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宮城県知事記者会見(平成25年2月25日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年2月26日更新

知事記者会見(平成25年2月25日)

本日(25日)のバックボードの表示について

村井知事

記者会見バックボードの写真

 それでは、私からまずバックボードの説明をいたしまして、その後、1件皆さまにご報告申し上げます。
 まず、バックボードでございます。本日は、昨年(平成24年)の12月25日に発表しておりました海岸保全施設と河川施設の災害復旧工事の着手率について、その後の進ちょく状況をお知らせいたします。
 この着手率は、工事完成および応急的な工事を完了した箇所を含めた箇所ベースの数値となっております。まず、海岸保全施設の(復旧工事)着手率でございますが、昨年11月末現在は57%でございましたが、今年(平成25年)1月末現在で59%になっております。発災後、直ちに応急工事に着手いたしまして、一定の安全度を確保した後、本格的な工事に順次着手し、昨年の11月以降新たに2箇所の工事に着手したということでございます。
 次に、河川施設(復旧工事)着手率でございますが、昨年の11月末現在では88%でございましたが、今年の1月末現在で90%となっております。内陸部においては、ほとんど全ての箇所で工事に着手し、順調に工事が進ちょくしており、平成25年度内には全て完了する予定となっております。一方、沿岸部においては、まちづくり計画などとの調整が整った箇所から順次本格的な復旧工事に着手しているところであります。沿岸部の本格的な復旧工事は緒についたばかりであり、今後もなお一層進ちょくを図りながら、一日も早い復旧に向けて取り組んでまいりたいと考えています。

東日本大震災復興基金交付金(津波被災住宅再建支援分)の概要について

村井知事

 次に、東日本大震災復興基金交付金の津波被災住宅再建支援分の概要についてお知らせいたします。
 配付資料をご覧いただきたいと思います。この交付金の趣旨は、津波により被災した地域における住民の定着を促し、復興まちづくりを推進するために、津波被災市町が地域の実情に応じた独自の住宅再建支援策を講じることができるよう、復興基金交付金を追加交付するものでございます。被災者の皆さまからの関心が非常に高かった住宅再建支援策、(いわゆる)防災集団移転等の(対象となる災害)危険区域とそれ以外の(区域における支援格)差を埋めるものの対策でございます。
 交付総額は728億円、国から交付される震災復興特別交付税709億円は、今年度(平成24年度)の補正予算として今定例会(第340回宮城県議会)に追加提案いたしますが、支援すべき範囲を市町とともに精査をいたしましたところ、最大で約728億円となったことから、さらに県の復興基金から19億円を財源として活用することを想定しているものでございます。各市、町に対する交付限度額は別紙のとおりでありまして、今年度は3月下旬に8割を上限として市町の事業実施計画に基づき交付をしたいと考えてございます。
 交付金の使い方についてでありますが、まず対象者につきましては3つ(の条件があります)。1つ(目は)、震災発生時に津波浸水区域内の持ち家に居住していたこと、2つ目(は)、同一の市町内に住宅を再建すること、3つ目(は)、防災集団移転(促進)事業などの国の事業の対象とならない方ということにさせていただきました。
 次に、対象事業についてでございますが、これも3つございます。1つ(目)は、住宅・土地取得に係る利子補給や補助、2つ目(は)、移転経費に対する補助、これは引っ越し代金ということです。3つ目(は)、宅地のかさ上げ等に係る利子補給や補助が対象となっております。
 今回の交付金によって、各市町においては、被災者の自力再建を促す取り組みが抜本的に改善されることになり、復興まちづくりが確実に推進されるものと期待しております。

Q

 移転経費に対する補助について伺うが、従前は災害公営住宅については対象外と伺っていたが、災害公営住宅に移られる方の移転経費も含まれるのか。

村井知事

 含まれません。先ほど言ったように、対象者は震災発生時に津波を受けたエリアに持ち家を持っていた方、そして同じ市町の中に住宅を再建する方、そして防災集団移転などの国の事業の対象とならない方でございますので、今のご指摘の方は対象にならないということです。

Q

 予算の交付時期が3月下旬ごろというが、実際に交付されてから自治体側が被災者に配分するまでの手続に非常に時間がかかる可能性もあるかと思う。平成24年度内に既に自治体から独自支援を受けている方は、今回の事業対象に間に合わない可能性が出てくるが、その辺についてはどうお考えか。

