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宮城県知事記者会見(平成26年8月25日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年8月26日更新

知事定例記者会見

医学部新設について

医学部新設の国の構想審査会の5回目が28日に予定されているが、ここで結論に至るのかどうかの見通しと、宮城大学医学部構想の手応えを伺う。

村井知事

二つございました。まず医学部の見通しにつきましては、全く分かりません。逆に私が皆さんから教えていただきたいくらいであります。何の情報もありません。文部科学省の担当者からは、皆さんが知っている範囲の情報ですけれども、「28日に構想審査会があって、終わりましたら(遠藤久夫)座長からプレゼンテーションがあります」という話しか聞いていないということですので、どうなるか分からないということです。かなり時間が限られておりますので、できるだけ早く決めてほしいという思いは持っております。
 それから、宮城大学医学部の手応えでございますが、5月30日に書類を提出したときに比べると、かなり熟度は上がってきていると思っております。しかし、これは対象となる他の構想がありますので、その中でどう比較検討されるのかというのが分かりませんが、われわれとしては宮城大学医学部の目指す姿というものがはっきり見えてきておりますし、カリキュラム、教員確保のための(宮城大学医学部教育課程・教員等採用)検討委員会といったようなものも立ち上げましたので、少しずつ準備は進めていると思っております。宮城大学を選んでいただきましたら、土曜日(23日)に開催した検討委員会を((仮称)宮城大学医学部設置)準備委員会という形に格上げをいたしまして、さらにメンバーをしっかり増やして、あの(検討委員会の)メンバーのみならずいろいろなメンバーに入っていただいて、多角的に検討してまいりたいと考えております。
 なお、この間の(検討委員会を開催しました)23日の次の日の日曜日(24日)の新聞で、「教員確保協力で合意」といったような文言もございましたけれども、あの席(検討委員会)では具体的な合意事項というのはまだ何もございません。あの場で集まって、「これから協議をしましょう」ということについて理解を得られたとは思っておりますが、「何かをこれで一緒にやって、こうして」というような合意までは至っていないと解釈していただきたいと思います。

検討委員会のやりとりの経緯などは、国のほうには今週あたり報告はあるのか。

村井知事

はい。われわれがやったことは当然国に報告したほうが良いだろうと思っておりますので、「それによって宮城県に選んでください」ということではなく、「こういう形、プロセスで今、検討を進めております」ということは報告をさせていただきたいと思っております。ただ、国がそれを読む、読まないというのは自由ですけれども。

教員の確保について、第1回の検討委員会の会合の議論を経て、めどがついたところはあるか。

村井知事

いえ、まだございません。ただ、あれだけのメンバーで、しかも遠い方は大阪から来られる方もおられますので、そうたびたび開催できませんので、できるだけ少ない回数で熟度を高めていく必要があるだろうと考えております。そこで9月中にはできれば次回の会議を開催したいと思っておりますけれども、次回の会議までに医学部長候補の門田(守人)副委員長のもとでカリキュラムと、そして教員確保の素案といったようなものを作っていただきたいということはお願いいたしました。もちろんわれわれも、門田副委員長の指示でお手伝いをすることはやぶさかではありません。ただ、「9月にやりたい」と今申し上げましたけれども、8月28日の(構想審査会の)結果を見てから決めるという意味で、その段階で宮城県がもう(候補から)外れるということになりましたならば、そのときには開催をすることはないと思います。

次回の構想審査会が最後になるかはまだ分からないが、座長のほうでは定着策と実現性の議論が多かったと聞く。この定着策と実現性について、今の宮城大学でどこまで良いものにできたのか、その手応えを伺う。

