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宮城県知事記者会見(平成24年12月25日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2012年12月26日更新

知事記者会見(平成24年12月25日)

本日(25日)のバックボードの表示について

村井知事

記者会見バックボードの写真

 それでは、バックボードの説明をいたします。本日は、海岸保全施設と河川施設の災害復旧工事の着手率を示しております。この着手率は11月末までに応急復旧及び本格復旧の工事が完了した箇所と実施中の箇所を対象としております。
 まず、海岸保全施設の(復旧工事)着手率でございます。応急工事の完了箇所も含めまして57%となっております。このうち本格的な復旧工事に着手した箇所は14カ所となっております。
 次に、こちら河川施設(復旧工事)着手率でございます。これは箇所数ベースで88%となっております。内陸部の施設の復旧は、今年度(平成24年度)内にはおおむね完了する見通しとなっております。また、津波により甚大な被害を受けた沿岸部の河川施設につきましては、復興まちづくり計画との調整を図りながら、平成27年度の完了に向けて本格復旧を加速化してまいります。今後も地域の方々に丁寧な説明を行いながら、一日も早い復旧に向けて取り組んでまいります。

今年1年を振り返ってと来年の抱負、課題について

Q

 今年最後の定例記者会見だが、この1年を振り返っての所感を伺う。

村井知事

 今年は一言で言いますと「動き出した年」であったと思います。昨年(平成23年)の3月11日以降、まずは応急的な対応に追われ、それが終わりましたら直ちに(宮城県震災)復興計画の策定にかかりました。その復興計画を国より先んじて作ることによって、われわれの考え方を国の施策に反映をしていただくということに最大限傾注したということでございます。それを受けて、国は11月に大型の補正予算、第3次補正予算を組み、そして(復興)特区法等の関連法案を通したということでございます。それをベースに、年が明けましてから具体的な復旧・復興作業に当たったということでございます。そういうことを考えますと、今年は「動き出した年」というふうに表現することができると思います。

Q

 その今年の取り組みを自己評価すると、手応えはどのくらいか。

村井知事

 復興計画に照らし合わせますと、順調だと言えると思います。復興計画の進ちょく率を見ると合格点と言えるかと思いますが、被災者の皆さまからすると、まだ被災地はほとんど何も手つかずではないかと、何も進んでいないというふうな言い方をされている方が大部分だと思いますので、そういった意味ではまだまだ合格点をつけるわけにはいかないと思っております。
 この3連休も、女房に車を運転させまして沿岸部の被災地を、家の近くですが、ずっと見てまいりました。トラックはたくさん行き交っておりましたけれども、残念ながら見た目はまだ何も変わっていないような状況でございますので、被災者の皆さまの気持ちをしっかり受け止めなければならないなと、あらためてそう強く感じました。

Q

 来年の抱負についてはどのように考えているか。

村井知事

 来年(平成25年)は復旧期の最後の年になります。先ほど言ったように河川の施設につきましても(平成)27年度までかかるということでございますので、全てを復旧させるということは不可能でありますが、少なくとも被災者の皆さまからの目線で見て、具体的に変わってきたなと、復旧してきたなというのが分かっていただけるような、そういう形に持っていきたいと思っております。
 また、沿岸部のみならず内陸部につきましてもまだまだ景気が悪い状況が続いております。富県宮城を掲げて県政運営をしている私でございますので、景気の回復というものを感じていただけるようにしてまいりたいと思っております。

Q

 復興について、この1年を振り返って知事が一番復興に向けての手応えを感じた点と、今後の課題について伺う。

村井知事

 一番の手応えは、主要なインフラであります道路、港湾、空港、こういったようなものが完全に元の状態に戻ったということでございます。物流というのはまさに血液の役割を果たしますので、ここがしっかりと機能しなければ幾ら景気を回復させましても物が滞ってしまいますので、やはり何といっても物流インフラをしっかりと回復させるということは非常に重要だと考えておりました。そういった意味では、空港や港湾ですね、そして道路、こういったインフラがほぼ震災前の状況に戻ったということは大変喜ばしいと思っております。
 課題は、3つあると(思います)。住まいの問題、そして職場、働く場の問題、そして原発対応ですね。この3つが引き続き非常に重要な課題として残っていると感じております。

