ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ組織でさがす広報課第三百六十二回宮城県議会知事説明要旨

第三百六十二回宮城県議会知事説明要旨

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年11月24日更新

平成29年11月24日

  

 本日ここに第三百六十二回宮城県議会が開会され、提出議案を御審議いただくに当たり、その概要を御説明申し上げます。

 説明に先立ちまして、皇太子同妃両殿下におかれましては、今月一日に本県に行啓になられ、名取市や亘理町の復興状況を御視察なされ、被災者の方々や復興に尽力する関係者に対しまして大変温かいお見舞いと激励のお言葉を賜りました。ここに県民を代表して謹んで御礼を申し上げるものであります。

 先ほど御披露と伝達がありました十二名の議員の方々には、長年にわたり地方自治の発展に尽力された御功績により、全国都道府県議会議長会から晴れの表彰をお受けになりました。ここに、県民の皆様とともに心からお祝い申し上げ、多年の御功労に対しまして深く敬意を表するものであります。なお一層御自愛の上、県勢発展のため今後とも御活躍いただきますよう御期待申し上げます。

 先月下旬に強い勢力を保ちながら関東地方を縦断した台風二十一号は、各地に被害をもたらしました。被災された方々に改めてお見舞い申し上げます。本県におきましても、道路、河川などの公共インフラに加え、養殖関係を中心に農林水産関連施設など多方面に被害が及んでおりますが、市町村や関係機関等と緊密な連携を図りながら適切に対応してまいります。

 私は、この度の知事選挙におきまして県民の皆様から御支持を賜り、四期目の重責を担わせていただくこととなりました。これまでの取組の成果と今後の政策に御賛同を頂戴し、お寄せいただいた期待と責任の重さに身の引き締まる思いを新たにしております。選挙期間中は、県内至る所をくまなく駆け巡り、私の考え方や政策を訴えるとともに、住まいの再建を果たし元の生活を取り戻しつつある被災者の方、地域資源を活用した加工品の取引拡大に意欲的に取り組む事業者、水産業や農業の現場で創意工夫をこらしながら懸命に汗を流す方や自分の描いた理想の将来像を見据えて勉学に励む学生など、多くの方々から様々なお話を伺い、各地域の現状を間近に拝見しました。県内各地で県民の皆様がそれぞれの役割をしっかりと果たし、生き生きと暮らすお姿に心打たれるとともに、未来への希望を大いに感じたところであります。

 その一方、未だ仮設住宅にお住まいで将来への不安を訴える方、疲弊する地域の現状を憂える方、子育てや貧困の切実な悩みを吐露する方々などから、実に多様な御意見を直接お聞きすることができました。私自身、この選挙を通じ、県内各地の実情をより一層的確に把握し、多くの県民の皆様の声を拝聴することの重要性を改めて痛感したところであります。

 来年度からは宮城県震災復興計画で定めた最終段階の「発展期」となり、復興の総仕上げに向けて総力を挙げるとともに、震災復興期間後も視野に入れた将来への礎を築いていくことも肝要となります。これらの実現には様々な困難が伴うことは想像に難くないところでありますが、目標をしっかりと見据え、あらゆるお立場の方から謙虚に声を聞き、衆知を集める県政を具現化しながら、着実に取り組んでまいりたいと考えております。私が目指す宮城の理想の姿である、県民一人ひとりが幸福を実感し、安心して暮らせる宮城の実現に向け、県土の均衡ある発展にも配意しつつ全精力を傾けて邁進してまいりますので、議員の皆様の御支援と御鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。

 今後の県政運営の基本的な考え方についてでありますが、来年度の予算編成に先立ち、先月末に平成三十年度政策財政運営の基本方針を策定いたしました。先の予算特別委員会でも御説明申し上げましたとおり、震災復興計画の発展期は、東日本大震災からの復興の総仕上げに向けて極めて重要な三年間となります。創造的な復興への取組も含め復興への歩みは着実なものとなっておりますが、被災地においては、復旧・復興事業の進捗に差が生じており、今なお約一万人もの方々が仮設住宅にお住まいである上、人口流出も進むなど厳しい環境に置かれております。このため、復旧・復興に遅れが見られる分野について、できる限りの手立てを講じて加速化を図るとともに、復興の進展に伴って生じる新たな課題等にきめ細かく対応する必要があることから、「震災復興の総仕上げ」をはじめとする四つの政策推進の基本方向の下、引き続き被災者の生活再建、心のケアや地域産業の再生、風化防止・風評払拭など、震災復興に最優先で取り組むとともに、将来を担う子どもたちへの支援や人口減少対策といった地方創生の取組にも力を入れてまいります。

