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宮城県知事記者会見(平成25年11月11日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年11月12日更新

知事定例記者会見

震災遺構の保存について

 先日(8日)の全国知事会で知事も国に支援を要請した震災遺構(の保存)について、安倍総理からは国が決めていいのだろうかという話の一方で、根本(匠)復興大臣からはやや前向きに一歩踏み込んだ発言があった。あらためてそれに対する所感と今後の進め方について伺いたい。

村井知事

 ボールは国の方に1回投げまして、(根本)大臣が維持管理費も含めてどうすればいいのかということをお考えいただいているという返事でございましたので、その結果を待っているということでございます。
 総理に対しまして私が申し上げましたのは、「費用的な面は、今、根本大臣の下でお考えをいただいております。これから問題になってくる遺構候補は、多くの方が助かり、また多くの方が亡くなったと(いうことで)、つまり残すことに賛否が分かれるようなものになります。そういったときに、政府は「あくまでも地元に任せる」というスタンスで臨んでいれば、これはどうしても地元の首長として苦渋の決断をせざるを得なくなってしまう、そこまで追い込まれてしまいます。実際、今、南三陸(町)は、時間をかけて議論(する)というところに至らず、残念ながらもう解体(する)というふうに町長として意思表示をしてしまいました。ここでいったん立ち止まってもう少し時間をかけて考えたいと私どもが考えましても、(佐藤仁)町長の意向はそのように固まっておりますので、町長の責任で考え方を覆すということは難しいでしょう。従って、国として財源を負担するつもりであるならば、国として、「残すほうがいい」、あるいは「残すべきではない」ぐらいのことを一歩踏み込んで言っていただくことによって、地元の首長の負担は随分軽くなるのではないでしょうか」といった趣旨でお話をいたしました。ただ、残念ながら、短い時間、本当に数十秒しか時間が与えられなかったものですから、それを簡潔に短くしてお話をしたということでございます。
 総理に私の意図が十分伝わったかどうかは分からなかったのですが、総理からは、「国でそういったようなことまで差配するのは難しいでしょうね」というようなお答えがあったということであります。しかし、帰りに一人一人の知事と握手をした際に、私と握手をしたときには、総理から「南三陸(町)の防災(対策)庁舎はなかなか議論が分かれていて大変そうですね」というようなお話をボソッとされました。従って、総理の意識の中にも南三陸(町)の防災(対策)庁舎というのがしっかりと焼きついているという印象は受けました。

 もう11月に入ったが、秋にも示されるのではないかと思われている国の方針の中には、南三陸町の防災対策庁舎についても何らかの前向きな考えが盛り込まれるのではないかというふうに考えるか。

村井知事

 まず時期的な問題ですけれども、私は昨日(10日)家でストーブを出しました。ということで、もう間もなく秋から冬に移っていきますので、大臣が秋の間には(方針を示す)とおっしゃっていますから、もうそろそろ国として結論が出るのではないかと思います。大臣のお口からはどういうふうな言葉があるかどうか私は分かりませんけれども、その際に大臣のほうのお考えというものを(示されると思います。)もしお話しにならなければ私から聞くということがあってもいいと思いますし、恐らくこういう形で私がお話しすればマスコミの皆さんからその場で聞くことにもなるかもしれません。国の考え方を聞いた上で、県の考え方というものもはっきりお示しできればと思っております。

 先日(8日)、石巻(市)は大川小学校については遺構の対象にしないと示した。この件について所感を伺いたい。

村井知事

 基本的には管理をしておりますのは石巻市でございますので、石巻市のお考えというものをよく聞かなければならないと思っております。

 仮に維持管理費に国の財政支援が得られる状況になった場合は、大川小(学校)についても南三陸(町)の防災対策庁舎と同様に長期的に保存して、その後判断するという可能性はあり得るか。

村井知事

 これは、まだ現段階では県がどこまで関わっていくのかということがはっきりしておりませんので、何とも申し上げられません。繰り返しになりますけれども、まずは財政的な負担をどこまで国がするおつもりなのかということを確認した上で、(沿岸15市町の)15人の首長さん方のご意向を聞いて、そして県の関わり方というものを決める(ということです)。県がある程度調整をしていいということに合意をいただけるようであれば、その上で、私の一存ではなくて、有識者の皆さまに集まっていただいて、首長の代表にも何人か入っていただいて、その中で議論をしていただき調整を進めていくということになると思います。時間がある程度必要になってまいりますので、そうした場合には今解体をすると言っているものも一時的に止めていただくということも出てくるかもしれません。しかし、まだ現時点では何とも申し上げられないということですね。まずは国の出方次第だということです。

