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宮城県知事臨時記者会見(平成26年2月12日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年2月14日更新

【発表項目】平成26年度宮城県当初予算案について及びみやぎ財政運営戦略について

・平成26年度宮城県当初予算案の概要

・みやぎ財政運営戦略

村井知事

 平成26年度当初予算案については、2月18日に招集する県議会に提案いたしますが、その概要についてご説明申し上げます。

 来年度(平成26年度)は「宮城県震災復興計画」に掲げる「再生期」の初年度です。震災以降、各方面からの多大なご支援と県民のたゆまぬ努力により、わが県の生活・産業基盤は、一定程度の復旧を果たすことができました。しかし、今なお多くの方々が応急仮設住宅等での不自由な生活を余儀なくされており、復旧・復興工事の遅れや、被災事業者の販路回復、被災求職者の雇用確保など、本格復興に向けた課題は山積しております。

 そのため、来年度の当初予算では、復旧・復興施策の加速化に重点を置いたほか、「創造的な復興」を含む、本格的な復興に向けて、新たな施策の充実にも十分な配慮をいたしました。加えて、昨年(平成25年)の知事選挙で私が掲げたマニフェストの関連施策につきましても、できる限りの予算化を図っております。

 予算案の概要といたしましては、震災対応分として6,469億円を計上し、震災復興計画に掲げる主要施策の推進に必要な額を確保するとともに、通常分は緊縮型を維持し、8,112億円を計上しております。この結果、来年度の一般会計当初予算は1兆4,580億円となり、平成24年度及び平成25年度に次ぐ、過去3番目の大規模な予算となりました。また、平成22年度以降の震災対応予算の累計は4兆3,963億円に上っております。

 次に、当初予算案の「主な事業」についてご説明いたします。お手元の資料2ページをお開きください。資料は、「平成26年度政策財政運営の基本方針」に掲げた「政策推進の基本方向」に沿って記載しております。私からは、新規事業や拡充事業を中心に説明いたします。

 始めに、「基本方針1 迅速な震災復興」についてですが、第1に、「被災者の生活再建と生活環境の確保」については、「(1)被災者の生活環境の確保」としましては、災害公営住宅整備支援費を約100億円増額し、被災された方々の新たな住宅確保に全力を挙げるとともに、みやぎ地域復興支援費を拡充し、生活再建に向けた支援の充実を図ってまいります。
 「(2)持続可能な社会と環境保全の実現」といたしましては、新エネルギー設備導入支援費を増額し、事業所における新エネルギーの利用を一層促進させるとともに、3ページ目に移りまして、住宅用太陽光発電普及促進費を約3億円計上し、太陽光発電に取り組む家庭への支援を継続してまいります。

 第2に、「保健・医療・福祉提供体制の回復」については、「(1)安心できる地域医療の確保」としましては、医療施設復興支援費を約78億円計上し、気仙沼市立病院や石巻市立病院など、被災自治体病院等の早期再建を支援してまいります。また、深刻な介護人材不足、医療人材不足の解消を目指し、介護人材確保推進費、地域医療人材確保費をそれぞれ計上したほか、創造的復興の一つである医学部の新設につきましても、医学部設置支援費を計上し、早期設置に向けた関係機関との調整に努めてまいります。
 「(2)未来を担う子どもたちへの支援」、「(3)だれもが住み良い地域社会の構築」といたしましては、引き続き子どもの心のケア推進費、心のケアセンター運営支援費を計上し、長期にわたる被災者の心の問題に寄り添い、しっかりと対処してまいります。
 4ページをお開きください。
 新たに地域包括ケアシステム体制推進費を計上し、医療・介護・地域支援等の関係機関が一体となった推進協議会の設立準備を進めます。また、地域包括ケアに取り組む市町村や医療機関への支援制度も創設いたします。

 第3に、「『富県宮城の実現』に向けた経済基盤の再構築」については、「(1)ものづくり産業の復興」としましては、中小企業等復旧・復興支援費、いわゆるグループ補助金を204億円計上し、引き続き、被災事業者の事業再開を支援してまいります。また、新たに試作開発支援費を計上し、県内中小企業と(県内)立地企業との取引創出を支援するほか、地域起業・新事業創出活動拠点推進費を計上し、人口流出地域で起業を志す方々に対し、事業化のための人脈形成や情報交流を支援してまいります。
 「(2)商業・観光の再生」といたしましては、観光施設再生・立地支援費は、支援対象者を拡充し、被災事業者と共同で事業再生に取り組む方々にも、費用の一部を助成いたします。森・里・川・海がつながる宮城の自然再発見費は、南三陸金華山国定公園が三陸復興国立公園に編入される際、東北沿岸に長距離自然歩道が整備されることを受け、その活用を検討するものです。
 5ページ目に移りまして、「(3)雇用の維持・確保」といたしましては、緊急雇用創出事業臨時特例基金事業費を約400億円計上し、被災地域の求人・求職環境の変化を的確に捉え、雇用の確保に全力を挙げてまいります。