村井知事

定着策はあらためて協議をしなくても、宮城県の場合は恐らく全学生が奨学金を受けて、学費や授業料が(実質)免除になって、一部生活費にも(補てんされることに)なり、ほとんど学生の負担がなくなって、その代わり卒業した後、義務年限を設けるということになりますので、宮城大学の場合は間違いなく定着することには問題ないだろうと思っています。また、県ならば、東北6県の残り(宮城県以外)の5県のほうともよく調整ができますので、そういった意味では配属先等の問題もそれほど大きな課題にはならないだろうと思っております。従って、宮城県の場合は定着性という問題で足踏みをすることはないだろうと思います。
 実現性なのですが、われわれが一番懸念しておりましたのが、やはり教員の確保(の問題です)。教員の確保というのは、カリキュラムが決まらないと教員をどう張り付けるのかということは決まりませんので、やはりカリキュラムと教員の確保というのは一つにし、セットで考えなければいけない(ということです)。それを今までは議論する場がございませんでしたけれども、その場をこの間の土曜日に作ることができましたので、そういった意味では(医学部新設を)宮城大学に決めていただきましたならば、一気呵成(かせい)にこういった問題も進めることができるだろうと私は考えております。

28日の構想審査会で宮城県の構想が採択されなかった場合、検討委員会の2回目は開くのか。仮に採択された場合、準備委員会に格上げしてメンバーを増やすということだが、どういうメンバーを想定されているのか。
 また、構想審査会に向けて、宮城県の構想が他の2件の構想に比べて、どの辺に優位性があるのか。

村井知事

まず、構想審査会で宮城県が選ばれなかったときには、もう検討委員会も準備委員会も開くことはありません。検討委員会は解散いたします。これはもうやむを得ないということであります。
 決まったならば、どういうメンバーにするのかということですが、これはこれから考えたいと思います。ただ、医師会や地域医療を担っている皆さん、コ・メディカル(医師以外の医療従事者)のメンバーなど、いろいろな方たちが入ってくるかと思います。28日の結果を見まして、どうするのかということを早急に決めたいと思います。もし決まらないならば、この検討委員会を9月にもう一回開くということになろうかと思います。
 それから、他の大学に比べての優位性ですが、やはり自治体でございますので、宮城県は財政が厳しいといえども、財政的には、これから少子化の中にあってもしっかりと教育をしていくことができるだろうと思います。それから、学生を定着させるといった施策につきましても自治体が一番そういう意味では優位であろうと思います。そういった点が宮城県の優位な部分であろうと私は考えております。ただ問題もあります。当然議会等に諮らなければいけませんから、機動的にすぐに経営判断をして物事を行うというのはいささか難しい(と思います)。やはり今回も大規模事業評価等というちゃんとしたそういうプロセスを経ていかなければいけませんので、やはり意思決定をしてから行動に移すまでに時間がかかってしまうという問題点も行政の場合はあるかと思います。従って、全てが宮城県のほうが良いということは決してないと私は思います。

今回の検討委員会10人は、全員知事自身の知り合いといった形で選ばれたのかどうか。あと「地域の総合医を育てる」と知事が普段話しているその構想を実現する上で、委員を選ぶ上で「特にこの人に」という思いを込めて選んだ方はいるのか。

村井知事

東北大学の2人の先生は、東北大学からご推薦をいただきました。従って、私との人脈的なつながりでお願いした方ではありません。それ以外の方は全て私が知っている方ということでお願いをさせていただきました。従って、大阪大学も、決して大阪大学という形で全面的に支援するということに決まったわけではないのですよ。大阪大学の主立った方に個人的なつながりで私が声をかけさせていただいて、協力をお願いしたということでございます。組織的な意思決定をして、宮城県に全面協力するということを大阪大学が決めたわけでは決してないことは誤解をしないでいただきたいと思います。ただ、大阪大学の元総長の方もいらっしゃいますし、また、門田副委員長は副学長までされた方であります。従って、かなり大きな影響力はあるだろうと私は信じているということであります。
 それから、総合医を育てるためにこの人にということで白羽の矢を立てた人は誰か(ということについては)、もうまさに門田副委員長であります。宮城大学医学部になった場合には、医学部長になっていただこうと思っております。大阪大学の人脈を非常に重要視したといいますのは、大阪大学は非常に臨床に力を入れている大学と側聞しておりますし、なお私の友達も医学部を卒業して頑張っておりますし、そういったいろいろな人たちの話を聞いて、日本の中で非常に私自身が信頼を置いている大学の一つでもあったということであります。

