ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

宮城県知事記者会見(平成25年12月24日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年12月25日更新

知事定例記者会見

平成26年度政府予算案について

 今日(24日)、政府の予算案が決定した。県への影響と知事の受け止めを伺いたい。

村井知事

 全体といたしましては、われわれが期待していた額が確保されたものと思います。税収が上がっているという点も配慮をした上での予算措置であったと思います。受け止めとしては、復興最優先で取り組んでおります宮城県としては、予定どおり、順調に来年度(平成26年度)も事業ができるのではないかと考えております。

 昨年度(平成24年度)からの繰越金がまだ多額にあり、予算が充てられても事業に対応できない状況があるのではないかと見られているが、県としてはどう対応するのか。

村井知事

 11月も、入札不調(の率)が高止まりになっています。11月、12月は昨年度も高かったのですけれども、事業量が多くなっているということもあり、どうしても入札不調等の影響もあって事業が先送りになっております。その結果、繰越額も増えていっているということです。これはどうしても物理的な問題から発生するものでありますから、やむを得ないものであります。
 そうして繰り越しになってしまった財源が、結果的になくなって事業ができなくなってしまうということが最大の問題でありますが、その点については国としても、二度の事故繰り越しまでは認めませんけれども、いったん予算を(国に)返しましても、その予算を確保した上で簡易な方法でまた(県に)予算がしっかりと回ってくるような形にするという約束をしてくれておりますので、財源についての心配はしていないということであります。やはり繰越額が増えているということは、その分事業が遅れているということになりますので、その点についてこれからしっかりと問題点をさらに解決できるように努力をしていかなければならないと考えております。

 入札不調に県としてどう対応していくか、具体的なものはあるか。

村井知事

 先ほども(担当課から)レクチャーを受けましたけれども、11月の入札不調の率が35%ぐらいまで高まっております。その結果、今年4月から11月までならしまして25%程度の入札不調になっております。事業の内容を見ますと、やはり仕事をやりやすいところ、利益幅があるところから優先的に工事関係者の皆さんが入札に応じておられて、落札をされているといったような状況です。中心(部)から離れれば離れるほど、また小さな事業になればなるほど、なかなか仕事を受注してもらえないということが顕著に現れておりますので、その点も勘案しながら、できるだけ仕事のロット(発注単位)を大きくして仕事をとりやすくできるようにさらに工夫していかなければならないと思っております。

東北電力女川原子力発電所の再稼働に係る安全審査申請について

 先日、東北電力が女川原発の再稼働の安全審査を年内にも原子力規制委員会に申請する方針であるという報道があった。知事は常々国が決めることと言っているが、立地県の知事としての所感を伺いたい。

村井知事

 報道がありましてから東北電力に確認いたしましたが、「まだ何もお話しすることはございません」という返事でございました。従って、われわれとしては情報を全く持ち得ていないということであります。コメントのしようがないということです。
 一般論として言いますと、宮城県は東北電力との協定の中で、稼働するという形で国がゴーサインを出してからボールが宮城県のほうに投げられてきて、地元の合意をどうするのかという議論をするということになっておりますから、現時点においてはその段階にまだ至っておりません。宮城県として、地元自治体とよく協議をして、認めるか認めないかといったような議論をするタイミングではないという捉え方をしております。

 実際に申請されたときには、県として何か対応することはあるか。

村井知事

 申請(する)という話になってから聞いていただきたいと思います。

防潮堤整備について

 (安倍晋三)首相夫人など環境に配慮したほうがいいのではという声が東京のほうではあるようだが、その点についての所感をお願いしたい。

村井知事

 われわれも環境に配慮いたしまして、例えば防潮堤の裏側に土を盛って植林をするといったような緑の防潮堤を国と今協議をしながら進めております。当然、環境に配慮した防潮堤のあり方というのは考えなければいけないと思います。しかし、防潮堤というのは命を守るためのものです。または背後にあります建物等を守るためのものでありますので、やはりその機能を十分果たすことが一番重要だと思っております。その目的を果たしつつ環境に配慮した形をとっていくべきだと私は思います。

