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宮城県知事臨時記者会見(平成27年2月10日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年2月13日更新

【発表項目】平成27年度宮城県当初予算案の概要について

村井知事

 平成27年度当初予算案について、2月17日に招集する県議会に提案いたしますが、その概要についてご説明申し上げます。
 まず、1ページの「予算編成の基本的考え方」についてであります。

 震災から間もなく4年が経過しようとしておりますが、日々新たに生じる課題に直面しながらも、一つ一つ乗り越え、県民が一丸となり復旧・復興に注力しており、わが県の復興は着実に進んでいるわけであります。しかし、今なお多くの方々が応急仮設住宅や避難先での不自由な生活を余儀なくされているほか、被災事業者の販路の回復や地域コミュニティーの再構築など、対処すべき課題は山積しております。このような中、来年度(平成27年度)は、「震災復興計画」に掲げる「再生期」の2年目であり、当初予算では、被災された方々の支援をはじめとする復旧・復興の加速化を最優先として取り組むとともに、「創造的な復興」が目に見える形で実感できるよう配慮いたしました。

 予算案の概要といたしましては、一般会計で震災対応分として5,823億円を計上し、震災復興計画に掲げる主要施策の推進に必要な額を確保いたしました。また、通常分は既存事業を厳しく見直しつつも、後ほどご説明いたします公共施設の長寿命化対策費などを新たに盛り込み、前年度比プラス4%の8,436億円を計上しております。この結果、来年度の一般会計当初予算案は1兆4,259億円となり、当初予算といたしましては、平成24年度を最高に年々減少し、過去4番目の規模の予算となりました。また、平成22年度以降の震災対応予算の累計は、総会計で4兆9,175億円となっております。

 2ページ目をお開きください。次に、当初予算案の「主な事業」についてご説明いたします。資料は、「平成27年度政策財政運営の基本方針」に掲げた「政策推進の基本方向」に沿って記載しております。私からは、新規事業や拡充事業を中心にご説明いたします。

 始めに、「迅速な震災復興」についてであります。「1被災者の生活再建と生活環境の確保」については、「(1)被災者の生活環境の確保」といたしまして、新たに被災者住宅確保等支援費と県外避難者支援拠点設置費を計上し、応急仮設住宅に入居されている方々の民間賃貸住宅への円滑な転居を支援するほか、県外へ避難されている方々の帰郷に向けた支援拠点を全国5地域に設置いたします。また、災害公営住宅整備支援費299億円を計上し、引き続き、被災された方々の新たな住宅確保に全力を挙げてまいります。

 「(2)持続可能な社会と環境保全の実現」といたしまして、3ページをご覧ください。水素エネルギー利活用普及促進費を新たに計上し、わが県を「東北における水素社会先駆けの地」とするため、(仮称)みやぎ水素社会実現推進ビジョンの策定などを行ってまいります。

 「2保健・医療・福祉提供体制の回復」については、「(1)安心できる地域医療の確保」といたしまして、健康支援費の支援対象を災害公営住宅に入居される方々まで拡大するほか、医療施設復興支援費を大幅に増額し、気仙沼市立病院や石巻市立病院などの被災した病院の早期再建を引き続き支援してまいります。また、新たにドクターヘリ導入支援費を計上し、ドクターヘリの導入に向けた環境整備を支援するほか、医学部設置支援費を増額し、県内での医学部の新設を支援してまいります。

 「(2)未来を担う子どもたちへの支援」、「(3)だれもが住みよい地域社会の構築」といたしましては、引き続き、子どもの心のケア推進費、4ページに移りまして、心のケアセンター運営支援費を計上し、被災された方々の心の問題にしっかりと対処してまいります。

 「3『富県宮城の実現』に向けた経済基盤の再構築」については、「(1)ものづくり産業の復興」といたしまして、中小企業等復旧・復興支援費、いわゆるグループ補助金を362億円計上し、引き続き、被災事業者の事業再開や商店街施設等の復旧を支援するとともに、中小企業経営安定資金等貸付金では、金融機関の安定的な資金調達を支援し、被災事業者の資金需要にしっかりと対応してまいります。また、新たに新規参入・新産業創出等支援費を計上し、県内中小企業の技術開発を促進するほか、仙台空港周辺地域土地利用調査費では、平成28年3月に民営化が実現する見通しの仙台空港の周辺地域の活性化に向けた土地利用計画を策定いたします。