村井知事

 遡及(そきゅう)適用されると思います。これは市町が遡及適用しないと言えば別ですけれども、遡及適用するという判断をされるものと思います。

Q

 県としてはそのように考えて配分するということか。

村井知事

 はい。

Q

 限度額の考え方は、各市町にいる対象になる被災者の方を推計して出した数字という考え方でよいか。

村井知事

 (各)市町の方に、今言った対象の方であって、(かつ)住宅が全壊または大規模半壊した方たちの世帯数は何世帯ぐらいですかというのをお聞きいたしまして、計算式に当てはめて出した数字だということでございますので、それほど大きな狂いはないと思います。ただそうは言っても、思った以上に災害公営住宅に入居される方もおられるでしょうし、(また、)思った以上に自分で家を建てる方が出てくるかもしれません。その辺の増減をある程度調整しなければいけませんので、2割分は県のほうでそのままストック(留保)をさせていただくということでございます。

Q

 交付金の使い方については、最終的には市町で決定することだと思うが、今各市町で独自の支援をしている中で、県から来たお金を純粋に上乗せするのか。それとも、各市町も苦しい財政の中でやっているということで、(今の独自支援を)ある程度吸収する形も考えられるが、県としてはどう使うべきだとお考えか。

村井知事

 これはあくまでも市町の考え方を尊重すべきものと考えておりますが、基本的にはこの(1世帯当たり)250万円があれば、だいたいの方はそれでのみ込めるという計算のもとに出した数字でございますので、私から市長さん、町長さんにはこれによって(各市町の財政力による支援策の)格差が広がったままということにならないように十分配慮をしていただきたいということを、文書でお願いをしたいと考えています。これはもうお願いベースでございます。

Q

 すると、なるべく今ある支援に、250万円を上乗せするような形で使ってほしいということか。

村井知事

 いいえ、この250万円で、今やっている制度をなるべくのみ込んでもらいたい(ということです)。

Q

 被災者の方からすると、もらえるマックスの金額は250万円という意味か。

村井知事

 250万円より多少は当然伸びてはくると思いますけれども、今の支援にさらに250万円上乗せということにはならないでもらいたいという思いを私は持っているということです。もともと各市町の財政力の差によって、相当支援にばらつきがあるということからこの問題は発生していますので、その差がそのまま残ったまま、さらに250万円上乗せされたら、全く同じことの延長ということになりますから、できるだけこの250万円の中でのみ込んでいただいた上で、さらに細かい手当を何らかの形でしていくという場合には、それはもうやむを得ないだろうというふうに思っております。単純に上乗せということがあってはならないのではないかと個人的に思っているところであります。その辺は(各市長、町長に対し)協力のお願いの文書を出させていただこうと思っています。

Q

 では、なるべくその市町の支援が平準化できるように使ってもらいたいということか。

村井知事

 そうですね。要は災害危険区域の人たちは、(どこの市町であっても)全く同じ条件で防災集団移転促進事業(の支援)を受ける対象になるわけですが、(津波被害を受けたものの災害危険区域とならなかった人たちへの支援が市町間で格差が大きいことから)今回はそれをカバーするような制度として県が考えたということでございます。多少差は出てくると思いますけれども、その趣旨にできるだけ合わせていただきたいということであります。

Q

 具体的に言うと、石巻市が利子補給として最大60万円だったのに対して、仙台市が最大708万円ということで、そういう大きな格差が一番問題になっていた。石巻市については250万円を多少上乗せする可能性があったとしてもそれは仕方ないが、支援額が非常に多いところについては、なるべくほかの自治体との差が広がらないように上乗せではなく、のみ込んでほしいという趣旨か。

村井知事

 はい。要は、被災者の皆さんみんな同じですので、宮城県に住んでいる被災者に大きな格差が出ないようにするべきだということが知事としての基本的なスタンスだということです。ただ、(市町に対して)それをやってはいけないということは言えない(ということで)、これは非常に難しいところです。

