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第三百六十五回宮城県議会知事説明要旨

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年9月18日更新

平成30年9月18日

 

 

 本日ここに第三百六十五回宮城県議会が開会され、平成三十年度一般会計補正予算案をはじめとする提出議案を御審議いただくに当たり、最近の県政の動きと議案の概要を御説明申し上げます。

 初めに、平成三十年七月豪雨では、西日本を中心に広範囲に及ぶ河川の氾濫や土砂崩れ等により二百名を超える尊い人命が失われるとともに、家屋や道路をはじめとした生活基盤に甚大な被害が発生し、地域での生活に大きな支障が生じることとなりました。

 また、先日、台風二十一号による暴風や高潮被害に加え、北海道胆振地方中部を震源とする地震が発生し、各地で大きな被害が生じました。

 亡くなられた方々の御冥福を心からお祈りしますとともに、被災者の皆さまに改めてお見舞いを申し上げます。

 平成三十年七月豪雨につきましては、本県として被災地支援のため広域応援本部を設置し、岡山県と広島県にリエゾンを派遣することにより現地の情報収集を行うとともに、全国知事会等の要請に基づき、公衆衛生活動や罹災証明に係る職員をはじめ、災害廃棄物処理支援や公共土木施設等被害調査、児童生徒の心のケアを担当する職員を被災自治体に派遣するなど、積極的に支援を行ってまいりました。また、警察本部からは災害派遣隊が出動し、広島県内における行方不明者捜索活動に当たりました。

 北海道における地震被害への支援につきましては、リエゾンに加え、警察広域緊急援助隊や避難所運営アドバイザーチームを派遣したところであり、それぞれの被災地の一日も早い復興に向けて、本県の東日本大震災での経験を活かしながら、被災地のニーズに合わせた支援を行ってまいりたいと考えております。

 平成二十七年九月の関東・東北豪雨では本県も大きな被害を受けたところでありますが、全国的に大雨による災害が頻発化・激甚化しております。洪水氾濫を未然に防ぐ治水対策や円滑な避難体制の確立など、ハード及びソフト対策の一体的・計画的な推進の重要性が高まっていることから、国や市町村と連携しながら、防災・減災に向けた更なる取組を推進していくこととしております。また、今回の豪雨災害を契機として、防災重点ため池を中心に緊急点検を実施したところであり、いつ発生するか予測のできない自然災害に対し、知事として県民の生命と財産を守るべく、全力を挙げて防災体制の一層の充実に努めてまいります。

 六月に発生した大阪府北部を震源とする地震においては、小学校のブロック塀が倒壊し、通学途上の児童が尊い命を失いました。宮城県沖地震の際、ブロック塀の倒壊により多くの犠牲者を出した本県としては誠に遺憾な出来事であり、今回の事故を受け、直ちに通学路や公立学校敷地内の危険ブロック塀の緊急点検を実施し、その結果、複数の危険箇所を確認いたしました。対応策としては、所有者や学校設置者に対し速やかな撤去を要請するとともに、県立学校の施設については、現在、撤去工事を実施しているところであります。さらに、今年度内に小学校周辺の通学路沿いにあるブロック塀の一斉調査を市町村等と共同で実施することとしており、子ども達が安全に、かつ、安心して通学路を利用できる環境の確保に取り組んでまいります。

 次に、震災復興計画の推進と宮城の将来ビジョンの実現に向けた取組状況についてであります。

 震災からの復旧・復興、特にインフラ面の整備は着実に進展し、災害公営住宅につきましては四地区を除き全て整備が完了したほか、防災集団移転促進事業は今年度中に全地区で住宅が建築可能となる見込みであり、公共土木施設の災害復旧事業は着手率が約九十九パーセントに上っております。また、地域の防災体制の拠点となる庁舎の整備も進んでおり、このたび女川町役場庁舎の移転新築工事が完了し、今月二十五日には新庁舎での執務が開始され、来月には図書室や保健センター、子育て支援の機能も備えた新たな役場庁舎の供用が予定されるなど、被災地における生活基盤の整備とともに、必要な行政機能も充実しつつあります。

 しかしながら、ハード面での復興が進んでいる地域においても、十分な生業の再生や安心できる暮らしの再建など多くの課題を抱えており、創造的な復興の達成に向けた道のりは未だ途上であります。震災復興計画の発展期においては、私をはじめ全職員が一丸となり、力強い産業の再生はもとより心のケアやコミュニティの再生支援等、復興の総仕上げに向けた施策を推し進めてまいります。

