ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

宮城県知事記者会見(平成26年4月14日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年4月15日更新

知事定例記者会見

福島第一原発事故で生じた指定廃棄物の最終処分場に係る地域振興策の環境省の方針について

 先週(9日)、環境省の井上信治副大臣が宮城を含む5県に対して、総額50億円の補助金を出すという方針を示した。宮城県には国からこの話は来ているのか。

村井知事

 発表までは一切聞いておりませんでした。発表後、報道を知って確認したところ、そういうことだということでありました。

 この方針について、知事の評価、意見を聞かせてほしい。

村井知事

 われわれとして「どういう地域振興策なのか具体的に示してくれ」と言っておりましたので、一つの成果として、結果としてこのようなものを出されたのだというふうに認識はしております。ただ、これから具体的な調査に入って、そしてその後(候補地が)1カ所に決まって、具体的な地域振興策という話に入りますので、ここで5県で50億という数字が適切なのかどうかということまで踏み込んで私の考えを申し述べる時期ではないだろうと思っております。

 一部の首長からは「お金の問題ではない」という意見もあった。この50億という額に対して知事はコメントできないと言ったが、(その点について)あらためて伺いたい。

村井知事

 まず、具体的に1カ所決まりまして、その1カ所が受け入れるためにどういうものが必要なのかということを、オープンな場ではなくて具体的に本音で話し合える場でお話を聞いた上で、そういったお金というものを積み上げていくということが重要ではないかと思います。今回は一つの目安という形で私は捉えるべきであろうと思っておりまして、この5県で50億以内でなければならないというものでは決してないと思っております。環境省のほうには、まずはお金の提示はありましたけれども、地元には不信感がありますので、それを払拭(ふっしょく)するように、そしてまずは一日も早く3カ所で調査ができるよう汗を流すようにお願いをしてまいりたいと思っております。

 指定廃棄物の最終処分場だが、栃木県ではあと数カ月以内に1カ所に絞った形で公表されると聞いている。県内も3カ所候補地が発表されたが、他の群馬、茨城、千葉はまだまだ候補地選びが遅れている状況にあり、50億円をどこにどのように配分するか、割合や配分の仕方などについて国から言ってきていることはないのか。

村井知事

 全くありません。また、宮城県はそういうことを話できるような状況に今ありませんので、そういうことを打診されましてもわれわれとしてはコメントのしようがないと思います。少なくとも今回、詳細なお金の使い道を国のほうが示すのではなくて、お金を基金のようなものに入れて、ある程度自治体にお金の使い道についてはお任せをするというような方針は示されたというふうにわれわれは受け止めておりまして、それは一定の評価ができるのではないかと思います。ただ、金額の多寡については、現時点で多いだとか少ないだとか、そういうような議論はとてもできるような状況ではありません。お金が少ないというようなことを言いましたならば、それはもう受け入れを前提にということになってしまうと思いますので、今は住民の皆さんとしては、とてもではないけれども調査すらなかなか認めたくないというのが本音でございましょうから、もつれた糸を解きほぐす努力をまずするべきではないかと思います。

 詳細調査だが、雪解けのころというふうなことを(以前)言っていた。雪は完全に解けてしまっているが、国と地元との話し合いはどのように進んでいて、県はどのようにコミット(関与)しているのか。

村井知事

 今日(14日)、幹部会がありましたので、環境生活部長には、いつまでも(このまま)というわけにいきませんので、県が仲立ちをして国と三つの自治体とでしっかり話し合いをする場を設けるよう汗を流すように指示をいたしました。努力をしてまいりたいと思っております。われわれのほうから、ある程度仕掛けていくということも必要だと思います。もちろん、「国がやるから県はじっとしていてくれ」ということであれば、それはそのままじっとしておりますが、このままではらちが明かないだろうと思いますので、われわれが仲立ちをしてしっかりと話し合うテーブルを作っていくということが重要だと思います。

