進費では10月からの幼児教育無償化実施に伴う市町村への支援を行ってまいります。
 10ページをお開きください。医療・福祉分野では、結核医療提供施設運営費負担金を計上し、循環器・呼吸器病センターの医療機能移管に伴い、栗原中央病院に4月から設置される結核病棟の運営支援を行うほか、心身障害者医療助成費では、新たに精神障害者を助成対象者に加え、市町村への助成を拡充いたします。また、働き盛り世代の歯周疾患対策費では、青・壮年期の歯周病予防対策の普及啓発などを図るほか、外国人介護人材受入推進費では、新たに外国人介護職に関する相談支援窓口を設置し、介護人材の確保対策を進めてまいります。さらに、発達障害者総合支援費では、子ども総合センター内への発達障害者支援センターの設置に向けた体制整備を行うとともに、各圏域の支援機関に心理職等の地域支援マネージャーを配置し、支援体制を強化いたします。(子ども総合センターというのは、名取にある施設です。)
このほか、交番・駐在所安全緊急対策費を計上し、交番・駐在所への防犯カメラの設置などを進めるほか、再犯防止推進費では、新たに保護監察対象少年を臨時職員として雇用し、職業定着に向けた支援を行ってまいります。
 11ページをご覧ください。次に、「4 美しく安全なまちづくり」についてであります。
J-クレジット導入費を計上し、国の制度の活用により県民の環境意識の啓発を図り、太陽光発電の自家消費促進を図るとともに、水道基盤強化計画策定費では、水道事業者の現状分析や将来予測に加え、広域連携シミュレーションなどを実施いたします。また、防災・減災・国土強靱化(きょうじんか)対策費を計上し、道路や河川の豪雨対策などの緊急対策を行うとともに、災害に強い川づくり緊急対策費により、河川の再度災害防止や堤防の安全度確保対策などに取り組んでまいります。このほか総合防災情報システム改修費を計上し、総合防災情報システム「MIDORI」の改修を行うとともに、県有施設再編等調査費では、震災復興計画の終了後を見据え、老朽化が進む県有施設の再編整備に向けたあり方を検討してまいります。また、公共施設等長寿命化対策費では、引き続き公共土木施設や県庁舎などの公共施設等の総合的かつ計画的な管理を進めてまいります。
 平成31年度当初予算の概要について、以上でございます。

◆Q

 今回の予算を名付けるとしたら何予算か。

■村井知事

 今回の予算は「未来への架け橋予算」と命名したいと思います。災害に強い県土づくり、また富県戦略、福祉の充実、子どもたちの育成など、復興期間終了後も見据えまして、宮城の未来につながる施策を展開する予算をぜひ作りたいと思いまして、準備をしてまいりました。そして、平成31年度は復興のシンボルでもあります気仙沼大島架橋も事業が完了いたします。それらを総合的に考えまして、「架け橋」という言葉を使わせていただきました。

◆Q

 「未来への架け橋予算」ということだったが、ポスト復興を見据えた予算になっているのかと思う。そういう意味で、この分野に重点を置いているというものについて言えば、特に何分野が重点の予算になったのか。

■村井知事

 当然県民全体に影響する予算ですので、特定の分野だけに力を入れるということはないのですけれども、先ほど申したように、やはり震災後も徐々に見据えながら、準備を進めていかなければならないと思ってやってまいりました。例えば、観光面では航空路線を拡充するためにどうすればいいのか。また、外国人の方も使いやすいようにキャッシュレスをどのように進めればいいのかということを考えました。農林水産では、新しいイチゴの品種や、今年売り出した新しいお米をいかにしてさらに広げていくのかということに力点を置きました。医療介護分野では、心身障害者の医療費を対象としましたし、発達障害者の対応策も検討いたしました。また、親を亡くした子どもたちへの対応や、あるいは幼児教育の無償化対策、こういったようなものも入れたということで、どちらかというと全体的にバランスよく予算は使ったということです。ただ、その中で特に注意したのは、2021年度以降のことも見据えながら準備をしたり、あるいは検討を加えたりするようなことを予算化していったということでございます。ちょっと長いスパンで考えていきたいと考えました。

