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宮城県知事記者会見(平成27年3月30日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年3月31日更新

知事定例記者会見

今年度(2014年度)を振り返り、来年度(2015年度)の抱負について

 2014年度最後の定例会見となるが、今年度を振り返っての所見と来年度に向けた抱負を伺う。

村井知事

 今年度は(宮城県震災復興計画の)「再生期」の1年目という年でございました。被災者の皆さまの生活再建を最優先にしつつも、次の「発展期」で成果を出せるように、いろいろな種まきをした年であったと思っております。うまくいったこと、うまくいかなかったこと、いろいろございましたけれども、頭に描いたことにつきましては、少しずつ前に進んできたという実感、手応えを感じているところでございます。
 しかしながら、被災者の皆さまの生活再建というものに目を向けますと、住宅の完成、あるいはしっかりとした雇用の確保というところまではまだまだ至っていないというのも事実でございますので、来年度の1年間は「創造的復興」に向けて、さらにしっかりと種まきをするとともに地ならしをいたしまして、その上で被災者の皆さまが安心して、実際に復興が進んでいるなと、より感じていただけるような、そういう1年にしてまいりたいと思っております。

復興財源確保に関する要望について

 復興財源確保に関する3県知事の要望を4月に出すということだが、そのスケジュールは決定したか。

村井知事

 4月14日に県と県内の被災した15人の首長さん方、そして市長会、町村会の会長さんとの合同要望会を行う予定としております。15人の中には市長会長も町村会長も入っていますので、同じことですね。
 それから4月23日に4県の合同要望を行うということで、青森県、岩手県、福島県、宮城県、4人の知事またはその代理で政府に要望に行くようになっております。当然私はどちらにもまいります。

 4県の合同要望は4県の知事が行くということだが、相手は竹下(亘)復興大臣か。

村井知事

 当然、政府関係者を中心ということになると思います。竹下(亘 復興)大臣は外すことはできないと思っておりますが、できるだけ多くの方に会って実情を知っていただきたいと思っております。いろいろ側聞いたしますと、どうしてもやはり官僚が作った資料、データといったものに目を奪われているような気がいたしておりまして、実態をなかなか把握されていないような気がいたします。今日(30日)も新聞に出ておりましたけれども、(菅義偉)官房長官等から「ぜいたくをしているのではないか」といったような誤解を受けているなと、われわれがとる発言があったようであります。決してぜいたくをし、造らなくていいものを造っているわけでは決してないということをしっかりとお伝えしていきたいと思っております。その際には、政府も「一部は地元負担だ」ということを言って準備を進めておりますので、「これは絶対にだめですよ」と、「ここだけは譲れませんよ」というところははっきりとお伝えしたいと思っています。

 それは基幹事業というところか。

村井知事

 そうですね、何が重要なのかということですね。例えば一例を言いますと、ハード事業だけではなくてソフト事業でも、今、他県からお手伝いに来てくださっている職員の人件費分を全部国が持ってくれています。これを一部でも地方負担なんていうことになりますと、間違いなく職員に「帰ってください」ということになってしまいます。非常に復興が遅れてしまうのは間違いないということになります。何をもって一部負担(なのか)、何をしようとしているのかということはまだ見えませんので、向こうの言っていることを聞いてから、こちらの考えをぶつけるというよりも、こちらとしては譲れない一線はここにあるのだということははっきりと伝えてきたいと思っています。

 その際は4県で統一した要望書になるのか。

村井知事

 そうです。

 その際の文面や文言や、何を盛り込むか盛り込まないかみたいなものは決まっているのか。

村井知事

 これからです。4月23日ですので、まだ20日以上ありますから、それに向けて調整をするということです。それまでの4月14日に県と市長会、町村会の合同要望という形で伺います。そのときの政府の対応なども見ながら、23日に向けて準備を進めていくということになります。23日は恐らく4県の知事がそろって行くことになりますので、かなりインパクトのある要望ということになろうかと思いますから、ここにはしっかりと準備をしてわれわれの考え方を伝えて納得してもらえるようにしていきたいと思っています。4月14日のネーミングは、「県と市長会、町村会の合同要望」という形にしております。

