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宮城県知事記者会見(平成29年6月5日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年6月6日更新

知事定例記者会見

 

東京オリンピック・パラリンピックの費用負担について

◆Q
 東京オリンピックの費用負担問題で、先週、関係自治体など4者が大枠で合意したが、その件であらためて知事の所感を聞かせてほしい。

■村井知事
 開催自治体として、ハード・ソフトに係る経費が青天井になるということを大変恐れておりましたけれども、今回の合意によって、過度な負担にはならないだろうということが分かりました。胸をなでおろしております。当然、多少の自治体負担は生じるとは思いますけれども、これは何度も申し上げているように大きな国家的イベントですので、県としても応分の負担はしなければならないだろうと。県民の皆さまに理解していただける程度の負担をすることは、やぶさかでないと考えております。

◆Q
 先週の4者協議では、その負担分のおよそ350億円と試算されている額について、金額の割り振りなどは先送りされた。その件について改めて考えを伺う。

■村井知事
 金額の割り振りというよりも、その350(億円)という数字自体、皆さんが納得して出した数字ではないということが逆に明らかになったということでございます。今後は具体的にどれくらい必要なのかということをしっかり出した上で、われわれが負担できる分はこれだけだということを、開催自治体で力を合わせて、同じ基準で同じ条件で東京都や組織委員会、国に働き掛けていくことになるだろうと思います。
 また、丸川大臣から国も支援を考えたいというようなお話がございました。何らかの財政支援が頂ける可能性もあるだろうと思いますので、これも開催自治体で力を合わせて、国への働き掛けも強めていきたいと思います。

◆Q
 350億円についてだが、担当課に聞いても、具体的にどんなところに使われるのかというのが、警備とか医療サービスという言葉はあるが、実際にどういうところでお金が必要なのかが見えてこないと思う。この点についてはどのように考えているか。

■村井知事
 要は警備だとか、あるいは安全管理、来られた方の輸送のやり方、バックアップ体制、こういったソフトはやり方によって幾らでも予算のかけようがあるわけです。従って、先ほど青天井と言いましたけれども、やり方次第では経費はどんどん膨らんでいくわけです。しかし、今回もイギリスでテロがございましたし、何が起こるかは分からないというこの厳しい世情を受けまして、やはり警備はしっかりとしなければならない。しかし、経費はいくらかけてもいいというわけではないですから、この見極めを一定の根拠や基準を持ってやっていかなければならないだろうと思っています。その際に自治体の責任だというふうなことになってしまいますと、今後、大きな国際大会は自治体では開催できないということにもつながりかねませんので、これはやはり組織委員会と東京都、国が責任を持って明確に示した上で、われわれが納得する負担に抑えていただければと思います。

◆Q
 知事は以前から、仮設施設、五輪がなければ整備しなくてよかったものは国や協会が整備すべきもの、恒久施設は地元(が整備すべきもの)という基本原則を言っているが、この基本原則は国や運営委員会とはある程度共有できたと考えてよいか。

■村井知事
 そこはまだ具体的には詰めていません。これからになると思いますけれども、これも東京都も相当歩み寄ってきてくれておりますので、それほど大きなものにはならないのではないかと思っております。
 今回の350(億円)というのは、運営費や警備費などソフトの部分がメインでございます。その点については、立候補ファイルや大会開催の基本計画、あるいは東京都の副知事から宮城県の副知事に出された公式文書、こうしたようなものを根拠にということだったので、通常の警察が行う警備であったり、消防隊が待機する医療・救護の対応であったり、どのような大きな大会をやっても必ず県が対応しなければいけない分、この部分は自治体が持ってもらいますよということははっきりしたわけですので、安心しました。
 ハードについては、この間議論の俎上(そじょう)には上がりませんでしたけれども、従来と同じ考え方をずっと踏襲して、これから調整させていただくことになるだろうと思います。
しかし、時間的な制約がございますので、いつまでも待つというわけにもいきませんから、この点については、時期を失することなく、しっかりと対応していきたいと思います。

◆Q
 今回、運営費に関して、地元負担が軽減されたというような言い方がされているが、そもそも自治体が負担するというのは前提になかったのではないかと思う。そのあたり、知事の認識をあらためて伺う。

■村井知事
 そういう意味では、本来われわれが主張していた原点に戻ったということだと思います。われわれが考えていたところに戻ったと。従って、われわれが思っていた以上のものになったというのではなくて、われわれが考えていたところに立ち戻っていただけたということだと思います。