 知事は従来、国が(遺構の)ランニングコスト(維持管理費用)を負担することになれば、県が残すか残さないかの判断等の方向を示していくというふうに言っていたと思うが、それを今回、国のほうで残すか残さないかというのもある程度示してほしいと考えているのか。

村井知事

 国がランニングコストを持てば県がやるというふうなことは言っておりません。先ほど言ったように、15人の首長さん方のご意向を聞きながら、県にお任せをするということであれば県が間に入ることもやぶさかではないということです。恐らく国が財源を持つと言いましても、これは県に(維持管理費が)来るわけではなくて、恐らく管理している市町村に(いく)ということになるでしょうから、どれを残すか残さないかというのを首長に全てお任せするのが酷であると(思います)。県のほうにも間に入って一定の調整をしてくれという(首長の)考え方があれば、県も間に入りましょうと言っていたということであります。
 難しいのは、もう既に南三陸(町)の防災(対策)庁舎のように町長が解体するという意思表示をしている、大川小学校のように市長がもう遺構として残さないという判断を下しているというものです。これを覆すとなると、市長や町長に任せるということは非常に難しくなってくるということです。それを県がやるのか国がやるのかということになってくるということです。
 現時点においては、県には何の権限も与えられておりませんので、政府として一定の考え方を示していただけませんでしょうかと(話しました)。念頭には南三陸(町)の防災(対策)庁舎があったわけですが、それに対して総理からは明確なお答えがその場ではなかったということです。従って、根本大臣が「一切(財源を)持ちません」という回答であれば、これはもう何もできないのですけれども、ランニングコストも含めて持つというのか、あるいは保存するイニシャルコスト(初期費用)は国が持つというのか、どういうふうにおっしゃるか分かりませんけれども、そういう何らかの形で国の財政的な関与も考えるということであれば、その段階でそういったようなことまで踏み込んでお聞きをしてもいいのではないかと私は考えております。

 維持管理費は通常は地方交付税で措置するものの範囲というふうに根本大臣が今言っているかと思うが、それに対して知事は先週(5日)の会見でもそういう考え方もあるというふうに言っていた。その辺の真意は大臣に今回確認する時間はあったのか。

村井知事

 ありません。

 今話があったように初期の保存費用だけの場合もあるかもしれないということだが、仮にそうなった場合は、例えば宮城県や地元などで独自財源を出す可能性はあるかないかという点については今の考えはいかがか。

村井知事

 これは残し方によるのではないでしょうか。建物にもよると思いますしね。寄附金で賄える場合もあるでしょうし、市や町の一般財源で負担をしなければいけない場合も出てくると思いますので、そういったようなことも含めてよく首長さん方と意見交換をさせていただきたいと思います。まだ、ランニングコストをもしかしたら負担してくれるかもしれませんので、現時点においては何とも分からないということです。その結果をただただ待っているということです。恐らく近いうちに意思表示をされるのではないかと私は期待をしております。

コメの生産調整(減反)廃止の影響について

 農林水産省は、減反を5年後廃止すると決めつつも、来年度(平成26年度)も生産数量目標(の設定)は引き続き続けるということで、本年(平成25年)産が豊作なので目標値(の削減幅)が高めに設定されそうである。同時に、来年度当初から、今まで10アールあたり1万5千円だった減反に応じた農家への補助金が3分の1の5千円になるということで、インセンティブ(動機付け)が全く働かず、減反制度が事実上崩壊するのではないか。制度上きちんとスキームが持たれていないような気がするが、知事の受け止めを伺いたい。