 知事は住民説明会等でかねがね「お金があるうちに造らないと」という話も建設の理由の一つにしていたが、もし事業費についてもう少し時間を延ばして造れるように国が決めたら、またあらためて今の計画を再精査するなどの考えはあるか。

村井知事

 時間が延びれば、その分時間をかけてより議論をするということは当然可能になると思います。しかし、今の段階では(平成)27年度までに結論を出さなければいけないということですので、それほど時間の余裕はないと考えております。

 今の県内の防潮堤整備全般の進ちょくについての受け止めをお願いしたい。

村井知事

 全体としてはほぼ順調に進んでいると思います。一部の地域を除けば、順調に進んでいます。(県)南のほうは全く異論なくどんどん前に進んでいまして、逆にもっと(防潮堤を)高くしてくれというような要望も出ているぐらいでございます。やはり三陸沿岸、住む場所がある程度限られている地域で非常に異論が出ているところが多いということです。そこも全てが反対しているわけではなくて、賛成しているところのほうが多いと思います。しかし、一部根強い反対があるのは事実でございまして、そういったところに今誠意をもって対応させていただいているということです。

 先週(16日の知事記者会見で)、気仙沼市の防潮堤に関して年内に合意にこぎ着けたいという話だった。一週間たってどうか。

村井知事

 担当レベルで、今、気仙沼の市民の皆さまと市役所のほうといろいろ詰めて調整をしております。まだ詳しい報告は受けておりませんが、ぎりぎりまで粘り強くお話をさせていただこうと思います。

 そうすると、年内合意という目標は変わらないということか。

村井知事

 はい、もちろんぎりぎりまで頑張りたいと思います。

 越年した場合の対応はいかがか。

村井知事

 まずは越年しないように努力することが肝心だと思っておりまして、今の時点で越年をすることを前提としたお話は控えたいと思います。特に内湾地区は非常に関係する人が多くて、津波が来たときの影響も甚大ですので、「内湾地区を最優先にまずご理解いただけるように、合意をいただけるように努力をしなさい」という指示を私は出しております。

 障害という言い方は適当でないが、ネックになっているところがあるとすれば、市の案と市民の案と二案あることが行政上の問題になってくるのか。

村井知事

 それも問題の一つですね。

 逆に、そのほかにはあるのか。

村井知事

 技術的な問題もあるでしょうね。フラップゲート(を導入してはどうかという)提案が出ています。それが本当に果たして可能なのかどうか。また、財源的な問題もあると思います。湾口防波堤を造って、防潮堤を造って、フラップゲートを造って、もう幾らお金をかけてもいいという案になってしまいますので、貴重な税金を使う立場の者としてはよく考えなければいけないと思います。また、湾口防波堤を造ったときには内湾の水質の問題も出てくると思いますので、環境の問題も出てくると思います。そういったようなことを総合的に勘案しながら、今、住民の代表者の皆さまと、また気仙沼市(役所)の皆さんといろいろ意見をすり合わせているということであります。
 良いまちづくりをしながら、しかも安全なまちを作りたいという思いは共有していますので、同じ方向を向いていると私は思っておりますから、必ず合意に至ることができるだろうと信じて頑張りたいと思います。

