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宮城県知事記者会見(平成27年10月26日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年10月27日更新

知事定例記者会見

宮城県議会議員選挙の結果について

Q

 県議会議員選挙で、自民党が議席を1つ減らした一方で、共産党が議席を倍増させるという結果となったが、この結果の受け止めを伺う。

村井知事

 まず、昨日(10月25日)選挙が終わりまして、当選をなされた議員の皆さまには心よりお祝いを申し上げたいと思います。特に今回は、新人の方がたくさん当選されました。初めての県議会ということで緊張することもあろうかと思いますけれども、先輩議員や同僚によく話を聞いて、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。また、特に新人議員の皆さんは行政の内容についてあまり詳しくないと思いますので、県としても必要があればしっかりとレクチャーをさせていただきたいと思っております。

 今回の選挙につきましては、共産党が躍進したということはございますが、全体としては知事与党、野党という見方を皆さんがされているように、知事与党の総数としてはそれほど大きな変化がなく、基本的には今私が進めております創造的復興に向けての取り組みについて、県民の皆さまのご理解は得られたと受け止めております。

Q

 今回また、投票率が過去最低を更新して40.03%だったが、この受け止めはいかがか。

村井知事

 昨日は非常に寒くて風が強い日でございました。終日そういう状況が続きましたので、正直申し上げまして、もしかするともっと投票率が下がるのではないかと危惧しておりましたけれども、ぎりぎり下げ止まったという受け止めです。過去最低ではありましたけれども、前回(の選挙)とほぼ同じくらいの数字でございました。前回は震災からまだ半年(しか経っていない中での選挙)ということでございまして、被災者の皆さまも投票に行く気持ちになかなかなれなかった状況でございました。それよりも若干下回ったということは、政治不信というものが非常に続いているという受け止めも一面ではできるかと思います。従いまして、投票率をこれから上げていけるように、われわれといたしましても努力をしていかなければならないと思っております。

Q

 注目された選挙区の一つだった加美選挙区で、指定廃棄物最終処分場の建設に強く反対を訴えた候補が当選した。今後、その問題への影響についてはどう考えるか。

村井知事

 落選されました皆川(章太郎)さんも建設には強く反対をされておりました。自民党で作る、建設反対を求める議員の会の事務局長もされていました。私のところにもたびたびお越しになって、何としても加美町での建設はやめてほしいということをおっしゃっていました。また、選挙前から選挙中も終始一貫して、そのように訴えをされていたということでございます。従って、どの候補者が当選をされましても、この建設反対という意志は、議員としての意志、また町民としての意志は変わらないものと、当初から受け止めていました。従いまして、選挙結果を受けて対応が変わるということは今のところございません。一番優先すべきことは、県内で分散保管をしていただいている指定廃棄物を、一日でも早く安全な方法で、安全な場所に保管、管理をする。焼却をして保管をするような手だてを考えていくということが、国にとっても宮城県にとっても最優先項目であるということに変わりはないということでございます。

 私も国に対しましては、特措法(放射性物質汚染対処特別措置法)を作るときから今日に至るまで、終始一貫して県外に集約すべきであるということは訴えております。しかし、法律ができて閣議決定をし、それを変更しないというのが国の方針である以上は、先ほど言ったように早く処理をするという方針、考え方のもとで、それに向けて汗を流すというのは、これはもう宮城県全体の利益につながると私は思っております。

Q

 共産党の議席増の背景についてどう考えるか。例えば安保、TPPあるいは復興政策、それぞれ論点はあるかと思うが、知事自身はどういうところが影響したとお考えになり、それが今後の県政にどんな影響を与えるとお考えか。

村井知事

 背景については、これから分析をしなければならないと思っておりますが、同様の主張をされておられた社民党が大幅に議席を減らしたということもございますので、必ずしも安保、TPPといったようなことだけで県民の皆さまが判断をされたのではないと思っております。選挙の枠組み、これを一つ一つの選挙区で見ていく必要があると思います。例えば、候補者が非常に多数出たゆえに票が分散した。そして、低投票率ですので、一定の組織票を持った候補者がどうしても強くなってしまうということから、当選された事情もあるかと思います。また、現職として一生懸命この4年間、8年間頑張ってきた結果を有権者の皆さまが評価をしたというものもあろうかと思いますので、これは共産党総体というよりも、やはり一人一人、個別の選挙区事情、また候補者の日ごろからの活動、こういったものが積み重なった結果ではないかと私は見ております。