Q

 3つの課題について、どのようなことをこれから取り組まなければいけないか、具体的に挙げてほしい。

村井知事

 原発問題は少し横に置きまして、働く場の問題と住まいの問題というのはリンクをしていると思っております。今、資材不足、マンパワー不足によりまして、土を盛る、盛り土ですね、地盤沈下対策というものがまだまだ十分にできておりませんので、そこがきちんとできなければ、働く場の確保もなかなかできません。住まいの場の確保というのも難しいと思っております。そういったようなことをきちんとやることによって、今言った住まいの問題、働く場の問題を解決していきたいと思っております。

Q

 今後、力を入れたい部分として、産業の部分で特にこの産業というところはあるか。

村井知事

 これはもうもちろん水産加工業をはじめとする食品加工業ですね。これの再興が非常に重要であると考えているところでございます。

Q

 その理由は。

村井知事

 これは働く場の確保につながるということであります。

Q

 来年(平成25年)は選挙の年でもある。知事自身も知事選に臨むかどうかまだ分からないが、任期という意味でも限られている部分がある。今、課題の話があったが、任期までに特に力を入れていきたい課題はあるか。

村井知事

 まず、沿岸部の地域につきましては、やはり復旧を急がなければなりません。繰り返しになりますけれども、一日も早く安心して住める住まいを確保できる環境を整えなければならないと思っておりますし、住む場所を確保しても、働く場がなければ皆さん(地域の)外に出ていってしまいますので、水産業あるいは農業、こういったようなものをベースとした産業をしっかりと確立をしてまいりたいと思っております。
 内陸部につきましては、自動車産業等、新たな芽が出てまいりましたけれども、それに背反するように高度電子機械産業等は今非常に不景気でございまして、事業の規模が縮小しているような状況でございます。従って、どういう経済状況であっても産業構造が維持できるような、そういうまさに富県の基礎を引き続き築いてまいりたいと思います。

Q

 来年(平成25年)は参議院選挙と知事選挙、国政等いろいろあるが、政治家村井嘉浩として、どのように考えているか。

村井知事

 国政選挙とわれわれの選挙では全然次元が違うと思います。国政選挙の場合は、宮城というよりもこの国全体をどうするのかという視点で県民の皆さんも投票されると思います。安倍(晋三)新内閣が、恐らく明日(26日)発足するだろうと思いますが、一番の要は経済対策ということをはっきりと明言されておりますので、すぐに半年間で成果が出ることは難しくても、成長している手応えを皆さん感じられるかどうかというのが非常に大きなポイントになるのではないかと思っています。私自身も富県宮城を掲げておりまして、何もかも宮城県の政策だけで、限られた財源で宮城県の景気をよくするということは不可能だと思っておりましたし、まず、やはりベースにあるのは国の経済政策であると(思います)。国の成長戦略があって、その上に私の富県戦略が上に乗っかって、わずかばかりでも他の地域よりも宮城県を発展させたいという思いでやっておりますので、そういった意味では、私自身も国の政策というものに関心を持ち続けてまいりたいと思っています。参議院(選挙)は、恐らくそういった尺度で県民の皆さんも判断されると思います。
 その他、仙台市長選挙を含め、県内の自治体の市町村長の選挙もございますし、知事選挙も来年(平成25年)ございます。これについては、それぞれの地域の特性があろうかと思いますが、少なくとも知事選挙につきましては、私の県政に対する是非というのが当然争点になってくると思います。皆さんが恐らく一番関心を持たれるのは、やはり復興施策についてしっかりと取り組んだかどうかというところがポイントになっていくと思いますし、県内のその他の市町村長の首長さんの選挙については、それぞれ地域事情に応じた判断が下されると思っております。

Q

 現時点では来年(平成25年)の秋の知事選に出馬を考えているか。

村井知事

 まだ全く何も考えておりません。

安倍新内閣について

Q

 明日(26日)、安倍新内閣が発足の予定だが、国政に対して復興の観点からどういうことを期待したいか。

村井知事

 私は、たびたび申し上げていますけれども、今までの民主党政権は震災対応については非常に前向きに真摯(しんし)に取り組んでいただけたと評価をしております。宮城県に限らず、特に被害の大きかった被災3県については、どういう方向で復興していけばいいのかということは形が見えてきていると思います。そういう意味では、私がよく使う「遠方目標」は見えてきていると思いますので、これをやはり加速化させる、スピードアップさせる、そういう政権であってほしいと思います。ここで大きくかじを切って、遠方目標を変えるといったようなこと、あるいはその途中にあります中間目標ですよね、具体的にこういうことをこの時期までにやりたいということを大きく変えるということになりますと、いたずらに混乱を引き起こしてしまいますので、この目標に向かって進んでいるスピードをさらに加速化させるような、そういう政権であってほしいと思います。
 また、一番大切なのは、やはりこの国全体の景気をよくするということだと思っておりまして、被災地の雇用を確保する意味でも、日本全体の雇用が確保されなければなりません。そういった意味で、安倍新内閣は雇用対策、景気対策を最優先にしたいと言っておりますので、その点については非常に期待を寄せているということであります。