Q

 250万円という設定について、もう少し詳しく考え方を教えてほしい。

村井知事

 これは住宅ローン、かさ上げ経費に係る標準的な利子相当額と、平均的な移転経費をもとに算出いたしました。具体的に言いますと、住宅の建築費は平均的に1460万円程度、かさ上げ経費は311万円(程度)ではないかと考えております。そういたしますと、借り入れの期間もありますけれども、金融機関に問い合わせましたところ、一般的に利子の補給は223万円程度ではないかと(いうことで)試算したということであります。また、移転経費は、今の仮設住宅あるいは民間のアパートから移転するのに23万円ぐらいかかるだろうと試算をいたしました。合わせますと246万円、非常に中途半端な数字でございますので、分かりやすく、4万円を上乗せして250万円にしたということでございます。
 従って、(試算より)さらに大きな家を建てる方もおられるでしょうし、小さな家を建てる方もおられるかと思いますので、その点については市町村のほうで、250万円と決められたから250万円を(対象者)全員に渡す(という)わけではなく、渡し方にはいろいろ工夫が出てくるだろうと思います。

Q

 基本は災害危険区域外の方が今回対象だが、(配付資料の)4番の限度額の算定方法のDで、災害危険区域内で国の支援が受けられない方を、今回この支援の対象の算定に加えた理由を教えてほしい。

(市町村課)
 市町村からそういう経費を対象にしてくれという要望が非常に多くございましたし、現に独自支援としてそういう支援をしている市町が結構ございましたので、そういう実態を反映させていただいたところです。

Q

 大規模半壊世帯数もその算定方法に入っているが、大規模半壊世帯数掛ける2分の1というはじき方は、ざっくり言うと、大規模半壊世帯の被災者の半分ぐらいは自力で直し、もう半分の方はどこかへ新しく建てるという考え方のもとに、こういう算定の仕方をしているという理解でよいか。

村井知事

 災害公営住宅に入る方、または県、市町村から出ていってしまう方ということです。これはもうはっきりとした根拠はないのですけれども、市町村にヒアリングをして、だいたい2分の1ぐらいだというふうに聞いたということです。大規模半壊世帯数は国からある程度示された考え方には入っていなかったのですが、市町村からの要望が非常に強かったので、当初は入れていなかったのですけれども、私どもとしては大規模半壊世帯数も(算定に)入れたところです。その際どれくらいの割合で入れるかという、いろいろ議論があったのですけれども、恐らく半分くらいだろうと考えたということです。

Q

 すると、国の試算が709億円だとした場合、単純にその(県の復興基金)19億円が、大規模半壊世帯分とそのDの分(災害危険区域内で国の支援が受けられない方)という考え方でいいのか。

村井知事

 そもそも交付金の限度額ですけれども、国の試算はかなり大まかといいましょうか、航空写真等で対象世帯数を市町ごとに分けていたのですけれども、その数字ではなく、われわれは各市町にヒアリングをして、「こういう対象者は何世帯ぐらいでしょうか」というのを聞いて、かなり詳細に数字を積み上げて出した数字です。この709億円の数字(を算出した)世帯数をそのまま使ったわけではなくて、709(億円)という数字がだいたい見えた段階で、われわれはそれに近い数字でどう調整すればいいかと考えた上で、足りない部分がどうしても出てきたものですから、われわれの独自財源を上乗せしたということです。ですから、今のご質問へのお答えとなれば、その2分の1の分とDの部分が19億円というわけでは決してないということです。なるべく709億円に近い数字で、ベストな方法を市町と調整して(おりまして)、それにちょっと時間がかかってしまいました。

Q

 今回15市町全体でおよそどのくらいの対象世帯があると、県としては試算しているのか。

(市町村課)
 約3万世帯です。

Q

 うち危険区域内は、何世帯という想定はされているか。

(市町村課)
 詳細は、(後で)担当課で説明させていただきたいと思います。

村井知事

 単純に728(億円)を250万円で割れば、だいたい世帯数が出ると思います。

Q

 仙台市(の独自支援)は(国の防災)集団移転(事業)と同じマックスで786万円で、今回県(の試算)が250万円ということで、それを考えると完全に格差がゼロにはならないと思うが、そこについてはどう考えるか。