 具体的にどのような場所か。

村井知事

 これから(調整になります)。今日指示を出しましたので、早速部長が調整に入ると思います。

 5県で50億という数字が出たが、地元の方に話を聞くと、お金の問題ではなくてやり方というような話が出ている。解決策として、言い方は悪いがお金をばらまくというやり方について知事はどのように考えるか。

村井知事

 住民の皆さんの意見は十分分かります。ただ、環境省から言わせると、「それは地元から具体的な地域振興策を示せと言ってたではないか」、「だから僕たちは考えて、われわれの考え方をまずは示したのだ」ということだというふうに思います。従って、「金額を示したことが間違いだ」、「われわれの感情を逆なですることだ」というような言い方をすると、それはまた環境省にとっても非常に困ったことになるのではないかと思います。少なくとも(宮城県指定廃棄物処理促進)市町村長会議においては、市町村の中から「具体的な地域振興策を示してくれ」ということはずっと出ておりました。従って、これが一つのたたき台になるものだと思っておりまして、これが全てではないと思います。
 ただ、先ほどから言っておりますように、今はお金のことを議論する場ではなくて、まずは安全性をしっかり説明して、住民の皆さんに少しでも納得していただいた上で、まずは3カ所の調査をするということが何よりも大切だということでございますので、そこに汗をかき、最大限の力を注ぐべきであろうと(いうことです)。その次の段階として、この5県で50億という数字を一つのたたき台として、1カ所に決められた時点で具体的な地域振興策の内容について協議をしていくということが重要だろうと思います。

 国と自治体との話し合いが、首長会議の場である意味決まって以降、思うように進んでいなかったというのが知事の考えの中にはあるのか。

村井知事

 当然こうなるだろうということは想定されました。ここに至るまで国も県も市町村も何もやっていなかったかというと決してそうではなくて、もちろん担当者レベルでいろいろ調整をして話し合いをしてきたということですね。ずっと指定廃棄物が県内に分散している状況であり、雪解けの時期になりましたので、ここはやはり具体的に動き出す時期に差しかかってきただろうという判断をしたということであります。

 そこで県が前面に出るというのは、やはり国と自治体に任せていてもらちが明かないというところがあるのか。

村井知事

 もともと県は一緒になってやっていこうと(いうことでした)。前面に出る気はないのですけれども、少なくとも国と自治体の間に入ってその調整役になるということです。今までずっと調整をしてまいりまして、まだ調整は十分ではないのですけれども、いつまでもこのまま止まっていてはいけませんから、住民の皆さんの反対の意見もだいたい出尽くしたような状況になってきましたので、そういったようなものを総合的に話し合う場をそろそろ作るべきではないかと判断したところです。

 確認だが、これから作ろうと思っている話し合いのテーブルは、詳細調査を受け入れるためのテーブルという理解でいいのか。

村井知事

 当然そうです。

 まずはそこからということか。

村井知事

 そうですね。ただ、これは私が今日部長に指示をしただけで、国とも何もまだ調整しておりませんし、市町とも調整は何もしておりませんので、これからそういった話し合いの場を作りましょうという話を要請していくということになります。できるかどうか分からないですよ。

 知事の思いは分かったが、テーブルを設けたいという知事の思いに三つの市町の首長は応えるべきだと思うか。

村井知事

 はい、応えるべきだと思います。これは、市町村長会議をやって、その上で決めたプロセスどおりに進めておりますので、話し合いも拒否するということがあってはならないというふうに私は思います。それはやはり責任放棄ですよね。

 踏み込んだ考え方を述べるべきではないと知事は言っているが、環境省が出した地域振興策、そして50億円という金額を出したことに対する評価をもう少し詳しく聞きたいと思うが、評価しているのか。

