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宮城県知事記者会見(平成23年7月4日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2012年9月10日更新

松本復興担当大臣の言動について

Q

 昨日(3日)、松本復興担当大臣がいらした。知事が打ち出している漁港の集約について「ちゃんとコンセンサス(合意)を得ろ。そうしないと何もしない」というような発言もあったが、そうした発言について被災地に寄り添っていないのではないかという否定的な意見もある。あらためて知事の考え方を聞かせてほしい。

村井知事

 その部分につきましては、「何でも国任せではだめだ、地方もしっかりと責任を果たしなさい。特に県民の皆さんといろいろな問題で今後調整が必要になってくるでしょうから、市町村、そして県が中心となってしっかりと調整をしなさい」というふうに、私は受け止めました。

Q

 けさ各報道機関も報じたが、(松本大臣の)さまざまな言動が話題になっている。復興をつかさどる行政のトップの立場でのそういった言動について、知事としてどう考えるか。

村井知事

 (松本)大臣の強い意気込みが伝わってまいりました。しかし、国と地方自治体は主従関係にございませんので、対等な関係でパートナーだということが明確に示されておりました。特に民主党政権になりましてからは国と地方の協議の場も作っていただき、まさに民主党は、国も地方自治体も全く仲間として、パートナーとして取り組んでいくということを示してくださっております。従いまして、お互いの立場を尊重し、お話をするときには、できれば命令口調ではなく、お互いの立場を尊重したような話しぶりの方がよろしいのではないかという気はいたします。

Q

 昨日(3日)の(松本大臣との)会談の中での命令口調は、知事としてはやはりいかがなものかというふうに考えるのか。

村井知事

 先ほども言いましたけれども、松本大臣の熱い思いが込められてストレートにお話しになったものと受け止めましたが、(受け)取る方によっては、上から物事を見ている、国の方が偉いんだというふうなとらえ方をする人もおられるのではないかという気はいたしました。

Q

 被災地の被災者の方々の立場に立ってみたとき、(松本)大臣のそのような発言はどのように受け止められたと考えるか。

村井知事

 恐らく被災者の皆さんは、報道であの発言がそのまま流れたならば、本当に国と県と市、町が協力して手をつないで、自分たちのためにしっかり対応してくれるのかどうかということについて不安に思われたかもしれません。その点につきましては、私どもの方にも非があるかというふうに思いますので、しっかりと国と市町村と県で力を合わせているんだというところも県民の皆さまにしっかりとお示しできるように努力をしてまいりたいと思います。

Q

 (松本)大臣が不満に思っていた(知事の)入室のあり方というか出迎えのあり方について伺う。また、岩手県知事との会話の中で宮城県の水産(業復興)特区がまとまるのかというような発言をしている。特区に関しては(東日本大震災)復興構想会議の提言の中に盛り込まれていることだが、この2点について伺う。

村井知事

 実は、私は遅れて入ったわけではございません。定時に入室をいたしました。お約束した時間に入ったということであります。私どもは、特に大臣だということもございまして、(松本大臣が県庁の)玄関に入られたときに職員を待機させていました。そして、控室にご案内をした後、時間の直前になりましてから女性の秘書が(松本)大臣をお迎えに行って、SP(セキュリティポリス)が先頭だったそうですけれども、SPの後ろに女性の職員がついて応接室にお招きをしたと(いうことでございます)。そして、(松本)大臣が席に着かれた後、私が入室したということでございます。社会通念上、通常そのような接遇が正しい接遇だと私は理解をしております。従って、今後も私はお客さまに対してそのような接遇をしてまいりたいと思っておりますが、松本大臣はそれではだめだということでございますので、今後、松本大臣がお越しになった際には、松本大臣バージョンの気を配った接遇を心がけてまいりたいと(思っております)。他の公務よりもそちらの方を優先したいと思っております。最後は、私が玄関までお見送りをいたしました。(松本)大臣をお見送りいたしまして、最後は握手をしてお別れをいたしましたので、(松本)大臣と私の間で特にわだかまりというものはございません。