教員、医師の確保については、「地元から引き抜かないように」という国の方針がある中で、東北大にはどのような形で具体的に協力してほしいとお考えか。

村井知事

表現として「教員、医師を引き抜かない」ということなので、ある程度自主性を持って「宮城大学に行きたい」という方がおられるかもしれません。東北大学では、そういう方は大学としても「引き抜かれた」という印象を持たずに、「後押しをしよう」という場合も出てくると思いますので、一人たりとも東北大の医学部からは協力を得てはいけないという解釈は、私はしておりません。ただ、ほとんどが東北大学で埋まってしまったということになると、やはりどう見ても「地元から引き抜き」ということになるでしょうし、そんなに東北大学で余裕があるのだったならば、なぜ自治体にもっと派遣できなかったのだろうというようなことにもなってしまうかもしれませんので、それはかえって東北大学にご迷惑をおかけすることにもなりかねません。従って、やはり東北大学をはじめ東北の大学等にご迷惑をおかけしないようにするということが大前提だと思っておりまして、できるだけ迷惑をかけないような形で、大阪大学だけではないのですけれども、東北以外のところから教員を集める努力をわれわれもすると(いうことです)。そして、「どうしてもこの部分は足りません」と、あるいは「こういう研修、教育をする場合に、当初は軌道に乗るまではわれわれの力ではできないので、その場合には東北大学にこの部分だけはお願いしたい」という形で、やはりあまり無理なご負担をおかけすることは避けなければいけないだろうと思っているということであります。
 どうやっても東北大の支援なしには何もかもはできないと思いますので、やはり最低限のご負担はおかけすることになろうかと思いますが、その辺はよく話し合いをしながら協力していただけるようにお願いをしていきたいと思っております。

23日の検討委員会では、医師やコ・メディカルにも話は及んだのか。

村井知事

そこまではいく(話しをする)余裕はありませんでした。やはり教員確保でほとんどの時間を割きました。コ・メディカルまでは全く話はいっておりません。

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指定廃棄物最終処分場に係る詳細調査について

指定廃棄物最終処分場の建設で、環境省から井上信治副大臣が直接来て3市町への詳細調査の着手方針を先週(20日)示されたが、県として今回の国の姿勢をどう受け止めているか。また、今後の見通しについても見解を伺う。

村井知事

私が(石原伸晃)環境大臣に言った時点で、地元の受け入れを表明したわけでございますので、もう粛々と詳細調査に入っても問題はなかったわけでございますが、そうした中でわざわざ副大臣が自ら三つの自治体に足を運んで、あらためて協力の要請をしたということについては、私は誠意のある対応であったと評価をしております。
 今後どうするのかということにつきましては、詳細調査の進ちょく状況を見ながら国と協議をしてまいりたいと思っております。

知事も同行して、地元の反対の声を直接聞いたと思うが、どう受け止めたか。

村井知事

地元の気持ちは当然のものだと思っております。誰だって、あの指定廃棄物に限らず、ごみの焼却場の問題であっても、どういうものであってもやはり迷惑施設と言われるようなものは近くにはできるだけ置きたくない、そして、病院といったようなものは、できるだけ自分の身近にあったほうがいい、これはもう当然のことだと思います。そういった観点から、住民の皆さんのお気持ちは十分私も理解はできるわけであります。ただ、だからといって、いつまでも立ち止まっていれば保管されている皆さま方に大変なご負担をおかけし続けることになりますので、やはりどこかで誰かが判断をしなければならない(ということです)。それをするのがわれわれの役目でございますので、ここは協力していただける部分についてはぜひお願いをしたいと思っております。

特別措置法(放射性物質汚染対処特別措置法)の期限が差し迫っているが、県として所感があれば伺う。

村井知事

見直すという期限が迫ってきているということでありまして、今のところ国からは見直すというような具体的な話は伺っておりません。私どもの考え方は国に何度も伝えております。「できましたならば、宮城県の分だけに限らず今5県で問題になっておりますので、5県分まとめて県外で処理をされたほうが、国の負担も軽く済みますし、地元の負担も軽く済みますので、ぜひそのことを考えてください」ということは繰り返し言っております。私としてはそういった特別措置法の見直しをもしできるものならばしていただいて、また国の閣議でその方針を決められておりますので、その方針の見直しというものを含めてご検討いただけないかということは、詳細調査をやりながら引き続きお願いをしてまいりたいと思っております。