Q

 まだ決まった話ではないが、復興大臣に福島県出身の根本(匠)さんが取り沙汰されている。宮城から出なかったことについて知事としてはいかがか。

村井知事

 これはまだ決まっておりませんので、申し訳ございませんが、明日(26日)以降聞いていただきたいと思います。私は、まだ宮城県の国会議員の中から選ばれる可能性もあると、もしかしたら民間人の中から選ばれる可能性もあると、そういうふうに思っておりますので、それは結果が出てからまたコメントしたいと思います。

震災復興特別交付税による住宅再建支援について

Q

 災害危険区域外の自主再建の人たちにお金を出すと600億円ぐらいになるという県の試算が前(20日)に出されている。その件に関して、以前、平野(達男)復興大臣が1千億円ぐらいは出せるというような話をされたと思うが、政権が交代してもこれは維持されると考えるか。

村井知事

 非常に重要なポイントでございまして、平野大臣からは直接正式なコメントとして私どもに1千億という数字は聞いておりません。記者のぶら下がり(取材)のときにそのような数字をおっしゃったということでありますので、確認をとりましたけれども、「閣議等で具体的な数字まではまだ決めていない。しっかりとした対応をしましょうというところまでは決めました」ということでございまして、この金額等については次の政権に多分引き継がれることになると思います。非公式であったとしても記者のぶら下がり(取材)の席で大臣からそのようなことをお話しになったということでございますから、それをベースに新政権においても考えていただけるように、引き続きしっかりと要望してまいりたいと思っております。

Q

 非公式とはいえ1千億円という数字がある中で、県では600億円という数字が出ている。その差、試算の根拠について伺う。

村井知事

 今の金利状況や仮設住宅あるいは民間のアパートから引っ越しするときの引っ越し代金(など)をだいたいこれくらいだろうと見積もりまして、通常の防災集団移転の上限額のような金額はかからないだろうというふうに試算をいたしまして、だいたい現実的な数字に合わせて対象戸数を割り出して掛け合わせた、単純にそれだけの数字でありますので、今後は具体的な精査が必要だと思っております。

Q

 1世帯200万円ぐらいになるのではないかという話だが、均等に配分する考えか。

村井知事

 防災集団移転の対象者でなくて、災害公営住宅に入居されない方たちを対象に、その人たちが自分で家を建てる場合、あるいは自分の敷地の土地をかさ上げする場合、そういったようなことを対象にしたいと思っています。従って、誰も彼も平等にいくわけでは決してなく、そういう(対象の)人たちには平等に(配分する)と今のところ考えているということであります。今後、国と調整をしながら、また、被災した地域の市長さんや町村長さんのご意見も聞きながら判断をしていくというふうに考えております。
 ただ、今回、私個人的には、津波の対象エリアだけにしないといけないと思っておりまして、やはり防災集団移転の人たちとの境目の問題から発した議論ですので、内陸の、津波の影響がなかった人たちで家屋が被災した人たちは対象にするべきではないというふうに感じております。それは国のほうもそのように考えて、今計算していると思います。

Q

 自治体によって支援の格差が出ている中で、例えば均等に200万円渡ったとしても、自治体間の差は残ってしまうのではないかという感じもする。皆さん平等にというよりは、やはり格差は残ってしまうという現状になるのか。

村井知事

 少なくとも、非常に大きな格差があったのは相当穴埋めできるかと思います。これはもうそれぞれの自治体の財政力に合わせて、自分で独自の手当てをしたいというのをやめさせるわけには、これは法律上も、国の権限でも県の権限でもできないということでありますが、個人的には、もしそういったような財源が来るということになれば、何らかの形でそういう対象になる市長さんや町長さんに集まっていただいて、なるべく格差が生まれないように調整をしていただけないでしょうかというお願いをすることも必要ではないかと思っております。これはもうお願いベースでしかないということです。そこまでは私の役割として進めていきたいと思います。
 ただ、これはまだ「捕らぬタヌキの皮算用」でございまして、本当にその財源が補正予算として組んでいただけるものなのか分かりません。また、どれだけの財源が来るかも分からない。また、使い道について細かい何らかの制限がかかるかどうかも分からないということで、今のところ、特別交付税で県のほうに来たお金を基金として県が運用するということを、私の判断でそのように使えるのではないかと思っているということでございます。詳細についてはまだ分からないということしか言えないところであります。

