掲載日:2012年9月10日

ここから本文です。

みやぎ景観懇話会/第2回議事録

第2回みやぎ景観懇話会の開催概要

第2回みやぎ景観懇話会の様子です。
日時:平成18年8月3日(木曜日) 13時30分から

場所:宮城県行政庁舎 4階 庁議室

会議資料

次第(PDF:9KB)

宮城県における景観行政のあり方(論点整理:第1~2章)

資料1ー1(PDF:10KB)

新宮城県景観形成指針・抜粋(案)

資料1-2(PDF:1,675KB)

宮城県における景観行政のあり方(論点整理:第3章)

資料2-1(PDF:90KB)

景観形成推進の方策と体制(素案)

資料2-2(PDF:80KB)

北海道・東北の景観施策概要

資料3(PDF:1,247KB)

都道府県景観条例の制定状況

資料4(PDF:8KB)

今後の進め方(スケジュール)

資料5(PDF:8KB)

次第

1 開会

2 あいさつ

(梛野建設交通局長)
本日の第2回懇話会では,第1回の会議においてみなさまから御指摘いただいた宮城県における景観形成の問題や今後の方向性について,県としての考え方を提示しているので,景観法施行や情勢の変化を踏まえ,景観に関する基本的な考え方など,宮城県景観形成指針の見直しについて御意見をいただきたい。
その他,景観形成指針を具体化するため,どのようにすれば実効性のある施策を講じていくことができるのか,みなさんの忌憚のない意見,アイディアや知恵をお貸しいただきたい。

(大村座長)
先日は,雨にもかかわらず,登米市において現地視察会を開催したわけだが,北上川からみた街並みなど非常に風情ある風景が広がっていることに気付いた。景観は,屋外広告,街並み,市街地の活性化などの要素が複合的に絡んでくる問題であり,最終的な取りまとめに向けて話しを進めて行きたい。

3 議事

(1)懇話会の役割について(取りまとめイメージ)…………遠藤課長から概要説明

懇話会における今年度の議論は,以下の2点を中心に議論を進めていきたい。
現在ある「宮城県景観形成指針」の第1章から第2章を見直すこと基本としつつ,懇話会のみなさんからの意見も参考としながら「新・宮城県景観形成指針(案)」を作成していく。
「新・宮城県景観形成指針(案)」を実効性あるものとすべく,その推進方策及び体系(第3章部分)を具体的にとりまとめていく。

(平野)
今回,景観形成指針の見直しを行うということだが,その方向に至った経緯を説明願いたい。場合によっては,景観法への対応が後手に回り,景観形成指針の見直しだけに終わってしまう懸念もあるが,どうか。

(遠藤課長)
景観法施行後における各県の対応状況をみると,条例化に動いたところ,市町村の支援に徹するとしたところ,指針の策定に着手したものなど様々である。
宮城県としては,当面「宮城県景観形成指針」をリニューアルし,ゆくゆくは景観計画の策定や条例化につなげていくことを考えている。その際のバイブルとして「新・宮城県景観指針」を作りたい。
なお,次の議題にも関係するので「景観形成推進の方策と体制」の中で一緒に議論していただければと思う。

(大村座長)
かつて,平成10年に県が景観形成指針を作った際,県内の市町村で景観に積極的に取り組むところは無かった。財政的な援助があるわけでもなかったのでやむをえない面はあったが,最近は観光と絡めて景観に取り組むところも出てきている。
教科書的な指針づくりに止まることなく,それをどう動かして行くか,仕掛け作りを考えることが大切であり,時機を逃さない対応が必要であると思う。

(2)宮城県景観形成指針の見直し…………遠藤課長から概要説明

別紙資料(1-1,1-2)に基づき,遠藤課長から概要を説明した後,意見交換。

(梛野建設交通局長)
補足して説明させていただくが,条例や景観計画を作る際,基本方針を必ず作ることになる。今回の資料で提示しているものが,この基本方針であり,こうした考え方で問題ないかといった観点から確認の意味で提示させていただいている。

(平野)
課題の提示はあるが,誰にとっての課題なのかが明示されていない。このままだと,責任の所在が分からなくなるので,誰が何をなすべきなのかを整理して欲しい。

(中村)
宮城県景観形成指針における構成要素として,自然的要素,歴史的要素,社会的要素が例示されているが,アクションというかイベントなどは要素として考慮しないのか。仙台市でいえば「定禅寺ジャズフェスティバル」や「YOSAKOIまつり」などは景観として街並みに溶け込んで居ると思う。