それは特別措置法の延長が決まった後もということか。

村井知事

はい、そうですね。これがまさに宮城県の地元の声ですので、それを伝えるのは私の役目だと思っています。ただそれでも国が変えないということであれば、これはもうその方針に従わざるを得ないだろうと私は思います。今度大臣が代わるかどうか分かりませんけれども、また内閣改造がありますので、内閣が改造したならば新しい大臣に地元の声をしっかり伝えていきたいと思っております。

直接訪問する可能性もあるか。

村井知事

この(指定廃棄物の)問題もありますので、環境大臣とはたびたび会うことになるだろうと思います。今までも環境大臣とはいろいろ連絡は取り合っておりました。当然取り合うことになるだろうと思います。

詳細調査の認識に関して、現地調査をもって詳細調査と思っていたが、先週井上副大臣は、「文献調査も詳細調査のうちに入れる」と発言されていた。そこに関して知事はどう認識しているか。

村井知事

一般的には現地調査をもって(詳細調査だと)皆さん思われていると思うのですが、これはやはりいろいろな書面での調査等も必要でしょう。今回の東日本大震災または岩手宮城内陸地震、こういったものの全体を見るということも重要でしょうし、王城寺原演習場の今までの歴史的な経緯といったものも調べる必要があるでしょうから、そういった意味では広く全体を俯瞰(ふかん)するような形で調査をしていくというのは非常に意義があることだと私は思います。

そうした場合、例えば加美町だけが文献での調査をしていて、栗原市、大和町が現地調査に入るということもあり得ると考えているか。

村井知事

井上副大臣の話ではあり得ないと思います。文献調査をみんな一緒にやっていって、どこか(の段階)で現地に入っていって(調査を)やるということですね。大和町だったと思いますけれども、副大臣に直接(浅野元)町長の前で「スタートは文献調査からですから、3市町の同時スタートですよね」と私は確認をいたしました。「終わる時期は当然多少時間のずれがありますけれども、『何々市が終わった、何々町が終わった、何々町だけはまだです』というようなことはないのですね。最後の町が終わった段階で調査が終わったという形にするのですね」というふうに確認しましたら、「そうです」ということですので、仮にどこかの市や町が現地調査に入るのが何らかの理由で多少ずれたといたしましても、同時期に終わるということになるということですね。最後が終わるまでは、終わったことにはしないということです。だから、有識者会議に諮ることもないということですよね。

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広島県の大規模土砂災害を受けて

広島県での大規模な土砂災害を受けて、県内での危険箇所の点検の見直しや、土砂災害警戒区域の指定がまだ低水準にとどまっているということで、この指定のあり方に関し、今後の方針を伺う。

村井知事

まずもって、広島県でたくさんの方がお亡くなりになり、また行方不明のままでございます。心よりご冥福をお祈りし、お見舞い申し上げたいと思います。広島県に対しましては、直接、(湯崎英彦)知事さんに連絡を取って、「何でもお手伝いをいたします」というお約束をしております。また、危機管理監からも広島県のほうには「お手伝いできることがあれば」ということで連絡を取って、事務方同士も連絡を取っているということでございます。県としてお見舞金の準備等もするように指示をいたしております。また、派遣職員で広島県からも来ていただいておりますので、宮城県に来てくださっている職員または県内市町村におられる職員の中で、今回の被災地に居住している、あるいはご親戚等がおられるという場合は、一時的にでも戻っていただけるようにということでヒアリングをしているということでございます。お一人だけ市町村に派遣されている職員の方が、人的な被害はないそうなのですけれども、農地が被災したということで、そちらのほうには「ちゃんと対応するように」ということは指示をしたということでございます。
 その上でお答えいたします。実は宮城県は非常に土砂災害危険箇所が多い地域でございます。宮城県は戸数が5戸以上の場合はランク1、4戸から1戸の場合はランク2、全然人が住んでいないところをランク3という形で分けながら、土砂災害の危険箇所を今数として掌握をしているということでございます。それを具体的に調査いたしまして、(土砂災害)警戒区域等に指定をしていかなければいけないということなのですが、現在5戸以上住んでいるランク1の3310カ所の災害危険箇所の中で、この警戒区域に指定されているのはまだ1031カ所ということになってございます。これを順次警戒区域に指定するかどうかということを調査していかなければならないということでございます。
 残念ながら宮城県は、指定をするのが他県に比べると遅れているというのは事実でございます。非常に経費もかかるものでございますので、そう簡単に全て一斉にということはできませんが、順次今調査をしておりまして、平成34年度にはランク1、5戸以上の人が住んでいる場所については調査を終えたいと思っております。進ちょく状況などを見ながら、できるだけ前倒しできるように努力してまいりたいと思っております。だいたい年間150から250カ所ぐらいを調査するということになっていくだろうと思います。

