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宮城県知事記者会見(平成25年2月4日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年2月5日更新

知事記者会見(平成25年2月4日)

本日(4日)のバックボードの表示について

村井知事

記者会見バックボードの写真

 それでは、バックボードの説明をいたします。
 本日は、農地復旧着手率のその後の進ちょく状況について紹介をいたします。今回(東日本大震災)の津波により浸水した農地のうち、対応を要する農地復旧・除塩対策の対象面積は、約1万3千ヘクタールに上りますが、そのうち今年の1月末までに農地復旧・除塩対策を講じている面積は約9,800ヘクタールとなりまして、着手率は75%ということになります。2月以降、残る約3,200ヘクタールにつきましても、「(東日本大震災に係る農地・農業用施設の復旧復興)ロードマップ」を踏まえつつ、一日も早い完了を目指してまいります。
 いつも2枚(2項目)なのですが、(バックボードでお知らせしている)復旧(項目)で進ちょく(率)が更新された(ことをお知らせする)データが(今回は)この1項目だけでしたので、今日はこれを上げさせていただきました。

安倍首相の2030年代原発稼働ゼロ目標見直し発言について

Q

 先日(30日)の国会で安倍首相が、民主党政権が掲げていた30年代に原発稼働をゼロとする方針は「具体的な根拠を伴わない、ゼロベースで見直す」と発言した。この発言についての所感を聞かせてほしい。

村井知事

 私はかねてより一貫して言っておりますのは、原発というのは、やる・やらないというのをまずは国でしっかりと決めるべき問題である(ということです)。そして、日本のエネルギー全体の問題は国が一元的に考えるべき問題であるということを言ってまいりました。その上で、安全であるということを大前提にしながらも、安定的に安価な電力供給をいかにして行っていけばいいのかというその本筋は外さないでもらいたいと考えていたということでございます。そういった意味で、政府は、原発というものがやはりある程度必要だという認識のもとに、原発ゼロというものを見直すということになったのだというふうに認識をしております。
 当然、国民の皆さんはいろいろな考え方があろうと思いますので、いろいろな意見をよく聞きながら、稼働するのかしないのか、また原発ゼロとするのかしないのかということをよく考えていただきたいと思います。
 私どもは政府が出しました方針にのっとった上で、われわれの果たすべき役割をしっかり果たしてまいりたいと思っております。

原発再稼働審査に適用する新安全基準の骨子案について

Q

 原子力規制委員会が先日(1月31日)、シビアアクシデント(過酷事故・大規模事故)の事故対策について、(放射性物質を取り除いて排気する)「フィルター付きベント設備の設置」等、各種の対策を盛り込んだ新基準骨子をまとめた。県内の女川原発の再稼働時期にも影響してくる内容だと思うが、この点について所感を伺いたい。

村井知事

 今回、骨子案が示されましたが、これは原子力規制委員会の新安全基準に関する検討チームの会合において示されたものということでございまして、まだ原子力規制委員会の決定というふうには捉えてはいません。今後は、この検討チームから原子力規制委員会に報告がなされ、議論が進められていくものだと思います。
 これまでの基準の強化に加えまして、電力会社の自主的対応に任されておりましたシビアアクシデント対策が強化されておりますが、国においては、国民の意見を踏まえしっかりと議論をしていただきまして、原発の安全性の向上につながる基準としていただきたいと考えております。事業者である東北電力におきましては、新安全基準が策定された場合には、基準をしっかりと遵守をし、安全の確保に万全の体制を構築していただきたいと考えております。

Q

 「東北電力に基準をしっかり遵守し」ということは、東北電力がそういった安全対策をとらなければ県として再稼働は認めないという考えか。

村井知事

 これはもう世論が許さないのではないかと思います。基準がしっかりと決まったならば、それを遵守するということが当然大前提になるものだと思います。

政府の新年度(平成25年度)予算案について

Q

 先週(1月29日)、政府の新年度予算案が閣議決定された。被災地の予算も概要が明らかになったと思うが、まず所感を伺いたい。

村井知事

 新年度の政府予算案が示されました。われわれがかねてより要望しておりました内容の大部分が認められたと捉えておりまして、高く評価をしているところでございます。一言で言うと、財政支援の継続、あるいは住宅再建支援に係る財源措置の早期の実現、あるいは企業立地の補助金の創設、防災道路ネットワークの整備促進及び必要な予算の確保、こういったようなものを相当程度認められたわけであります。
 一方、認められなかったものもございます。例えば被災したJR各線の早期復旧への支援であったり、医師確保対策の推進として医学部の新設も含めまして要望していたもの(など)でございます。
 しかしながら、総じて非常に被災地に寄り添った配慮が随所に散見される、私としては非常に納得ができる内容であったと思っております。