◆Q
 基本は東京都や組織委員会などが(負担する)前提になって、地元はその後ということか。

■村井知事
 そういうことです。

◆Q
 350億円の内訳はまだ示されていないと思うが、県としてはここまでは応える、あるいは持っていいという基準や考え方はあるか。

■村井知事
 オリンピックではなくて、いろいろな大会がございます。今回も高校生の総体、インターハイや、例えばワールドカップなどいろいろ大会がございましたけれども、そういったときに人件費も含めた警備のための経費というのが必要であったり、あるいはいざというときのための救急車の配置なども必要になってきますから、こういったようなものはどの大会でも必ず行わなければならないもので、それは必要だろうと。それ以外については、われわれが負担するのは問題があるのではないかと考えているということでございます。

◆Q
 先週、宮城スタジアムの芝の張り替えについて、3年間で1億8,000万円ぐらいの予算がかかるということが県から示されたという報道があった。1億8,000万円かかることについて、県の負担はやむなしと考えるか。

■村井知事
 恐らくこれは、終わった後に?がすわけではないので、恒久施設の中に入るということでしょうけれども、われわれからすると、オリンピックのために張り替え、また、終わった後、未来永劫ずっと使える芝ではなくて、当然ずっとメンテナンスをしていって、?がしてまた張り替えていかなければいけません。よって、これはオリンピックのために使ったものという主張をします。これは当然ずっと主張し続けていきますけれども、時間的に間に合わないということで、今回は6月議会からいよいよ事業をスタートさせていくことになるということです。このことはずっとお願いし続けていかなければならないと思っております。

◆Q
 恐らく先方との議論は平行線になると思うが、着地点として県の負担に落ち着くこともやむなしということか。

■村井知事
 今の段階でやむなしとは申し上げませんけれども、妥協できないのでオリンピックの直前に全部芝を?がしてしまうといったような暴力的なことはできないだろうと思っています。
 小池知事からは、(連携協議会が終わった)直後でしたけれども、帰る途中に電話を頂きました。(議論が)まとまって非常によかったですと。東京都は震災復興も含めて宮城県にいろいろな形で支援を継続していきたいと思っていますし、オリンピックについてもなるべくご負担をおかけしないように協力していきたいと思いますので、引き続きのご協力をよろしくお願いしますという電話でございました。そういった意味では、知事同士、非常に気脈は通じているというふうに思っておりますので、この芝の問題一つで大げんかするといったようなことにはならないだろうと思っています。

 

東京オリンピック・パラリンピックの聖火リレーについて

◆Q

 聖火リレーについて、先週、吉野復興大臣が小池都知事にあらためて被災地での実施を要望したということだが、聖火リレーに対する期待についてあらためて伺う。

■村井知事
 私は報道で知っただけですので、詳しくは分かりませんけれども、そういう要望をされ、また小池知事が組織委員会のほうにそういうご要望があったことをしっかり伝えますというお話をされたそうであります。吉野大臣の思いはまさにわれわれの思いでございまして、よくぞ言ってくださったというふうに高く評価をしております。また、それを前向きに小池知事も受け止めていただけたものと思っております。
 ただ、聖火リレーは東京都以外のところでやるものですから、東京都知事の力でできるものでもないだろうと思いますので、やはりこれは組織委員会がどう判断されるか、IOCとどう打ち合わせをするかということが重要なのではないかと思います。

◆Q
 今回の東京五輪は、長沼ボート場の話はなくなってしまったが、復興五輪という位置付け自体は変わらないと思う。今月中にも官民の組織を立ち上げるという話だが、復興五輪に向けて何か知事として考えていることはあるか。

■村井知事
 宮城県が復興五輪だから何かをやるということはありません。これは、先ほど言った聖火リレーも含めて、組織委員会と国がよくお考えいただければよろしいのではないかと思います。もちろん、サッカー競技を含めて多くのお客さまがお越しになると思いますので、そういった皆さまに感謝の気持ちを伝える、復興状況を見ていただく、こういったようなことは観光とかけ合わせまして企画していく必要はあるだろうと思っていますが、このオリンピックという大会の中で、その中にコミットして復興五輪だけを抽出をして宮城県が何かをやるということは難しいだろうと思っています。当然、(復興五輪に)関わっていろいろな事業は出てくると思いますけれども。

 

仙台市長選挙について

◆Q
 民進党では郡(こおり)衆議院議員を軸に候補者擁立を進めているという報道もある。それから、林氏など、立候補予定者の名前が次々挙がってきているが、あらためて知事の所感を聞かせてほしい。

■村井知事
 現職の奥山さんが引退をされ、新たな市長が決まるということでございますので、私はたくさんの選択肢がある中で市民が選択できるような形が望ましいと思っておりました。そういった意味では、いろいろな方が名乗りを上げて、丁々発止(ちょうちょうはっし)の議論をしていただくということは非常に重要だと思います。

