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掲載日:2021年11月17日

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トピックス(H26)/新しい基幹種雄牛「勝洋(かつひろ)」号について

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(畜産試験場)

畜産試験場で繋養している種雄牛「勝洋」号(写真1)が,新しく本県の基幹種雄牛に選抜されました。
この「勝洋」号は,昨年度に基幹種雄牛となりました「好平茂」号とともに,スーパー種雄牛「茂洋」号の後継牛として,また平成29年に本県で開催される全国和牛能力共進会宮城大会においても,その息牛・娘牛らの出品で優秀な成績が期待されているところです。そして,「仙台牛」ブランドの名声を一層高めるべく,その一翼を担うことが期待されています。

「勝洋」号のプロフィール

「勝洋」号は,父に「茂洋」号を持ち,母方祖父に「安平照」号,母方曾祖父に「茂勝」号を持つ,兵庫系及び茂重波系の血縁が濃い血統構成の種雄牛です。
現場後代検定(去勢11頭,雌5頭)の成績は,枝肉重量473.8kg(去勢:492.3kg,雌:433.1kg),ロース芯面積67.3cm2,脂肪交雑(BMS No.)8.0及びバラ厚8.5cmとなっており,全国平均を大きく超えています。(表-1)。
さらに詳しくこの検定成績をみると,BMS No.の平均8.0は,「好平茂」号と並び宮城県歴代1位の成績です。去勢でNo.12が2頭(母方祖父「茂糸桜」号及び「勝忠平」号の血統),雌でNo.11が1頭(母方祖父「平茂勝」号の血統)記録しており,上物(A4・A5)率も87.5%と驚異的な値を示しています。また,県の改良方針に基づく総合育種価においても,「茂洋」号と同等な値となっています。
次に子牛の体型・発育値では,発育,体の伸びに優れ,体上線の強さが特徴で,飼料の利用性を示す余剰飼料摂取量の育種価も高いことから,効率的なエサの利用も期待できます。繁殖農家においても,安心して交配することができる種雄牛です。
「勝洋」号の家畜人工授精用凍結精液の供給は,平成26年12月から開始される予定となっており,人気沸騰の「好平茂」号と並び「茂洋」号に代わる種雄牛として利用することが可能です。

新しい基幹種牛「勝洋」号の写真
(写真1) 新しい基幹種牛「勝洋」号

産子の枝肉の写真
(写真2) 産子の枝肉写真 (BMS NO.12, A5)

現場後代検定成績表

期待される交配

「勝洋」号は,検定成績からみると血統を選ばない安定した能力を持っているものと思われます。増体能力に優れている気高系,藤良系の雌牛への交配は,茂金系も含めて安定した枝肉重量と肉質が期待できます。ただし,「茂洋」の娘牛との交配は,近交係数が10%を超えるため注意が必要です。

(注)現場後代検定:種雄牛の産子を一般の肥育管理のもとで肥育し,後代(産子)に伝わる遺伝能力(増体・産肉能力等)を判定する検定。

(酪農肉牛部肉牛チーム 石黒裕敏)

お問い合わせ先

農業・園芸総合研究所企画調整部

名取市高舘川上字東金剛寺1(代表)

電話番号:022-383-8118

ファックス番号:022-383-9907

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