◆Q

 長いスパンということだが、特に経済的な分野で新しい次世代の技術に力を入れていく方針なのかと思ったのだが、その辺についてはいかがか。

■村井知事

 企業誘致だけではなくて、東北放射光施設の立地が決定し、2023年には稼働いたします。それに向けて、地元の企業の技術力を上げていくことも対象として考えていくべきだと考えて、研究などにも力を注ぐように努力いたしました。先ほどの質問のお答えにもなると思います。2021年度以降のことも考えながら、産業の技術力向上に力を入れたということでございます。

◆Q

 個別の事業についての質問だが、IRの可能性の調査費を計上されていて、それは知事ご自身がIRを前向きに進めていこうという趣旨の意思表示なのか。その辺りのお考えと、どの地域での可能性調査になるのか。これをもう少し具体的に出してほしい。

■村井知事

 今のところ全く白紙です。私がやるとかやらないとかいうのは白紙ですが、非常に慎重に考えなければならないと思っています。当然カジノが関わってまいりますので、慎重に考えなければならないと思っておりますが、県議会で議員連盟もできておりまして、やはり中にはIRをもっと積極的にやるべきだという地域もございます。まずその可能性があるのかどうかを調べないで、良い悪いの議論をしても意味はあまりないだろうと考えまして、まずは可能性があるのかどうなのかを調べて、その上で可能性があるとなったならば、どういう場所でどうすればいいのかを検討していくべきではないか、順番としてはそういう順番、そういう立て付けでやっていくべきではないかと考えているということです。
 具体的な場所ですけれども、これは県または政令市の市長が国に申請ができるということになっています。従って、仙台市の場合は仙台市長がやりたいと思えば、私の意向を確認せずにやれる。逆に言うと、私が仙台市でやりたいと思いましても、仙台市長の同意が得られないとこれは実現しないわけですから、仙台市はこの検討の中に入れる必要はないと考えてございますので、仙台市以外の地域でやれる可能性のある場所ということになってきます。そうすると、当然限られてくると思います。仙台空港の周辺といったような場所に限られてくるのではないかと思います。

◆Q

 この500万円を計上して、来年度で一つの調査を終了するということか。

■村井知事

 そうです。

◆Q

 すると、調査が終了してその後、その結果を踏まえて何らか検討することになるというお考えか。

■村井知事

 IRを誘致しても十分企業が手を挙げてくるし、十分採算が取れるという結果になれば、そのときには次の段階として市町村長に対して、こういう結果ですけれども、やる気がありますかと。仮に宮城県が、私がどこどこでやりたいということで手を挙げても、地元の自治体の了承を受けなければ駄目なんです。従って、そういう結果が出ました、どこどこの地域の首長さん、どうお考えですかというふうに投げ掛けて、それでぜひやりたいということであれば、次の段階として県議会なりいろいろなところに、こういうご意見があるのですがいかがでしょうかと諮っていって、積み上げていくことになると思います。ですから、これは私の意向だけで決めるということではありません。ただ、客観的な、いわゆる基礎的なデータがないと議論にならないでしょうということで、検討を始めることにしたということです。

◆Q

 これは架け橋予算に含めているのか。

■村井知事

 今回の予算は当然全部架け橋予算です。

◆Q

 このIR調査も架け橋予算か。

■村井知事

 架け橋予算です。ただ、決して導入するためだけの調査ではなく、白紙です。それだけ関心の高い方もおられるので、この500万円の予算であれば、県民に許していただけるだろうと考えたということです。

◆Q

 基本的な考え方の部分で、震災復興の進捗の遅れや地域差が見られる部分に対して何らかの対応をしていくと、先ほどの知事の発言で全体的にバランスよくということだが、今回特に進捗の遅れが見られるというのはどういった部分か。

■村井知事

 ハードで言えば、防潮堤整備に代表されるように、住民の生活に直接関係しないものはハード面でどうしても後回しにしてまいりました。道路、橋あるいは住まいに関するところ以外の部分です。そういったところには当然これから重点的に予算配分していく。ソフト対策では、心のケアは先ほどお話しいたしましたけれども、販路の回復であったり、あるいはコミュニティの再生、不登校対策であったり、こういったようなことには震災後も見据えてしっかりと手を打っていきたいと考えております。