 第4に、「農林水産業の早期復興」については、「(1)魅力ある農業・農村の再興」としましては、新たにIT活用営農指導支援費を計上し、亘理町のいちご団地において、IT技術の導入による生産技術力の向上を目指すほか、農山漁村絆づくり支援費を計上し、農林漁業体験を通じた、都市と農村の交流促進を図ってまいります。
 「(2)活力ある林業の再生」、「(3)新たな水産業の創造」としましては、治山施設災害復旧費や水産物加工流通施設復旧支援費、6ページをお開きいただき、水産基盤整備災害復旧費をそれぞれ増額し、林業及び水産業の早期復旧に努めてまいります。
 「(4)一次産業を牽引する食産業の振興」としましては、食産業「再生期」スタートダッシュプロジェクト推進費を計上し、商品開発から販路開拓まで、専門家による一貫した支援などを行ってまいります。

 第5に、「公共土木施設の早期復旧」については、「(1)道路、港湾、空港などの交通基盤の確保・整備促進」としましては、高規格幹線道路整備費、みやぎ県北高速幹線道路整備費、7ページに移りまして、復興関連道路整備費をそれぞれ増額し、県内の道路交通基盤の復旧・復興を一層加速いたします。また、新たに仙石線・東北本線接続線整備支援費を計上し、県北沿岸地域の復興に向けた接続線の整備を支援するとともに、仙台東部地区道路ネットワーク検討調査費を計上し、沿岸部高規格道路と仙台都心部を結ぶ、新たなアクセス策の検討に着手いたします。その他、仙台空港民営化と空港周辺地域の活性化を確実なものとするため、仙台空港民営化推進費と仙台空港600万人・5万トン実現推進費をそれぞれ計上しております。
 「(2)海岸、河川などの県土保全」としましては、河川等災害復旧費を大幅に増額し、被災した河川施設等の早期復旧を図ってまいります。
 8ページをお開きください。

 第6に、「安心して学べる教育環境の確保」については、「(1)安全・安心な学校教育の確保」としましては、教育施設等災害復旧費を計上し、被災した気仙沼向洋高校や農業高校の再建を進めるとともに、被災児童生徒等就学支援費により、児童生徒の就学をしっかりと支え、さらに、緊急スクールカウンセラー等派遣費により、震災後の不登校など、問題行動の防止・対処に努めてまいります。

 第7に、「防災機能・治安体制の回復」については、「(1)防災機能の再構築」としましては、防災ヘリコプター防災基地整備費を計上し、被災した防災ヘリコプター管理事務所の移転再建に向けた用地造成等を進めてまいります。
 9ページ目に移りまして、創造的復興の一つである広域防災拠点の整備については、引き続き、広域防災拠点整備費を計上し、その実現に向けた基本設計等を進めてまいりたいと考えております。
 「(2)大津波等への備え」といたしましては、震災復興祈念公園整備費を計上し、石巻市に復興祈念公園を整備するための基本計画等を行うこととしております。
 次に、10ページをお開きください。

 「基本方向2 産業経済の安定的な成長」についてですが、外国人観光客の誘客促進を目指し、新たに観光集客施設無線LAN設置支援費を計上し、外国人観光客が滞在中に不便を感じることが多い情報通信環境について、その改善を図ります。また、インセンティブツアー誘致促進費を計上し、アジアで盛んな企業の報奨旅行や研修旅行等の誘致を進めてまいります。農業分野では、国が策定した「農林水産業・地域の活力創造プラン」を受け、新たに飼料用米生産拡大推進費を計上し、飼料用米の専門品種の栽培拡大に取り組むほか、農地中間管理事業費を計上し、農地中間管理機構を活用した農地利用の集積化を図ってまいります。また、農地が持つ多面的機能の維持・向上を図るため、農業農村多面的機能維持向上費を計上し、地域農業者が共同で取り組む農地維持活動や地域資源向上活動を支援してまいります。
 次に、11ページをご覧ください。