Q

 先ほど内陸の方は対象にしない考えだという話があった。集団移転の制度から端を発したために内陸の方は対象にしないという説明だったが、そうであるならば、今度は津波をかぶったかどうかという問題から格差が生じるのではないかと思う。あらためて、内陸の方を対象にしないという考えについて、もう少し踏み込んで教えてほしい。

村井知事

 防災集団移転は、危険な地域だから、これはもうみんなで移動してくださいということですよね。その一本道路を隔てた人たちは、堤防等、あるいは道路等をかさ上げして、今住んでいるところの土地の土を若干盛る、あるいは今のままでも家を建てられますよということになる。移った(集団移転をした)人たちには引っ越し代金が出たり、あるいは自分で家を建てるときの金利の負担をしていただける。道路一本隔てたら、してもらえないと(いうことです)。これはあまりにも差があるのではないかということで、非常に大きな問題になってしまったということです。そこを是正するためにどうすればいいのかということで、津波をかぶったところということに限定をして、われわれはずっと政府に要望してきた。これは、沿岸の15の市長さん、町長さん、みんな足並みをそろえて、これはやはり同じ津波という被害を受けた(地域)ではないですかということでやってきた。
 内陸になりますと、これはもう今までありとあらゆる災害全てそういった対象になった(被害を受けた)人がたくさんおられるわけで、その人たちは(支援)対象になっていなかったのに、今回の東日本大震災では地震で被害を受けた人たちも(支援)対象にするとなると、これは日本全体で大きな差になってしまいます。今回はやはり津波で被害を受けた地域の隣同士の地域の差を是正、穴埋めをするための(対応)ということでいろいろ話を進めてきたということでございますので、これはご理解をいただけるものと思っているということです。これもまだ分からないですよ、どうなるか。あくまでもそういうふうに考えているということです。国から来るお金は(使途が決まっており)そのために使うというふうにできませんので、基金という形で県にどうぞご自由にと来れば、私の判断でそのようにさせていただくということでございます。国から何らかの形でこうしなさいと来たときには、私どものほうでまたそれに合わせて考え方を変えていかなければいけないと思います。

地方自治体の首長と参議院議員の兼職について

Q

 橋下徹大阪市長と嘉田由紀子滋賀県知事が地方自治体の首長と参議院議員を兼務できるように法改正をしてほしいと提案しているが、この議論についての知事の見解を伺う。

村井知事

 一つの考え方ではあろうかと思います。ただ、どのようなものにもメリットもあればデメリットもあるわけでございまして、それを否定するものではございませんが、少なくとも、私の立場で言わせていただくと、私は国会議員と兼務することは不可能です。これは、震災前であったとしても不可能であったと思います。それぐらい知事というのは大変ボリュームがある仕事でございまして、とてもではありませんけれども、(国会議員として)東京に行って国会に顔を出して質問をして、そしてまたこちらに戻ってきて(知事の)仕事をしてというようなことはできないと思います。もし、村井さんがそのとき、法案が通ったらどうしますかというふうに質問されたならば、私は絶対に手を挙げることはないだろうとお答えしたいと思います。ただ、あちらの方たちはできるのかもしれません。それは分からないです。

指定廃棄物の最終処分場候補地について

Q

 放射能汚染された稲わら等の指定廃棄物処分場の件で、(平成24)年内は環境省から特に連絡はなかったのか。また、今後、新政権発足の中で環境大臣、原発担当大臣も決まってくるが、あらためて何か要望などを考えているか。

村井知事

 正式な連絡はありませんでした。もちろん担当者は事務方同士でいろいろ意見交換等はやったかもしれませんが、正式な環境省としての話というのは全くございません。新たな環境大臣、原発担当大臣が、一緒になるのか別々なのか分かりませんが、決まりましたならば、この指定廃棄物というのはこれから非常に大きな問題になってまいりますので、すぐに大臣の考え方というものを確認した上で、県としてお手伝いできる部分はどこにあるのかということを考えていきたいと思っております。

Q

 その際に、政権交代に伴い、これまでの民主党政権でやってきたものと、例えば変えてほしいという提案をすることもあり得るか。

村井知事

 今のところはそういったようなことはございません。