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水田を利用した国産飼料として,稲全体をサイレージにして牛に食べさせる「イネWCS(ホール・クロップ・サイレージ)」の作付が全国的に増加しています。作られたイネWCSは,作られた地域で食べさせることを基本として取り組まれていますが,生産される水田と消費する畜産農家が地域内でバランス良く組み合わされていない場合も多く,より広い範囲で生産と消費を考えることにより,国産飼料としてイネWCSが多く活用されることになります。
そのためには,広域的なイネWCSの生産と利用における耕畜連携や地理的・地域的条件および流通距離にともなう輸送コストが経営に及ぼす影響について検討する必要があります。
宮城県は全国的にもイネWCSの生産が多く,実際に広域流通への取り組みも行われていることから,どういった課題があり,どのように解決すれば良いのかなどを経営的な面から捉えて,今後の国産飼料生産振興につながるようにと試験・研究に取り組んでいます。
自給飼料の広域流通の可能性を探るために調査した結果では,広域コントラクターの取扱数量が約17,500ロール(1ロール約300kg)あり,その43%を県外まで広域的に流通していました。また,畜産農家が購入できる価格は,1ロール当たり輸送費も含めて4.5千円~6.5千円が上限と考えられ,流通過程における変質劣化防止技術の必要性も示唆されました。
(経営チーム)
(平成24年3月14日掲載)
収穫調製されたイネWCS
広域流通による乳牛への給餌状況
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