 総理夫人や自民党の内部からは見直しを求める声もちらほら聞こえているが、知事として計画を見直す考えはあらためていかがか。

村井知事

 防潮堤の高さですか、(塩竈市内の)無人島の(防潮堤整備の)関係ですか。

 全体的なものについて、いかがか。

村井知事

 全体的な大きな見直しというのは基本的にはないと思います。高さについてもしっかりとわれわれとしては根拠があって、百数十年に一度来る(ことが想定される発生頻度の高い)L1の津波(から)は守れる、そしてあわせて、600年(から)千年に1回来る(ことが想定される最大クラスだが発生頻度は低い)L2の津波についてはもう守り切れないという前提でまちづくりを行うということにしておりますので、防潮堤の高さをいたずらに変えるということは、これはもうまちづくり全体に影響してしまいまして、また2年数カ月前にタイムスリップしてしまうことになりますから、これはやはりどう考えても譲れない部分なのです。ですから、これを前提に考えていかなければいけないと思います。
 しかしながら、無人島(の防潮堤整備)について、この間の議会(平成25年11月定例会)でも話があり、また農(林)水(産)省も非常に関心を持っておられるという問題はありました。議会が終わりましてから早速いろいろ詳細を調べましたところ、あの塩竈市にある無人島の防潮堤については農地を守るための防潮堤ということになっておりました。しかしながら、船で渡って農業をやらなければいけない場所であり、高齢化も進んでおりますので、わざわざ船をこいでまで行って農業をするということがなくなってしまっているということでした。ならば、本当に必要なのかどうかということをやはりよく考えるべきだろうと、私自身も思いまして、担当者のほうに塩竈市とよく調整をするように言いました。塩竈市さんは、今、(農地の)所有者の方に意思確認をするようにしています。「やはり農業をやりたい」という農家の方がおられて、「僕は農業をやるんだ」という強い意思をお持ちであれば、これはやはり農業をやるために守る堤防は造らなければいけない(ということは)、当たり前のことですね。しかし、やる意思がないということであれば、これはもう立ち止まるというのも重要だと私は思っておりまして、やはりそういった環境の変化に合わせた柔軟な対応はしていかなければならないと思っています。
 ですから、今ボールは塩竈市のほうに投げて、塩竈市から今度農家のほうにボールを投げているということです。農業をやらないということであれば、もしかしたらそのままにしておくかもしれません。しかし同時に、土砂が海のほうに流出するといったような問題があるかもしれませんので、その場合には最低限の補修は必要になるかもしれません。その点は今後よく考えていきたいと思います。まずは農業をやる意思があるのかないのかということを一人一人チェックしてくれというお願いをしているところです。その上で塩竈市さんから(回答が)上がってきて、県としても必要だと思えば、また国のほうと調整をさせていただきます。何が何でも必要のない防潮堤を造るという気はさらさらありません。

 関連して気仙沼市の小泉地区だが、建設に住民の合意はとれているところだと思うが、高台移転などが進み、地域に守るべきものがないのではないかという声も住民からは聞こえている。そのあたりはどのように考えるか。

村井知事

 小泉地区はほとんどの方が「造ってくれ」と言っているのです。勘違いしないでくださいね。小泉地区は大部分の方が「造ってくれ」(と言っていて)、ほんの一握りの人がそれを理由に反対されていて、そして、そこに住んでいない方が全国いろいろなところから来て「反対だ」とおっしゃっているということです。
 従って、住民の声は圧倒的に「造ってくれ」(ということで)、これが民意です。守るべきものがないとおっしゃっていますけれども、これからあの地域は土地のかさ上げをしながらいろいろなものを造っていくわけですから、「今何もないから必要ない」という議論は私は暴論だと思います。その点は住民の皆さんの声もしっかり聞きながら、一部の声だけに流されることのないように、全体の利益を考えながら県としてはしっかり対応していきます。しかし、小さな声も大切に拾っていくということです。決して無視するということではないということです。

 予算の期限がついている。それは最大で2年ぐらい繰り越せると思うが、そのあたりは防潮堤建設の上で考慮には入れているのか。

村井知事

 まだ入れておりません。これはまだ国からゴーサインが出ておりませんので、やはり「(平成)27年度までにまずは終えるように最大限努力をしなさい。理由も有無もなく頑張りなさい。その上でどうしてもできないときにはまた相談に乗りましょう。まだ25年度ですから、26年度、27年度とまだございますので、今のうちから白旗を上げるのはよろしくない」という国の考え方であろうかと思いますから、われわれは終えるようにとにかく努力をすると(いうことです)。その上でどうしても無理な場合は、無理だった理由をちゃんと添えて、「この分については延ばしてくれ」というお願いをしていくということです。それはもう27年度の終わりごろでは間に合いませんので、26年度の中ごろからだんだん見えてくると思いますから、その辺の様子を見ながら、逐次来年度の中ごろからそういった調整にも入っていきたいと思います。今は「終えるように頑張れ」と国からは再三言われておりますので、弱音を吐かずに努力をしてまいりたいと思います。