◆Q
 先週、林さんが立候補を表明され、民進党の郡さんが立候補に向けて最終調整をしているという状況である。知事は、奥山さんが市長選に出ないことを表明された直後の会見で、経済人も選択肢であるということを言った。構図がほぼ固まりつつあるような状況で、あらためて、どの候補者を支援するかという考えを聞かせてほしい。

■村井知事
 郡先生のお名前はマスコミでは挙がりましたけれども、ご本人が意思決定したというようなことにはなっていないようでありますし、その他の候補者の方も、立候補すると表明した方はおられますけれども、具体的な政策がまだ全部出そろっておりません。人物もございますが、やはり政策というのが何よりも重要でございますので、私の考えている市政運営というものが近いのか遠いのかといったようなことをしっかり見極めないと、誰を応援するというようなことは今日の段階では申し上げられません。

◆Q
 どの時点でそういった考えを表明するか。

■村井知事
 やはり政策がどのような形で出てくるのかということを見極めてからになりますので、時期は何とも申し上げられません。

◆Q
 今知事が言った、私の考える市政運営というのはどういったものか。

■村井知事
 私はずっと、富県宮城ということ、それから創造的復興ということでやってきてございまして、奥山市長さんとは同じ方向を向いて仕事をさせていただいたと思っています。私どもの無理なお願いも奥山市長さんは一生懸命前向きに取り組んでいただきました。その一つの証として、宮城野原の防災拠点であったり(仙台)東道路(構想)、こういったことが前に進んでいると思っていまして、私は本当に奥山市長に感謝し、評価しておりました。従って、奥山市長とどれぐらいの距離感があるのかということは一つの判断基準になるのではないかなと思います。

◆Q
 奥山さんと、その候補者の方の距離感ということか。

■村井知事
 そうですね。一言で言うとそういうことだと思います。

◆Q
 林さんと郡さんが今名前が挙がっていて、もともとは同じ民進党だが、1つの政党からそのようにぽんぽんと名前が出る民進党の動きとして、何か所感があれば伺う。

■村井知事
 別に民進党の候補者として出る選挙ではありません。仙台市長を選ぶ選挙ですから、同じ政党から複数出ても全く問題ないと思います。かえって、各政党から1人しか出てはならないというほうが何か違和感があります。

◆Q
 候補者が出そろった段階で、必ず誰かを支援するという意思表示はするつもりか。

■村井知事
 基本的にはやはり大仙台市の市長選挙で、宮城県政と非常に関わりがございますので、全て中立というのは難しいのではないかと思っております。ただ、現時点においては、政策的なものが何も分かりませんので、もしかしたら皆さん私の政策と合わないということになるかもしれませんし、そうなると応援のしようがありません。皆さんの人物はもうだいたいよく分かっており、甲乙つけがたい方たちばかりでございますので、政策の中身をよく見てから判断するということになろうかと思います。

 

阿武隈急行の経営状況及び車両更新費用について

◆Q
 宮城県と福島県を結ぶ阿武隈急行だが、約40億円と試算される車両の更新費用を一切払うことができないとして、県も含めた沿線の自治体に費用を負担してほしいと(阿武隈急行が)要望していると聞いている。
 自身では一切払えないということだが、その経営状況と支援の要請について、どのように知事は見ているか。

■村井知事
 まず、阿武隈急行の経営状況ですけれども、非常に大変だと承知しております。やはり沿線の住民の数が減ってきております。従って、阿武隈急行単体で新しい車両を購入するというのは非常に難しいんです。実は今までの車両はJR等の協力を頂いて、中古の車両を頂いていたんですけれども、もう今ある車両の部品がないと。JRからも、これ以上、使っておられる車両を修理することはできませんと言われております。新車両はやはりかなりの費用がかかりますので、買うお金もないということですし、駅舎等もかなり古くなってきておりますので、今の経営状況で自立して車両を更新することは私どもも難しいと考えてございます。
 では、どう支援するのかということでございますが、これは、宮城県と福島県にまたがっておりますので、まず宮城県と福島県、それから沿線の自治体、それから阿武隈急行が全て関わっていますので、今、宮城県と福島県がどのようにすればいいのかということを調整させていただいております。JRにも相談しながら、いかようにすればメンテナンスの費用、車両費用を安く抑えることができるのかということを今検討している最中だということでございます。
これは宮城県民にも広く関わる問題でございますので、当然これは県費を使っても、税金を使っても、対応しなければいけない問題だろうと思っていまして、非常に優先度の高い課題として捉えています。実際、昨年だったでしょうか、阿武隈急行に私も丸森駅から乗って帰ってまいりました。駅舎の中で雨漏りがしているところもございました。今それは修理されたということですけれども、こういう状況だということはよく分かりました。利用される人はおられましたので、廃線にすることはできない路線だろうと思っております。