 県政への影響ですけれども、(共産党の当選者数が)8人ということでありますが、59人のうちの8人でございます。従って、共産党の意思で県議会の意思が決まるということでは決してないということです。しかし、私といたしましては、県民の皆さまが共産党を支持した、議席数が増えた、また票数も増えたということは、やはりしっかり受け止めなければならないと思っております。私に対しての厳しい声もその中には含まれていると思いますので、より謙虚に、共産党のご意見にもしっかりと耳を傾けなければならない。それが県民の皆さまの声に耳を傾けることにもなると思いますので、今後は共産党の議員の皆さまにご指導いただきながら、主張すべきことは主張し、そして改めるべきところはしっかりと反省し改めていかなければならないと、意を強くしているところでございます。

Q

 もう1点、昨夜NHKに出演されたときのご発言で、雇用の状況について話されていた。有効求人倍率だけ見れば相当高くはあるが、被災地のミスマッチの発生ということも話されていた。あらためて今回の選挙結果も踏まえて、被災地を含めた雇用政策、雇用対策についてどのようにお考えか。

村井知事

 いつもそうなのですけれども、やはり事務職を希望される方が非常に多いのですね。特に女性の方は体力的な問題もあって事務職を希望される方が多いのですが、事務職の雇用数というのがなかなか確保されていないということもございます。一方、建設業に携わるような、どちらかというと体を使って働くような仕事は非常に有効求人倍率が高いのですが、そこに誘うことがなかなか難しいということがございます。従って、希望する雇用をできるだけ増やせるようにするということが、何よりもまず重要だと思っております。

 その上で、建設業等の、あるいはガードマンですね、こういった体を使う仕事については、若い人など体力のある方でないとできませんので、そういった方を県外から誘うような政策も考えていかなければならないだろうと思っております。そうすることによって、ミスマッチを少しずつ解消していきたいと思います。

Q

 今回の県議選の争点として村井県政の是非があったと思うが、特に共産党が4から8議席に倍増したのは、安保法制があまり争点にならなかったとすると、村井県政への非として受け止められても仕方がないのかと思うが、その辺をどう受け取っているか。

村井知事

 その側面は当然あると思います。先ほども申し上げたように、議会中も私に対して批判的な主張をされておりますので、それを県民が支持をしたという受け止めもできるかと思います。ただ、一方で、今回共産党がずっと主張されていたことを見て、私はメディアからしか受け取っていませんけれども、また当選後のインタビューなどを聞きましても、県政運営についてのコメントよりも、政府に対して、安倍政権に対しての批判、特に安保法であったりTPPであったり、あとは原発問題ですね、こういった問題に対しての主張が非常に強く出ていたと思います。選挙中もいろいろなメディアを見ましたところ、そちらにシフトされた主張をずっとされておりました。そういった意味では、一貫して県政運営についてお話しになっていなかったのではないかなという受け止めもしております。ただし、だから共産党が増えてもいいんだということでは決してなくて、これは県民の声でありますので、国政に対する共産党の考え方を(県民が)支持したということも含めて、真摯に謙虚に今後対応していきたいと思っております。

 共産党の現職の県会議員は4人おられますけれども、3人の県会議員は電話番号もメールアドレスも知っておりますので、祝福のメールを差し上げました。また、横田(有史)県議については今まで頑張ってこられました。私が県会議員であった当初から同期なのですけれども、横田さんが当選したときは(共産党は)1議席でしたから、それが8議席になりました。横田県議が20年間ずっと歯を食いしばって頑張ってきた結果がこのような形で表れたということでありますので、横田県議の努力に対して素晴らしいものがあると、それも合わせて祝意のメールを送らせていただいたということでございます。

Q

 共産党の批判を受け止めるということだが、知事自身の分析として、どの辺が批判の対象になったと見るか。

村井知事

 私に対する批判については、逆に教えていただきたいのですけれども、一つは乳幼児(医療費助成)ですね。もう一つは(小学校の)35人学級。防潮堤(のかさ上げ)や(広域)防災拠点についての批判はあまり聞こえてこなかったのですけれども、多少お話しになったのかもしれません。村井県政の全体がだめだというよりも、割と一つ一つの政策をお話しになったのではないかと思います。ただ、それをもって有権者の皆さんがどのように判断されたかということは分かりません。そこは今後、共産党の皆さまが議会でいろいろお話しになるでしょうから、しっかりとお聞きしたいと思います。