村井知事

 今回の三つの自治体の名前が出てからは、三つの自治体から「地域振興策の具体策を示せ」とは一言も言われておりません。しかし、その前の市町村長会議においては、ずっとわれわれは事あるごとに「具体的な地域振興策というものを示すべきだ」というのは言っていたわけでありますので、それを受け止めて環境省として一つのたたき台を示したものと受け止めております。従って、数字を示したこと自体を全て否定すべきではないと思います。
 しかし、少なくとも三つの自治体においては、そういった数字が示されたことに対して不快感を持ったというのも十分理解ができると思っております。その辺を斟酌(しんしゃく)して、私として今、良かった、悪かったというようなことを、どちらかについてコメントするべきでないと考えたということであります。宮城県としてはどちらの気持ちも十分分かる立場でありますので、そこはよく考えた上で発言をしたということであります。

 3市町との話し合いは、3人の首長と知事という構成メンバーで話し合うのか。

村井知事

 分からないです。国が主催してやるのか、県が主催してやるのか、三つの市や町が主催してやるのか。国・県・市町でやるのか、県・市町でやるのか、県を飛ばして国と市町でやるのか。どういう組み合わせでやるのかはこれから決めていくということであります。まずは県が仲立ちをして「何らかの形でやりましょう。県はそのテーブルを準備する気はあります。ぜひテーブルに着きましょう。まずは意見交換をしましょう。いつまでもというわけにはいかないので、話し合いはスタートして、いつごろまでに結論が出るように汗を流していきましょう」というような調整をしていくということであります。幸い県は三つの市町と国の両方から信用されている立場にありますので、そこはお互いのもつれた糸を解きほぐす役割を担うには一番最適だと考えているということであります。

 いつぐらいから始めたいというのはあるのか。

村井知事

 それはもう明日からでも始めたいと思いますが、これから調整します。早速、今日部長に指示しましたので、部長が動いていると思います。

県議選・市議選の同日執行に関する仙台市議会の動きについて

 先週(10日)、仙台市議会で3年前に延期された選挙を県議選などと同日に行っていこうという取り組みを進め始めた。背景に前回の低い投票率と経費の問題等があるわけだが、こうした動きについて所感を伺いたい。

村井知事

 一つの考え方だと思います。法律の改正が必要になると思いますので、この点については国も真摯(しんし)に受け止めて、前向きにご検討いただきたいと思います。何といってもやはり同じような選挙を2度も3度もやることが税金の有効な活用にはならないだろうということですね。また、県民の皆さんの負担を考えましても、自分たちの代表を選ぶのに、すぐ直近に選挙があるのに2回も3回も投票所に足を運ぶというのも負担をかけることになりますから、そういった負担軽減の意味でも仙台市議会の提言というのは非常に的を射た提案だと私は思います。

 実際、市議会側として要請活動をするのは県議会となるが、仮に県に対しても何かしらの協力が求められたら、今知事は前向きなコメントだったが、協力する考えはあるのか。

村井知事

 これは議会選挙のことですので、やはり県議会議員の皆さんの考え方というものをしっかり聞いた上で、県議会議員の皆さんも少なくとも過半数以上の方が「それでよかろう」ということであれば、県としても最大限の協力をさせていただきたいと思います。

ベガルタ仙台の社長交代について

 ベガルタ仙台の社長が白幡洋一さんから西川善久さんに代わる。これまでの白幡さんの評価について知事のコメントと、成績が今低迷しているが、新社長になる西川さんに対しての期待を聞かせてほしい。