(遠藤課長)
貴重な意見であるので,どういう形で盛り込んでいくべきか,事務局の方で検討したい。

(平野)
第1回の会議においても言ったが,県土の景観において建築物の占めるウェイトはそう高くは無い。景観法では都市計画や建築関係に重きが置かれているようであるが,宮城県のような地方都市の景観においては,道路や橋梁といった土木構造物の与えるインパクトが大きい。
その点で,宮城県の土木行政ではどの程度景観に配慮されているのかといった疑問がある。指針の改訂においても「周辺環境に配慮した」とか「地域景観と調和した」公共施設の整備といった考え方を前面に押し出すべきと考える。この点については「県の役割」としてしっかり明記して欲しい。

(梛野建設交通局長)
平野さんの御意見のように,基本方針というか基本的な考え方に盛り込む方法もあるが,現在の指針でも「パートナーシップに応じた指針」の中で,「県の役割」「市町村の役割」「事業者の役割」「住民の役割」として,個別の行動指針を明記した方がいいと思う。

(平野)
考え方として既に整理されているのであれば,問題はないと思う。

(西大立目)
宮城県の景観の現状と課題についての資料があるが,分析が甘いと思う。プラス面とマイナス面が一緒に書いてあるが,評価される点と是正すべき点を分けて整理すべきである。例えば,自然要素では,丘陵地,特に仙台周辺の里山などはスプロール化された宅地開発によってどんどん失われているといった点を明記して欲しい。この指針が市町村レベルに下りていった時に,こういった点が良くないとはっきり書いてあった方が分かりやすいからである。

(遠藤課長)
御指摘のように,プラス面とマイナス面が一緒になっているので整理するとともに,メリハリをつけた内容にしたい。

(柴崎)
異質なものが自然景観に入ってきた場合,継続的な景観形成の観点から,それを取り除く手法を織り込んでおくことも大切であると思うので,文言としても整理して欲しい。

(遠藤課長)
庁内連絡会議に自然保護課も加わっているので,一緒に対応を考えて行きたい。

(大村座長)
景観に対する意識がすごく変わってしまった背景としては,人々の暮らしの変化によるものがあるのではないか。
もともと,景観の半分は神が創り,残りは生活している人間が耕したり家を造ったりして形づくられた。40~50年の間で,今までのやり方ではメシが食えないとか,山の上にホテルが建つのは否定していたのに,産業面(観光)からはいいんだといった価値観の変化が背景にある。暮らしのリズムが変化するに伴い,対処の仕方が分からなくなっている。大きな変化の中でみんなの意見を集約できないでいるのではないか。暮らし全体の中で,こういったものは許容すべきとか,これは良くないといったものを集約し,価値観を確立していく必要がある。
景観をどうつくるかというのは,地域の産業をどうしていくかといった基本的な姿勢を決めていくことと同じである。つまり,こういう指針を取りまとめて行く上で,県の果たす役割は非常に大きい。県民レベルでのディスカッションの場を是非設けて欲しいと思う。

(横山)
「よりよい景観」に対する考え方が,ここ10年で大きく変わってきた。美しい景観,自然景観,これからつくり出す景観といったものは,今後最大の武器になるのではないか。「武器」とはより良い生活を生み出すもの,産業として生かすべきものといった意味であり,いわゆる「攻めの景観」が必要になる。
従来の「美しい景観」とは,貧しさとイコールといった感覚であった。開発から取り残されて美しい自然は残っているものの,貧しいままといった負のイメージがつきまとっていた。
しかし,発想の転換によって,美しい自然を残しながら少し手を加えれば,いろいろな産業やお金が生まれることを,事例を紹介しながらみんなに知らしめていく必要がある。例えば,山形県の庄内地方ではフィルムコミッションに熱心に取組み,美しい自然を生かした映画のロケ地になっている。
仮設の舞台がそのまま残り,それを生かした新しい産業が芽生えそうな予感がする。
平成20年には宮城県でJR東日本が提携する「デスティネーションキャンペーン」が展開される予定になっているが,それまでに,県,市町村,民間ができることもあるはずである。
こうした「景観」に対する考え方も,冒頭の定義に加えて欲しいし,その結果,みんなの意識も変わっていくのではないかと思う。

