掲載日:2023年1月25日

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伝達性海綿状脳症の検査

当所では牛海綿状脳症対策特別措置法に基づき伝達性海綿状脳症の検査を行っています。

用語の解説

『TSE』と『BSE』

牛の「牛海綿状脳症」や、めん羊や山羊がかかる「スクレイピー」、あるいは人の「クロイツフェルト-ヤコブ病」は、いずれも異常プリオンと呼ばれるたん白質を原因として、中枢神経系が破壊される病気です。これらの病気を総称して『伝達性海綿状脳症=TSE』と呼んでいますが、このうち、牛の海綿状脳症については『BSE』と呼ばれています。平成13年に始まった牛の検査のきっかけになったのがBSEであったため、いまでもこちらの名前のほうが通りがいいようです。

特定部位

特定部位とは、TSEの原因となる異常プリオンたん白質の蓄積部位で、すべて除去・焼却処理されます。

動物種別の特定部位一覧
全月齢 扁桃,回腸遠位部
30ヶ月齢超 頭部(舌,頬肉,皮,扁桃を除く),脊髄,脊柱

めん羊,山羊

全月齢 脾臓,回腸
12ヶ月齢超 頭部(舌,頬肉,皮を除く),脊髄

当所での検査体制

牛においては、厚生労働省関係牛海綿状脳症対策特別措置法施行規則の一部改正により、平成29年4月1日から健康牛のBSE検査は廃止されました。現在は24ヶ月齢以上で神経症状等が確認された牛についてBSE検査を実施しています。

めん羊と山羊においては、と畜場法施施行規則の改正により、平成28年6月1日から12ヶ月齢以上のめん羊及び山羊のスクリーニング検査は廃止されました。現在は月齢にかかわらず神経症状等が確認された個体についてTSE検査を実施しています。

検査対象外の牛、めん羊及び山羊についても特定部位を除去するなど、引き続きTSEに関するリスク管理に努めています。

検査の流れ

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①生体検査において、24ヶ月齢以上で神経症状等が確認された牛と、月齢にかかわらず神経症状等が確認されためん羊・山羊がTSE検査の対象となります。

②TSE検査の有無にかかわらず解体後検査の際に特定部位を除去します。

③TSE検査対象のお肉等は検査結果が出るまで出荷・流通されずに保管されます。
※頭部、皮、枝肉、内臓

④スクリーニング検査は採材から判定まで約4~5時間かかります。検査の結果が陰性であれば保管されていたお肉等は出荷されます。結果が陽性であった場合は検体を国立感染症研究所等へ送付し確認検査が実施されます。

⑤確認検査の結果を基にして、厚生労働省が設置した「牛海綿状脳症の検査に係る専門家会議」で確定診断されることとなります。診断の結果陰性となればお肉等は出荷され、陽性となった場合はお肉等は全て焼却処分されます。

お問い合わせ先

食肉衛生検査所 

宮城県登米市米山町字桜岡今泉314

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