 それから、岩手県で特区のことについて「できるのか」というお話をされたかと思います。これにつきましては、(松本)大臣も心配をされているということだというふうに思います。従って、しっかりと漁協(漁業協同組合)の皆さまと話し合いを進めながら、特区を使わないでやれる方法があるのかないのか(検討してまいります)。もし、ないということになるならば、私は特区を使うことになるということでございます。

 従って、今は企業参入を第一順位である漁協が決めるわけですが、この特区が認められたならば私どもにその権限が与えられるということになります。民間企業が参入するという機会が出てまいりまして、地元漁業者の皆さんもそれでいいということになりましたならば、十分民間企業の参入も可能になってくるということでございます。特区を認めていただきさえすれば、企業の参入はよりしやすくなることは間違いないということになろうかと思います。

Q

 先ほど知事から被災者の思いとして「本当に国と県と市町村が協力して手をつないでやってもらえるのか不安に思われたかもしれません」という発言があったが、昨日(3日)の言動等を見て、松本大臣は復興を担う大臣として適任だと、被災地の知事として思うか。

村井知事

 これについては特に私から言及すべき問題ではございません。適任者を総理大臣が任命をされたわけでございます。総理が一番正しいと思う人選をされたものと思っております。

Q

 (松本)大臣とのやりとりが報道された後で、県に何らかの問い合わせ、もしくは不満なりの声は寄せられているのか。

村井知事

 殺到しております。

Q

 数はどれぐらいで、内容はどのようなものが多いか。

村井知事

 数は分かりません、特に集計もしておりませんので。秘書課とか広報課の電話がずっと鳴りっ放しだと聞いております。内容は、やはりやや(松本)大臣の対応に問題があったのではないかという内容ばかりだそうであります。

Q

 そういった対応をとった(松本)大臣だが、今後大臣にどのような対応を望むか。また、一方で、「この発言を(報道で)出した社は終わりだぞ」という話もマスコミに対して大臣から発言があったことについてはどのように思うか。

村井知事

 あつれきを生じてしまいましたならば、結果として被災者の皆さまにご迷惑をおかけすることになります。今後、国と調整しなければならないということが山ほどございます。従って、今後(松本)大臣、国の復興対策本部の方にお願いしたいことは、われわれが気軽に相談しやすい環境をぜひ作っていただきたいと思います。敷居が高くなりましたならば、なかなか相談に行きたくてもできなくなってしまいますので、気軽に何でも遠慮なく相談できるという環境をぜひ作っていただきたいと思います。これは私どもの方で作ることはできません。やはり権限、財源を持っている国の方から私たちの方に下りてきてくださる、敷居を下げていただかなければできません。ぜひその点につきましては国の方から私たちの方に歩み寄っていただきたいとお願いをしたいと思います。

 それから、「その社は終わりだぞ」といったようなお話ということでございますが、それは恐らく冗談でおっしゃったんだというふうに思いまして、本当に威圧して強迫するという意味でおっしゃったのではないと私は受け止めました。

Q

 岩手県での発言について、これから復興に当たってさまざまな自治体で知恵を出していく場面があると思うが、(松本)大臣の発言の中では「知恵を出さないところは助けなくてもいい」というように聞こえる発言もあった。報道等で知事もそれは知っていると思うが、発言の内容というよりそうした考え方を持っていることについて、自治体の長としてどんな印象を持っているか。

村井知事

 お話の趣旨は、「何でも国頼りではだめだ。やはりこの分権の時代であり、地方自治体なんだから自分たちの力で立ち上がるんだという強い意志を持て」と、私はそういう叱咤(しった)激励を込めた言葉だと受け止めました。しかし実態は、私たちよりも圧倒的に国は情報量もあるわけでございますし、力も財源もあるわけですから、やはり国が私たちに積極的に歩み寄って、いろいろな知恵を国も出していただくという姿が望ましい姿だと思っております。国が一切協力しないと、自分らですべて考えろという突き放した内容では決してなかったと、私は受け止めております。あくまでも自分たちで立ち上がれという叱咤(しった)激励の意味を込めた言葉であったかと受け止めております。

