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本県の平成26年産ナシの結果樹面積は163ha,出荷量は3,070tで主要果樹品目の一つとなっています。
当研究所では,宮城県から全国に商材として提案できるような新規園芸品目・品種を県内産地に導入するため,有望な品目・品種の検索を行っております。今回,国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究所果樹茶業研究部門が育成し,品種登録されたナシ5品種「はつまる」,「凜夏」,「ほしあかり」,「なるみ」,「甘太」の生育,果実品質を検討した結果,品種特性が明らかとなりましたので,ご紹介いたします。
「はつまる」は,収穫期が「幸水」より早く,8月上旬~中旬にかけて収穫できる極早生品種です。「凜夏」は,「幸水」と「豊水」の間に収穫でき,花芽が安定的に着生する大果の品種です。「ほしあかり」は,「豊水」と同時期に収穫ができ,ナシの重要病害である黒星病と黒斑病に抵抗性を示します。ナシの品種の多くは自分自身の花粉では受精しない「自家不和合性」という性質を持っていますが,「なるみ」は自分自身の花粉でも結実する自家和合性品種です。「甘太」は,「新高」と同時期に収穫でき,高糖度で良食味の大果の晩生品種です。
各品種の生育概要や果実品質など詳しい特性は,「普及に移す技術(第91号)」に掲載しておりますのでご覧ください。
図1 「凜夏」
図2 「ほしあかり」
図3 「なるみ」
表1 各品種の収穫期及び果実品質(平成23年~平成27年の平均値)
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