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宮城県知事記者会見(平成23年12月13日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2012年9月10日更新

仙台空港の民営化について

Q

 仙台空港の民営化に関し、知事は国土交通省での取材に対して、「民営化について既に相談している企業がある」と回答していたが、詳細を伺いたい。

村井知事

 まだ詳細は言えませんが、その企業にお任せするということでは決してありません。ただ、こういった事業を行うのに当たって、民間企業に関心を持っていただけるものかどうかということは、当然事前にヒアリングをしておくべきだと考えまして、幾つかの企業の方に「こういった案があった場合には検討することは可能でしょうか」というような話はさせていただいているということであります。それに対して、「詳細を詰めなければなりませんので、それに参画したいかどうかというところまでは言えませんが、少なくとも検討には値する事業ではないか」というご返事をいただいたということであります。従って、そういうことを受けて、今回正式に国の方に要望したということになります。

Q

 その企業の業種等については教えていただけないか。

村井知事

 商社さんです。海外の民間空港での実績があるところもございますので、正直なところを申し上げまして、そういったところのアドバイスは受けました。

Q

 相談したのは商社だけと考えてよろしいか。

村井知事

 国の方と一緒になってそういった検討をしているコンサルもございますので、そういったところにも国が考えておられます具体的な内容についてアドバイスをいただいております。

Q

 民営化についてのタイムスケジュールは、現時点では未定なのか。

村井知事

 今後いろいろ協議をしてまいります。何といいましても、相手があります。まず国、それから名取市、岩沼市、仙台市、そして(仙台)アクセス鉄道(株式会社)、仙台空港ターミナルビル(仙台空港ビル株式会社)、(仙台)エアカーゴ(ターミナル株式会社)、それぞれの会社に株主がおられます。それに宮城県がかかわってくるということになりますから、かなり調整が必要になってくるのではないかと思われます。

Q

 あらためて仙台空港の運営を民営化するということで、県が狙っている一番のメリットは何か。

村井知事

 一言で言うと、民間の投資を活用して宮城県が復興していくというシンボリック(象徴的)な存在になるという狙いでございます。具体的なことを申し上げますと、私は三つあると思っています。

 一つは、利益が上がってくれば着陸料を下げることが可能になってまいります。従って、仙台空港を使ってくださる飛行機や航空会社の数が増える可能性があるということ。

 二つ目は、仙台空港ビル、それからアクセス鉄道、エアカーゴの経営も合わせてしていただくことによりまして、それらが三社とも黒字化になる可能性があるということ。

 三つ目は、壊滅的な被害を受けました仙台空港周辺の開発等も、民間の投資でやっていただけるのではないかといったようなことでございます。

Q

 今1番目で、利益が上がるということを大前提にされていたが、外郭団体のアクセス鉄道やエアカーゴは現時点では赤字であり、そうなってくると今後の協議次第でその団体は空港(の民営化の対象)から外してくれという話も出てくると思うが、県としてはどのような条件を考えているか。

村井知事

 これは(3社)セットで考えておりまして、仮に黒字の空ビル(仙台空港ターミナルビル)だけを民間にと、あとはそのまま三セクでやってくださいということであれば、宮城県は恐らく手を引くことになろうかと思います。これはあくまでも3社を一緒に経営の中に取り込んでいただくということが、宮城県が(民営化に)協力をする大前提になってくるということでございます。非常に経営努力をしておりますけれども、やはりアクセス鉄道だけ、エアカーゴだけを単体で黒字化するというのは非常に難しいわけでございますので、エアカーゴのお客様を増やすためには、やはり飛行機の便数を増やさなければいけない。そういう意味で、飛行機の便数を増やしていただけるような経営をする、着陸料を下げるといったようなことをするということは非常に重要です。やはりセットで考えるべきだと思っていますし、アクセス鉄道も空港の利用客だけで採算を取ろうと思ったら非常に難しいものですから、それ以外の付加価値を空港周辺に与えて、お客様が、県民が、県外の方がアクセス鉄道を使って空港周辺に、飛行機を利用なさらない方も足を運んでくださるようなことを考えていくべきだと考えております。それを切り取って一つ一つの会社が経営をするというのはなかなか難しいわけでございますから、やはり経営者を一人決めて、総合的に全体として黒字になるような方向で、経営努力をしていただければと考えているということであります。