村井知事

 私もこの件については報道から知るのみでございまして、やや拙速ではないかなという気はしております。急にアクセルを踏んだり急にブレーキを踏んだりとやりますと、農家が大変混乱をいたします。ここに至るまでに歴史的に何度もいろいろな調整をしながら積み上げてきてやっとここまで来て、生産調整をしながら、減反政策を進めながら、日本の国民の胃袋を満たしながら農家が農地を持続できるような、維持できるような仕組みということでやってまいりました。これを急に今度ブレーキを踏むということになりますので、恐らく農家に自主的にその調整をすることを求めましても簡単にはいかないのではないかと大変危惧をしております。特に宮城県の場合は非常に稲作に力を入れて農家の方たちが取り組んでおられますので、この稲作に与える影響というものはそのまま宮城県の農家に与える影響ということになります。非常に心配をしております。

 生産数量目標(の削減幅)を高めに設定しつつ、同時に補助金は3分の1にするというのはおかしいのではないかと思うが、知事の受け止めはいかがか。

村井知事

 そうですね。恐らく減反廃止に向けてブレーキをどんどんどんどん踏んでいくということなのだというふうに思いますが、今回のように、生産数量の削減を20万トン(という)過去例のないぐらい非常に多い量にしながら、一気にインセンティブを3分の1にしてしまうということは、相当混乱を来すことになるのではないかと思います。結果的に米価の大幅な下落ということになりますと持続的な農業ができなくなってしまうということになり、日本の農業の崩壊につながるのではないかというふうに思いますので、その点については相当慎重にご検討いただきたいと思います。削減をあまりしなくていいといったようなときからスタートしたほうが合理的ではないかと私は思います。おっしゃるとおりで、同じ問題意識を持っております。

 そこまで減反に対して懸念を抱いている宮城県として、国、政府に対して何か意見、提言を今後することはないのか。

村井知事

 今、報道を見て初めて知ったような状況ですので、もう少し様子を見ながら当然考えていきたいと思います。これは宮城県だけではなくて、特にやはり北海道、東北として非常に大きな問題ですので、今度の北海道東北知事会議等でも間違いなくこの議論は出ると思いますから、宮城県単独の力ではなくて、特に非常に稲作に力を入れている日本の食糧基地であります北海道、東北の地域が力を合わせて国のほうにしっかりと物を申していきたいと思っています。もちろん県としても考えていかなければならないと思います。

女川原子力発電所の再稼働および安全協定について

 9日、佐々木功悦美里町長が講演で「原発の再稼働を認めない」という趣旨のことと、「30キロ圏内の市町村と結ぶ安全協定に関して、立地する石巻市と女川町と同レベルの協定でなければ意味がない」ということを言った。市町村長の発言ということで言いにくいかもしれないが、受け止めをお願いしたい。

村井知事

 一人の首長のご意見として受け止めております。(女川原子力発電所の再稼働を)認めないというよりも、認めたくないということだと思います。(再稼働の手続きにおいて)認めないという権限は残念ながら(美里)町長にはないわけでございますので、ご自身の考え方としてお聞きして、認めたくないということだと思います。
 あと、30キロメートルの安全協定、UPZ(緊急時防護措置準備区域)の問題については、これは地域防災計画に避難計画等をしっかり位置づけるというためのものでありまして、原発の稼働について議論し検討するといったものでは決してないということでございます。UPZと再稼働というものを関連づけるという必要性は私はないと思っております。

 立地自治体である石巻市、女川町と同レベルである必要はあると思うか。

村井知事

 思いません。

 その理由は何か。

村井知事

 なぜ30キロなのか。要は、福島の第一原発の事故があったときに影響を受けたのは30キロ圏内だけではなくて、大変広い範囲、極端な場合、日本全体が大きな影響を受けたわけであります。従って、その理屈でいきましたならば、もう全てのこの国の自治体のご了承を得なければならないということになると思いますし、宮城県に立地するからということであれば、宮城県の全市町村がその対象になるべきであります。それに原発の30キロというのは、最低限、避難計画を作るのに必要な距離として国が出したものでありますので、再稼働に向けて同意するかしないかといった中に入れるということになれば、これはもっと広げて宮城県全部、あるいは女川原発の電力の供給を受けている東北の全ての市町村ということになっても私はおかしくないと思います。そう考えると、いたずらに広げるということはいかがかと思います。また、これはあくまでも紳士協定で東北電力と結んでいるものです。従って、東北電力のご意向というものもよく聞かなければならないと私は思います。
 ただ、いずれにしてもこの問題は、何度も何度もこの場で話していますけれども、国のエネルギー政策の中で原発をどうするのか、そして、女川原発をその中でどう位置づけ稼働させるのかということを原子力規制委員会を中心に、国がしっかりと議論し、科学的に安全な施設だということをしっかりと検証した上でボールがわれわれに投げられたときに東北電力、女川(町)、石巻(市)と協議をしながらよく検討していくということであります。その際に、国からもっと広げてUPZの範囲にしなさいということがあるかもしれませんし、東北電力からもっとエリアを広げてくださいという話があるかもしれない。また、石巻(市)、女川(町)からそういう話が来るかもしれない。従って、現時点においては、あくまでもこれは私の個人的な今の考え方だというふうに受け止めていただければと思います。