(布施)
すばらしい自然を守って欲しいという声は,地元以外の方からたくさんいただくが,むしろ地元の人たちは,都市部の利便性に対峙するものとして不便性の解消を望んでいるのが実態である。茅葺き屋根の家屋を建て直せば利便性は向上するものの,景観上はマイナス面が大きいといった矛盾を抱えている。
フランスのパリに行ったが,街中すべてがテーマパークなんだと感じた。街そのものが文化的価値が高いということが感じられた。新しいものを次々に生み出すだけではなく,今あるものをどう生かしていくか,その資産価値を高めていくためにどうすべきかを考えていく必要性を感じた。
地方に住んでいる方は,どうしても現代的外観の家や生活上の利便性を求める傾向は否めないものの,現在住んでいる家屋に手を掛けながら付加価値を高めていく考え方もあるわけで,こうした考え方を地域で共有できるよう努力して行きたい。

(平野)
観光のためのまちづくりを行って成功した事例は無いと思う。景観を整備して観光客が増えたことはいいが,有名になりすぎてゴミも増えてしまったという所が多い。むしろ,大切なのは地元の人が自分達の街並みや景観に対して誇りを持っていることが大事ではないか。指針にある「より良い景観とは」の部分に,是非こうした考え方を加えて欲しい。
新潟などの豪雪地帯で雪下ろしが必要と分かっていながら,日本文化に乗り遅れまいとして京都のように屋根の勾配が緩い家を建ててしまう。地方に住んでいながら利便性だけを追い求めても,東京にはかなうはずが無い。本当に誇りを持つのであれば,そうした利便性だけを求めないこともひとつの選択なんだといった考え方も広めて行きたい。

(横山)
一度無くなってしまったもの(景観)は取り戻せないことに気付いている人たちが多いと思うが,代わりに新しいものができると慣れてしまう。宮城県にはせっかく良いものが数多く残っているのだから,それを大事にしていく必要性を感じる。
都会で暮らしながら地方の家並みに憧れを持つ人たち,不便な地方の家に暮らしながら都会の利便性を求める人たち,こうした人たち相互の溝を埋めることができれば,平野さんがいう考え方も浸透していくのではないか。

(森山)
「地域」という言葉がキーポイント。宮城県という地域をどう捉えるのかを出発点にしなければならないが,十分に調べ尽くしていないと思う。まず,どういった景観の要素があるのかといった調査分析を大切にして欲しい。景観に関しては,大きく括ったとらえ方もあるが,個々人の価値観としての判断もある。
指針については見直して終わりになるのではないかといった懸念もあるが,景観形成を継続していくためには,その時々の価値観を埋め込んでいく作業も必要になる。景観を考える上で分析をすることの重要性を指摘しておきたい。

(磯田)
松島の水主町には,かつて伊達政宗の水軍が居住し,茅葺き屋根の家が軒を連ねていたが,1軒を除いて近代的な家に建て替えてしまった。残る1軒は瑞巌寺の中に再築したのものの,今思えば大切な財産を失ってしまった気がする。
そこには指針というか,町の条例が無かったために,こうした事態を招いたという反省がある。先ほど森山さんが発言したように,自治体のトップには分析能力というか,先見の明が必要である。国や県が,是非リーダーシップを持って指導して欲しい。
千葉県の鹿取神宮のまちづくりを視察してきたが,バスもすれ違えないような狭い道路しかない街であったが,その狭さが良いんだと言っていた。大きく広くすることだけがすばらしいことではないといった考え方を地域住民が理解していた。首長は大変かもしれないが,住民に対してこうした考え方を説明し納得させる努力も大切だと思う。

(伊藤)
県内市町村では,景観に対する取組みがなされていないということだが,6月の現地視察会で見る限り,大崎市などは一生懸命やっている。県内市町村の動きを,どの程度県は把握しているのか疑問である。積極的に取り組んでいる事例など,もっと紹介してあげるのも大切なことである。
山口県の景観ビジョンをみると,市町村の具体例は一覧表としては掲載されているものの,ぼやけているというか,一見しては分からない。目に飛び込んでくるというか,是非内容を実感できるものにして欲しい。