ランク1の調査をまず進めていって、順次警戒区域に指定していくということか。

村井知事

そうです。

そうした場合、新たな宅地の造成への影響もあると思うが、その辺の規制のあり方の考えはいかがか。

村井知事

これは宅地を造るとなりますと、都市計画審議会に諮らなければなりません。その都市計画審議会のメンバーの中にそういった専門家の方もおられますので、そういったことを十分に配慮した上で、特に宅地は危険でない箇所に造るように県として誘導していくということになろうかと思います。

昨今の土砂災害の全国的な増加を踏まえて、そもそもの基準というかルールから見直していくというような考えはあるか。

村井知事

特に基準等の見直しというものは必要ないのではないかと思っております。問題は、危険だと言われるような場所にお住まいの方たちが、いざというときに早く避難できるようにしていくということが極めて重要だと思います。今回も早めに避難勧告あるいは避難指示をしておけば、こういった大災害にはならなかったのかもしれません。これは現状を知らない私が言うのは無責任だということになるかもしれませんので、あまり深くはお話ししませんが、やはり早く逃げていただくということが重要だと思っております。国は今年の4月に避難勧告の基準等を定めるための新たなマニュアル作成のガイドラインを作成しております。広島県(市)は間に合わなかったのかもしれませんけれども、やはり早め早めの避難ができるような対策をとっていくということが、何よりも重要だと思います。

危険区域の調査等に費用がかかるということだが、今後予算の中で警戒区域に指定するための調査費等を増額する予定あるいは考えはないか。

村井知事

当然、土砂災害の危険箇所といいましても、かなり危険度が違っております。そういった意味では、しっかり優先順位をつけていけば対応できると思っております。しかし、昨今の記録的な大雨、短時間での大雨というようなことも予想されますので、予算の範囲内でできるだけしっかりと財源を確保して、早め早めに、先ほど「(平成)34年(度)には完了したい」と言いましたけれども、それよりも前倒しできるように努力をしていきたいと思います。

避難勧告の件を自治体に問い合わせてみると、「今基準等を策定中」とかで、あまりガイドラインがうまく機能していない印象を受ける。県としてその点を何か自治体に働きかけていく考えはあるか。

村井知事

災害対策基本法では、避難勧告、避難指示の発令は市町村が行うということになっておりますが、この法律では、市町村は避難勧告等の発令に当たり県に助言を求めることができるとなっております。県が命令することはできませんが、県に助言を求めることはできる(ということですので)、従って、助言を求められたならば、われわれとしては必要なアドバイスをすることはできるということになっています。あまり踏み込んだことはできませんけれども、その法律に決められたとおりしっかりとアドバイスができるような準備はしておく必要があるだろうと思っております。
 現在、県内の土砂災害に係る避難勧告等の発令基準の策定状況でございますが、ちょっと古いのですけれども、昨年11月末現在で策定済みが20市町村、策定中が13市町村、未着手が2市町村ということになってございますので、地域性もあるでしょうけれども、しっかりと準備できるように県としてサポートしていきたいと思っております。また、先ほど言ったように今年の4月にガイドラインが国から示されておりますので、そのガイドラインに応じて策定済みの団体につきましても見直し等を進めるように、県としてアドバイスをしていきたいと思っております。

警戒区域の指定の部分等、時間をかけてやっていく部分もあると思うが、あらためてああいう恐ろしい災害が起こることが分かったわけで、土砂災害への備えとして、防災意識の部分、避難計画の部分等、早いうちに着手できそうなところで具体的に何か考えているものがあれば聞きたい。