Q

 予算については額的にはかなり満足いくものであったかと思うが、一方、人材不足、資材不足への対策はなかなか盛り込まれていなかったのかなという印象を個人的に受けた。その点についてはいかがか。

村井知事

 これは国だけの問題ではありません。われわれも、市、町も、またいろいろな事業者もみんなで協力しなければならない問題でございまして、単にお金をつければ解決できるという問題ではございません。従って、単に国任せであってはならないというわけでございますので、国だけを一方的に責めるわけにはいかないと思っております。
 予算という形ではなかなか反映されておりませんけれども、復興庁として、また政府としてこの問題を非常に重く受け止めていただいております。度々いろいろな照会がございますし、われわれが言ったことについては一生懸命汗をかいていただいておりますので、この数字にあらわれないのでやっていないということでは決してないというふうに理解をしていただきたいと思います。

Q

 具体的なことでは企業立地の補助金が1,100億円ついた。今後、県としてはどのように活用していきたいと考えるか。

村井知事

 特に沿岸の被災をした15市町、仙台市については恐らく区ということになろうかと思いますが、(こうした)市、町、区にどうしてもやはり企業の張り付きが悪いと(いうことです)。新しい血を注ぎ込みたいのだけれども、なかなか手を挙げてくれるところがなく、どうしても内陸のほうを皆さん要望されます。従って、私どもはかねてより、思い切ったインセンティブ(奨励)というのが欲しいのだということを言っておりました。それが認められましたので、この予算を早速活用させていただいて、できる限り沿岸部に雇用が生み出せるようないい企業を張り付ける努力をしてまいりたいと思っております。
 先月(1月)、関西で経済界の皆さまに講演をする機会がございました。このこと(企業立地の補助金について)は、まだ決まっておりませんでしたので、そこではっきりしたことは言えませんでしたけれども、こういったようなことを今(国で)検討していただいておりますというようなお話をさせていただいたというわけでございます。非常にこれはありがたいですね。

Q

 新年度予算関連で原子力発電所の事故に伴う風評被害やその辺の対応も少しはあったのかと思うが、恐らく要望どおりにはいっていないのではないかという印象を受ける。所感を伺いたい。

村井知事

 原発の事故に伴う風評被害につきましては、今回、(東京電力株式会社福島第一、第二原子力発電所事故による原子力損害の範囲の判定等に関する)中間指針の第三次追補にその(損害賠償の)対象地区として明示をされました。これはやはり一義的には東京電力の責任でございますので、こういった形で、予算という形ではなくても、しっかりと指針という形で示していただいたということは、私は非常に大きな前進だと捉えております。今までに余りにも多くの時間と労力を要したことは事実でございますので、その点について不満は残っておりますが、結果として、大きく前進したと捉えております。東京電力が賠償額の具体的な算定方法等を早急に定め、十分な損害賠償を迅速に進めるよう、国と力を合わせて取り組んでまいりたいと思っております。

Q

 東電が(損害賠償を)十分支払えない場合に関しての国の位置づけというのはどのように考えるか。

村井知事

 これは東京電力の責任においてやはりやるべき問題でありますので、まずは東京電力にしっかりと責任を負ってもらうという姿勢を私どもは堅持をしてまいりたいと思っております。その上で、経営状況等を見て東京電力でどうしても責任が負えないという部分になってきたときには、これはやはり政府として何らかの対応が必要になってくると思います。従って、プライオリティー(優先順位)としては東京電力のほうにしっかりと賠償責任を負っていただく、そのほうに力を注ぐべきだと思っております。この中間指針の第三次追補に地域が記載された段階で、国の責任を追及し、国に予算措置を求めるというのはまだ早いのではないかと思います。

