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(古川農業試験場)
県内のカドミウム汚染水田等の一部では,6月中旬ころから硫黄欠乏と考えられる生育停滞(黄化,分けつ抑制)が発生し,穂数不足となって収量,品質に大きな影響を与えているほ場があります。その対策について検討したところ,生育停滞を回避する技術が明らかになったので,参考に紹介します。
育苗の際,床土に石膏(硫酸カルシウム肥料)を箱あたり50~80g程度混和することにより,本田での水稲の硫黄吸収量が増加,生育停滞を回避し,収量の向上が図れます(図-1,表-1)。また,床土に石膏混和を行わず,本田で生育停滞が発生した場合は,6月中旬の発生初期に硫マグ(硫酸苦土肥料)を20kg/10a程度施用することで,生育停滞が回避できます(図-1の本田追肥を参照)。
なお,床土に箱あたり石膏250gを混和した場合や,石膏500gを移植時に箱処理した場合にも効果はありますが,コストの面から50~80g程度が適当と考えられます。
(平成24年12月12日掲載)
図1 石膏床土混和等による水稲増収効果
表1 石膏床土混和による稲の硫黄吸収量(7月上旬)
線上に2本右斜め上に伸びるのが石膏施用列
左:無処理区 右:石膏処理区
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