 財政の見通しについてでありますが、地方交付税の財源には恒常的に巨額の不足が発生している上、来年度の地方財政対策においては、臨時財政対策債の発行額の増加が見込まれているほか、いわゆる歳出特別枠の取扱いは今後の国の予算折衝に委ねられているなど、先行きは楽観できない状況と認識しております。

 来年度予算につきましては、年末の地方財政対策や伸びが鈍化した県税収入の動向などに留意するほか、将来にわたる財政の健全性確保にも意を用いながら、震災復興計画に掲げた施策の円滑な実施に万全を期すこととしております。さらに、既存事業は厳しく見直した上で、地方創生など政策推進の基本方向に沿った施策や公共施設の適切な維持管理等に予算を重点配分し、財政規律との調和を図りながらメリハリのある予算編成に努めてまいります。

 次に、県政を取り巻く動きと東日本大震災からの復旧・復興の状況についてであります。

 夏場の天候不順が響き、県産米の一等米比率は速報値で前年度を一割ほど下回る状況となっております。サンマも不漁となるなど、秋の実りは不熟の感が否めず、御苦労をされている関係者の方々の心中をお察し申し上げる次第であります。一方で、本年産米の概算金については昨年度より一割程度上昇いたしました。需給バランスの改善が進んだ結果と思われますが、新たな銘柄米が各産地で相次ぎ投入されている状況もあり、産地間競争は激化する一方であります。本県におきましても、高価格帯の銘柄米を目指して開発した「だて正夢」が、プレデビューいたしました。各方面から好評をいただいており、来年度の本格デビューに向けて生産技術の向上や販売促進策を着実に推進するほか、ひとめぼれ、ササニシキや玄米食向け品種「金のいぶき」とともに宮城米のブランド力強化に取り組んでまいります。

 先月には、震災で被災し全面建て替えを進めていた塩釜市魚市場が完成いたしました。高度衛生管理機能を備えるとともに直売所なども併設され、一般の方も利用しやすい施設となっており、安全安心で新鮮な本県の水産物を全国に届ける拠点として期待されております。農林水産業は我が県にとって地域経済を支える大切な基幹産業の一つであり、魅力と競争力のある産業への転換を目指し、今後とも、生産性や販売力の強化、需要創出や担い手確保など様々な振興施策を展開してまいります。

 地域経済の状況ですが、宮城労働局の調査によれば、本県の九月の正社員有効求人倍率は、一・〇七倍となり、平成十六年の調査開始以降最高となりました。企業が正社員の確保を求める状況は好ましい反面、人手不足感が高まっていることの現れでもあり、特に中小の事業者には厳しい状況になることも想定されることから、動向を注視し必要に応じて対策を講じてまいりたいと考えております。

 本県では沿岸被災地を中心に雇用のミスマッチなど課題も多く、人口減少や復興需要の落ち着きなど先行きには種々の懸念がございます。これらの課題に先手を打ち、我が県を更に発展させていくためには、これまで以上に積極的な富県戦略の取組が必要であることから、ものづくり産業を中心に一層の企業誘致に取り組むほか、県内企業の技術高度化支援、中小企業・小規模事業者の経営支援、産業人材の育成・確保や商店街活性化、観光産業の振興など多面的な展開を図り、地域産業の再生と魅力的な雇用の創出、交流人口の拡大に力を注いでまいります。

 地域医療の分野では、移転新築が進められていた気仙沼市立病院が完成し、今月から新病院での外来診療が始まりました。災害時も想定した最新の施設となっており、地域の皆様の医療環境が一段と向上するものと期待しております。循環器・呼吸器病センターの医療機能の移管に伴い、栗原中央病院敷地内に建設準備を進めてきた結核医療提供施設については、今議会に施設新築工事の請負契約に係る議案を提出しております。平成三十一年四月の開設を目指して整備促進に努めるとともに、関連する諸手続きや跡地利用につきましても鋭意進捗を図ってまいります。導入から一年が経過したドクターヘリについては、出動回数が二百回余りとなりました。引き続き各消防本部や病院と十分に連携して一層の利活用促進を図り、県民の皆様の安全安心な暮らしの確保に努めてまいりたいと考えております。

 放射性物質汚染廃棄物については、先月、対策を担う組織を新たに設置いたしました。長期にわたって一時保管を強いられている方々の負担は非常に大きいことから、市町村との連携を強化し、住民や関係者の皆様への丁寧な説明に努めながら、早期処理を図ってまいりたいと考えております。