 報道をするときには、(私が)遅れて入ってきたというような言い方はしないでくださいね。定時に、約束した時間に入ってきたという言い方をお願いしたいと思います。何か私が遅刻したみたいな表現になってしまいましたね。遅刻はしておりません。気仙沼から慌てて帰ってきて、すぐに対応しました。

水産業復興特区について

Q

 水産庁が6月29日に水産業への企業参入のアンケートの結果を出した。54パーセントの民間企業が岩手・宮城・福島3県で参入の意向および関心があるという結果が出たが、これに対する受け止めを伺いたい。

村井知事

 今回は水産業が大変な被害を受けておりますので、やはり関係者の皆さんも大変強い危機感を持っていて、自分たちも復興に何としても力を貸したいという企業もたくさんおられます。そういった企業の皆さんの気持ちが数字となってあらわれたものと思います。具体的な企業名は私どもで分かりませんが、私どもの方がいろいろ接触している中でもそういった関心を持っている企業はたくさんおられます。

Q

 確認だが、3県の中では、県に企業側からアプローチがあったというのは宮城県のことでいいのか。

村井知事

 分からないです。岩手県、福島県のことについては私どもは全く承知しておりません。

 水産業の復興は誰かがやるというよりも、やはりみんなで復興すると(いうことです)。私たちの食生活にかかわる本当に命の産業ですので、人任せではいけないと私は思います。みんなで水産業を復興させて元気にする、そして、津波が起こった3月11日以前よりも発展したという形に、私はぜひしてみたいと思っています。

Q

 県と漁協の対立がクローズアップされたことで、参入しようとしている企業が尻込みをしているのではないかという懸念も聞かれるが、それについてはどう考えるか。

村井知事

 その心配は私もしております。何かもめているので、かえってこういうときに入っていかない方がいいのではないかと尻込みをする企業が出てくるのではないかなと思っております。この点につきましては、関心がある企業がありましたならば、われわれが助太刀、仲人役を果たしますので、ぜひ思い切ってチャレンジをしてみてください。「結果的にだめになってもいいじゃないですか、まずはチャレンジしてみましょうよ」というお話をさせていただいております。やってみないと分からないですからね、どんなことも。しかし、恐らく今回チャレンジすることは、日本の水産業を変える先駆けになると私は思います。そういう企業が続々と出てきてくれることを期待しております。

玄海原子力発電所運転再開に対する玄海町の判断および女川原子力発電所に対する考え方について

Q

 先ほど佐賀県玄海町の町長が玄海原発の2・3号機の運転再開をさきほど認めることを九州電力側に伝えた。これについて所見を伺いたい。

村井知事

 これは玄海町の町長さんのご判断としてしっかりと重く受け止めるべきだと思います。残念ながら私どもはマスコミ報道以上の情報が入ってございませんので、これ以上のコメントは控えたいと思います。

Q

 この町長の判断が女川原発を抱える宮城県の判断に何らかの影響を与えることはあるのか。

村井知事

 今後、玄海原発がスムーズに安全に稼働するかどうかということについては、私も大変強い関心を持っております。まだ稼働しておりませんので、今のご質問に対する答えにつきましては稼働した後にお答えをしたいと思います。

Q

 あらためて女川原発に対しての県の考え方を聞かせてほしい。

村井知事

 女川原発の問題を考えるときに、やはり二つの重要なファクター(要因)があると思います。

 一つは、安全性がどこまで確保されたかということであります。地震によりまして、基準地震動を超えた部分がございますので、それに対してどういう補修をしたのか、また対策をとったのか、津波対策をどのように考えているのか、国がどう判断をしたのかというようなことをしっかりと総合的に見ていく必要があると思っております。

 二つ目は、安定的な電力供給が図られるかどうかということでございます。今、脱原発という動きも非常に盛んになってきております。私も長い目で見ると、やはり原発のウエート(重み)を減らしていく、また火力発電のウエート(重み)を減らしていくというのは正しい姿だと思いますけれども、今日、明日、急にゼロにしてしまうというのは、電力供給が不安定になるということを考えましても非常に難しいと思っております。