村井知事

 まず、白幡さんに対する評価ですが、本当に素晴らしかったと私は思います。そんなにお金にゆとりのあるチームではありませんでしたけれども、リーグで第2位まで持っていくことができました。これは、監督、選手の努力は当然でありますけれども、経営陣がそれをしっかりと支えていたということが最大の要因だと私は評価をしております。そういった意味では、白幡さんは本当によく頑張っていただいたと思います。昔、会社勤めのときにバレーボールのチームを率いたこともある方でありますので、やはり選手の気持ちというものが非常によく分かった上で経営をされたのだと思っております。温厚な方ですし、本当に私は素晴らしかったと思っております。会社からは退かれますけれども、これからも側面から支援をしていただきたいと思っています。
 西川さんが社長になられるということは、うわさでは聞いておりましたけれども、今回正式に決まりました。早速、おととい、横浜F・マリノスとの戦いに2対0で勝ちまして、監督が代わり、社長が代わって、チームの雰囲気も変わったのではないかなと思います。今までマスコミの仕事をされておられましたので、新たなスポーツの世界に飛び込むということは非常に大変だと思いますけれども、持ち前のフットワークを生かしてぜひ強いチームに導いていただきたいと思います。
 大変失礼しました。先ほど、社長交代後、横浜F・マリノスに勝利したと言いましたけれども、社長はまだ交代しておりませんでした。4月25日の株主総会で正式決定するということで、言い方を変えます。社長交代が決まったことで雰囲気が変わり、横浜F・マリノスに勝ったということにさせていただきたいと思います。訂正します。

土地収用手続きの迅速化に係る復興特区法改正案について

 土地の収用は権利の問題や地主が分からなかったりして被災地では一つの課題になっている。これについて国会の各党が土地収用の迅速化について復興特区法改正で合意したということだが、被災地への影響はいかがと考えるか。

村井知事

 正直なところ、土地の収用(用地取得)の関係で事業が前に進まないといったような問題が顕在化をしているのは事実であります。そういった意味で、岩手県、宮城県から国に対していろいろ要望してまいりました。憲法の個人財産の問題にまで踏み込む非常に微妙な問題でございますので、大変慎重な議論がなされていたのは事実です。各政党が立法側からこの問題を真摯(しんし)に受け止めて改正に向かって動き出してくださったということについては、高く評価をしたいと思います。

 今、資材不足等いろいろな障害があるが、これによって被災地の事業は前に進むと考えるか。

村井知事

 そうですね。土地の収用がしやすくなれば、当然ですけれども、その分事業が早く進むと思います。非常に期待をしております。

東北への医学部の新設について

 東北への医学部新設に関して、郡山市の財団が名乗りを上げる方向で検討している記事が地元紙に載っていた。宮城からすればライバルが増えるわけだが、どのように思うか。

村井知事

 非常に良いことだと思います。東北に1カ所ということですので、決して宮城県と決まったわけではありません。我こそはと思うところはどんどん手を挙げればいいと思います。その中で競争をして生き残れるよう、勝ち残れるようにするべきです。私は、宮城県の二つの大学のほうが福島県のこれから手を挙げようという大学よりもよりよくなるように、県としてしっかりと応援していきたいと思います。
 今回の文科省(文部科学省)から示されました基本的な方針の中には、自治体との連携ということがうたわれております。従って、福島県の新たに目指そうという大学が自治体とどういう連携をするのかということをしっかり関心を持ちながら、県として、(宮城県の二つの大学について)宮城県の自治体に対する関わり方、また県内の市町村の関わり方といったようなものをサポートしていきたいと思っております。

 サポートというのはどういうものをイメージしているか。

村井知事

 今検討しております。

 医学部に関しては、先日(10日)、開学時期の1年延長と申請期限の1カ月延長が発表されたばかりで、こういったことが福島県で新たな名乗りを上げたことと関連しているのかどうか、知事としてはどのように見ているか。

村井知事

 まったく分からないですね。

山元町長選について

 15日に告示される山元町長選では現職の町長と元町長が出馬を表明しているが、知事に応援の要請等は来ているのか。

村井知事

 今のところは第一声のご案内はいただいておりますが、私は他の公務がございますので、両方にメッセージを出すようにしております。

 両者にということか。

村井知事

 はい。

 マイクを握る予定はいかがか。

村井知事

 今のところありません。

 知事としてはどちらか一方を応援するという立場にはないということか。

村井知事

 はい、そうです。

首長選で続く無投票当選について

 気仙沼市長選と大崎市長選、1週間前(6日)と昨日(13日)と行われたが、いずれも大きな首長選で無投票という結果になった。どうして無投票になったか分析などはしているか。