 「基本方向3 安心して暮らせる宮城」についてですが、待機児童解消推進費を約20億円増額し、保育所整備の一層の加速化を図ります。また、新たに保育士・保育所支援センター設置費を計上し、離職中の保育士資格保持者の再就職を支援し、待機児童の解消を図ってまいります。宮城県学力・学習状況調査費は、小学5年生と中学2年生を対象とした県独自の調査を行い、学力の一層の向上につなげようとするものです。みやぎフューチャースクール事業費は、松島高校観光科をモデル校として、ICTを活用した学習指導法の実践研究を行うものです。高等学校等修学支援費は、高校の授業料無償化制度の見直しに伴い、国公私立の高等学校等における低所得世帯への奨学給付金です。また、公立高等学校就学支援費は、基準以下の世帯収入の生徒に対し、授業料相当額の支援金を交付するものです。生活困窮者自立促進支援費は、生活困窮者自立支援法が平成27年度から施行されることを受け、県及び市において、自立のための就労支援や法施行事務をモデル的に実施するものです。
 12ページをお開きください。

 「基本方向4 美しく安全な県土の形成」についてですが、既存住宅省エネルギー改修促進費は、既存住宅の省エネルギー化を促進するため、断熱改修を行う家庭に対し、その費用の一部を助成するものです。低炭素型水ライフスタイル導入支援費は、各家庭の低炭素化を促進するため、節水機器・節水トイレ・低炭素型浄化槽設備の全てを導入する家庭に対し、その費用の一部を助成するものです。特定建築物等震災対策費は、多くの方々が利用する施設の安全性を高めるため、ホテル等の大規模特定建築物の設置者に対し、耐震診断費用の一部を助成するものです。

 以上、平成26年度当初予算の概要について、ご説明いたしました。
 予算の詳細は、後ほど、総務部長からご説明いたします。
 また、同日、提案いたします国経済対策補正予算に係る2月補正予算につきましても、総務部長から説明させていただきます。

 続きまして、「みやぎ財政運営戦略」についてご説明をいたします。
 お手元に配付しております、概要版で説明をいたします。

 まず、「1 基本方針」についてですが、県政の目標は、「宮城の将来ビジョン・震災復興実施計画」に掲げる迅速かつ着実な復興と将来ビジョンの実現であるとの認識のもと、これを支える財政運営の目標を二つ掲げております。「目標1」は「財政の健全化と持続可能な財政運営の実現」として、これまでの歳入確保や歳出抑制対策について設定しております。また、「目標2」につきましては、「迅速かつ創造的な復興のための予算の重点配分の実現」として、これまでの持続的な予算編成にとどまらず、課題解決のための効率的かつ重点的な財源配分を戦略的に実現していくという観点で設定しております。

 次に、「2 達成指標」についてですが、持続的な財政運営のため、健全財政の達成度合いを示す客観的な指標として、1.実質公債費比率と将来負担比率、2.プライマリー・バランスを新たに設定し、この戦略の取り組み全般を通じて、その安定化等を実現していきたいと考えております。

 「3 計画期間」につきましては、平成26年度から平成29年度までの4年間とし、震災復興計画の「再生期」と同一の期間としております。

 「4 取組」につきましては、二つの目標の達成に向けた具体的な取り組みを区分して、それぞれ必要となる取り組みを計画しております。4年間の総額で547億円の財源確保を目指すと同時に、復旧・復興事業のための予算の重点化などを掲げ、取り組み内容の実現を目指してまいります。
 次に、裏面をご覧ください。

 「5 中期的な財政見通し」につきましては、平成26年度一般会計当初予算をベースにして試算した、平成29年度までの中期的な財政見通しでございまして、本戦略を反映させた上で、現在の経済情勢や地方財政制度などを前提とした一定の仮定のもとに、機械的に試算したものでございます。中期的な視点に立った財政運営を検討していくための資料とするものですが、将来必ずこのような結果になるというわけではないことをご理解いただきたいと思います。
 各年度とも収支ギャップが生じる見込みではございますが、平成28年度までは、財政調整関係基金の取り崩しにより、ギャップを補填(ほてん)し、収支均衡予算を編成してまいります。しかしながら、平成29年度は、財政調整関係基金の取り崩しをしてもなお、100億円程度の財源不足が生じる見込みとなりました。
 この試算結果にありますように、財政を取り巻く環境は依然として厳しい状況でございます。そのため、この試算結果を基礎に、みやぎ財政運営戦略に掲げた、各種の取り組みを着実に実施し、財政健全化へ向けた努力を続けてまいることはもちろん、迅速かつ創造的な復興のため必要となる財政運営を継続してまいりますので、ご理解とご協力のほどよろしくお願いを申し上げます。