 やはり中央の官僚、政治家には、被災地の実態が曲解されて伝わっているのではないかという懸念があるのか。

村井知事

 はい、そうですね。それも報道からしか伝わってきてないのですけれども、「何でもかんでも国の金だからと思って、大きなもの、華美なものを造ろうとしているのではないか」というようなことをおっしゃっている方がおられるようですので、それは決して違うということは伝えてきたいと思います。

南三陸町防災対策庁舎の保存の提案に係る遺族との面会について

 南三陸町の防災対策庁舎について、ご遺族との面会が4月9日と決まったが、あらためて知事からご遺族に対してどのようなことを伝えたいのか。

村井知事

 南三陸町防災対策庁舎について、第三者の公平な目で見る有識者の方の判断が出ました。その内容について、まずお話を私からしたいと思います。その上で、ご遺族の方の中にも残すことについての賛否両論があり、また町の住民の方にも賛否両論があるということでございますので、ここは時間的に少し冷却期間を置くべきではないのかということを私からお伝えをしたいと思っております。その上で、ご遺族の方からいろいろなご意見があろうかと思いますので、それを私なりにお聞きしたいと思います。

 面会は公開、非公開どちらを予定しているか。

村井知事

 これは相手のあることですので、まずご遺族の皆さまのご意思を最優先にすることだと思います。その上で町が判断をしていただき、それに私どもは従いたいと思っております。そのどちらでも私は対応できます。

環境省の指定廃棄物最終処分場に関する説明会について

 指定廃棄物最終処分場について、今週末4月5日に環境省が仙台市内で県民向けの初めての説明会を開催するということだ。候補地の住民の反対で詳細調査が中断している状況だが、この説明会に知事が期待することは何か。

村井知事

 県民向けにお話をする機会というのはこれが初めてということになります。そういう意味では大変意義のあることだと思っております。恐らく賛成意見はほとんどなくて、大部分が反対ということになろうかと思いますが、できるだけ真摯(しんし)に対応していただきたいと思います。

災害公営住宅について

 今日(30日)気仙沼市で初めて戸建ての災害公営住宅の入居が開始され、セレモニーも開かれているが、県内で建設が完了したのは現状2割程度で、あらためてそのことに対する所感を伺う。新年度は住まいの問題についてどのように対応していくのか。

村井知事

 来年度は相当加速度的に進むと思います。土地ができ上がった分については、資材不足、人手不足がありましても最優先にするということでございますので、相当勢いはついてくると思います。あと1年ですよね。
 ただ、まだ土地の造成ができていない地域がございます。被害が大きかった地域でございますが、そういったところにつきましては土地ができ上がらなければ建物ができないということでございますので、土地の造成を急ぐように、県としてもできる限りのお手伝いをしていかなければならないと思っています。

 これまでなかなか進まなかった要因についてはどのようにお考えか。

村井知事

 阪神淡路大震災との絶対的な違いは、現地で再建をするということができなかったということです。そういう(現地再建する)地域もございますが、現地でやるにしても新たに土を盛るという事業がその上に乗っかるわけでございますので、阪神淡路のようにがれきを撤去して公園を造り、道路を造り、橋をかければ、また新たなまちが造れるという状況ではなかったということです。そこが一番の大きな原因です。そこに至るまで、当然ですが住民の皆さまのコンセンサスを得るというプロセスが必要でございました。また、いろいろ規制緩和等の手続も必要でございましたので、そこに1年以上時間がかかってしまったということが大きかったと思います。

知事選挙の多選について

 統一地方選の前半戦が全国で始まったが、今回4選に向かう知事が相当数いることについてどう考えるか。また、多選という問題を考えたとき、3選と4選の間の壁は高いものがあったと思うが、近年3選のハードルが下がってきて4選に向かう方が多くなっている。多選の問題と、地方自治の新陳代謝を考えたとき、4選に臨む人が増えている状況をどのように考えるか。