仙台東道路の建設について

 仙台東道路の建設を県で検討していると先日(9日)土曜日に報道された。今回の検討はどういう経緯で始めているのか、またどういう目的か。そして、今後検討ということだが、実際の利用者確保等の試算等はどの程度しているのか。

村井知事

 まず経緯ですけれども、これは過去ずっとこの問題は出ては消え、出ては消えして残っていました。どういう計画だったかちょっと具体的に今忘れましたけれども、国の計画の中にも東道路というものは位置づけられていたということで、全く白紙の段階から急に名前がふっと浮上してきたものではありません。県の計画の中にもこれは入れておりましたし、私のマニフェストにも入れておりましたので、突然話が出たものでは決してないということです。従って、急に河北新報にボンと(報道が)出て私もびっくりしたのですけれども、突然出たものでは決してないということです。
 どういう経緯かということですが、要は仙台西道路の東版ということですね。仙台の街並みから高速道路にすっと行けるような西道路があるように、交通渋滞をなるべく避けて、すぐに東部道路に行ける(ようにするものです)。このタイミングで私が特に強く国のほうに要請をしたのは、宮城野原の(広域)防災拠点につながっていく道路でありますので、一緒になってやったら、高速道路、「ぐるっ都・仙台」環状道路と(広域)防災拠点とを直に結ぶことができる、防災上、大変有意義な道路になるだろうということで、セットで国交省のほうに要望をし始めたということでございます。経緯、目的はそういうことですね。
 利用者の確保の試算はこれからです。この道路は、X橋(宮城野橋)につながるんですよ。X橋から宮城野区の榴岡公園に今ずっと(道路が)抜けていますけれども、あれがさらに真っ直ぐ抜けて仙台医療センターのほうにぶつかって、仙台医療センターからずっと東のほうに抜けていくという道路ですから、利用者は確実に確保されるものと思います。これが有料になるのか無料になるのかというようなことも含めてよく考えていくことが必要だと思います。恐らく西道路と同じような位置づけならば、お金を取る道路という形にはならないのではないかと今は思っております。街中の中心部から東に抜ける道路になりますので、間違いなく利用者は山ほどいると思いますよ。

 河北新報によると、1990年(代)の前半も検討していたが、その後、建設費用などで他の道路を優先した結果できなかったということだが、建設費が今後復興予算との関連でどの程度を占めるのかがこれから非常に議論になっていくかと思う。今これをやる話なのか、それとも他の復興を優先させるべきではないかというのは今後意見として出てくるかもしれないが、その点についてはどう考えるか。

村井知事

 復興予算を使うか使わないかということはまだ分かりません。ただ、土地の買収費はそんなに必要ないと思います。既に(ある)道路はかなり広いところ(で、その道路の上)を走りますので、一番お金のかかる土地の買収費というのはそれほどかからないだろうというふうに思っております。建設コストだけでございますから、通常の、三陸(自動車)道のようなお金のかかり方はしないだろうと私は思っております。しかし、なるべく建設費を抑えながら進めていくということです。
 宮城野原の(広域)防災拠点を整備する際に、宮城県の県民の命を守る、時には東北の皆さまの命を守る拠点にしたいと思っておりますので、そういう意味で、道路の整備と一体的に考えるほうが後々私は県民のメリットになると考えたということであります。従って、今その話を持ち出したということです。国も非常に前向きに考えてくださっています。今日(11日)も(国土交通)大臣政務官の土井(亨)政務官が東北地方整備局長とご一緒に来られましたので、そのときにあらためてこの要望はさせていただきました。