◆Q

 11ページに県有施設再編等調査費というのがあるが、これはなぜ必要かということと、どういうことをされるのか、お考えを詳しく教えてほしい。

■村井知事

 これから県民会館の具体的な検討に入ってまいります。仙台市が2千席を造った上で宮城県が2千席程度の施設を造っても無駄にはならず、十分需要があるという(調査)結果が出ましたので、今後2千席規模の施設をどうやって造っていけばいいのかということを、今年度からいよいよスタートし、今年度、来年度と検討を進めていくことになります。そうなりますと、今の県民会館のあり方はどうなるのかということも議論になってくるということです。
 そこで県有施設全体を見て、土地が空いたからまたこの土地をどうすればいいのかということを、その場限りで考えるのではなくて、現在県が持っております各種施設でかなり老朽化が進んでいるものがございますので、そういったものを全体的に将来にわたってどう活用していけばいいのかということを、今回よく検討すべきだろうと考えたということです。
例えば(県庁の)すぐそばにふるさとビルがあったり、社会福祉協議会のビルがあったり、あるいは合同庁舎があったり、また(仙台市宮城野区)幸町には青年会館があったりと、いろいろな県の古い施設がございまして、これらがどんどん建て替えの時期が訪れるということです。そのときになって場当たり的にこれを右にやって左にやってということではなくて、そういった施設があと何年かしたらどんどん建て替えになりますので、これをどのようにして建て替えて配置していくのかということを、今のうちから全体的に考え、その中に県民会館の場所も組み込んで考えたいということです。2021年度以降のことも見据えて、ちょっと長いスパンで考えていく。どうしても役所というのは、Aという施設が古くなったから建て替えましょう、場所をどうしましょう、買うのか県有地で建てるのかというようなことを、場当たり的に今までずっとやってきました。私はそれに対してすごく不満を持っていまして、そうではなくて長い目で見て全体の施設をどのように配置するのかを考えながら、計画的に施設整備をしていくべきだと考えておりましたので、今回は思い切ってそういったことを全庁的に、全部局だけではなくて警察の施設あるいは教育委員会の持っている施設なども入れながら、全体的に検討していきたいと考えています。

◆Q

 いよいよ、では復興後を見据えて、復興だけを考えないことができるようになってきたと。

■村井知事

 非常に大きな課題だった気仙沼の合同庁舎や、石巻の合同庁舎、こういったものが全部今回国の予算で建て替えることができました。そういったことから宮城県全体の施設を検討できるような余裕が少し出てきたということです。これはかなり大きなプロジェクトになります。ですから、一、二年の話ではなくて、もう何年かかけてどのようにしていくのかということを県民にお示しした上で、県民会館をこうしたいんだというようなことを私は一体で考えたいということです。

◆Q

 「未来への架け橋」ということだが、財源不足、その辺はどうやって解決していこうというお考えか。

■村井知事

 やはり厳しい予算であることには変わりはなく、今回も退職手当債という、将来交付税で補填されない100%県民の借金になる借金もしながら予算を組んでいますから、決して余裕があるわけではありません。しかも、社会保障費は毎年30億から40億ぐらい黙っていても増えていきます。そう考えますと、被災者の皆さまに対するいろいろなケアを、国の財源がなくなった段階で県の単費で補っていかなければならないことも考えますと、これは決して余裕はないと思っています。だからこそ、かなり事業は厳選いたしました。知事査定でも、私の手で駄目だとした事業もございます。厳選して、そして少しでも基金に残せるようにという努力をさせていただいたということでございます。幸い宮城県は復興基金を、そんなにたくさんではありませんけれども頑張って残してまいりましたので、こういったようなものを活用して、また国から少しでも財源を補ってもらえるように引き続き努力をして、被災者のケアをしっかりやりながら、次の2021年度以降を見据えた事業に取り掛かりたいと思います。そういった意味からも、長いスパンで県の施設をどのように持っていくのかということをよく考えていきたいということであります。

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