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選択 前のトピックスへ 一覧へ戻る 次のトピックスへ(畜産試験場)
畜産試験場では,県内に適した飼料作物の選定を行うため,栽培試験を実施し品種の生育特性や生産性を調査しています。
今回は,新しく飼料作物奨励品種になったオーチャードグラス1品種及び飼料用トウモロコシ1品種について紹介します。
ベンチマーク(図1)は米国インディアナ州で個体選抜と後代検定によって選抜され,当試験場を含む各地での栽培試験を経て,カネコ種苗(株)から流通しております。
ベンチマークはオーチャードグラスの早生品種で,採草・放牧兼用に適しています。また,標準品種のアキミドリ2(現奨励品種)と比較して,越夏性や秋の草勢,年間乾物収量が同等で,年次・季節による収量の変化が少なく,永続性に優れている品種です。
オーチャードグラスの極早生種(例:アキミドリ2)と中生種(例:まきばたろう)等を組み合わせ,圃場を別に作付することにより,収穫適期を広げることが可能になります。
|
出穂始 (3年目) |
年次別合計乾物収量 |
季節別乾物収量(3年間平均) |
||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1年目 |
2年目 |
3年目 |
計 |
3年目/1年目 |
春期 |
夏期 |
秋期 |
||
ベンチマーク (対標準品種比) |
5月11日 |
147.4 (94) |
196.8 (97) |
164.0 (100) |
508.2 (97) |
111.2 (106) |
63.3 (95) |
52.2 (100) |
32.4 (101) |
アキミドリ2(標準品種) |
5月9日 |
156.7 |
201.4 |
163.4 |
521.5 |
104.2 |
66.2 |
52.0 |
31.9 |
値はカンパーランドバレー分析研究所にて分析した
NS110(系統名KE0604)(図2)は前述の「ベンチマーク」と同様に,当試験場を含む各地での栽培試験を経た上で,カネコ種苗(株)から流通しております。
NS110はメーカーRMが「110日」で,生育特性は34B39(現奨励品種,RM115)と比較して,生育特性や収量性,TDN収量は同等ですが,耐倒伏性やすす紋病,根腐れに対する抵抗性が優れています。
栽培上の留意点は栽植本数を7,000~7,500本/10aとし,1本仕立てとすることに心掛けて下さい。
発芽良否 (3年平均) |
初期 生育 |
乾物収量(kg/10a) |
罹病個体の全体に対する割合(%) |
||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
茎葉 |
雌穂 |
全体 |
耐倒伏性 |
すす紋病 |
根腐れ病 |
黒穂病 |
|||
NS110 (対標準品種比) |
8.1 |
6.9 |
986 (102) |
861 (78) |
1,847 (89) |
0.3 |
1.3 |
0.8 |
0 |
34B39(標準品種) |
9.0 |
6.5 |
968 |
1,094 |
2,063 |
1.0 |
2.6 |
4.5 |
0 |
図1 ベンチマーク(撮影 カネコ種苗(株))
図2 NS110(撮影 カネコ種苗(株))
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