村井知事

 まず知事選挙で4選に臨む方が多くなっている現状をどう思うかということでありますが、やはり選挙に何回出るかというよりも、何をやるかということが大切だと思います。やる目的があって、やる気があって、その思いが強ければ、私は4選だろうが5選だろうが、そんなに問題はないと思います。
 二つ目は、多選について新陳代謝という意味でどう捉えるかというご質問でございました。その弊害はあろうかと思います。当選回数が増えてまいりますと、どうしても組織内が硬直化する、これはどの組織でもあることであろうかと思います。これは一般論としてですね、行政にかかわらず、どの組織でも同じ方がずっとトップにい続けることで、どうしても組織が硬直化してしまうということが起こり得ると思います。これは4選目、5選目、6選目、今6期やっている方もおられますけれども、そこに当選された方はしっかりと留意しなければいけない部分だと思います。ただ、できないというわけでは決してないと思います。風通しのいい組織を自ら作ることによって、活性化し、5選、6選やってもしっかり仕事をなさる方もおられるかと思います。
 宮城県においても山本壮一郎さんという大変素晴らしい知事さんがおられましたけれども、5期20年されましたが、誰に聞いても今でも大変高い評価を得られています。職員もすごく尊敬していると、今でも皆さんおっしゃいますので、そういう素晴らしい知事さんもおられたわけでございますから、それほど私は当選回数というものにはこだわる必要はないのではないかと思っています。4期目に出ている方、素晴らしい方がたくさんおられますので、ぜひ皆さん当選していただきたいなと、心からそう思っております。

被災市町の職員不足について

 職員不足の件で今日(30日)午後にもまた会議が開かれると思う。依然としてまだ不足は続いているかと思うが、これも新年度どのように対応していくのか。

村井知事

 やはり職員不足は深刻です。特に石巻といった被害の大きかったところほど深刻でございます。今までもいろいろな手を打っておりますので、これが妙案だというものはなかなかございません。今までやってきたことをしっかりと引き続き継続していくとともに、他の自治体に「まだまだ大変なんだ。あと二、三年このピークは続くんだ」ということを、私の口からも県内の首長さんからも、しっかり伝えていくということが何よりも重要だろうと思っております。政府に対しましても、こういった窮状はしっかりとお伝えをしていきたいと思っております。

4月の人事異動について

 4月の人事異動に込めた知事の意図、長期的な展望のようなものがあれば教えてほしい。一部慣例を打破するような形での起用も見られたという指摘があるが、あらためて4月以降この人事で何をやっていきたいか伺う。

村井知事

 やはり一番留意したのは、機動的に組織運用をできるということでありまして、そのための適材適所ということに留意をしたつもりであります。これだけ大きな組織ですので、当然何もかも私の意図で動かすということは難しいと思っておりまして、やはりある程度組織内のルールというのは大切だと思いますが、そこにあまりにもこだわり過ぎて硬直化してしまってもいけません。まずはルールにのっとって、人事課が「こういう形がベストではないでしょうか」というものを持ってまいりまして、それを副知事等に見ていただいた上で、私なりにそこに今言ったように「機動的に私の意思を反映し、すぐに県民のために動いてくれる配置はどうなのか」ということを検討して、一部修正をしたということでございます。それほど大きな修正はしていないのですけれども。基本的には人事課がよく人を見ていますので、きちんと作ってきています。