 取得費はさほどかからないという話だが、宮城野区ではたしか昨年ぐらいに40年ぐらいかかって国道の用地取得が終わったところもあったと聞いている。街中だとかなり地権者が絡んでくるところもあると思う。そんなにかからないという話だが、お金だけではなく時間がだいぶかかるのではないかという懸念もする。この点についてはいかがか。

村井知事

 時間はかかるでしょうね。これから計画を立てますからね。ですから、少なくとも、宮城野原の(広域)防災拠点も当然時間がかかりますから、これと東道路とセットでまず計画をきちっと作るということですね。その上で段階的に順を追って整備を進めていくということです。宮城野原の(広域)防災拠点ができてから、「道路を造ります、さあどこにアクセスしましょうか」ということになると、もう1回やり直しと(なり)、そこに無駄が生じてしまいますので、こういったような計画は併せて考えるべきだと思います。
 お金がかからないと(いうことですが)、それなりにはかかるんですよ。しかし、特に仙台の街中の用地を取得するとなるとこれは大変なお金がかかってしまいますが、広い道路の上を走っていくような感じになっていくと思いますので、負担は皆さんがお考えになっているよりは多少低く抑えられると考えているということです。

 時間がかかるとなると、需要予測もだいぶ変わってくると思う。今は確かに復興関係の車両が街中に増えているが、知事がかねがね言っているように、復興が一息つけば復興のために来ている人もいなくなる。道路の利用者も外部からの人たちではなくもともといる方だけの移動となると、時間がかかればかかるほど変わってくるのではないかと思うが、需要予測はどれぐらいを見てやっていく考えか。

村井知事

 それは当然これからです。ただ、(国道)45号線の交通渋滞等は間違いなく大幅に緩和されるのではないかと思います。それと、三陸(自動車)道につながっている(仙台)東部道路にいずれアクセスすることになりますので、そういう意味では、例の「ぐるっ都・仙台」環状道路を有効に活用し、街中の渋滞を緩和する(ことができます)。また、いざといったときには救急車両(の利用)ですね。東日本大震災のときに、やはり高速道路と三陸(自動車)道があったおかげで街中を走らずに救急車両が移動することができました。そういったことを考えると、いざ次に来る大きな災害に向けて私は造っておく必要性は十分あると思います。
 有料道路の部分が出るかもしれませんけれども、何から何まで全て有料ということにはならないと思いますので、通常の道路と同じように考えていただければいいかと思います。相当効果は出ると思います。

塩竈市内の無人島の防潮堤整備について

 塩竈市の無人島に20億円かけて防潮堤を整備する計画があると聞いた。地元の人からはどうなのかという声もあるようだが、この計画について所感を教えてほしい。

村井知事

 実は、私もその記事を見てよく調べてみたんですけれども、人が住んでいないということなんですけれども、防潮堤を造ろうとしている背後地が津波や高潮による浸水等によりさらに被害を受けますと、その排水が海に流出してしまいまして、周辺で営まれております養殖業、漁業等に悪影響を及ぼす危険性があるそうです。また、特別名勝松島の保護区域でもございまして、現在のまま放置した場合に景観を損なうことも恐れられるということです。そういったようなことを総合的に勘案いたしまして、海岸管理者として、津波や高潮等に対する安定度が低下し、適正な機能を有していない施設を放置することを容認すべきでないと判断いたしまして、国土保全を目的に防潮堤を復旧する必要があるものと考えたということでございます。
 あそこは特別な地域でございますので、やはり(防潮堤の)後ろを守るだけでなくて景観あるいは養殖業といったようなことも考えざるを得なかったということです。現地に行って見ていただくと分かるかと思います。住民の皆さん(の多く)は、海の向こう側のことはあまり関心がないのではないかと思います。

 無人島に20億円ということだけを聞いてしまうと結構インパクトがあるが、その辺はいかがか。

村井知事

 ありますね。ですから、特別名勝松島の保護区であるといったようなことが非常に大きな要因になっているということで、いたずらにお金があるからじゃぶじゃぶ使っているということでは決してありません。当然ここに至るまで国とも何度も調整をして、国の非常に厳しい査定が入っていますので、その上で認めていただいたということでございますから、必要な整備であるということでございます。あの記事だけ読むと、私もびっくりしてどうなっているんだとすぐ調べさせたぐらいなので、恐らく皆さんは非常にインパクトがあったのではないかなと思うのですけれども、そういうちゃんとした理由があるということです。