Q

 9月28日の定例記者会見で、安保は争点ではない、恐らくアベノミクスに移っているのではないかという話があったが、結果を見ると、安保は色濃く出たのかなと思う。その認識はいかがか。変わらないか。

村井知事

 (共産党と)同じく、安保反対、TPP反対、原発反対という主張をされておられた社民党が議席を減らしておりますので、この主張で県民の皆さまが判断をしたというのは、やや拙速な受け止めではないかと私は思います。

Q

 投票率は前回も4割程度で、(仙台)市議選と県議選の同日投開票が検討された部分もあったが、投票率を上げるという点において知事はどう考えるか。

村井知事

 投票率を上げるというのはなかなか簡単なことではありません。昨日もこちらに来るときにタクシーで来たのですけれども、タクシーの運転手さんに「投票に行かれましたか」と言ったら、「行っていません。今までの人生で1回だけ行ったことがあります」というお話でした。その方が悪いというよりも、「なぜ行かないのですか、理由は何ですか」と言ったら、「自分の1票で世の中が変わると思えない。たかが1票だという思いを持っている」というお話をされていました。やはり1人の方がそう思っているということは、多くの方がそう思っているということです。決してそうではないのですというお話をさせていただきました。やはり1票の重みというものを県民の皆さまに理解していただくということが何よりも重要だと思います。

 そういった意味で、恐らく来年の参議院選挙からということになると思いますけれども、18歳から投票できるということになりまして、若いうちから、子どものうちから選挙の大切さというのを知るというのは非常に重要だと思いますね。特定の政党にどうのではなくて、投票に行くということがいかに尊いことで、大切なことか。ここに至るまで多くの人が血を流してきました。そして、人類が築き上げた素晴らしい、民主的な制度であり、その根幹が選挙であるから、必ず投票に行くようにという、そういった教育も重要ではないか。昨日そのように思いながら車に乗っておりました。

Q

 昨夜、仙台市選管の太白区選管でミスがあって、開票が全て終わったのが朝方になり、これで衆議院選挙から数えて3回連続のトラブルとなった。それが県議選でもまた繰り返されたことについて、知事の受け止めと評価を伺う。

村井知事

 人がやるものですので、どうしてもミスというものはあるとは思いますけれども、先ほど言ったように、選挙というのは民主主義の根幹ですので、やはりミスはあってはならない。やむを得ないではなくて、やはりあってはならないという視点で臨まなければならないと思っております。投票用紙を持ち帰った人がいるのではないかというようなコメントもありましたけれども、私が投票するときは少なくとも、みんな投票箱に紙が入るのをじっと見ておられますので、そういった意味では、持ち帰りというのもなかなか難しいのではないかと思っております。何らかの理由があって投票用紙の数と、持っていた数が違っていたのだろうと思います。そういったトラブルを防ぐためにはどうすればいいのかということを、これからもしっかりと考えていかなければならないと思っております。まずは原因分析をするところが重要だと思いますので、その結果を見守りたいと思います。

Q

 今回、指定廃棄物処分場問題が争点になった加美町、また前の美里町の町長で原発反対を訴えていた佐々木功悦(こうえつ)さんが当選された。原発に反対を訴えている方々がかなりの票差で当選されたということは、今まで党として原発反対を訴えてきた共産党とはまた別の、草の根から原発反対の動きが局所的ではあるが起きているように思う。これについて知事はどのようにお考えか。

村井知事

 局所的かもしれないけれども、そういった動きが地域から出てきているというのはそのとおりだと思います。やはりこれは福島原発の事故の影響を受けたものと思います。宮城県として、今のところは女川原発の再稼働について白紙でございまして、国の審査会合や県の検討会での議論を踏まえまして、その後に判断をしていかなければならないと思っています。

Q

 現実的に再稼働を判断する時期になったとき、我が県のこととして考えたときに、今まで原発問題が争点になっていない地域でも反対運動が大きく起こってくるように思うが、この点についてはいかがか。

村井知事

 もちろんいろいろな声があろうかと思います。そういった声をよく聞いた上で、総合的に判断をすることになろうかと思いますが、まだそういったことについて、どのようにしてご意見を聞くのかといったようなところにまで至っていないという点については、ご理解いただきたいと思います。

Q

 意見を聞くやり方として、例えば住民投票的なことをやってみるとか、そういったことも選択肢としてはあり得るのか。

村井知事

 今のところは考えておりません。

Q

 共産党は安保法案廃止のための連立政権を主導して、国民連合政府という主張をしているが、そこに向けて今回の県議選の結果は弾みがつくような結果になったのかということについて、知事はどう受け止めるか。