 5ページに移りまして、「(2)商業・観光の再生」、こちらは、ほとんどが震災復興基金や地域整備推進基金を活用した新規事業でございますが、まず、沿岸部交流人口拡大モデル施設整備費では、観光宿泊施設の復旧率が低い地域における宿泊施設の整備支援を充実し、沿岸部の交流人口の拡大を図るとともに、沿岸部観光復興情報等発信強化費では、首都圏等においてテレビ番組の活用や電車の中づり広告等により沿岸部の観光情報を発信してまいります。また、インバウンド誘客拡大受入環境整備支援費では、震災後、減少している外国人観光客の誘客拡大に向け、松島エリア等での受入環境整備を重点的に支援してまいります。

 「(3)雇用の維持・確保」といたしましては、緊急雇用創出事業臨時特例基金事業費と沿岸地域就職サポートセンター運営費を計上し、被災地域の求人・求職環境の変化を的確に捉え、雇用の確保に全力を挙げてまいります。

 「4農林水産業の早期復興」については、「(1)魅力ある農業・農村の再興」といたしまして、6ページをお開きいただき、新たに肉用牛イメージアップ推進費を計上し、観光地のホテルなどと連携した県産牛肉キャンペーンや首都圏での仙台牛フェア等により、消費拡大のための情報発信に努めてまいります。

 「(2)活力ある林業の再生」、「(3)新たな水産業の創造」といたしましては、治山施設災害復旧費や水産物加工流通施設復旧支援費、水産基盤整備災害復旧費をそれぞれ計上し、引き続き林業および水産業の早期復旧に努めてまいります。また、新たに水産加工業人材確保支援費を計上し、人手不足が顕著な水産加工業において、従業員宿舎の整備や仮設住宅等からの送迎を支援することにより人材確保を図ってまいります。

 7ページに移りまして、「(4)一次産業を牽引する食産業の振興」といたしましては、新たに、県産品販路開拓支援体制強化費と輸出基幹品目販路開拓費を計上し、東京アンテナショップや大阪事務所に専任スタッフを配置し、首都圏、関西圏での県産品の販路開拓の支援体制の整備を図るとともに、海外見本市などのプロモーションや販売体制の構築にも力を入れてまいります。また、県産品風評対策強化費を拡充し、県産農林水産物の風評払拭と消費拡大のため、コボスタでの広告掲出やグルメサイトでの宮城県特集の掲載等を行ってまいります。

 「5公共土木施設の早期復旧」については、「(1)道路、港湾、空港などの交通基盤の確保・整備促進」といたしまして、高規格幹線道路整備費やみやぎ県北高速幹線道路整備費、8ページをお開きいただき、復興関連道路整備費をそれぞれ計上し、県内の道路交通基盤の復旧・復興を一層加速してまいります。

 「(2)海岸、河川などの県土保全」といたしましては、河川等災害復旧費を計上し、被災した河川施設等の早期復旧を図るほか、砂防・急傾斜基礎調査費を増額し、土砂災害警戒区域等の指定のための基礎調査を行ってまいります。

 9ページに移りまして、「6安心して学べる教育環境の確保」については、「(1)安全・安心な学校教育の確保」といたしまして、教育施設等災害復旧費を増額し、被災した気仙沼向洋高校や農業高校の再建を進めるとともに、被災児童生徒等就学支援費により、被災した子どもたちの就学をしっかりと支え、さらに、緊急スクールカウンセラー等派遣費により、震災後の不登校など、問題行動の防止・対処等に努めてまいります。

 「7防災機能・治安体制の回復」については、「(1)防災機能の再構築」といたしまして、合同庁舎災害復旧費を大幅に増額し、被災した石巻合同庁舎の設計や用地取得、気仙沼合同庁舎の設計を進めてまいります。また、創造的復興の一つである広域防災拠点の整備については、関係経費を大幅に増額し、宮城野原地区での整備に向けた調査や用地取得などを行ってまいります。

 10ページをお開きください。「(4)安全・安心な地域社会の構築」といたしましては、警察施設機能強化費を大幅に増額し、被災した気仙沼警察署や女川交番等の再建を進めてまいります。