 従って、安定的な電力供給、そして安全性、この二つの問題をいかに折衷を図っていくのかということが重要だと思っております。女川原発の問題を考える上では、この二つ(のファクター)がやはり何よりも重要な問題になると思っております。

社会保障と税の一体改革案について

Q

 先週末に政府と与党が社会保障と税の一体改革の案を正式に決めた。当初の政府案に比べるとトーンダウンした面はいろいろあるかと思うが、全体の印象を伺いたい。

村井知事

 私は、社会保障のサービスを下げるのか、あるいは国民の負担を上げるのかということを、しっかり時期も明示して明確にした方が良いと思っております。何となく問題を先送りにして、玉虫色の形になったのではないかなという気がしております。やや残念な印象を受けました。

Q

 今後、増税も含めた問題が議論されると思うが、政府に期待することを伺いたい。

村井知事

 私も、規模は全然違いますけれども、知事になりましてから税を2回取り上げました。当然、非常に厳しいご批判がありまして、つらく苦しい時期もございましたけれども、今思えば、結果として、県民の皆さまにご負担をお願いし、県議会の皆さんにお認めいただいたことが今の宮城県につながっているのではないかと思う部分がございます。痛みを国民の皆さんに押しつけるということは非常に苦しい選択ではございますけれども、こういった苦しいことを避けないで果敢に取り組んでいくことが、今一番求められていることだと私は思います。ぜひ逃げないで正面から国民の皆さまの厳しいご意見に対峙(たいじ)していただきたいと思います。国民の皆さんの厳しい批判を避けずに受けて立つというのが私は本来の政治主導だと思います。

来週の全国知事会議について

Q

 来週、秋田で全国知事会議が開かれる。震災以来の全国知事会議で、今度の会議をどのような場と位置づけ、その場でもし発言する機会があればどのようなことを訴える考えか。

村井知事

 今回は、宮城県知事としてまず、全国の都道府県から大変お世話になりましたので、お一人お一人の知事さん皆さま方にお礼を申し上げたいと思います。まずはお礼を申し上げることを第一の目的としております。

 二つ目は、先ほどありました社会保障と税の一体改革もございますが、今、地方からの声というものが非常に尊重される時代になってまいりました。国民全体ということは国全体の問題であり都道府県の問題でもございますので、こういった議論にぜひ宮城県としての考え方を少しでも反映していただけるように意見を申し上げたいと思っております。

 私は次の日の予定もありますので1日しか出席できませんが、時間があれば発言もしてまいりたいと思っております。

仮設住宅について

Q

 13次(着工分)で進ちょく率はだいたい8割を超えてきたが、(仮設住宅の)未入居がいまだに多いという現状がある。その点についてどのように分析して、どのような対策を考えているか。

村井知事

 (仮設住宅の)未入居の問題については、やはり住民の皆さんの身近にある基礎自治体である市町村がしっかり対応すべきものだと私は思っております。もし人手が足りないというようなことで県に応援要請があれば、それはお手伝いすることもやぶさかではございませんが、この点については、市、町がしっかりと責任を持って入居していただけるように対応していただければと思っております。

Q

 生活資金がないから避難所から仮設住宅に移れないという声も多く聞く。仮設住宅に入った後の何らかの援助等の対応策は、県としては考えていないのか。

村井知事

 仮設住宅に入ったならば通常の社会保障制度がいろいろ適用されることになりますので、新たな制度を設けなくても私は生活することは可能だと思っております。これは、気軽にぜひそれぞれの役所の方にご相談をいただければ、しっかり懇切丁寧に説明をいたしますし、先般も法テラスの皆さんがお越しになりました。いろいろな借金の問題等も抱えているというようなこともあろうかと思いますが、そういった法律のサポートもしっかりといたしますので、そういうアドバイスも受けながら、よく役所とご相談をいただきたいと思います。

 決して仮設住宅に入ったならば一切何の世話もしないということではなくて、これについては仮設住宅に入居した後も行政としてできる限りのサポートをいたしますし、日本人でいる以上は最低限の文化的な生活を行うということは憲法で保障されているわけでございますので、いかなる状況になっても必ず生活はできます。ぜひ安心して入居していただきたいと思います。