 無人島のほうだが、所有者に農業をやる意思があるかないかがまず問題だが、仮にない場合でも、特別名勝松島の(環境への影響の)関係もあるので、造らないということにはならず、高さの問題ということになるのか。

村井知事

 いいえ、あれは農地を守るための堤防ですので、基本的に農業をもうやらないということになると、整備をする意義がなくなってしまうのです。ただ、そのまま置いておくことが結果として海を汚してしまう、あるいは何か危険をもたらすということであれば、そのために補修をする、あるいは取り除いてしまうということもあるかもしれません。現時点においては、高さを変えるというのではなく、そのままにしておくということも一つの選択肢であるということです。

 取り除くとはどういうことか。

村井知事

 つまり、倒れて危険だということであれば、自然の状態に戻すということになるかもしれません。その辺はまだ全く分からないです。まず今は農家の方に農業をやる意思があるかどうかというのを確認し、その上で塩竈市さんがどうすればいいのかということを考え、塩竈市さんが県のほうに持ってきたならば、それに合理性があるかどうかということをよく県として判断をし、国のほうにお願いをする。国がまたそれに対して査定をして、県の考え方、塩竈市さんの考え方に合理性があるのかどうかということを勘案した上で、予算をどうするのかということを決めるということです。まず今は、当然ですけれども、そこの農地を持っておられる農家の方たちの意思を確認することを最優先にしているということです。まだどうなるか分かりません。

 仮の話で申し訳ないが、仮に生産活動をしないという場合にそのまま放置することはないということか。

村井知事

 分からないです。そのままにするかもしれません。つまり、繰り返しになるのですけれども、農地を守るための堤防ですので、守るべきものがないということで、そのままでいいということになるかもしれませんし、最低限の復旧だけするということになるかもしれません。それはまだ分かりません。

 放置すると環境への影響が出てくるのではないか。

村井知事

 (影響が出る)可能性もありますから、そこはまた、別の観点から考えなければいけないということです。その場合は、農水省の予算を使えない(ということです)。時間が過ぎてしまうと復興予算がもう使えない(ということになり)、環境省の予算とか国(土曜日)交(通)省の予算でやれるかどうかという議論になっていく(と思います)。どこも予算がつけられないとなったら、影響は出るけれども、そのまま置いたままになってしまうということになるかもしれないということです。無人島だから何もやらないことでいいというのも一つの考え方で、必要のないものはやる必要はないと私も思いますけれども、結果的に時間がたってしまって後からやる必要が出てきたときにやれなくなるということもあるかもしれませんよということは、皆さん、頭の中に入れていただきたいと思います。

 そこまでの影響を考えて塩竈市で判断せよということか。

村井知事

 塩竈市さんの考え方は当然一番尊重しなければいけないと思います。

 松島ということになると、広域的な観点で考えないといけないと思うが、例えば松島町など影響が出てくる可能性がある。それも含めて塩竈市で判断するということか。

村井知事

 塩竈市の意思が全て尊重されるというわけでも決してないのですけれども、塩竈市のエリアですので、まずは塩竈市さんでよく考えていただいて県のほうに持ってきていただく。そして、県としてもんで、また国のほうに上げていくということです。ですから、まだ今の段階で結論がこうなっているということでは決してないということです。まず「もう1回よく考えなさい」という県議会でのそういうご議論もありましたので、県としては一度立ち止まってよく調べましょうと(いうことで)、「一人一人、一筆一筆確認をしてください」ということを塩竈市さんにお願いしています。