 次に、「2産業経済の安定的な成長」についてですが、新たに首都圏県産品販売等拠点施設機能強化費を計上し、東京アンテナショップの機能強化のための改装を行います。農業分野では、わが県の農業振興のけん引役となるアグリビジネス経営体の育成を図る新世代アグリビジネス総合推進費や、11ページに移りまして、農地中間管理機構を活用した農地利用の集積化を図る農地中間管理事業費を計上したほか、農地が持つ多面的機能の維持・向上を図るため、農業農村多面的機能維持向上費を増額し、地域農業者が共同で取り組む農地維持活動や地域資源向上活動を支援してまいります。

 「3安心して暮らせる宮城」についてですが、安心こども基金を活用した待機児童解消推進費を計上し、保育所整備の一層の加速化などを図ります。また、4月に施行される「子ども・子育て支援新制度」に関連して、新たに施設型給付費負担金や地域型保育給付費負担金、地域子ども・子育て支援費として約60億円を計上し、保育所等への運営費負担や放課後児童クラブの整備支援などにより、子ども・子育て支援を充実し、待機児童の解消を図ってまいります。また、児童虐待防止強化費を新たに計上し、児童虐待の防止に向け、市町村との連携強化や児童相談所の機能強化を図ってまいります。
 教育分野では、新たに教育振興基本計画策定費を計上し、次期計画の策定に着手するほか、タブレット端末等のICT機器を活用した一斉学習の実証研究を行うICT利活用向上事業費を計上しております。
 12ページをお開きいただき、福祉分野では、生活困窮者自立支援法が4月に施行されることから、新たに生活困窮者自立促進支援費を計上し、県北および県南の2圏域において、自立のための相談や就労支援等を実施してまいります。
 また、地域包括ケアシステム体制推進費を大幅に増額し、関係機関が一体となった推進協議会の設置や、今年度造成いたしました「地域医療介護総合確保基金」を活用し、在宅医療の基盤となる連携拠点の整備や総合診療医の育成への支援を行ってまいります。
 その他、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた関係機関との連携を図る経費や、昨年(平成26年)9月に村田町村田がわが県初の「伝統的建造物群保存地区」に選定されたことによる保存修理費の助成経費のほか、(仮称)若林警察署の建設に係る設計経費を新たに計上しております。また、大崎市にございます三本木用地につきましては、利活用の検討を行うこととし、三本木用地パークゴルフ場等検討調査費を計上しております。

 「4美しく安全な県土の形成」についてですが、13ページに移りまして、特定建築物等震災対策費を大幅に増額し、ホテル等の大規模特定建築物の設置者に対し、耐震診断および改修費用の一部を助成いたします。また、新たに計上する火山防災対策費は、火山活動が活発化している蔵王山について、山形県と連携した協議会の運営や蔵王レストハウス等で防災倉庫を整備するなどの火山対策を行ってまいります。

 最後に、「5その他」についてでありますが、県議会議員選挙費を新たに計上したほか、公共施設等長寿命化対策費を計上し、公共施設等の総合的かつ計画的な管理を進めてまいります。

 以上、平成27年度当初予算の概要についてご説明いたしました。予算の詳細は、後ほど、総務部長から説明をいたします。

全力復興!スピードアップ予算

 なお、来年度の予算のネーミングでございますが、「創造的復興ステップアップ予算」とさせていただきました。(震災復興計画の)再生期の2年目に入ります。昨年(平成26年度当初予算)は「(創造的復興)スタート予算」とさせていただきましたが、今年はさらにステップアップをしていかなければならないという意味で、創造的復興ステップアップ予算として名前をつけさせていただきました。

 復旧・復興の加速化を最優先ということだが、通常事業でいうとどこに重点的に配分していると言えるか。

村井知事

 やはり雇用の確保ですね。あと経済政策にこれから力を入れていかなければならないと考えてございまして、通常の経済政策と併せて交流人口の拡大、農林水産物の販路拡大といったようなところに特に力を注ぎたいと考えた予算編成にいたしました。併せて、創造的復興ということにも力を入れなければなりませんので、宮城野原の(広域)防災拠点の整備費や空港民営化、医学部新設といったところにも配慮したということでございます。

 宮城野原の広域防災拠点の50億円に関して、平成27年度の事業展開はどのようになると考えるか。

村井知事

 調査をいたしました上に、土地を取得していかなければなりません。そういった関連の予算として計上いたしております。詳しくは(総務)部長のほうから申します。

 来年度は集中復興期間の最終年度に当たるが、今予算案に関して知事が込めた復旧・復興への意気込み、最終年度を意識した予算組みというところがあれば伺いたい。

村井知事

 やはり被災者の皆さんの生活再建に一番力を注がなければならないと考えております。そういった意味で、県外に避難されている方たちに早く宮城県に戻ってきていただけるような対策をとるといったようなことであったり、ついのすみかであります災害公営住宅に早く入居していただけるようなお手伝いをしていくということが重要だと考えたわけであります。