(遠藤課長)
各市町村の取組について,一つひとつ具体的に聴いているかと問われれば,実施していないのが実情である。これは,市町村合併が進むなかで,旧来の枠組みが崩れており,なかなか手が回らなかった。今後,市町村の取組に関してヒアリングしていきたい。

(梛野建設交通局長)
県内市町村の状況を申し上げると,この前現地視察をしていただいた所は,積極的にやっている市町村であり,その他,旧岩出山町,村田町などスポット的な取組をしているところは他にもある。
しかし,市町村全域を対象に面的というか土地利用規制まで実施しているところは,全国レベルとの比較でもほとんどないと言って良い。

(柴崎)
松島町の例でいえば,数町村が合併してできあがっているが,元々の土地利用が非常に複雑で規制が困難だった。規制の網としては特別名勝と県立自然公園法のみであり,規制内容としては非常にシンプルである。建物の高さや壁の色などは,住民の了解が得られなければ規制が難しい。
しかし,松島クラスの景観であれば,国なり県レベルでしっかりした取組をすべきと思う。

(大村座長)
現在の景観形成指針は,個別具体的な方向性を書き尽くすというものではなく,こういう方向で考えてもらったらどうかといった感じで作った。景観をどうするのかといった場合,まず地元の人たちがどうしたいのか,どうすべきかといった考え方が先になければならない。自分としては,国,県が押し付けるやり方は如何なものかといった思いがある。
今度の景観法を活用するならば,自治体レベルでも国並みの規制が可能となっているはずで,松島は国や県が行うべきという考えはどうだろうか。

(梛野建設交通局長)
景観法では,景観は地元の人が最も分かっているわけで,その人たちが中心になってどう考えるのか,それを支援するのが国又は県という仕組みになっている。

(磯田)
千葉県の鹿取神宮がある町では町内会ごとの山車があり,山鉾巡業があるため,祭りを中心にしたまとまりができ,それが街づくりに役立っている。行政主導というよりは,やはり住民からの盛り上がりがあってこその街づくりの必要性を痛切に感じた。

(西大立目)
景観行政という前に,住んでいる人達がどのくらいその街に愛着を持って,ここは是非残したいとか,ここはこんな風にしたいと思うことができるかが大切である。自分も街並みを考える活動などに携わっているが,お役所の方でも汗を流して一緒にやってくれる人がいるかどうかがとても大事だと思う。市町村レベルに下りていった際,市町村職員はどういう市民がどこで何をやっているのかを是非把握しておいて欲しい。街づくりではNPO以前の会といった感じの人達の役割が非常に大きいことを理解していただきたい。

(森山)
景観を考えようとする時,住んでいる人達の話も聞かないで良い条例づくりや分析などできるはずが無い。GISや衛星画像を使って上から見ることも大切だが,地元に詳しい人達の話も一緒に聞いていくことが,生活に密着した景観を作っていくことにつながる。

(大村座長)
昨年,景観に関して宮城大学でウェルツさんが講演しているが,その中で「景観や風景は,誰かが絵に描くまではみんなに認識されない。中国や日本は古くから山水画といった風景画があったが,ヨーロッパではルネッサンスまで,そういったことをやってこなかった。風景といったものはアーティストがつくるものだ。」といったことを話している。
最近は,デジカメの一眼レフを持って各地の写真を撮っている人が多くなっており,良い風景をみんながどのように撮っているのかを見るだけでも,良好な景観に対する意識を垣間見ることができるのではないだろうか。人気投票ではないが,直感的なとらえ方をした景観もうまく活用していくことができたらいいと思う。

(山崎)
最近の高校生は,地理と歴史に関しては浅い知識しかないため,言葉からイメージできる風景がほとんど無い。しかし,宮崎駿の映画に関しては生まれた時から接しているために,場面の共有ができていることに驚いている。
若い人達について言えば,景観に関するとらえ方に関しては地理的な把握というよりも,景観マナー学といったとらえ方もある。自分,向こうに身内,さらに遠くに他人のエリアがある。

(布施)
旅行に行って自分が撮った写真を後で見返した場合に,特に感じるものはないが,絵心のある人が撮った写真や絵には,感じるものが非常に多い。
市民に10枚だけのフィルムが入った使い捨てカメラを渡して,自分のふるさとの中でどうしても伝えたいものを撮ってもらうといった提案をもらったことがあった。10枚の写真にどれだけのエッセンスを盛り込むことができるか,募集した写真を市内の地図に貼り付けてみんなに見てもらう。自分としては見過ごしていたすばらしい風景や宝ものを他人の視点からみることができ,新たな発見につながることもある。