 復旧計画について見直しの検討を図ったという理解でいいのか。

村井知事

 まあそうでしょうね。そう言ったほうが分かりやすいでしょう。
 私も必要のないものは一切造る必要はないと県職員に指示していまして、そういう無駄だというものがあればぜひどんどん指摘していただいていいと思います。ただ、何もかもが、住民が1人2人反対している、5人10人反対しているから無駄だということには決してならないということです。それだけは間違えないでもらいたい。防潮堤というのは、守るべきものがあって、ちゃんと計算の上に成り立って、予算をつけてやっているものですので、反対の人がいるからやってはならないということでは決してない(ということです)。これはもう震災直後に私は固く誓いました。もう県民の亡くなった顔を見たくない、家族が亡くなって泣いている県民を見たくないということです。

若生副知事

 正確には、見直しというより、見直しするかどうかの再確認を今お願いしている(ということです)。

村井知事

 そうだね。ごめんなさい。そういうふうに言い直します。

 塩竈市にはいつまでには回答を欲しいとかいつまでにはアナウンスしてほしいという期限は県から言っているのか。

村井知事

 いいえ。とにかくまず相手のあることで、どこにおられるかも私は分かりませんから。小さな島ですから、今日、明日答えをもらわなくても、時間的にはまだ余裕があると思います。

指定廃棄物処理場に係る予算及び候補地選定の進ちょくについて

 指定廃棄物に関連した予算が環境省や復興庁の関係でついていると取材で把握している。その中で、かねがね首長さんたちから、地域振興や実際に処分場を造っていく段階での観光対策といった要望が会合(宮城県指定廃棄物処理促進市町村会議)で出ていたかと思うが、それについても予算の項目として上がっているようである。それへの知事の受け止めと、「次の会議で候補地を示したい」と確か前回の会議で環境省の副大臣か政務官が言っていたと思うが、進ちょくは今のところどのようになっているのか教えてほしい。

村井知事

 ちょっと今、私の手元にその資料がないので、幾らぐらい予算がついたのかは分からないのですけれども、いずれにせよ指定廃棄物の問題はどんどん前に進んでいくと思いますから、地域振興予算はしっかり確保していただかなければならないだろうと思います。これはもうはっきりと対応するということを(井上信治環境)副大臣の口からおっしゃっていますので、地域振興策なしにやはりなかなか地元の説得というのは難しいだろうと思いますから、しっかりとした財源の確保をお願いしたいと思います。
 具体的な日程はこれから調整するというふうに言われて、まだ何も返事は来ておりません。私としては、年明けなるべく早いうちにやったほうがいいのではないかなと思っていますけれども。

被災者の国保利用者自己負担に係る国の財源復活について

 被災者の医療費だが、国保利用者の自己負担について国がまた財源を復活させることが決まったようだが、そのあたりの県の情報と今後の対応を教えてほしい。

村井知事

 まだ国から何も情報は入っておりません。そういう報道があったので関心は持っておりますけれども、具体的な情報提供はなされておりません。しかし、報道で見る限りにおいては、宮城県が要望してきた内容と非常に沿った形になっておりますので、そのとおり実現をしていただければと思っております。
 いずれにしてもこれは保険者であります市町村の事業になりますので、これからもし前に進むということで国から具体的なものが示されたならば、よく市町村のほうと協議をしていかなければならないと思っております。

 市町村と詳細を決めていくに当たっては、県がある程度リーダーシップをとっていくのか。

村井知事

 まだ内容が何も分かりませんので、これ以上コメントのしようがないです。協力できることは協力しますけれども、やるかやらないか、やるならばどういうスキームで(やるのか)を国から示されるまでは、私どもとしては何の方針も示すことはできないということです。

 県の要望していたところに沿った形でと言ったが、それは全額国費負担の部分か。

村井知事

 そうです。県議会の請願の内容が、まさに対象者を絞って、そして全額国の負担でやるように要望しなさいという請願で、そのとおりわれわれは要望活動をしていたということです。認められたならば、その請願に基づいてわれわれが要望していたことが認められたということになると思います。そういうふうな報道になっていましたでしょう。(記者の)皆さんがどこから聞かれたのか分かりませんけれども。

 そのように復活するという前提で、被災者の方から非常に要望が強かったものなので、知事としての所感をあらためて教えてほしい。

村井知事

 それが実現すれば、国としてわれわれの声を非常にしっかり受け止めてくださったということになろうかと思います。ただ、実現したかどうか分からないのです。実現したときにニュースで使ってくださいね。まだどうなるか本当に分からないです。