村井知事

 これは分からないですね。一地方の一自治体の選挙ですので、これが燎原(りょうげん)の火のようにずっと全国に広がっていくのかどうか。この辺は今後の選挙を注視していき、その結果を見ながらどういった政権を目指していくのかということが分かってくるのではないかと思います。

指定廃棄物最終処分場候補地の選定問題について

Q

 今日、蔵王山で冠雪が観測されたと発表された。加美町の田代岳でも時間の問題と思うが、市町村会議の開催について、いつどのような形で判断するお考えか。

村井知事

 市町村長会議を開くとまだ決めたわけではありません。今回の調査について国がどういう行動をするのか、それを最後まで見届けてから判断をすることになるということで、田代岳に雪が降って、人も物も全く入れなくなった時点でよく考えたいと思います。まだ白紙です。

Q

 加美町の2人の候補者はいずれも処分場に反対しているという中で、新人の候補者が2倍近い差をつけて現職に勝った。これは何がその違いになったと考えるか。

村井知事

 これは、それぞれ有権者にとって捉え方が違ったと思います。指定廃棄物の問題もあったでしょうけれども、加美町が抱えるそれ以外のいろいろな問題というのもあったのではないかと思います。

仙台空港の民営化について

Q

 仙台空港の民営化に関して、先週、東急(東急前田豊通グループ)側の提案内容が示された。あらためて知事の評価と受け止めを伺う。

村井知事

 宮城県は600万人という目標を掲げましたけれども、東急グループは30年後に旅客数550万人と、ほぼ近い目標を掲げていただきました。しかも仙台空港をLCCにシフトしたいというようなお考えでございまして、まさに私どもが目指していた考えと同じ方向を向いてくださっていると思っております。これは空港の運営だけでできるものではなくて、二次交通(の整備)や、あるいは周辺住民対策といったようなものも複雑に絡んでまいります。そういった意味では、行政の果たす役割というのも非常に大きいと思っております。こういった具体的な計画が私どもにも初めて明らかになりましたので、今後は東急グループと胸襟を開き合って、具体的に膝詰めで話し合いをしていきたいと思っています。

 ただ、私が職員に指示しておりますのは、メーンプレーヤーは東急グループでございますので、県としての提案はもちろん差し上げますが、その中で東急グループが「こうしたものを一緒にやりたい」「こうしたい」ということであれば、それに極力協力をしていくということでございます。あくまでもイニシアチブは東急グループが持っているというふうに捉えていただきたいと思います。

Q

 知事はこれまで、旅客600万人と貨物量5万トンという数値目標の必達を求めてきた。ただ、今回の提案は550万で、旅客のほうはやや少ない程度だが、貨物は2.5万トンとちょうど半分である。その差異についての説明は東急から聞いているか。仮にその数値に何かしら根拠があるとして、県の推計5万トンはやや甘かったと考えるのか。あるいは東急が厳しい数値を出し過ぎているので、これから修正を求めていくというふうになるのか。その辺の考え方について整理させてほしい。

村井知事

 あくまでも数字は数字ですので、2.5万トンを5万トンにしろということで議論をしても全く意味がないと思っています。問題なのは、2.5万トンという数字が、上振れするようにお手伝いすることが重要だと思っています。実際、航空貨物は東北全体で相当数あるのです。それがほとんど成田のほうに行っているんです。これを仙台空港に持ってくれば、5万トンというのは軽くクリアできる数字だと思っています。そういう意味で、やはり便数を増やすということと、機材の大型化をしていく。人が増えれば大型化になりますので、そうするとたくさんの荷物が積めるということでプラスのスパイラルになり、比較的簡単に上振れすると私は思います。逆になりますと、もう一気にこの目標が達成できないということになると思いますので、数字で議論をするというよりも、やはりこの2.5万トンを目標年度よりも早く達成させるように、われわれもお手伝いをしていくということが重要だと思います。

Q

 とはいえ、知事は会見でも、この600万人、5万トンという目標については、県の一番の目標という表現の仕方をしていた。それを県民も聞いていたと思うが、このように違う数字が出てきた。やはり県の数字の根拠を説明していただくなり、それが間違っていたのであれば下方修正が必要かと思う。あるいはほかの2グループの提案もあったわけで、そちらのほうで、知事の数値目標を達成するような提案はなかったのかという疑問もある。その辺の説明責任についてはいかがか。