村井知事

 仙台市の数値というのは非常に金利が高いときに作った国の制度をベースにしているということです。(県では)先ほども言ったように、1460万円の家を建てて、311万円をかけてかさ上げをして、そして引っ越しをすると(いう算定をしました)。常識的にはだいたいそのぐらいの家ではないかなと、もっと大きい家を建てる方もおられるかもしれませんけれども。そうすると、この250万円で十分賄えるわけでございますので、この250万円と仙台市の700万円の差というのは、非常に金利が高いときを(仙台市は)想定したものでございますから、この(上限額約)700万円の(支援対象となる)人がみんな700万円もらえるわけではなくて、仙台市内の人たちもだいたい300万円程度に収まるのではないかと思います。もちろん仙台市はいろいろ物価も高いという事情もありますので、他の地域よりも若干高くなります。(従って)仙台市は防災集団移転の人たちと全く同じ次元で制度設計をしたということですが、結果的には恐らくそんなに費用がかかるということはないだろうと思っていますので、その差は心配するほど出ないと思っています。大豪邸を建てれば別ですけれども。そういう方もおられるかもしれませんが、常識的にはこれくらいでいいのではないか(と思っています)。そもそも国もそういう現実に合った数字ということですから、もっと景気がよくて、金利が高ければ、709億円ではなくてもっと大きな金額を積み上げたというふうに思います。国もしっかりとその辺を現実的な金額として精査した上で、今回の交付金の制度を作ったわけですので、その辺はそれほど心配なさらなくてもいいのではないかなと思います。
 ただ、心配なのは、皆さんの報道次第で、被災者の皆さんがみんな同じ金額を一律でもらえるというふうに思っては困るということで、それはその個人の皆さまがどのような形で自宅を再建するのかということによって、金額が変わってくるのですよということを、ぜひ皆さんきちんと説明をしていただきたいと思います。黙っていても250万円がもらえる、(仙台市においては)700万円もらえるのだと、そういうふうに勘違いをされないように、よろしくお願い申し上げたいと思います。個人によって(金額に)差が出るということです。

Q

 間もなく東日本大震災から2年だが、このタイミングで被災者に額を示せたということに関しては、どのようにお考えか。

村井知事

 やっとまちづくりが始まりまして、まず自分がだいたいどの辺に住むのだというのが具体的に見えてきたということでございます。災害危険区域の対象者だけが(国から支援を受けられ)明るい希望を持って前に進めるということではなく、それ以外の人たちも同じ歩調で前に進んでいけるということがはっきりいたしました。(防災集団移転促進事業では、)まだどなたも新しい場所に移り住んでいないわけでございますので、このタイミングでこういうことが出せたということは、非常にフェアでよかったと思っております。非常に難しい問題ではありましたけれども、国も懸命に努力をしてくれまして、これはもう民主党政権から引き続き頑張っていただき、今の自公政権に受け継がれたということでございますので、前政権にも今の政権にも心から感謝を申し上げたいと思っております。

Q

 事業実施期間としては平成32年度、県の復興計画の最終年度までを想定されているが、今後交付額について、仮に平成25年度以降、予算を完全に使い切った場合に、さらに積み増していく可能性はあるか。

村井知事

 恐らく家を建てるのは、そんなにすぐにぽんぽんと建つことはありませんので、やはりかなり時間がかかると思います。従って、今回8割交付したからといって、すぐその8割分が無くなることはあり得ないと思っております。かなり時間がかかると思いますし、徐々に足りない額、余る額というのが見えてくると思います。仮に、では(予算が)無くなってしまったらどうなのだということですが、これはもう国が新たに交付金を積み上げない限りは、これ以上の手段を県として考えることは難しいということであります。

Q

 この件に関して、これまでの経緯、国とのやりとりも含め、どのように評価されるか。

村井知事

 国がおっしゃることも無理もないことで、これを1回やってしまうと、それが前例になってしまうのではないかと、これだけ大きな災害を受けた方と、毎年のように各地でいろいろな災害がありますから、その人たちとの差ができるのではないかと(いうことは)、やはり国政を担う者として、当然懸念されてしかるべきだと私は思っておりました。従って、どうしても時間がかかったわけでございますが、最終的には政治的な決断でこのようなところに落ち着いたということでございます。これはやはり政治家の強いリーダーシップがなければ実現できなかったことだと思っておりまして、その点については感謝をすべきだと思います。