 そうなった場合、今年度分の負担を国にあらためて請求することになるのか。

村井知事

 分からないです。それも国がどういうふうなスキームを示すか(によります)。もし今年度(平成25年度)まで遡及しないということであれば、われわれとしては求めようがないと思っています。その分を県が持つことはできませんので、国が持たないと言えばそれまでだと思います。

1年を振り返っての総括及び復旧・復興の成果と来年の課題について

 年内最後なので、1年を振り返って、どういう1年だったかあらためて総括と、復旧・復興に関して得られた成果と来年の課題をお願いしたい。

村井知事

 まず総括ですが、かなり(復興の)スピードは上がってきたなという手応えは感じております。被災者の皆さんからまだまだだとお叱りを受けておりますけれども、少しずつまちづくりが始まって、復興のつち音が被災者の皆さまの耳に届いてきておりまして、厳しいお声もある反面、「頑張っているね」という感謝の言葉や「もっと頑張ってね」という激励の言葉が、私のところにもたくさん届くようになってまいりました。そういった意味では、県だけではなくて、国の力を借りながら、市町村、また民間のいろいろな方々と協力して、懸命に頑張ってきた成果がここに表れてきたなという手応えを感じております。
 成果としては今お話ししたとおりであります。課題としては、まだ入札不調(の率)が高止まりで続いておりまして、財源ややる気はありますが、残念ながらそこにマンパワーがついていかないといった問題がございます。こういった問題を一つずつ克服しながら来年はさらにスピードを上げてまいりたいと思います。
 また併せて、誰が知事をやっても、当然やるべきこと、決まったことはやらないといけないわけですので、やはり私が知事であるから宮城県はこういう事業ができたのだというような、創造的な復興を目指した事業にも来年は果敢にチャレンジしてまいりたいと思っております。そうはいっても、ベースは被災者の皆さんの生活再建であり、雇用の確保であり、原発問題の対応であります。それに2段目として、大きくのっかってくるものとして、創造的な復興と言われている各種事業といったようなものをしっかりと着実にやってまいりたいと思います。(記者の皆さん)誰も企業誘致のこと言ってくれませんでしたけれども、企業誘致も極めて順調にいっています。雇用の回復も、頑張っています。

県内への企業誘致について

 ソーラーフロンティアが立地を決定したが、所感を伺いたい。

村井知事

 ソーラーフロンティアさんは2年4カ月かかりました。宮城県震災復興会議の議長を務めていただきました元東(京)大(学)の総長小宮山(宏)先生と、震災復興会議が終わった直後に知事室でお茶を飲んでいるときにいろいろ話をしておりました。そのときに「村井君、宮城県、もっと環境政策を頑張れよ」と言われましたので、「先生、環境に特化した良い企業が宮城県に来れば、私はやる気がさらに出るんですけどね」というお話をしたところ、「そういえば、では良い企業を一つ知っているから僕が紹介してあげるよ」からスタートしました。小宮山先生には昭和シェルさんの子会社であるソーラーフロンティアさんを紹介していただき、(当時の亀田繁明)社長さん、今の会長さんに何度かお会いして、いろいろ調整をしました。また、宮崎(県)にある大きな工場も視察に行きました、(記者の)皆さんに分からないように。結果的に、何度も前に進みそうで下がって、前に進みそうで下がってと、やっておりましたけれども、このたび第二(仙台)北部(中核)工業団地の北側に7ヘクタールの土地を購入して工場を建ててくださることになりました。最新鋭のソーラーフロンティアさんの工場だそうです。世界のモデルになるような工場を造ると意気込んでおられました。期待しております。