Q

 参入を希望する企業の方が仙台空港周辺で、何か収益性のある事業が営めるということがスキーム(計画)の骨格になってくると思うが、現時点で知事はどういった民間事業を空港周辺で期待されているのか。

村井知事

 全く白紙ですけれども、例えばホテルを経営する、あるいは何らかの人が集まるような施設、そういったようなアミューズメント施設といったようなものを建設していただくということもあるのではないかと期待しております。

Q

 空港周辺では、かなり前にカジノ(招致)の報道があったと思うが、これとは関係があるのか。

村井知事

 全くありません。私はカジノは現時点においてないと思っています。といいますのは、先ほど相談をしたという企業の方も、「カジノと一緒になったならば、われわれは手を引く」というお話でございました。また、県独自で試算をいたしましたが、カジノを空港周辺でやって、やはり採算は取れないということでございます。従って、経営が難しくなるということをあわせて、やはり協力会社が非常に限定されてしまうというようなこともありますので、メリットよりもデメリットの方がはるかに大きいと判断をしております。
 これはもうマスコミの方にはっきり申し上げますが、宮城県が参加する一つの条件の中に、カジノはやらないということをはっきりと明言しておきたいと思います。

漁港の再編問題について

Q

 昨日(12日)の(県議会農林水産)委員会の中で、漁港の再編に関して県のやり方に対する異議が唱えられているが、これに対する知事の所感を伺う。

村井知事

 昨日(12日)は東京へ陳情に行っておりましたので、詳しくこれから報告を受けることになりますが、いろいろご意見があるのは承知しております。
 しかし、机上の空論ではなくて、実際に142の漁港、一つ一つ足を運んだらお分かりいただけますが、どの港も壊滅的な被害を受けておりまして、それを一つ一つすべて同じ工程表で復旧していくというのは、もう不可能であるというのは誰が見ても分かることであります。従って、当然優先順位をつけなければならないということです。それで、まず60港に最優先で取り組むということであります。残りの82の漁港につきましては、これはやはり事故があってはいけませんので、事故がないように最低限の改修、修理はしていくということでございます。しかし、水産業が抱えております構造的な問題、また今回の被害で漁業をやめたいという方もおられますので、そういった全体の漁業者の構成等も考えますと、やはり機能は集約せざるを得ないと考えておりました。

 これについては、(宮城県震災)復興計画でもう明確に(拠点漁港の数を)3分の1程度にするということを掲げて、それを議会が承認をしております。従って、これは議会が認めた方針に基づいて一歩一歩着実にやっていくということでございますから、ここで時計の針をもとに戻すことはあり得ないということでございます。

Q

 すると、知事は復興計画に盛り込んでいる時点で議会に対する承認は得ているという考えか。

村井知事

 そうです。議会が承認したことを粛々とやっています。また、3分の1というものをさらに4分の1、5分の1としたならば、それは問題だとお叱りを受けても仕方がないのですが、3分の1というのは33%ですので、今回それを40何%まで拠点漁港にする数を増やしているわけです。ですから、「33をなぜ40数%にしたんだ」というお叱りならば甘んじて受けますが、40数%を拠点漁港にしたことに、「まだ数が足りない」というお叱りは少し的が外れているのではないかと私は思います。

東京電力福島第一原発事故に関わる甲状腺の検査について

Q

 先週、丸森町の2地区で甲状腺の検査が行われたが、それについての基本的な考えを伺いたい。甲状腺の検査は継続性が必要だという指摘があるが、今後県では2地区についての検査は継続していくお考えはあるのか。

村井知事

 この間検査をされた最終的な結果につきましては、有識者会議でもう一度よく議論をいただいて判断するということになっておりますので、これに対する答えはもう少しお時間をいただきたいと思います。