◆Q
 今、福島県ということだったが、内堀知事とこのことについてどんな調整をしているのか。

■村井知事
 この件で内堀さんと直には(調整を)やっておりません。福島県との話し合いは担当者同士でうまくいっているということですので、内堀さんと話す場を設けておりません。何かもめるということであればトップ同士で話し合うことも必要だろうと思っていますが、福島県もこの阿武隈急行は必要な路線だということを考えておられるようですので、今の段階であえて知事同士で話し合うということはしていません。必要に応じてすることになるだろうと思います。

◆Q
 阿武隈急行側が全く負担をしないで沿岸自治体や県に求めていることについては、そこは仕方がないであろうということか。

■村井知事
 もう資本金が底をつく状況になってきています。経営を怠けているということではなくて、人をカットし車両をうまく回しながら一生懸命やっておられますので、これを阿武隈急行だけの責任にするのは酷だろうと思います。全国的に見ても阿武隈急行レベルで黒字で潤っている鉄道というのはほとんどございませんので、これは経営努力を超えた大きな課題、問題だろうという認識でおります。

◆Q
 経営状態が厳しい状況は前から続いていると思うが、経営改善については、どのようにしていったらいいかという考えは何かあるか。

■村井知事
 定住人口は減っているわけですから、定住人口の利用状況を上げるというのは難しいだろうと思います。従って、やはり観光とどうコミットしていくのか、交流人口をどのように呼び込むのかということが重要です。全ての車両ではないですけれども、一部の車両は丸森から仙台駅まで行きます。従って、仙台から逆に呼び込むことも可能ですので、そういった交流人口を獲得すると、そういった努力は必要だろうというふうに思います。そういった先進的(な取り組み)に成功している鉄道会社もございますから、交流人口、観光客を呼び込む、そういった経営努力というのはさらにする必要があるだろうと思います。

県の任期付職員の採用について

◆Q
 震災から6年余りがたって、どうしても首都圏やその他の地域では、関心というか、被災地で働いてくれる人が減っているようだと思うが、あらためて被災地を含む県の人手不足の現状とその確保の必要性について伺う。

■村井知事
 特に宮城の場合は、技術職が圧倒的にまだ不足しております。今年度、来年度の中ごろまでまだ(人手不足の)ピークが続きますので、事務職よりも技術職、特に土木技術職です。この職員が圧倒的に不足しております。そういうこともありまして、報道もありましたが、(6月)3日に、休みの日でございましたけれども、任期付職員の合同採用説明会を東京都庁で行いました。これも東京都に大変お世話になりました。114人の方に参加していただきました。宮城はまだ技術職が103人足りないということですので、この114人が全員来てくれたとしてもぎりぎりだということなんですが、今回は事務職の方がたくさん聞きに来られました。従って、まだまだ不足しているという状況でございます。他の自治体からの派遣職員の数がやはり減ってきておりますので、任期付職員で何とか賄わなければならないと思ってございます。いろいろな機会を通じてPRに努めようと思っています。

 

仮設住宅の整備等に関する権限移譲について

◆Q
 仮設住宅などの権限移譲を巡って、都道府県と政令指定都市の意見が対立している。これについて知事の所感を伺う。

■村井知事
 分権の一環として、災害時に仮設住宅等を建設する権限を政令市に落としてくれという話でございます。都道府県の主張は、やはり広域での調整が必要だと。東日本大震災でいいますと、圧倒的に仮設住宅の数が足らなかった。ここで仙台市に(建設を)どうぞということになりますと、非常に力のある仙台市は一気に造ることができますけれども、力のない自治体、沿岸部の自治体はどんどん遅れてしまうということがありまして、宮城県がその中に入って、だいたい同じ進捗(しんちょく)状況になるように調整したということです。そのかわり、仙台市は自分の実力よりも遅くなってしまったと。だから、仙台市の分は自分たちでやらせてほしいということ(と同様のことを)を全国の政令市がおっしゃっているということでございます。
 ただ、私の立場から言うと、仙台市民も大切な県民ですけれども、仙台市以外の県民も同じく大切な県民で、そこに差はないわけでございますので、今回のような大きな災害を考えますと、やはり同じ進捗で準備を進めていってあげるということが平等につながるのではないかなと思ってございます。そういった意味では、私もこの件については他の都道府県と同じ足並みで内閣府に物を申しているということでございます。

◆Q
 知事が言うように、権限移譲をすると政令市と小規模の市町村の間での差が生じるということだと思う。都道府県側もそれは承知していると思うが、であれば、権限のあり方について全体としての見直しをするという考えはないか。

■村井知事
 この問題に限らず、やはり全体の見直しというのはやっていく必要があると思います。