Q

 財源がほとんど震災復興特別交付税ということで、1月から(東日本大震災の復興財源を賄う所得税の臨時)増税が始まったばかりだが、国民の負担が基礎になっていることについてはどのように考えるか。

村井知事

 これに限らず、今回国民の皆さんの負担の上で、われわれの復旧・復興というものは進められておりまして、大変感謝をしております。いずれ他の地域でまた大きな災害が起こることも考えられますので、その際には、宮城県民こぞって積極的に、いろいろな面で協力をさせていただきたいと思っております。今回はこれだけの災害でございますので、国民の皆さまには本当にご迷惑をおかけいたしますが、元気になった宮城は、倍になってご恩返しをさせていただこうと思っておりますので、どうかそれまで引き続き支えていただければというふうに思います。

Q

 自力再建者が増えることは、今後の被災地の復興に当たってどういう意味があるのか、教えてほしい。

村井知事

 復興計画の基本理念の中に、県民が主役だと、民間の企業が主役だということをしっかりとうたいました。自分の力で立ち上がっていただく復興というものを目指さなければならないと思っています。もちろん個人差がありますから、どうしても自分の力で立ち上がれないという方もおられるわけでございます。その方については、国、われわれ行政がしっかり支えていくということが重要でございますが、基本的にはやはり自分で立ち上がっていただいて、自分で生活をしていく、これが非常に重要だと思っています。自分の家を持って終の住処にして、頑張っていくというその気概を持っていただくということ、その気持ちを持つことが非常に私は大切だと思っておりまして、この制度を、市町は最大限活用し、自分で自宅を再建していただけるように促していただきたいと思います。
 また、自治体、国レベルで考えましても、災害公営住宅にずっと入居されておられる場合には、固定資産税も入ってきませんし、そういった施設のランニングコストもかかることになります。従って、税金を有効に活用するという意味では、今回は大変巨額な予算を国として準備をいたしましたけれども、結果的にはそれが税収アップとなり、あるいはランニングコストの低減ということで、プラス効果に働いてくることになりますので、国民の皆さまにもその点はご納得いただけるお金の使い方ではないかなと思います。

指定廃棄物処分場の選定方法について

Q

 環境省で指定廃棄物処分場の選定方法について見直し、各県の首長の意見も聞きながら、もう一回選定し直しましょうということだが、この方針の決め手はどのように考えるか。

村井知事

 まだ何も聞いておりません。従って、コメントはできません。明日(26日)、井上(信治)副大臣が私のところにお越しになるという情報が入りまして、今、時間について調整中でございます。時間が確定次第、本日になると思いますが、皆さまに情報提供をさせていただこうと思っています。恐らく明日、今後の見通し等について示されるものと思っておりますので、ご質問に対する回答は明日までお待ちいただきたいと思います。

Q

 明日説明を受けて、その内容にもよると思うが、宮城県として昨年の段階で既に市町村長を集めた会議を開催しているが、またそういった会議を開くのか。

村井知事

 明日の副大臣のお話次第ですけれども、少なくとも1回目の市町村長会議でいろいろ考え方をまとめて、前政権の環境大臣に対して宿題をお渡ししたということでございますから、その宿題に対する答えを明日持ってこられるのか、こられないのかによって、第2回目の市町村長会議をどのようにするかということを考えてまいりたいと思っております。どのような結果であったとしても、(前回の)市町村長会議で私(へ)の宿題を市町村長の皆さんからいただいておりましたので、私の責任で1回は(会議を)必ず開いて、そこで説明をしなければいけないと思っています。国がその市町村長会議をベースに、今後の話を進めたいというご意向をお持ちであるならば、それについては県として協力をさせていただこうと思っています。従ってこれも明日の結果次第ということですが、どのような形であったとしても(会議を)開催したいと思っています。

Q

 今回この時期になったことについて、どう受け止めているか。もともと宮城県は昨年10月に首長会議を開いて(国へ)宿題を渡している。それから衆議院選挙があってやむを得ない部分もあるが、どう感じているか。

村井知事

 政権交代がありまして、私もこの(記者会見の)場で何回かその質問を受けて、早めに答えが欲しいと言っておりました。そういった意味では、早くご回答をいただいて前に進めなければならない重要な問題でございますから、一日でも早くという思いはございましたが、その分、国として慎重にいろいろご議論をいただいたのではないかと思っております。