Q

 有識者会議で不要となったら、県はやらないという立場か。

村井知事

 はい。これは素人判断すべきものではなくて、やはり専門的な方の知見に基づいて判断すべきものだと考えております。

 今回の健康調査もやる必要はないというものでありましたが、それでは住民の皆さまの納得を得られないだろうということで、あえて一歩踏み込んだということでございます。従って、それについてはぜひ評価をしていただきたいと思います。

Q

 当然丸森の2地区でやれば、その近隣、さらにその近隣と、甲状腺検査の拡大を求める声があると思うが、県としては丸森の2地区以外でさらに要望があれば実施するというお考えはないのか。

村井知事

 有識者会議の判断によるということです。

Q

 これも有識者会議で不要となればやらないということか。

村井知事

 はい。

 もう一つ、この問題については所管の省庁が経済産業省です。どういうわけか、健康被害の担当は経済産業省でございますので、昨日(12日)牧野(聖修経済産業)副大臣にお会いいたしました。その際に、この問題について私から、「非常に宮城県としては困っております。隣の福島県は18歳以下の子どもさん方はしっかり検査をするといって、県境をまたぐと宮城県は国の方針が示されていない。当然われわれとしては、有識者の方たちに判断を仰がざるを得ませんので判断を仰いだがやる必要がないという結論だった。(しかし、)一歩踏み込んで一部の地域、特に放射能が強く出ているところだけ限定してやったが県民の皆さんは納得されておりません。従って、国として明確な基準を示してほしい。宮城県だけの問題ではなくて、近県すべて同じ課題を抱えていると思いますので、県任せではなく国としてしっかりとした方針を示すべきではないのか」というお話はさせていただいております。

 これに対して、牧野副大臣は「しっかりと考えます」というお答えでございました。少なくとも今のまま、県にお任せで、国が無責任に県に判断をゆだねたならば、われわれといたしましては、われわれが信用する有識者の方たちの判断を論拠として行動するしか方法がないということです。従って、一部民主党の国会議員の中には、「県がやらないのだ」というようなことをおっしゃっている方もおられるようですが、それに対しては正直申し上げて、私というよりも宮城県庁全体で非常に強い憤りを感じております。やはり責任は国にあるわけですから、国会議員が中心となって政府に働きかけて、そして国として明確な基準を示すべきだと思います。自分たちが責任を放棄して、県に責任を押しつけているその姿勢に、私は非常に失望しております。固有名詞は申し上げませんが、情けない国会議員がいるなと思います。

Q

 では、国がやらないのであれば県独自で全県的にやってしまいましょうというお考えは、現時点ではないということか。

村井知事

 やりようがないです。根拠がないです。われわれは税金を使ってやるときには、誰に対しても、こういう理由で税金を使いますと、それこそオンブズマンに言われても、誰に言われても、誰から裁判を起こされても「こういう理由によって税金を使いました」という誰もが納得する明確な理由がないと使えないのです。分かりますか。「何となく不安だから」と言われても、「やる必要がない」と専門家が言われていることを、何となく不安だからということだけを理由に、これはできないです。やはりそれはしっかりとした論拠がないとだめです。

 今回その論拠を示すのはやはり国だと私は思います。それをやらないで、「県が言ったらやってあげるから」と言われたら、われわれはこうするしか方法がないということですよね。これは繰り返し言っているのですが、なかなか皆さん、特にマスコミの皆さんがそういうふうに報道してくださらないものですから、県民の方に誤解されている部分がありますので、はっきりと申し上げておきたいと思います。

Q

 隣の岩手県では一関市などで内部被曝の検査を行っていて、(募集枠に対して)60倍以上の応募があるなど、非常に関心が高いということがあった。そのことについて知事の見解と、内部被曝の検査について宮城県はどういう方針なのか、(検査を)行うのか、予定があるのかという辺りを含めて教えてほしい。