村井知事

 これは宮城県が審査したわけではなく、国土交通省が審査をしました。従って、恐らく提案の中には600万人、5万トンという数値目標を掲げたところもあったかもしれません。しかし、そうした中で実現可能性、また将来性を考えて、審査員が平等・公正に見てこのグループを選んだということでございます。これが宮城県の目標に達していないからだめということではなく、まずは最低限の目標として掲げられたわけでありますので、この目標を一日も早くクリアするということによって、県が掲げた目標が決して間違っていなかったということを証明することが私は重要だと思っています。私どもが出した600万人、5万トンという数字も、イギリスやオーストラリアの空港を実際に見てきて、決して不可能な数字ではないと今でも思っております。ですから、ここで下方修正するということはないのですが、当然東急グループもしっかりといろいろ詰めた上で出した数字だと思いますので、県としてはその数字に不満を言うのではなくて、目標よりも早くこれを達成させることによって30年後に600万人、5万トンといったようなことが可能になるのではないかと私は思っています。

Q

 東急側は30年間で340億円という数字を利益の中から生み出して使っていくと言っている。今のターミナルビルやエアカーゴの利益水準を見ると、それを30年間で、1年間当たり10億円の利益レベルを出せるのかというのは非常に疑問が残る数字かと思う。その達成は可能だと思うか。

村井知事

 やり方次第で可能だと私は思います。イギリスのルートン空港やオーストラリアのゴールドコースト空港を見てきましたら、極めて質素な空港ビルを造っているのですよ。そして、いかにして利益を生み出すか、ものすごい工夫をされていました。あのやり方をそのまま持ってくれば、私は10億円、20億円という年間の売り上げを出すことは、十分可能だと思いますね。今までの日本の空港というのは非常に華美な素晴らしい、コンテストで優勝したような空ビルを造って、そして非効率な運用をしておりました。これを民間の発想で利益率の高い空港にして、そして着陸料を少しでも下げて、飛行機の便数や利用者を増やして、そしてさらに利益を上げていくという構造にしようというのが私の最大の狙いです。

 そういった意味では、今回の東急グループはLCC等のターミナル(搭乗施設)をしっかり整備するという計画も立てておられますので、その際には私が見てきた、そういった資料などもお渡しをして参考にしていただきたいです。そして、日本の法律とイギリスやオーストラリアの法律は違うと思いますので、そこで壁にぶち当たったならば私どもが直接国に言って、できるだけ簡素で動線が分かりやすく、効率のいい空港になるように、ご協力をすることによって、利益率を高めていただくようにしていきたいと思っています。

 従って、「利益を上げるのはそちらの仕事」ではなくて、やはり利益が上がるようなお手伝いもしていくということが重要だろうと思いますね。そういったことから、来年の観光キャンペーンは、飛行機を使った観光キャンペーンをやろうと思っています。職員には早速、東急グループとどういうキャンペーンをやればいいのか話をするようにという指示も出しています。

Q

 一義的にはメーンプレーヤーは東急になるが、これから先どんな形で東急の要望を聞き取っていき、必要に応じて条例や県のルール、規制を変える必要もあるかもしれないが、具体的に県としての支援策を打ち出せるのはいつごろのタイミングになるとお考えか。

村井知事

 早速打ち合わせを始めようと思っていまして、まずはそれぞれの担当者同士がすり合わせをして、次に幹部同士がすり合わせをして、できれば私と東急グループのトップがすり合わせをするような機会があるかもしれません。そうやって徐々に課題を解決していき、、できるところからお手伝いをしていきたいと思っています。私どもとしては、空港キャンペーンをやろう、と思っています。恐らく向こうもすぐ乗ってきてくださると思いますから、やれるところから、民間のスピード感を持って対応していきたいと思います。

 あと空ビルの株式を買い取っていただきますので、宮城県にもお金が戻ってきますから、そういったお金も別の用途に使うのではなくて、やはり空港に絞った形の使い方というものも検討するように指示をしております。また、運用時間の延長などもこれから出てきますので、こういったことも国との交渉が入ってくると思いますし、住民の皆さまへの説明というのも必要になってきますから、これらも県としてお手伝いをしていきたいと思っております。ですから、県との関わりなしには恐らく簡単にはいかないだろうと思いますから、われわれも積極的に前向きに、足を引っ張ることなく協力をさせていただきたいと思います。

