ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

宮城県知事記者会見(平成27年3月16日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年3月17日更新

知事定例記者会見

女性と子どもを暴力的行為から守るための新たな取り組みについて

村井知事

 県では、これまで、誰もが安全で安心して暮らせる社会の実現を目指し、特に女性や子どもを犯罪などの暴力的行為から守るためのさまざまな取り組みを行ってまいりました。このたび、子どもを対象とした犯罪の未然防止等を目的として、新しい条例の制定を目指すとともに、二つの既存条例の改正と併せて、女性と子どもを暴力的行為から守っていきたいと考えております。
 新規制定を目指す「(仮称)子どもを犯罪の被害から守る条例」につきましては、近年、子どもを狙った重大犯罪の多発、子どもに不安を与える声かけ・つきまといなどの警察への相談・届出件数が年々増加傾向にあることなどを踏まえまして、県、県民、事業者の責務を定めるとともに、犯罪に発展する恐れのある行為を規制するものであります。今後、パブリックコメントによります県民の皆さまからのご意見も踏まえまして、平成27年6月定例県議会に条例案を上程する予定としております。
 また、条例改正につきましては、「青少年健全育成条例」において、インターネットの利用に関する保護者の責務並びに携帯電話事業者等および保護者の義務等を新たに規定するとともに、「迷惑行為防止条例」では、現行法令では規制できない、連続したメールの送りつけなどの「嫌がらせ行為」を新たに規制するほか、盗撮等の行為を個別具体的に整理し、罰則を強化することとし、2月定例(県議)会に改正案を提案しております。
 次に、「婦人保護事業関係機関ネットワーク連絡協議会」につきましては、平成27年度以降、県内7圏域ごとに設置し、DV(ドメスティックバイオレンス)施策に関する関係機関の連携促進のため、情報交換や担当者研修会、事例検討会などを行うこととしております。
 また、県警察から多大なご協力をいただきまして、協議会の設置運営に当たり、北部保健福祉事務所に警察官1名を配置し、大崎圏域における事業の推進を図ることといたしました。このような警察官の配置は全国でも初めての取り組みということになります。
 ただいまご説明いたしました、県と県警察をはじめとする関係機関等が連携した総合的な取り組みを効果的に進めることで、女性と子どもに対する暴力的行為の根絶を推進してまいりたいと考えております。
 詳しくは、お配りした資料を読んでいただきたいと思います。

記者発表資料 [PDFファイル/304KB]

 今般この新たな総合的な取り組みに踏み切る、県内のDVや声かけ事案の状況について、どのような危機感が県にあったのか。

村井知事

 最初のきっかけは、石巻でございましたDVが発端で女性が殺害をされたという事案であります。その後、宮城県に限らず子どもに関する悲惨な事件がございましたし、相変わらずストーカーといったような行為があちらこちらで散見されることから、宮城県としては取り組みを強化すべきだと考えました。ただ、一つ一つそれを取り締まっていくというよりも、やはり総合的な対策としてパッケージ化することによって規制をしていきたいと考えまして、少し時間をかけて県警察ともよく協議をしながらここまでやってきたということでございます。
 当然もっと厳しくという声もあろうかと思いますけれども、警察等とも相談をしながら、法令違反にならないように留意をしてこのような形をとったということでございます。これが今考え得る一番厳しい対応だと捉えております。このようにパッケージ化して対策をとった県は他にはないかと思います。

 家庭内暴力などに対する保健福祉事務所などへの通報を早めに事件化していくという取り組みなのか。

村井知事

 必ずしも事件化をするというのが目的ではございません。やはりなるべくならば犯罪になる前に未然防止するということが重要でございますので、そういった意味で、より抑止力のある警察官を保健(福祉)事務所に配置するといったようなことにも今回取り組んだということでございます。なるべく早めに県民の皆さまは相談をしていただきたいと思いますし、相談をいただければ、県としても県警察と協力をしながら、その防止のために最大限努力をしていきたいと考えております。

 以前GPS(衛星利用測位システム)で性犯罪前歴者を追跡することが検討され、そのときは難しいということだったが、今回の新しい条例案の中にそういったことは全くないのか。そういう経験も踏まえてということか。