村井知事

 これはその時々の状況によって全く(別のものに)変わってくるので、特に何かの要因で無投票になったというような受け止め方はしておりません。

 それぞれどういうふうに見ているか。

村井知事

 気仙沼の(菅原茂)市長さんの素晴らしいリーダーシップで復興が一歩一歩前に進んでいるということが高く評価され、対抗馬が出なかったものと思っています。大崎市の市長選挙につきましては、「地震」での被害が一番大きかったのは間違いなく大崎市だと私は思っております。その中で、自分のところの復興をやりながら、なおかつ沿岸部に対する支援をきちっとされて、大崎市が少しずつ少しずつ目に見える形で復興の形ができているということが評価されたものと思います。(伊藤康志)大崎市長さんも県議会議長までされた方ですから、非常にリーダーシップがあることはもう誰もが分かっていることで、そういったことが高く評価されたものと思っております。

日本沿岸域での調査捕鯨について

 政府が近く南極海以外の日本の沿岸で行われている調査捕鯨についても何らかの判断を下すようである。春の沿岸の調査捕鯨というともちろん(石巻市)鮎川(地区)が拠点だ。沿岸の調査捕鯨については、例えばこれまでと同じ規模で続けるべきか、それとも規模を縮小してでも続けるべきか、あるいは、先月末(3月31日)に国際司法裁判所があのような判決を下したので今回は見送るべきか、どのように考えているか。

村井知事

 大変申し訳ないのですけれども、政府がそういった考え方を持っているということを承知しておりませんでした。従って、推測でしかお話しできませんけれども、今のお話のあったことが事実であるとするならば、私は今までと同じ規模で日本沿岸での調査捕鯨は継続すべきだと思っております。特に調査捕鯨をやることによってクジラの数が激減をしたといったようなこともございませんし、あくまでも調査のための捕鯨でございますから、これは科学的に必要なことということでございます。何ら後ろめたいものはありませんので、現状のままで何ら問題はないだろうと思います。

日本製紙の火力発電所建設計画の報道について

 日本製紙が石巻に火力発電所建設を計画しているという一部報道があったが、もし県に報告等があれば教えてほしい。

村井知事

 今、私のところにその情報は伝わっておりません。現時点では分からないです。もしかしたら担当課のほうに何らかの形で相談が来ているかもしれませんけれども、今のところ私は何も存じておりません。

道州制推進基本法案について

 先月26日に知事は東京へ行き、八つの道府県の知事と一緒に道州制推進基本法案を今国会で成立するよう自民党に要請したが、道州制の必要性と、どのような東北の姿を思い描いているのか、簡単に教えてほしい。

村井知事

 一言で言うと、人口流出が続いている東北から人口流入につながるような東北に変えていく、そういう道州制にすべきだと思っています。今のようにやはり東京に何もかもが一極集中して、われわれ自身が何かあるときには中央政府、東京にお上りさんで行かないと何一つ前に進めることができないといったような状況から脱しまして、東北の全体の力をもって人が逆に東京から集まってくるような地域に私はできるのではないかと思っておりまして、そういう東北の姿をイメージしているということであります。詳しくは「復興に命をかける」という本を読んでいただくとよく分かりますのでよろしくお願いします。

 その場合の「東北」という言葉だが、南東北の3県なのか、東北6県なのか、新潟まで含んだ7県なのか、どのような姿を描いているのか。

村井知事

 それは大きければ大きいほどスケールメリット(規模の経済性)はあると思います。間違いないですね。ただ、これは区割りの問題を先に議論し出しますと、恐らく道州制の本質から離れた議論になっていくのではないかということを危惧していまして、私は区割りというものは一番最後にするべきだと思っています。あの本でも書きましたけれども、東北6県でも、北東北、南東北で分けても、新潟まで入れて7県にしても、それぞれかなりのスケールメリットはあると思います。どれが良い、悪いということは特にないと思いますが、できればできるだけ大きいほうがいいだろうとは思います。

