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(農園研 バイオテクノロジー開発部)
ハダニ類は薬剤抵抗性がつきやすく,防除が困難な害虫です。そのため,ハダニ類の農薬を用いる化学的防除では,同じ薬剤を連続して使用することは避け,作用の異なる薬剤をローテーションで使用するようにし,なるべく薬剤抵抗性がつかないように配慮する必要があります。
その殺ダニ剤の一つとして使用されているビフェナゼート剤は,訪花昆虫や天敵への影響が少ないため,多くの作物に使用されています。しかし,近年,宮城県内においてビフェナゼート剤に対して抵抗性を示すナミハダニ個体群がみられるようになってきました。
そこで,ビフェナゼート剤に対して薬剤抵抗性を示すナミハダニ個体群を遺伝子診断により識別する技術を開発しました。
これまでの検定方法では,薬剤に浸したり,薬剤を散布したり虫を数日間飼育し,死亡虫率を計測する方法が用いられてきましたが,今回開発した方法を利用すれば,虫を飼育することなく,さらに従来の方法より迅速に(1日程度で)診断することができます。
(遺伝子工学チーム)
(平成23年4月13日掲載)
【イチゴに寄生しているナミハダニ】
【遺伝子診断による判定】
矢印のバンドがある個体群は,薬剤抵抗性を示す個体群と判定。
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