Q

 やむを得ない部分もあるとはいえ、その結果、平成26年度末までに処分場の選定をするという当初の方針は、今後遅れる可能性が出てくるが、その点についてどう感じるか。実際農家では、一時的に置いている稲わらなどについて置き場の契約期間も早いところでは県内で10月ぐらいに迎えるかと思うが、そういったところへの対応についてどう見ているか。

村井知事

 恐らく物理的に考えまして、住民の皆さんの合意形成を得て事業をスタートさせて、施設ができて搬入するまでの時間は、当初に予定していた時間を大幅にずれ込むことになるのではないかと思います。その点については大変遺憾に思います。ただ、いたずらに急ぐあまり、かえって混乱を招いてしまって、できるものもできなくなってしまうということになってもいけませんので、これがスタート台ならば、しっかりと国と協力をしながら、市町村と協力をしながら、一日でも早く解決できるように協力してまいりたいと思います。
 それから、稲わらへの対応ですが、どういう場所にいつごろという時期が見えてくれば、農家の皆さまも安心をされると思います。しかし、約束した時間を守れないということであるならば、それについてはしっかりと説明をしながらご理解をいただけるよう努力をしていかなければならないと思います。一義的には市町村の役割ということになっていくかと思いますが、市町村長さん方の負担、市町村の職員の皆さんのご負担が軽くなるように、われわれもサポートできることはサポートしていきたいと思います。

Q

 処分場を決めるに当たって、これまで環境省がやったようにトップダウン式に決定する方法と、宮城県が市町村の意見を聞いて下から積み上げる、二通りの方法がある。今回環境省が前者から後者に方針を転換したのは、宮城県がやってきた方法を環境省が取り入れたことだと思うが、どのように感じるか。宮城県がやってきたことは正しかったということになるか。

村井知事

 方針がどのようになったかというのは聞いていないのです。従って、まだ何ともコメントのしようがありません。こういった問題は、非常に正直に申し上げて迷惑施設ですので、どの市町村長さん方にとっても政治家としてのリスクを負わなければいけない重要な問題なのです。また、住民の皆さまにとりましても非常に迷惑な話ですので、これは国が一方的に押しつけるというよりも、やはり市町村とよく話し合いをしながら、住民の皆さんと膝を交えながら話をしながら、どこが問題なのかということをよく聞いた上で、その問題を一つ一つつぶしていくという非常に粘り強い交渉術が必要だと思っております。そういった意味では、市町村と一緒になって巻き込んでやっていくという方法は、私は一番いいのではないかと今でも思っております。
 明日、井上副大臣がどのような考え方を示されるのか、結果を待って、私なりの考え方をまたお話ししたいと思います。

Q

 当初の見通しがずれ込むという話だが、何年何月ごろになると考えるか。

村井知事

 全く分からないです。これも明日以降の話になろうと思います。私としては、一日でも早くと(しか言えません)。そこだけですね。

Q

 それは国が決めるべき話なので、国の手続の遅れが大幅にずれ込むであろうという推測のもとになっているということか。

村井知事

 いいえ、これはやはり住民の合意形成に時間がかかると思います。(栃木県)矢板市、(茨城県)高萩市で相当反発が出ました。相当丁寧に説明をし、どれぐらい安全な施設なのか、またいろいろな課題が出てきたならば、国がそれに対してどう対処し、課題をどう解決していくのかというのを一つ一つ示しながら、やっていかなければならないと思います。それほど大変な問題だと思います。

応急仮設住宅の入居期間延長について

Q

 一部報道で、仮設住宅の入居期間を1年延長するという方針を国が検討しているということだが、県には連絡があったのか。また、1年延長することについて、どう考えているか。

村井知事

 今日(25日)の新聞で一部報道がありました。私は知らなかったものですから、早速厚生労働省のほうに確認いたしました。厚(生)労(働)省の担当(者)からは、「正式にアナウンスした話ではない」という回答でございましたので、現時点においては分からないと申し上げたいと思います。県は今年の1月に行いました政府要望でも、応急仮設住宅の供与期間の延長、それから契約手法等の簡素合理化については要望しておりますので、できるだけ供与期間を延長していただき、手続を簡素化していただけるように、できれば複数年(での延長)というお願いをしているのですけれども、引き続き要望していきたいと思います。