旭化成建材のデータ改ざん問題について

Q

 旭化成建材(旭化成建材株式会社)が手がけた施設にデータの改ざん等があり、県内でもその施行が認められたという発表があった。この受け止めについて伺う。

村井知事

 まずもって、こういった工事の不正、データの不正というものはあってはならないと思います。強い憤りを感じております。早速調査を指示いたしました。また、国からも方針が示されておりまして、今回の場合、旭化成建材を使った工事をしたゼネコンに対しては、必ず報告が行きまして、そしてゼネコンから建築主に報告が行くということになっております。従って、宮城県内には80件あるそうですけれども、その80件の建築主には、速やかに旭化成建材を使ったということが伝わるようになっているということです。

 そのうち施工データの流用等を行ったことが明らかになった工事があった場合には、まず旭化成建材から国に報告が行って、そして国から特定行政庁であります宮城県、それから仙台市、石巻市、大崎市、塩竈市に報告があるということでございますので、もし改ざんや、施工データの流用等の問題があった場合には、国に報告があって、国からわれわれのほうに報告が来るということです。旭化成建材を使った工事があったということは、ゼネコンを通じて建築主には伝わるということです。ただし、建築主に問題があったかどうかは、われわれのほうから伝えるということになっています。

 現在、宮城県の施設において旭化成建材株式会社が施工した状況がどうなのかということで確認したところ、まず災害公営住宅(県受託分)については3地区、住宅5棟で工事が行われたということは分かっております。現在調査中でございまして、近いうちに報告が上がってくるということになっております。ただし、今回問題になった類似の工法で行っているものは、災害公営住宅(県受託分)にはないようであります。

 それから、宮城県の県有施設で旭化成建材株式会社が杭工事を施工した施設でございますが、現在施工中の建築工事で杭工事があるものは3件ありますが、そのうち旭化成建材株式会社が施工しているものはないということでございます。

 あとマスコミ報道に一部あったようでございますが、民間の業者が新築したマンション2棟61戸を石巻市が復興住宅として借り上げておられるそうですけれども、それについては(市が)現在調査中ということでございます。

( 担当課 )

 復興住宅整備室です。災害公営住宅3件、3地区あるわけですけれども、類似の工法を使っているところは1つです。

村井知事

 1つあるんですね。類似の工法は1つですけれども、同一の工法ではないということでした。全く同じやり方で工事をしていたというものはなく、類似の工法が3地区のうちの1地区、1棟あるようだということです。それについては今調査中ということでございますので、まだ具体的な名前は出せないということでございます。

Q

 具体的な名前は出せないということだが、宮城県に情報が寄せられた場合、基本的にはそれを公表することについては今のところ考えていないということか。

村井知事

 正確な情報が伝わりまして、もし問題があるということになれば、これは当然しっかりと情報公開をするということです。問題がないにもかかわらず不安をあおるようなことはしてはいけませんので、問題があると分かった時点で詳細を皆さまに報告させていただくつもりです。隠すつもりは全くないということです。幸い、旭化成建材の中の問題を起こしたセクションの担当の方は、どうやら東北には関わっていないようでありますので、少し胸をなで下ろしたというところです。

Q

 問題があるなら詳細を公表するということだが、民間と公共施設の別なく特定できるような情報を公開するということか。

( 担当課 )

 基本的に現在の建物につきましては、公表することによって支障が出る場合もございますので、国土交通省と調整をしながら、公表すべきかどうか、適宜判断してまいりたいと思います。

村井知事

 問題があったらこれは公表します。当然のことです。民間であっても、公共の施設であっても、問題があるとなれば公表しなければならないと私は思います。同じ工法によってデータの改ざんがあった、あるいはきちんとした工事がなされていなかったということであれば、公表する義務があると私は思います。もし国がそうすべきでないということであれば、そうすべきだということを申し上げますし、国は当然しっかりと公表すると思います。

観光王国みやぎ旅行割引蔵王枠の販売開始について

Q

 観光王国みやぎ旅行割引蔵王枠についてあらためて期待するところを伺う。

村井知事

 蔵王地区は、噴火警報の発令によって、風評被害で大変な状況に追い込まれました。そういった意味で、一人でも多くの方に蔵王の温泉地区、青根や峨々温泉、遠刈田、この3地区に足を運んでいただいて、旅館やお土産店等を経営なさっている皆さま、あるいはバスやタクシーといった運輸業に携わっている皆さんを励ましていただきたいと思いまして、特別に枠を作らせていただいたということでございます。非常に好評だと伺っておりますけれども、まだ多少枠が残っているかと思いますので、ぜひ皆さまにも足を運んでいただきたいと思います。