村井知事

 これ(昨年度(平成25年度)、女性と子どもを暴力的行為から守るための対策)を検討(再開)するに当たりまして、例のGPSによる追跡等については、これはもう難しいということをはっきりと議会でも述べましたし、また、皆さまの前でもそのようなお話をさせていただいて、それはもう考えないということで、その他の方策をということでここまで進んできたということでございます。

 (資料「新たな取組の概要」)1番の「新たな条例の制定」は6月議会で採決を受けるということだが、2番の「既存条例の改正」も次の議会か。

村井知事

 今議会(平成27年2月議会)に出しています。(既存の)二つの条例の改正案については今議会に提出済みということでございますので、まさに今やっている最中だと思います。

 採決もこの議会で行うのか。

村井知事

 そうですね。うまく通ればですけれども。
 保健福祉事務所に警察官を配置するというのは全国で初めての取り組みになります。

 青少年健全育成条例の改正について、事業者にも新たな負担というか規制を求めるような内容だが、これは本当に実効性のあるものになるのか。また、県議会でも議論があるように、公権力の過度の行使というか過度の規制につながるのではないかという不安があるが、その辺の心配はないのか。

村井知事

 青少年健全育成条例の改正の要点でございますが、保護者の責務として、「青少年のインターネットの利用状況の適切な把握と適切な利用の確保」、また、携帯電話の事業者等の義務として、「携帯電話等の青少年使用の確認、保護者等への説明、保護者から提出された申出書面の保存」、また、保護者の義務として、「フィルタリングを利用しない旨の申出書面の提出義務」といったようなものがしっかりと書き込まれております。
 やはりこれは保護者の責任というのが非常に大きいと思いますね。事業者についても、保護者から提出された申出書面の保存ということでございますから、保護者が全く子どもに対して関心がなければ、こういったようなものに対する抑止力というものが働かないだろうと思います。そういった意味では、この条例ができたからそれで安心だということではなくて、やはり教育的な側面から、また行政的な側面から、保護者に対してしっかりとこの条例の趣旨等を理解してもらえるように伝えていくということが大変重要だろうと思っております。
 それから、過度の規制にならないのかということでございますが、決して行き過ぎにならない、これは先ほども申し上げたように、検察庁ともよく調整をしながら文言の作成に努めたということでございます。従って、問題はないだろうと思っております。

 新しく条例制定を目指している、「(仮称)子どもを犯罪の被害から守る条例」で、四つの項目で罰則をつけている。警察からの警告でもかなり効力があると思うが、あえて罰則をつけた狙いを教えてほしい。

村井知事

 今後、パブリックコメントを(実施)しながら県民の皆さんの意見を伺って(いくことが必要だろうと考えますが、このような行為は)やってはならないよという言葉を成文化するだけではなかなか抑止力にならないだろうということであります。最近、子どもに関する大変凶悪な事件が増えておりますので、そういった意味では、より具体的な書き込みをして、許される範囲の罰則規定を設けるということが抑止力につながるだろうという判断をしたということでございます。

 罰則規定の四項目のうち、「言い掛かりをつける」、「すごむ」というのがあるが、例えば「すごむ」などは、にらんだだけだという言い逃れもできると思うので、しっかりした定義づけも必要ではないかと思うが、いかがか。

村井知事

 そうですね。そういったことにつきましては、今後、より検討を深めてまいりたいと考えております。
 非常に難しかったのは、よかれと思って声がけをすることがありますよね。例えば雨が降ってきた、雷がゴロゴロ鳴っている、傘を差している、「危ないからちょっとうちの軒下においで」ということが許されるのかどうか。社会通念上は許されるのですけれども、そこがもしかしたら犯罪につながるかもしれない。そこをどう見分けるのかというのは、今回非常に難しい問題だったのですけれども、この内容で警察も大丈夫だということでございましたので、このようにさせていただいたということであります。あくまでも、よかれと思ってやる、良心的にやる行為を規制するものでは決してないということで、犯罪行為を未然に防ぐということが最大の目的であるということはご理解いただきたいと思います。