 部長級に関しては、知事と同年代の少し若い方々になりつつあるのかなという流れはあると思うが、そのあたりは知事の意向がかなり反映されているのか。

村井知事

 あまり世代は気にかけておりません。私に(年が)近い人といっても、部長は私より年上の方ばかりで、(震災復興・)企画部長だけが私より年下ということになりますので、そんなには気にしてないです。私は自衛隊出身なので、一つでも年上だとかなり気を使って長幼の序を重んじる人間だと自分で思っていますので、同じくらいの世代だといっても、やはり年上か年下かで全然対応が違ってきますから、そんなに気にしていないですよ。
 ただ、昔、採用を多く採ったとき、全然採らなかったときというのがありまして、どうしても団塊の世代の人たちが辞めた後に、ちょっとエアポケットのようなところが出てしまうのですね。それは今すごく反省しておりまして、今は、非常に厳しい財政状況でも常に一定の職員は採用するということをずっと続けております。私が知事になったとき、数年間は本当に財政が厳しかったのですけれども、今でも厳しいのですけれども、今よりさらに厳しいときがありまして、一時採用を凍結したらどうだという意見もありました。でも、私はそれでも凍結をしないで、ずっと職員を採り続けているというのは、そういうことからなのです。エアポケットを作らないようにしているということですね。

空き家の補修に対する助成制度について

 新年度から空き家の補修に対して助成制度が始まるが、あらためてどのような狙いなのか伺う。

村井知事

 できる限り関東圏から人が戻ってきて、移住を促進しようというときも、県外から来られる方の一番関心事は、やはり住まいの問題、医療の問題、教育の問題、仕事の問題だと思います。そういった問い合わせを、今回(震災復興・)企画部で窓口を一つにしましたので、問い合わせが来たときにすぐにお答えできるような準備をしておく必要があるだろうと考えました。そういったことをただ不動産屋任せではなくて、やはり自分たち宮城県としてもそういう意気込みを発信する意味で、こういった事業に取りかかったということであります。ぜひ大いに活用して、できる限り空き家を減らしていけたらと思っています。

下水道会計の企業会計導入について

 先週(25日)、包括外部監査で指摘を受けたが、今後の人口減少社会で老朽化するインフラをどう再構築するかという意味で、道路も含めて同様の問題が出てくると思うが、下水道会計の企業会計導入に当たって、知事のお考えと今後の見通しを伺う。

村井知事

 (昨年度(平成25年度))包括外部監査で指摘を受けました上水道、工業用水等につきましては、公営企業管理者のもとで企業会計を導入して厳しく事業をやっていただいておりますが、下水道については今まで知事部局の中で、特別会計で処理をしておりました。どうしても事業に穴があくということになれば、一般会計から穴埋めができるという安易な気持ちがなかったわけではないと反省をしております。今回そういう厳しいご指摘もあり、また総務省から、(下水道事業に対して)「できる限り企業会計の導入を進めなさい」という指導もございましたので、この機会に知事部局から切り離してはいかがかということを、指示したということでございます。
 公営企業管理者のもとで上水も下水も一括してやる、貸借対照表をしっかり作って、赤字が出にくい構造にしていただかなければならないと考えております。そのためには、今あります下水管等の価値を全て計算しなければなりませんので、それには時間がかかります。資産を分かりやすく県民にお示しをしなければなりませんので、それに多少時間がかかると思いますから、すぐに導入ということは難しいだろうと思っております。従って、いつごろまでに終わるということを今この時点で申し上げることはご容赦いただきたいと思います。

 利用者の減少とか、更新コストをどのように考えるか。

村井知事

 これはもう間違いなく人口が減るわけですから、利用減になることは間違いない。それと同時に老朽化が進んでまいります。そのメンテナンス費用をどうするのかということも、非常に重要な問題になってまいります。ここで非常に難しいのは(下水道事業は)全て県事業ではなくて、一番の動脈になる管は県が管理するのですけれども、枝線は市町村が管理をしております。県内に七つの流域下水道がございますから、それを県が管理しながら、枝線については市町村が管理しております。従って、お金の徴収については市町村が回収いたしますが、それをわれわれも太い管の分についてお金をもらって運用しております。人口が減って、(同時に)管が古くなってくれば、当然そのコストは利用者にツケが回ってくるということになりますので、これをいかに抑えるのかということは極めて重要なことでございます。従って、そういったことについてよく検討するようにという指示は出しておりまして、できる限り民間の発想を取り入れて、効率よく少ない人数で管理、メンテナンスができるようにしていくということが重要だと思っております。これからよく検討してまいりたいと思います。