 この点で、先週(10日)、山形の吉村美栄子知事と福島の佐藤雄平知事ら8県の知事が自民党、公明党の両党に対して道州制推進基本法案を慎重に取り扱うようにという要請をしている。一番小さい南東北の3県でも足並みが乱れているが、慎重に取り扱ってほしいという隣県の知事の自公に対する要請についてはどのように受け止めているか。

村井知事

 これはそれぞれの知事の考え方がありますので、それを意思表示されたということであります。最終的に決めるのは、政府、国会ということになります。また、国民、県民ということになりますので、私は自分の主張をしっかりと訴えていきたいと思います。
 これから人口が激減してまいります。正直を申し上げて、宮城県は、新潟(県)を除いて他の東北の5県と比較すると、人口減少も比較的緩やかだと思いますし、より人が集まりやすい地域になっていくと思いますが、それ以外のところ、福島(県)は人が集まりやすい場所ではありますが原発問題がありますのでちょっと除きますが、残りの四つの県は非常に人口の減少が著しい地域になっていくのではないかということを私は非常に危惧しております。そういった意味で、やはり東北全体で地域の衰退を(食い止め、)支えていくという(観点で)、私は東北全体のことを考えて言っているということで、宮城県(だけ)のためを考えて言っているわけでは決してありません。それは宮城県の人たちだけではなくてどこに行っても言っておりますので、山形県民の方でも福島県民の方でもそういった話を聞いていただける場があれば、進んで話をさせていただこうと思っています。
 福島県知事、山形県知事とはこのことで議論したことがございませんので、なぜ反対されているのかということは詳しくはよく分かりませんけれども、報道によると、「平成の大合併をしっかり検証してからでいいのではないか」というようなことをお話しになっていると聞きました。しかし、道州制というのはちょっとそれとはまた別の話でありますので、そういったようなことを、私は宮城県の知事として、道州制を進める知事としてしっかりと主張してまいりたいと思います。ただ、反対されているからそれが良いとか悪いとかという問題ではなくて、それはいろいろな議論があってしかりだと思います。

 かなり隣県の知事と話をする機会は多いと思うが、まだ道州制について話し合ったことがないというのはなぜか。

村井知事

 多分、どちらもあまり触れたくないからではないでしょうかね。

 デリケートな問題なのか。

村井知事

 そうでしょうね。
 道州制の話ではないのですけれども、「広域連合の一つ前の広域連携ということを何か組織を作ってやりませんか」ということは、以前私どものほうから北海道・東北知事会、新潟も含めて8道県の知事会で提案したことはありますが、それもなかなかうまくいかなかったのですね。ですから、それよりさらに二段も三段も踏み込んだ道州制というのをちょっとまだ議論する状況にないだろうというのが、お互いのあうんの呼吸といったようなものだと思います。仲良くやっていますので、いずれ道州制ということがぐっと前に進み出したら、これは嫌でも議論せざるを得なくなると思います。それまで、今慌てて意見が割れているものをあえて議論の俎上(そじょう)に置くという必要はないのではないかと私は考えております。

知事のPRの姿勢について

 (山形県の)吉村知事といえば、年度始めの訓示でサクランボのかぶりものをかぶり、そうやって「情報発信に頑張りましょう」ということを職員に伝えたが、このかぶりものというのはどう受け取っているか。

村井知事

 吉村さんは非常にチャーミングな方で、すてきだなと思いましたよ。ああやってメディアに取り上げていただくことによって山形のサクランボが発信できるわけですから、私は一つの取り組みとして素晴らしいなと思います。

 知事自身は何か考えはあるか。

村井知事

 そうですね、何かあれば、私も「これが宮城県のためになる」と思えば、裸になること以外だったら何でもやります。上にかぶせていく分には全然問題ないです。ウエルカムです。裸になれとか、水着になれとかというのはちょっと抵抗がありますけれども。ぶよぶよの体見せたくないので。