県の二次医療圏再編について

Q

 先日(1月31日)、宮城県地域医療計画策定懇話会が再編をこのまま(「大崎・栗原」、「石巻・登米・気仙沼」の組み合わせで医療圏を合併する方針)でいくことを決めて、あらためて栗原市長から反対の声が上ったり、依然として気仙沼市も反対している状況だが、この議論の現状をどう見るか。

村井知事

 現在、私が諮問して、いろいろ議論をしていただいておりますので、私はその議論の推移をよく見守らなければならない立場でございますが、基本的に今審議していただいている内容というものは十分納得できるものだと思っております。反対している声だけが大きいのですが、逆にそうすべきだという声もあるのは事実です。従って、反対ばかりではなく、賛成の声と反対の声がある中で、今審議をしていただいているということでございます。
 聞くところによると、近いうちに首長さん方も呼ばれて意見を述べる機会があるということでございます。ぜひそういう機会を利用して自分たちの考えをしっかりとお伝えをいただいて、その上で何らかの落としどころがないのかどうかということをよく議論をしていただき、私のところに答申を出していただきたいと思っております。それを受けて私どもで判断をしたいと思います。

設置から1年を迎える復興庁に対する評価について

Q

 今月(2月)10日で復興庁の設置から1年を迎える。この1年で復興庁が被災地との調整で果たしてきた役割、司令塔として果たしてきた役割をどのように評価するか。

村井知事

 当初は、役所がまた一つできて、屋上屋を架すことになるのではないかという心配もございました。新しい組織で、組織の中もなかなか意思疎通が十分でなかったせいもありまして、そご(食い違い)を来すような場面も正直あったのは事実でございますが、その後、復興庁はわれわれに寄り添って、懸命に努力をしてくれているというのを肌で感じております。復興交付金につきましても、私も当初厳しいことを言いましたけれども、今は逆に「こうしたほうがいいのではないでしょうか」というアドバイスをしてくださるような形になっておりまして、お金の面でも、(復興)特区による規制緩和の面でも非常に被災地のことを考えてくださっているなという気がいたします。
 国の役所ではありますけれども、国ではなく、われわれの側について、われわれの仲間として、逆に国の他の省庁に対して厳しい意見を発信し、そしてわれわれにとって有利な形になるように汗をかいてくれる、そういう役所に大きく様変わりしているという気がしております。高く評価をしております。
 直近でも、防災集団移転促進事業に協力をして、土地を売却した場合に、国(譲渡所得税)で特別控除の適用をする金額が2千万円だったのですが、これを今回、政権が代わったという機会によく検討していただきまして、5千万円まで特別控除を適用すると税制改正大綱の中に記していただくことになりました。こういったようなことは非常にハードルの高いもので、度々交渉しておりましたが、復興庁はわれわれの側について財務省等と交渉してくれておりまして、やっとその権利を獲得してくれた(ということです)。これはもう復興庁の大きな成果の一つだと思っております。恐らく、復興庁がなくわれわれが個別に省庁に当たっていたならば、こういったようなことは実現できなかったのではないかと思っておりまして、復興庁があったおかげでこういったようなことが実現できております。
 引き続きその役割を果たしていただきたいと思っております。私は非常に感謝をしております。

Q

 まちづくりとか住宅再建とか少しずつ進み始めているが、今後、より加速させるためにはどのような対応を求めたいと考えるか。

村井知事

 津波の被害があったところを最優先にするというのは当然なのですけれども、やはりこの震災の影響というのは宮城県全体に大きなダメージを与えております。従って、例えば復興交付金の活用を津波のかぶったエリアに限定するといったようなものではなくて、19兆(円)から25兆(円)に積み上ったということもありますので、その辺につきましては、さらにお金の使い道等について柔軟に対応していただきたいという部分は当然あります。
 限られた財源ですので、優先順位を決めなければいけませんから、まずは津波をかぶったエリアを最優先にするのは当然だと思います。しかし、あまりそこだけにこだわって線引きをしてしまうと、もう一歩踏み込めばさらに宮城県の復興が早まる、飛躍をするということを後ろから引っ張ってしまうことになりかねませんので、逆にそういったところの後押しをしてほしいなという思いは持っております。今後、具体的な事業につきましては個別に調整をさせていただこうと思っています。こういった面につきましても復興庁は必ずわれわれの側について頑張ってくれる、そう思っております。