第3回国連防災世界会議について

 土曜日(14日)から始まった国連防災世界会議だが、今日(16日)はちょうど中日となっている。これまでを振り返ってどのような感想を持っているか伺う。

村井知事

 14日に開会式が行われまして、天皇皇后両陛下をお迎えし、潘基文(パン・ギムン)国連事務総長をはじめ首脳級、閣僚級を含めた186の国や地域が参加して、国内開催の国際会議としては過去最大規模という世界会議が開催されたわけでございます。私も、両陛下に随行という形ではございますが、地元自治体の代表として開会式に参加をいたしました。
 今回の会議で「兵庫行動枠組」の後継として策定される新たな指針は、政治メッセージであります「仙台宣言」とともに18日に採択されると伺っております。新指針の事前協議は、全ての開発政策に防災の観点を導入する防災の主流化や、よりよい復興を目指すビルド・バック・ベターの考え方が原案に盛り込まれておりまして、東日本大震災の経験や教訓が世界の防災に貢献することを期待しております。
 被災4県からは、14日土曜日に日本政府が行いました総合フォーラムのオープニングにおきまして、震災に際しての支援の謝意や、復興の状況を発信いたしました。本県からも若生(正博)副知事が出席をいたしまして、世界各国への感謝の意を伝えるとともに、創造的な復興への取り組みをご紹介させていただいたわけでございます。
 このほか、会議期間中は県民の皆さまが参加できますパブリック・フォーラムが開催されております。当初、5日間の開催期間を通しまして延べ4万人以上の参加者が想定されておりましたが、14日の初日だけで延べ約4万3千人がフォーラムに参加されたということで、想定していたよりもはるかに大勢の方に、県民の皆さまにもご参加いただいたということでございまして、大変有意義であったと思っております。
 フォーラムにはこれから参加が可能なものも多数ございます。ぜひ県民の皆さまにもフォーラムに参加していただきまして、あらためて防災、減災について考える機会にしていただければと思っております。
 宮城県では、明日17日まで、夢メッセみやぎで「防災産業展in仙台」を開催しております。震災に役立った技術や震災の教訓を踏まえた新たな技術を紹介しておりますので、(記者の)皆さん、最後までぜひPRをよろしくお願いします。
 18日までこの会議は続きますが、参加者の方々が県内を視察するツアーも実施されておりますので、おもてなしの心で最後までしっかりとお迎えをしたいと思っております。

 初日だけで関連イベント、フォーラムに4万3千人の参加があったということで、当初は4万人という見方だったが、それをはるかに上回る参加人数になっている。あらためて関心の高さがうかがえるが、これに関していかがか。

村井知事

 宮城で、また日本全体を見ましても、これだけ大きな国際会議が開催されるということはほとんどございません。そういったことで、県民の皆さまが大変高い関心を持っておられた証左だと思います。
 ここに至るまで、特に仙台市さんは裏方に徹して非常に頑張ってこられました。素晴らしいと思います。(奥山恵美子)仙台市長さんのリーダーシップに心から敬意を表したいと思います。

東洋ゴム工業株式会社の免震ゴムに関する不正について

 先日(13日)、国土交通省と東洋ゴムから発表があり、免震ゴムが基準を満たしていなかったという問題が発覚した。宮城県も震災に見舞われた県でもあり、見過ごすわけにいかない問題だと思うが、知事の所感を伺う。

村井知事

 事実であれば大変重要な問題だと思います。早速調べましたけれども、県内の県有施設には該当するものがないということでございました。3月13日付で国から要請がございましたので、今後、東洋ゴム工業株式会社からの報告等をもとに、違反事実をしっかりと確認いたしまして、構造安全性を判断してまいりたいと考えております。構造安全性の判断結果に応じまして、所有者等に対しましては必要な措置をとってまいりたいと考えております。
 非常に大きな揺れは今後も想定されるわけでございまして、そういったときに建物が、BCP(事業継続計画)を考えまして、しっかりと事業継続できるようにということで、大変高いお金をかけて免震工法等を採用されているわけでございますから、そこに問題があるとするならば、まさに基礎の部分から信頼性を失うということになります。あってはならない事案であると思います。しっかりと会社としても誠意を持った対応をしていただきたいと考えております。

 県内の5棟に関しては、県で特段関わる話なのか。

村井知事

 5棟について、県有施設は該当していないということでございます。従って、現時点で個別の物件名を公表することはできません。ただ、先ほど言いましたように、県としてもしっかりと確認をとりまして、国からそういう要請が来ておりますから、その上でもし問題があるということであれば、所有者等を通じて県としても何らかのお手伝いできることがあれば支援をしてまいりたいと考えております。