日本の環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加問題について

Q

 先日、安倍総理とオバマ大統領の会談で、TPPの参加について、全ての関税撤廃を前提とするものではないという内容が盛り込まれたことで、日本の参加表明が一歩前進したのではないかという見方がある。それについての所感を伺いたい。また、近いうちに参加表明がされるのではないかと考えられるが、正式に発表した場合のメリット、デメリットいろいろあるが、県への影響とそれについての対応をどのように考えているか。

村井知事

 この問題は、賛否両論いろいろあります。しかし、総理は国益を考えて交渉に参加することが、この国にとって全体としてプラスになるという判断をされたものと思っております。繰り返し同じ話をいたしますが、賛成・反対いろいろ(意見が)ありますから、ぜひ国民の声に耳を傾けて、やはり国益を考えながら、不利益を被る方たちの被害が最小限になるよう努力をしていただきたいと思います。
 県への影響でございますが、その交渉に入ってどういった項目が関税の撤廃から外されるのかということが見えないうちは、試算のしようもございませんので、判断はできないと思っております。一般的には一次産業の被害が大きいと言われておりますので、特に一次産業に影響が出ないように、政府に対してはいろいろな形でいろいろな場で要望してまいりたいと思います。

Q

 一次産業に被害が出ないようにということだが、例えばこういった補助策や支援策があると良いという考えはあるか。

村井知事

 これは今後、具体的に政府が交渉を進めていく中で、国レベルで考えていくべき問題であると思います。ガット(関税・貿易一般協定)・ウルグアイ・ラウンドのときも、国は農業に対して相当強いてこ入れをいたしました。恐らく(TPPへの参加によって)影響が出るということになってくれば、同様の財政的な手当てというものを考えていくのではないかと思っておりますが、これはやはり宮城県単独の問題ではなくて、国全体で考えるべき問題だと思っております。

Q

 宮城県は被災地であるという特殊事情があるが。

村井知事

 そうですね。特に一次産業、農業、水産業、大変大きなダメージを受けましたので、そういった産業に対しての十分な配慮が必要だと思います。

震災遺構の保存について

Q

 まちづくりが進んでいく中で、震災遺構の問題に関する議論がかなり活発になっている。今後、被災して残ったままになっている建造物や船などの遺構を、あらためてどうするのがいいか、課題や見通しがあれば伺いたい。

村井知事

 震災遺構につきましては、感情的なところで賛否両論いろいろ意見が分かれています。県として何もしないということは無責任だと思いまして、私はまず国に対して、復興推進会議で「国として統一の方針を示すべきではないでしょうか、国ならできますよ」というお話をいたしましたが、残念ながらそれに対しては全く何の動きもしてくれなかったということです。県としては、これはやはり市町の所有物であったり、あるいは個人の、あるいは会社の所有物でありますので、これに対して県が残念ながら残すべきとか、残すべきでないということを申し上げることはできませんので、一定の考え方をお示しをしたということでございます。それをベースに、やはり住民の皆さんとよく話し合いながら、市や町のほうでよく検討していただきたいと、そこがもう県の限度だと考えているということでございます。
 恐らく今後いろいろ話は進んでいくと思いますが、一つの参考として、広島県の原爆ドーム等の戦争の遺構ですけれども、原爆ドーム以外にもいろいろ広島には残っております。個人の所有物として残っている物もたくさんあるということでございます。これはすぐに残すか残さないかという結論が出たわけではなくて、何十年という時間をかけて議論をした上で、結果としては残すべきだという結論に至りました。こういった問題は、当初申し上げたとおり、感情的なもつれもありますので、こういったもつれを解決する方法の一つとして時間というものもあると思いますので、拙速に結論を出さずに少し時間をかけて、お互い落ち着くまでちょっと時間を置いて、その上で考えていくというのも一つの賢明な方法ではないかと、私は考えております。市長さんや町長さんからそういう話があったときには、慌てないで、よく時間をかけて議論されたらどうでしょうかというようなアドバイスはさせていただいているということでございます。