 将来ビジョンの実現に向けては、観光振興、雇用創出や人材育成、競争力のある農林水産業の創出など地域経済の活性化を進めるべく、今年度予算の確実な執行に努めているところであります。加えて、急激な少子高齢化に立ち向かい、魅力的で持続可能な地域社会を創り上げる地方創生の実現が強く求められており、団塊の世代が間もなく七十五歳を迎え、需要が増大する医療・介護への取組や、宮城の未来を担う子ども達が心豊かで健やかに育つことのできる子育て・教育環境の整備、さらには、人や企業が魅力を感じスムーズに移住・移転が進むような施策を引き続き推進してまいります。

 次世代放射光施設につきましては、一般財団法人光科学イノベーションセンターを代表とする県、仙台市、東北大学等が施設の整備運営を行う地域パートナーに選定され、先日、連携協力協定書への署名式が執り行われたところであります。東日本大震災を契機に東北六県の産学官が一体となって進めてきた取組が遂に実を結んだものであり、震災復興計画の発展期の初年度に創造的な復興を力強く後押しする施設の設置が決定したことは大変感慨深いものであります。東北地方の産業構造の変革が期待される世界レベルの施設が設置されることを心から喜びますとともに、早期の運転開始を目指し、関係者間で密接に連携しながら協議・取組を進め、地域産業への波及や人材の定着、雇用創出に確実につながるよう万全を期してまいります。

 また、先日、東京エレクトロン宮城が事業拡大に向けた工場の新設に伴い大和リサーチパーク周辺用地を取得する旨を発表し、立地協定式が行われたところであります。今回の事業拡大により更なる雇用創出や地域活性化が期待されますことから、今後、大和町や宮城県土地開発公社と連携しながら用地買収や土地造成等を進めてまいります。

 七月には、児童虐待の防止強化のための情報共有等に関する協定を仙台市及び警察本部の三者間で締結いたしました。宮城の子ども達が健やかに、たくましく、心豊かに育つ環境を整備することは、県政の重要課題と捉えており、今年度から人事交流として中央児童相談所に警察官を配置し、児童相談所と警察との相互理解や連携強化を進めているところであります。三月に東京都で発生した痛ましい事件を教訓としながら、今回の協定締結によって関係者間の情報共有や緊密な連携を進めることにより、児童虐待の防止強化と児童の安全確保の徹底を図ってまいります。

 大会まで二年を切った東京二○二○オリンピックにつきましては、聖火リレーの実施日程が決定されるとともに、大会組織委員会が、「ひとめぼれスタジアム宮城」を会場に、男女サッカー競技の準々決勝を含む十試合を開催することを発表しました。人気の高いサッカー競技のトップレベルの試合が数多く行われ、被災された方々も含め県民一人ひとりがスポーツの素晴らしさを体感し、参加国の方々と様々な交流ができることは、復興の姿を発信し、支援への感謝を伝える「復興五輪」の持つ大きな意義であり、引き続き大会の成功に向けた準備を計画的に進めてまいります。

 経済情勢につきましては、内閣府発表の月例経済報告によれば、景気は緩やかに回復しているものの、先行きについては通商問題の動向が世界経済に与える影響も懸念されているところであります。また、東北財務局が発表した四半期ごとの経済情勢報告によれば、県内経済は緩やかに回復しておりますが、今年度の企業収益は減益見通しとされており、景気の見通しは決して楽観視できる状況ではないと考えております。

 国の平成三十一年度予算概算要求の基本方針では、東日本大震災からの復興対策経費について、引き続き復興のステージの進展に応じて既存事業の成果等を検証しつつ効率化を進め、真に必要な事業に重点化するとされており、復興の総仕上げに向け、本県が必要とする財源がしっかりと確保されるよう、国の予算編成を注視してまいります。

 地方財政の分野では、「経済財政運営と改革の基本方針二○一八」、いわゆる骨太の方針において、平成三十三年度までの地方一般財源総額について、今年度の地方財政計画の水準と実質的に同水準を確保する方針が示されました。地方一般財源総額の確保は、国に対して全国知事会等を通じ強く要望してきたところであり、今回の方針は、地方の主張を踏まえた妥当なものと考えております。一方、社会保障経費等の義務的経費が不可避的に増大する中で、安定した財政運営と地方の実情に沿ったきめ細かな行政サービスの提供を両立していくためには、一般財源の質を改善することが重要であり、骨太の方針に盛り込まれている臨時財政対策債の発行額の圧縮と合わせ、地方の固有財源としての地方交付税の総額が確保されるよう、引き続き国に対して求めてまいります。