 今回、ステップアップ予算ということだが、復興に関しては前年度と継続のものが多いかと思う。どういうところをステップアップしていこうと考えているか。

村井知事

 復興関係です。復興関係は、どちらかというと継続的な事業がどうしても多くなります。新規事業というのはほとんどございません。先ほど言ったように、被災者の皆さんの生活再建ですが、どんどん災害公営住宅ができておりますので、そこに早く入居し安心していただきたい、また、そこに入居しても仕事ができなくなっては意味がありませんので、併せて、水産加工工場等に車が無くても働きに出られるといった、ついのすみかに住みながら、しっかりと仕事ができるようお世話をしていくことに特に配慮をいたしました。
 併せて、創造的復興ステップアップでございますので、今やっております、他の県でやっていない、この震災があったからこそやれたといういろいろな事業についてさらに前に進めていけるような、そういう予算組みに傾注したということでございます。

 通常分の予算が増えているにもかかわらず、震災対応分は連続で減少している。原因はどういうところにあるか。

村井知事

 やはり一番大きいのは(再予算化分を除いた)グループ補助金ですね。災害復旧とグループ補助金等です。これが当然大幅に減ってきておりますので、それだけ進ちょくしているということになろうかと思います。

 政府から、今後、事業については厳しく精査するようにと何度も言われているかと思うが、そういうところもあるのか。

村井知事

 そうですね。ざくっと予算を確保して、そしてどんどん使っていくというよりも、もう具体的にやるべきことが明確になっておりますので、これを一つ一つ精査しながら、国と擦り合わせをして予算組みをしていっているということでございます。今までのように、来年の今ごろ、予算が大量に余っているというような形にはならないと思います。

 歳入について伺う。規模の非常に大きい予算だが、県税とかも増えて、バランスや財政調整基金などについて、所感を伺う。

村井知事

 見ていただくと分かるように、やはり景気がよくなってきているというのが税収から見てとれます。恐らくこの程度の税収は見込めるだろうと思います。その分、われわれがいつも言っております臨時財政対策債等が減ってきているということでございますので、財政の面からは好ましいというふうに考えます。ただ、今後の財政需要を考えますと余裕があるわけでは決してございませんので、引き続き緊縮型の予算にも配慮いたしました。

 今、緊縮型という言葉があったが、通常事業分に関しては緊縮予算と言えるのか。

村井知事

 当然ここに至るまで、財政課を中心に厳しく査定をさせていただき、予算を積み上げてきました。厳しく予算をチェックしてきたということでございます。

 今回、医学部設置に10億円を計上しているが、一方で他県との調整がうまくいっていなくて、いつ動き出せるのか見えにくい状況である。この予算は県としてそれを後押しするような予算なのか、位置づけを教えてほしい。

村井知事

 今回われわれが(東北)薬科大に拠出しようと思っているのは、補助金30億円と、ファンドの80億円弱を考えておりました。今回は、補助金の30億円の一部を予算計上しているということでございます。これは予算計上したから必ず執行しなければならないということではなくて、まず予算計上だけさせていただき、議会にお諮りをするということで、そういう意思表示であります。
 なぜファンドでなくて補助金の一部だけ計上したかといいますと、運営協議会がスムーズにいって、そして文部科学省の構想審査会あるいは新たな医学部の設置審議会に諮られる際には、県のそういった予算のお墨つきが見込めなければ審議はできないということでございましたので、全てが順調にいくことを前提に予算化をさせていただいたということでございます。
 ただ、今ご指摘あったように、いろいろなご意見、異論が出ておりますので、果たして順調にいくのかどうかということについては、正直なところ、現在、私は非常に危惧をしているということでございます。うまくいけばこの予算を使うことになるということですね。

 企業業績が好調なことで県税収入が増加する一方で、それを反映して交付税は減るなど、依然として財政は厳しさを残しているが、その中で事業を選別していくことが重要かと思う。この1ページ目にも既存事業を厳しく見直すという言葉が入っているが、具体的に知事サイドで見直した事業としてどのようなものがあるか。

村井知事

 (総務)部長から(後ほど詳しく説明いたします)。