 知事は毎年、当初予算案に名前を決めていた。来年度の当初予算案は名付けるならどういう予算か。

村井知事

 「創造的復興スタート予算」とネーミングしたいと思います。

 その理由について、先ほども説明あったが、あらためて教えてほしい。

村井知事

 (震災復興計画の)「復旧期」がこの3月で終わりまして、4月から「再生期」に入ります。その(「再生期」の)後に3年間の「発展期」がございまして、3年間で発展させるためには、この4年の「再生期」の間に他県にはないようなことをいろいろ施策として取り組まなければいけないと思っております。その種まきの一番大切な初年度ということになります。まさに創造的復興をスタートさせる、種まきをスタートする年だという位置付けですので、ストレートにそのようなネーミングをさせていただきました。

 先ほど種まきと言ったが、1年前の(平成25年度)当初予算のときにも種まきという言葉を使っていた。1年前の種まきと今回の種まきは、どこがどのように違うのか。

村井知事

 もちろん何をやるにしても全て国と調整をしなければなりません。種まきをするためにいろいろ国と調整をしておりまして、具体的には、(平成25年)6月に空港の民営化法が通り、また医学部の新設が認められ、また広域防災拠点の(整備の)ために復興予算を活用することも認められたということで、そういったようなことが一歩一歩確実にできる手応えを得られるようになったということであります。今までは種をまきたいからどうすればいいのかという環境整備をしておりましたけれども、環境整備がだんだん整ってまいりましたので、具体的に種をまいていくという年になるのではないかと考えたということであります。

 「復旧期」と「再生期」とを分けて復興計画に位置付けられているが、これまでの「復旧期」と新年度からの「再生期」はどこがどう違うのか、分かりやすく説明してほしい。つまり、今回編成する予算のポイントが「復旧期」までにはなかったものなのかどうかということも含めてお願いしたい。

村井知事

 「復旧期」だから、「再生期」だからといって全く違う事業をやるわけでは当然なくて、全てがつながっておりますので、何もかもががらっと変わるわけでは決してございません。ただ、少なくとも3年間(の「復旧期」)で最低限の復旧はしなければならないと思って努めてまいりました。災害公営住宅等は今年度(平成25年度)末でまだ完成が(おおむね)1割程度だということで、まだまだ復旧したとは言えませんけれども、少なくとも産業全体については7割程度もとに戻ってきておりますので、おおむね復旧はできてきただろうと考えたということであります。従って、最低限もとに戻す3年間はほぼ目的を達成しました。そして、その次のステップに移る段階に移ってきました。それは、この震災がなければ宮城はこう変わらなかっただろうと思えるようなことをこれからやっていくという時期に差しかかってきた、それがまさに「再生期」だということであります。

 県が復興計画を策定した当時と今とでずれが生じているところはないのか。

村井知事

 もちろん、当初はまさか(東北地方に)医学部が作れると思ってはおりません(でした)。また、広域防災拠点(の整備)もこのように進めることができると思っておりませんでしたし、空港の民営化も全く想像できなかったことです。そういう意味では、復興計画を作ったときと状況が変わってきております。しかし、少なくともわれわれが作った復興計画よりも後ろに下がったということはなくて、さらに前に進んでいっていると思っております。これはもう、一にも二にも国が大変理解をしてくださり、協力をしてくれているということに尽きると思っています。感謝しております。

 その中でも、特に知事が選挙のときにも言っていた雇用に関するいわゆる企業関係の支援や雇用助成に関する分については予算増額が図られていると思うが、そういった面はやはり意識して優先的に予算配分したのか。