 今、五つの建物に関しては県所有の施設はないという話だったが、県以外の自治体などの公共的な施設はあったのか。

村井知事

 確認して、後で投げ込みします。

記者発表資料(追加) [PDFファイル/36KB]

宮城野原広域防災拠点の整備事業について

 宮城野原広域防災拠点の件に関して、3月10日に県とJR貨物で用地取得に向けた覚書が交わされた。実現に向けてまた前進したかと思うが、あらためてこの構想実現に向けた知事の意気込みを伺う。

村井知事

 これは創造的な復興事業の一環といたしまして、私が国のほうとも調整をし、強く要望いたしまして、国の財源も入れていただきながら行っております事業でございます。いくらわれわれがやりたいと言いましても先方は民間企業でありまして、JR貨物の協力なしにはこの事業を進めることはできませんでした。JR貨物さんも経営が決して順風満帆なわけではございませんでしたが、その中で一生懸命前向きにご検討いただきまして、協力をするということになり、そして締結に至ったということでございます。JR貨物さんのご決断に心から感謝を申し上げたいと思います。

 取得する土地の代金については、今後、設計調査がおおむね終了する時期ぐらいに決定するということが覚書に含まれている。当初見込んでいた事業費の想定があったと思うが、これは圧縮されそうだという様子などはあるか。

村井知事

 これはもう少し時間を置いて精査しなければ分からない問題です。もう少しお時間をいただきたいと思います。

応急仮設住宅の供与期間延長について

 一部報道で特定延長について、県のほうで県内5市町で適用していくという報道があったが、この特定延長の適用について、今、県のほうでどのように考えているかを聞かせてほしい。

村井知事

 県が1月に公表した供与延長に関する基本的な考え方に基づきまして、地域の復興状況や各市町の意向を踏まえまして、6年目の延長について判断し、3月13日付で国に協議書を提出いたしました。正式決定は国の同意を得てからとなりますが、1年延長するのは石巻市など七つの市町、特定延長するのは仙台市などの2市3町、5年で終了するのは岩沼市などの2市となっております。
 なお、5年で供与終了となる入居者に関しましては、平成27年度予算案に被災者住宅確保等支援事業の経費を計上しておりまして、供与期間内に安定、安心して生活できる新たな住まいに円滑にお移りいただけるよう、関係市町と連携協力して支援をしてまいりたいと考えております。

 これまでのように自動的に延長されるのではなく、条件が絞られるので、まだ居たいけれども居られなくなる方も出てくるかと思うが、そういったところに対しての県の対応はいかがか。

村井知事

 やはり(入居者の再建支援について)一義的にはこれは各市町の対応ということになります。その上で、各市や町から県に対する支援要請、要望等ありましたならば、それに対しては真摯(しんし)に対応していきたいと考えております。

 この目的は、被災者の自立を促すためというのが一番なのか。どういったことが一番の目的になるのか。

村井知事

 (地域の復興状況に応じて)被災者の皆さまの自立を促していくということです。また、当然ですが、(プレハブ)仮設住宅等はかなり傷みが激しくなってきておりますので、より安全・安心な場所に移り住んでいただくということであります。

天皇皇后両陛下の宮城県への行幸啓について

 天皇皇后両陛下が3日間県内をご訪問された。震災後4度目のご訪問になるが、あらためて3日間一緒に行動しての感想を伺う。

村井知事

 両陛下に3日間同行させていただきました。どこに参りましても、気さくに県民に手を振っていただき、笑顔で応えてくださいました。県民の皆さまが非常に喜んでおられる姿、手や旗を振っておられる姿、また中には涙を流しておられる県民の方もおられました。横にいて、本当にありがたいことだと思いながら、その様子を眺めておりました。
 両陛下と何度かお話しする機会がございましたけれども、震災のことを非常に心配されておりまして、目に見える復興だけではなくて、被災者の皆さま一人一人がこれからどうやって自立をされていくのかということに対して非常に強い関心をお持ちだなということが分かりました。心のケアの問題についてもであります。両陛下が被災者の皆さまのことにずっと心を痛めてこの4年間お過ごしであったということが、あらためてよく分かった次第であります。
 両陛下には、必ずしっかりと復興を成し遂げまして、被災者の皆さまの真の笑顔が戻るように努力をいたしますというお約束をさせていただきました。


Adobe Reader

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)