村井知事

やはり職員のレベルアップというのは極めて重要だと思っておりまして、土砂災害防止に関する土木(事務所)の事務職や市町村職員等への研修・説明会といったようなものを実施しておりますけれども、さらにしっかりしてまいりたいと思っております。また、市町村のハザードマップの作成支援システムの出前講座といったものも実施しておりまして、これをなるべく広く、特にそういった可能性の高い地域を持っております市町村を優先的に支援してまいりたいと思っております。また、われわれの持っておりますノウハウや、大学の先生等の指導も受けながら、なるべく予測情報を早めに提供するといったようなことに努めてまいりたいと思っております。
 広島県のようなああいう土の質、非常にさらさらとした砂地のような土と申しましょうか、砂と申しましょうか、ああいったようなものは比較的少ないという報告は受けております。ただし、栗原のように(岩手・宮城内陸地震の際には)ああいった大規模な崩落も起こっておりますので、決して油断はできないと思っております。

広島県への今後の県としての対応だが、先ほど見舞金の準備をしているという話があったが、既にケアをされていることがあれば伺いたい。

村井知事

広島県のほうには宮城県からいろいろ問い合わせをさせていただいて、「お手伝いできることは」と言っておりますけれども、「今のところ何とか自分のところで対応できます」という答えでございますので、あまり行ってかえってご迷惑をおかけしてもいけませんので、すぐにお手伝いできる準備だけを進めているということでございます。

今回の災害を見ると、ある意味津波に似たがれきの出方があるが、何かアドバイスできること、こういった経験が役立つなど、知事からそういったメッセージはあるか。

村井知事

土石流ですので、ちょっと津波とはまた性格が違うと思います。われわれからアドバイスできるといった大それたことは申し上げられませんが、ただ被災者の皆さんが今一番お困りになるのは、とりあえず食べ物、水であったのですけれども、時間がたつにつれて生活用品等が必要になってまいります。広島県知事さんと私は知り合いですので、そういったようなことは直接いろいろ連絡をして、「こういった時期にはこういった支援が必要ですよ」といったようなアドバイスは個人的にさせていただければと思っています。

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DIOジャパンの問題について

DIOジャパンの営業休止が続いているが、この件についての知事の受け止めと、県として何か対応を考えているのであれば具体的に教えてほしい。

村井知事

厚生労働省からの通知を受けまして、宮城県から関係している市町に対して、DIOジャパンおよび関連子会社における不適正事案の徹底した調査をあらためて依頼をいたしました。現在、関係する市町において詳細な調査が行われているということでございますので、その結果を今待っております。県としては市町の調査が円滑に行われるように、市町からの要望があれば個別具体の事案についても助言を行うなど、関係市町に対して必要な協力を行いたいと思っています。特に不適正な事案に伴う返還額が適正に確定できるように、できるだけお手伝いをしたいと思っております。直接県が関わっておりませんので、なかなか難しい部分がありますので、側面的な支援ということになります。

DIOジャパンの本門のり子社長だが、関係する自治体、関係する元従業員の方々に直接的な説明がほとんどない中で、姿を現していない状態だ。被災者の雇用を何とか支援したいと宮城県に入ってきた企業の社長が、大量の解雇者を出して説明が足りないことに関しては、知事はどう考えるか。

村井知事

大変無責任だと思います。憤りを感じます。あれだけ一気に事業を拡大いたしまして、それに仕事がついてきているのかなという不安は当然ございました。大丈夫だということで次から次へと助成金を活用して事業を拡張されて、そして途中でだめになったら全く姿を現さずに、雇用している方におわびの言葉一つ直接ないというのは、極めて無責任だと私は思います。

今後の緊急雇用創出事業の事業者の選定の方法については、何か考えはあるか。

村井知事

基本的にこの事業は性善説に立たないとなかなか前に進まない(と思います)。性悪説に立ってしまいますと、どうしても肝心の雇用が確保できずに後手に回ってしまうということもございますので、基本的には事業者を信用しながら、必要な書類が整っていれば前に進めていくという考え方が重要だと思っております。ただ、やはり今回のような事例がございますので、よりしっかりとしたチェック体制を整えるように、県としても検討してまいりたいと思います。

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