村井知事

 これについても同じでございまして、一部丸森の子どもさん方、(つまり)一番影響の出る場所で、一番影響が出ると言われている子どもさん方を対象に、今、甲状腺の検査(を実施し)、そして国と調整をしながらホールボディーカウンターによる内部被曝の調査の検討をしているということでございます。

Q

 ホールボディーカウンターの件で国と調整ということだが、どちらにどういった形でどういう要請をしているのか。

村井知事

 経済産業省がその窓口ですので、経済産業省とホールボディーカウンターの利用について調整を進めているということでございます。

 関心が高いというのは間違いないと思います。宮城県民も恐らく皆さん、関心があると思います。私自身も関心はあるのですが論拠がない。論拠がないことはできないということです。もしかしたらこの中に今大きな病気を持っている方がおられるかもしれない。それは皆さん当然何となく不安ではありますよね。私だって、何か大きな病気を持っているかもしれない。しかし、その不安だけで皆さんの健康調査をするのかというと、やはりそれは税金を使ってはできない、限界があるということなんですよ。それは私としては、やはり税金を有効に、誰が見ても納得できるような形で、誰に対しても説明できるような形でしか使えないということです。

 もしそれをさらに踏み込んでやるというならば、やはりこれは国の責任において起こった事故ですので、東京電力が原因で起こした事故ですので、国が責任を持って、こういう基準で全国一斉にやりなさいと、少なくとも、このエリアとこのエリアはやりなさいということを言うべきなんです。それをやらないというのは、非常に私は無責任だと思います。それを県の責任に押しつけているというのが、私には理解ができないですね。

東京電力福島第一原発事故に関わる損害賠償範囲の拡大要請について

Q

 昨日(12日)、宮城県南の6市町(白石市、角田市、七ヶ宿町、大河原町、丸森町、山元町)の首長が、宮城県南の6市町も空間放射線量が福島県内と同程度、もしくはそれより高い場所があるということで、国の原子力損害賠償紛争審査会が示した賠償範囲を広げてほしいと宮城現地対策本部に要望を出した。その際、一部の首長から県の後押しも欲しいと(県の)対応に対して一言あったが、そのことについて知事の所感と、今後どう対応していくか伺う。

村井知事

 この問題に限らず、福島の隣県は、「なぜ福島だけなんだ」という思いは皆さん共有しております。県南の首長さん方がおっしゃるのはもっともなことでございまして、すべての面において県境など関係なく、放射性(物質による汚染)レベルの数値を見て、すべての国民を同じ基準で処遇するべきだというのは当然の主張だと思います。既に国に対しましては、宮城、茨城、栃木の3県で福島と同等の対応をすべきではないかというお願いをしてまいりました。昨日(12日)の各省庁、大臣全部回った中でも、原発のことについてはすべて触れまして、それぞれ所管が違いますので、内容を変えながら福島県と同等の対応を宮城県にもすべきだということをお話ししてまいりました。当然、県南の首長さん方と一緒に歩調を合わせて、そういうお願いもしていこうと思っております。

Q

 すると、首長さん方からそういう声もあったので、今後県としても当然それは後押ししていくということか。

村井知事

 当然です。なぜ県境なのか分からないですよね。本当に不思議に思います。

東京電力福島第一原発事故に関わるまきや炭による放射性物質汚染について

Q

 林野庁から調理用のまきや炭(に含まれる放射性物質)に関して(当面の)指標値が出ているが、それに関しても一部の人からは灰を吸い込むなど危険ではないかという意見もある。ごみの収集や焼却施設の作業員への対策が必要ではないか。また、まきストーブなどに関しても周知が徹底されていないのではないかという声もあるが、その辺についての見解を伺う。

村井知事

 ご心配はもっともだと思います。まき、炭といったようなものは燃焼させますので、そこから出てくる灰は当然濃度が濃くなるわけであります。従って、こういったものの取り扱いというのは、しっかり考えていかなければならないと思っております。

 TBC(東北放送)の番組でもそういうものを取り上げておられたので、私も関心を持っておりまして、県でできることをよく考えながら、国と調整をしていきたいと思っております。