 いじめや不登校につきましては、教育庁内に「心のケア・いじめ・不登校等対策支援チーム」を設置し、学校現場が抱える課題や取組などの実態把握と対応を行うとともに、市町村や学校へのスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置、教職員に対する研修等を実施し、相談体制の充実を図ってきたところであります。加えて、今年度は学校外の相談・支援拠点として市町村が設置する「子どもの心のケアハウス」等の運営支援を拡充しており、引き続き、児童生徒の学校復帰や自立支援を後押ししてまいります。さらに、いじめ根絶に向けてPTA組織との連携・協働体制の強化にも努めているところであり、きめ細かな施策展開を図りながら家庭や地域、専門家等の関係機関と連携し、一丸となって課題の解決に取り組んでまいりたいと考えております。

 今回御審議をお願いいたします補正予算案の主な内容ですが、震災関連としましては、先月国に提出した東日本大震災復興交付金の第十九回申請額を基金に積み立てるとともに、その一部を財源として津波被災農地のほ場整備費や国道三百九十八号など復興関連道路の整備費等を追加しております。また、東北観光復興対策交付金を活用し、仙台空港から県内外の観光地への二次交通利用拡大などに取り組むほか、平成二十八年度決算を踏まえ、不用額を関係基金に積み戻すこととしております。

 震災関連以外では、地方財政法に基づいて平成二十八年度一般会計決算剰余金を財政調整基金に積み立てるとともに、南部地区職業教育拠点校整備に係る設計費、河川管理や道路の除融雪、区画線工事など年度末から年度初めにかけて行う必要のある公共事業費、さらに、指定管理者制度による公共施設管理運営業務委託費について債務負担行為を設定しております。

 なお、一般職の職員給与について、先般、人事委員会から月例給、ボーナスともに引き上げることなどを骨子とする勧告があったところですが、慎重に検討した結果、勧告どおり改定するとともに、併せて、知事等の特別職についても期末手当を引き上げる方向としております。給与の改定に関する条例改正案につきましては、国の関係法案の動向も踏まえた上で、今後、提案してまいりたいと考えております。また、これに伴う人件費の増額分は、今年度の異動等に伴う減額分と合わせて既決予算の範囲内で対応できる見込みであることから、最終の補正予算で整理してまいりたいと考えております。

 以上、補正予算案の主な内容について御説明申し上げましたが、今回の補正規模は、一般会計、総会計ともに三百二十三億八千余万円となります。財源としては、繰越金百五十二億余万円、繰入金九十一億三千三百余万円、国庫支出金六十五億五千六百余万円などを追加しております。

 この結果、今年度の予算規模は、一般会計で一兆二千六百七十九億九千九百余万円、総計で一兆五千五百八億二百余万円となります。

 次に、予算外議案については、条例議案十九件、条例外議案三十一件を提案しておりますが、そのうち主なものについて概要を御説明申し上げます。

 まず、条例議案でありますが、議第二百八号議案は、現行の核燃料税条例の適用期間が来年六月二十日に終了することに伴い、新たに条例を制定しようとするもの、議第二百九号議案及び議第二百十号議案は、国民健康保険の都道府県単位化に向け、保険給付費等交付金の交付及び事業費納付金の徴収について新たに条例を制定しようとするものであります。また、議第二百十三号議案は、教員特殊業務手当の支給額を引き上げようとするもの、議第二百十四号議案は、個人情報の保護に関する法律等の改正に伴い、個人情報の定義を明確化するなどしようとするもの、議第二百十六号議案は、県税に関する証明等手数料の納入方法を変更しようとするもの、議第二百十七号議案は、知事の権限に属する事務の一部を新たに市町村が処理できるようにしようとするもの、議第二百十八号議案は、県が個人番号を独自に利用できる事務を追加しようとするものであります。

 次に、条例外議案でありますが、議第二百二十七号議案は、平成三十年度における自治宝くじの発売限度額について、議第二百二十八号議案は、公の施設の指定管理者を指定することについて、議第二百二十九号議案は、県施設内における負傷事故に関する和解及び損害賠償の額の決定について、議第二百三十号議案は、東京電力ホールディングス株式会社への損害賠償請求に係る原子力損害賠償紛争解決センターへのあっせんの申立てについて、議第二百三十二号議案は、地方独立行政法人宮城県立こども病院の中期目標を定めることについて、議第二百三十三号議案は、財産の取得について、議第二百三十四号議案ないし議第二百四十三号議案は、工事委託及び工事請負契約の締結について、議第二百四十四号議案ないし議第二百五十七号議案は、工事請負変更契約の締結について、それぞれ議会の議決を受けようとするものであります。

 以上をもちまして、提出議案に係る概要の説明を終わりますが、何とぞ慎重に御審議を賜りまして可決されますようお願い申し上げます。