(3)景観形成推進の方策と体制(素案)…………遠藤課長から概要説明

別紙資料(2-1,2-2)に基づき,遠藤課長から概要を説明した後,意見交換。

(中村)
景観条例を持っている京都市や東京の銀座では,建物の高さを揃えようとしている。一方,神戸市では建物の最低限の高さを定めている。また,景観シンポジウムを開催した際,パネリストの先生が高さが揃った建物というのは単調で物足りないと言っていた。つまり,価値観が多様化し,100の自治体があれば100の考え方がある時代である。
県が常にリーダーシップを取ってマニュアル作りをする時代では無いと思う。地域の人達がどう考えるのか,県とすればその中に入っていって,公共施設を整備するとか,支援に徹するようなやり方がいいのではないか。審査組織とか,マニュアル作りに関しては,再考願いたい。

(遠藤課長)
このマニュアルに関しては,隗より始めよということで,県の公共施設整備に適用させようという意図であり,その後に市町村も続けと強制するものではない。むしろ,県がいい先生になれるかどうかが問題であると考えている。

(中村)
現在の景観形成指針にある「醸成の視点」では,行政,住民,事業者の一体的な景観づくりといった表現があるが,ここが非常に大事な所である。一人,二人と地域での広がりがないと,景観形成なんてできるものでない。その観点からいえば,必ずしも県が先導的な役割を果たす必要は無いはず。

(平野)
景観にインパクトの大きい河川や道路整備を担う技術者達が,自分たちのプライドとしてしっかりやって欲しい思う。住民がやっていないのに,そこまでやる必要ないというのは,技術者としてのプライドを捨てるに等しい。いいものを作ってこそ技術者なのであり,そのための啓蒙もしっかりやるべきと思う。
理想的には入札制度を変えるしかないのだが,東北地方整備局では試行的にプロポーザル方式の入札を実施している。大きな案件では,県でも実施していると思うが,景観に配慮した設計を提案するいわばコンペを採用している。一方,整備局の職員もデザイン研修を受けている。
さらに,整備局の道路部ではグレード制を採用しており,お金のかけ方に段階を設けている。仙台市内を例にとれば,大橋や御霊屋橋などは仙台市の顔としてお金をかけるが,牛越橋あたりは一定程度のものに押さえるとか,景観の名の下に無駄なお金が使われないような配慮をしている。
資料にある審査組織の設置は,景観部分だけを抜き出すということは無理なので,設計審査の中で一緒に評価する方が現実的ではないか。
2~3年前に国は「美しい国づくり政策大綱」を発表しているが,この中で「美の内部目的化」を初めて謳っている。これまで「美」はオプションであるとしてきたが,すべての事業において「美」を追求するのが本来の姿であるとしている。つまり,自分たちのプロジェクトはしっかりやるから,自治体の皆さんもしっかりやってねといったメッセージになっている。
県も指針を出すのはいいのだけど,その前に自分たちも真剣にやるんだといったことを宣言して欲しいと思う。

(梛野建設交通局長)
国の方では,どんどんマニュアル作りが進んでいるので,県でも改めて同じものを作ってもしょうがない。むしろ,どのように実効性を確保するかという点では,マニュアル通り設計しても,最終的には現地に合ったものになっているか,独善的になっていないかといった点を,審査組織において再度チェックするためのものである。

(遠藤課長)
設計の審査において,景観に対する配慮事項なども加えた形での審査を当面やっていきましょというのが今回の提案である。

4 その他・・・今後の懇話会の進め方について

  • 第3回懇話会(11月)
    景観行政の基本的な考え方(方針素案提示)
    ……「景観行政の基本的な考え方(素案)」に対するパブリックコメント募集……(約1か月間)
  • 第4回懇話会(2月)
    景観行政の方向性について(最終案)

5 閉会

お問い合わせ先

都市計画課行政班

宮城県仙台市青葉区本町3丁目8番1号

電話番号:022-211-3132

ファックス番号:022-211-3295

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?

information retrieval

このページに知りたい情報がない場合は