 内陸の大衡村へということだが、震災復興だと沿岸への企業立地が来年以降の課題になってくるが、いかがか。

村井知事

 そうですね。今回の予算をよく見ていただくと分かるのですけれども、津波・原子力災害被災地域雇用創出企業立地補助金、要は企業立地補助金ですが、沿岸部の津波を受けた市、町、仙台市の区への補助金の継続が認められました。かなりの財源を確保されましたので、これは津波を受けた沿岸の地域だけですから、この補助金を最大限有効に活用いたしまして、沿岸部への企業立地を進めてまいりたいと思います。
 私は雇用の回復はこれから非常に重要だと思っていまして、住宅の再建は恐らくもう相当スピードが上がってくると思います。雇用の回復は、今は建設需要が非常に高いので、そこで有効求人倍率が高いのですが、阪神・淡路大震災の例を見ても一気に落ち込んでしまいますから、復興需要が終わってオリンピックのほうにみんな公共事業が行ったときに仕事がないということにならないように、今から一生懸命種をまいていきたいと思います。3年、4年かかると思いますけれども、いろいろな企業が宮城県に今関心を持ってくれておりますので、次々と来年あたり発表できればと思います。

宮城球場ネーミングライツについて

 県営宮城球場の命名権について、今日、この後正式に発表があると聞いている。今年、楽天が優勝してかなり名前が親しまれたと思うが、変わってしまうことと新しい球場の名前についてどのようなことを期待するか教えてほしい。

村井知事

 後で調印式をやりますのでそこでまた聞いていただきたいと思うのですが、楽天さんが今回取得されました。今までクリネックススタジアムということで、日本製紙さんに大変お世話になっておりましたけれども、今回は名前が変わることになりました。しかし、楽天さんが専属で使っている球場ですので、そういった意味では、ほとんどの県民の皆さん、国民の皆さん、違和感なく受け入れていただけるのではないかと思いまして、逆に分かりやすくなった部分もあるかなと思います。これから新たな楽天のスタジアムとしてさらにお客さまにご利用いただけるように、県としてもサポートしてまいりたいと思います。

エネルギー基本計画案について

 この前示された政府で策定しているエネルギー基本計画案だが、原発が基盤となるベース電源ということで脱原発を打ち出した知事としては非常に耐えがたい内容かと思うが、どのように受け止めているか。また、放射性廃棄物の最終処分について自治体が手を挙げる方式から国が示す方針に変えた点について、以上2点お聞きしたい。

村井知事

 私の言う脱原発というのは、原発にかわる新しい技術ができたときには、当然その新しい技術を使って原発をずっと小さくしていって、ゆくゆくはゼロにしていくことを目指すべきだということで、今すぐ原発をやめろといったことでは決してないということです。
 今回のエネルギー基本計画については経済産業省のほうで作られた計画と伺っておりますが、その中で原発の位置づけをしっかりと明確にされました。今、非常に環境問題も厳しくなっております。放射能の問題も環境問題でありますが、同時に二酸化炭素の排出抑制というのもこれは重要な喫緊の課題でございますので、そういったようなことも考えますと現実に即した内容ではなかったかと思います。海外から燃料をどんどん輸入しておりまして貿易赤字が膨らみ続けておりますので、そういったこともやはり考えるべきだろうと私も思います。従って、今回の基本計画については現実的な対応をしっかりされたものと私は受け止めております。
 それから、最終処分場について、国が決めるのは当然のことですね。お金をあげるからどこから(か)手を挙げてくださいというのは余りにも無責任な話で、お金欲しさに手を挙げたということになりますので、これで手を挙げる自治体なんて果たしてあるのかなと思っておりました。そういった声が政府のほうにも届いたのだろうと思います。

 福島の中間貯蔵施設の絡みで、30年後に福島県外で最終処分すると明記するという話がある。今でさえもめているのに、30年後、県外に福島の廃棄物を持っていくというのはかなり非現実的だと思うが、福島県外の自治体の長としてどのように考えるか。

村井知事

 それはもう国がそう言っていますので、30年後には国が責任を持って県外のどこかに探すという意思表示だと私は受け止めております。そのときまで私が知事をやっていればしっかりと考えたいと思いますが、少なくとも私(の任期は)、あと4年間しかありませんので、とりあえずは、30年後、私が知事をやっていたときに聞いていただきたい(と思います)。