 骨太の方針と合わせて閣議決定された「まち・ひと・しごと創生基本方針二○一八」においては、UIJターン対策の抜本的強化や女性・高齢者の活躍による新規就業者の掘り起こしなどにより、六年間で地方の就業者や起業者を三十万人超増大させることとしております。今回の方針は地方創生の加速化に資するものとして一定の評価ができるものの、地方の中小企業の人手不足は深刻化しており、迅速に施策を実行するべく、来年度予算における積極的な財政措置が不可欠なものと認識しているところであります。東京一極集中を是正し、経済成長の波を都市から地方へ、大企業から地方の中小企業へ波及させることこそ、地方創生へ向けた最重要課題であり、今回の方針が実態を伴ったものとなるよう、確実な取組の推進を国に対して強く訴えてまいりたいと考えております。

 次に、今回の補正予算案の考え方についてであります。

 今年度の歳入見通しは、普通交付税等が当初予算計上額を上回る見込みとなったものの、当初予算編成においては多額の財政調整基金の取崩しや三年ぶりとなる退職手当債の計上が避けられなかったところであります。また、復興需要の収束等により、県税収入は昨年度決算額を下回るものと見込まれることから、引き続き慎重な財政運営が必要と考えております。

 このため、今回御審議をお願いいたします補正予算案は、復旧・復興を推し進める事業とともに、震災対応以外の各分野において、緊急な対応を要する施策について措置することとして編成したものであります。

(東日本大震災関連事業)

 補正予算案の主な内容ですが、震災関連としましては、国の交付金の内示に伴い、女川町の主要地方道女川牡鹿線の整備費を増額するほか、復興交付金の効果促進事業を活用して砂浜再生や津波避難表示板の設置等を行います。

 また、ホタテ貝養殖におけるへい死対策の緊急的措置として、ホタテ小型貝の育成支援に取り組むことにより、沿岸部の産業再生を図ってまいります。

(その他の主な事業)

 次に、震災関連以外の事業としては、国の交付金の内示に伴い、地域医療介護総合確保基金への積立てを行うとともに、この基金を原資として、在宅医療の充実に向けた体制整備や医療従事者の確保、育成支援を実施してまいります。

 また、設置が決定しました次世代放射光施設の整備や観光振興財源検討会議の開催に係る経費に加え、仙台南部地区特別支援学校新築工事に係る設計事業者の選定経費、船形コロニー居住棟建設に伴う解体工事の増額経費等を計上しております。

 このほか、平成三十年七月豪雨に伴う被災地への職員派遣経費を計上するとともに、宮城県土地開発公社事業資金債務保証に係る債務負担行為を設定しております。

 以上、補正予算案の主な内容について御説明申し上げましたが、今回の補正規模は、一般会計で五十一億八千七百余万円、総計で五十二億八千二百余万円となります。財源としては、繰入金十八億五千六百余万円、国庫支出金十二億三百余万円、地方交付税九億二千百余万円などを追加しております。

 この結果、今年度の予算規模は、一般会計で一兆一千二百五十七億九千七百余万円、総計で一兆六千百六十八億七千七百余万円となります。

 次に、予算外議案については、条例議案六件、条例外議案二十六件を提案しておりますが、そのうち主なものについて概要を御説明申し上げます。

 まず、条例議案でありますが、議第百九十四号議案は、介護医療院の人員、設備等に関する基準について必要な事項を定めようとするもの、議第百九十五号議案は、部活動指導に係る教員特殊業務手当の支給額を見直そうとするもの、議第百九十八号議案は、公職選挙法の改正に伴い、県議会議員の選挙における候補者の選挙運動のために使用するビラの作成費を公費負担とするため所要の改正を行おうとするもの、議第百九十九号議案は、養護老人ホームの設備及び運営に関する基準の改正に伴い、サテライト型養護老人ホームを設置することのできる本体施設に養護老人ホームを追加しようとするものであります。

 次に、条例外議案でありますが、議第二百号議案ないし議第二百三号議案は、土地改良事業の実施に伴う市町の境界変更について、議第二百四号議案は、再生可能エネルギー等の導入促進及び省エネルギーの促進に関する基本的な計画の変更について、議第二百五号議案ないし議第二百七号議案は、財産の取得について、議第二百八号議案ないし議第二百十八号議案は、工事請負契約の締結について、議第二百十九号議案ないし議第二百二十五号議案は、工事請負変更契約の締結について、それぞれ議会の議決を受けようとするものであります。

 以上をもちまして、提出議案に係る概要の説明を終わりますが、何とぞ慎重に御審議を賜りまして可決されますようお願い申し上げます。