村井知事

 そうですね。間違いなく今は雇用状況は非常にいいのですけれども、復興特需が終わった後、急激に景気が冷え込むのではないか、特に雇用が失われるのではないかということを危惧しております。その後、東京オリンピックがまた引っ張ってくれると思いますけれども、東京オリンピックもあと6年で始まって終わってしまいますので、その後に向けてまさにしっかりとした対応をしていかなければならないと思っております。企業というのは、来るという意思決定をしてから、工場等を建てて、人を雇ってスキルアップをさせて具体的に動き出すのにやっぱり4年、5年かかります。実際にトヨタさんの誘致に取りかかってからトヨタさんがこの段階になるまでに5、6年かかりました。従って、今からしっかりとその5、6年先を見据えて対応しなければならないという思いを強くしております。
 住宅等(の整備)は、遅いとお叱りを受けながらも、時間をかければ確実に一歩一歩積み上がっていくのは間違いございません。しかし、雇用というのは、何もしなければそのまま止まったまま、逆に後ろに後退してしまいますので、これを前に進めるためには大きなエネルギーが必要でございますから、来年度からは特にその部分は力を入れていこうと思っております。

 確認だが、知事が初当選のころから掲げている「富県宮城」との関連でいうと、知事自身の目標とするところまでいく中で、この新年度予算はどういう位置付けになるのか。

村井知事

 震災で完全にリセットボタンを押されたような状況になって、逆に大きなマイナスになってしまいました。しかし、県内総生産額を10兆円にするという大きな目標は掲げたままにしております。かなり無理があるのではないかというご意見もございますが、それは保ったままにしておりますので、もう一度10兆円に向かって大きく歩み出すという年にしていきたいと思っています。

 今、雇用や産業支援のところで説明した予算案の中で、知事のところで上乗せしたような事業とか、具体的にこれは今までにないことができるのではないかというような思いがこもった予算項目があれば教えてほしい。

村井知事

 基本的に、ものづくりだけに偏ることなく、一次産業、二次産業、グループ補助金を使って三次産業までやはりバランスをとらなければいけないと(思います)。当時、震災でどの産業も皆ダメージを受けましたので、一次産業から三次産業までバランスを保つように、その点については十分配慮したつもりでございます。とりたててここに強く予算をつけたといったようなことはありません。社会保障費は、今後も大きく伸びていくのです。これはもうどの県も同じ状況なのですけれども、産業に使える予算というのは非常に厳しくて、それほど伸ばすことができない。全部社会保障に食われていってしまっているわけです。その中でめりはりをつけなければいけないということで苦心した結果、今ご説明したようなものを特に重点的に予算配分をしたということでございます。

 歳入について伺いたい。今回、財政調整基金を100億円出して、(残高が)500億円を切った。そして、今後(平成)29年度に(基金が)底を切る見通しというシミュレーションが出て、それに対する危機感というものはあるのか。

村井知事

 あります。今は特別交付税等を措置されていますが、この29年度までにはもう(震災復興)特(別)交(付税)が切られてしまうということも前提に(財政の先行きについて)かなりシビアな見方をしております。つまり、国の支援が途切れた瞬間にわれわれは息切れしてしまって倒れてしまうという状況にあるということであります。こういうしっかりとした一定の仮説のもとに作った(シミュレーション)データではありますけれども、こういったようなものを活用して国に対してわれわれの危機意識を伝えていきたいと思っております。

 やはり、今(予算の)規模は大きいが、県の予算としては余裕はないということか。

村井知事

 ほとんどないですね。その中で例えば宮城県の中に医学部を作るということになれば、私どもが音頭をとって国に働きかけた責任もございますので、今後はそうしたものに対する応分の負担というものも当然考えていかなければならないと思っております。今回それは最低限の予算化しかしておりませんけれども、そういったようなこともありますのでかなり予算的には厳しい状況にあると思っております。従って、先ほど言ったように、震災(対応)分を除きますと相当な緊縮予算にしたつもりであります。

 事前の報道で、今回、新年度予算から再予算化をしないといけない財源が500億円ほど出るという問題があったかと思うが、再予算化の措置についての所見を伺いたい。

村井知事

 まず一言、再予算化できてよかったなと(思います)。もしかしたら再予算化できないのではないかという危機感を持っておりましたので、そういった意味では、国の配慮もあって再予算化が認められたということでございまして、年度内にしっかりと執行できるように、県としても事業者に対してはサポートし、われわれの事業についてはしっかりと努力をしていきたいと思っております。

 再予算化にかかる手間、労力がまた繰り返されてしまう部分については特に懸念はあるか。

村井知事

 これはどうしても手続的な問題があって、それが足かせになってしまっております。国民の税金を使う以上、それはある程度やむを得ないものだと思っておりますが、さらに簡素化できるものについては簡素化し、できるだけ職員の負担を軽くするように努めていきたいと思います。