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第三百五十八回宮城県議会知事説明要旨

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年11月25日更新

平成28年11月25日

 本日ここに第三百五十八回宮城県議会において、平成二十八年度一般会計補正予算案をはじめとする提出議案を御審議いただくに当たり、最近の県政の動きと議案の概要を御説明申し上げます。

 説明に先立ち、先月二十七日、三笠宮崇仁親王殿下におかれましては、にわかに御容体が悪化され、御快癒の祈りもむなしく薨去されました。ここに謹んで哀悼の誠を捧げるものであります。

 殿下は、学術や文化をはじめ、スポーツの振興など様々な分野にわたる幅広い御活動で国民の敬愛を受けてこられました。宮城県では昭和六十二年に東北博覧会へ御臨席を賜るなど、御来県の折りには多くの県民と親しく触れ合っていただきました。在りし日の殿下のお姿を偲び、県民の皆様とともに衷心より御冥福をお祈り申し上げます。

 先ほど御披露と伝達がありましたとおり、相沢光哉議員、藤倉知格議員、坂下やすこ議員、佐々木喜藏議員におかれましては、長年にわたり地方自治の発展に尽力された御功績により、全国都道府県議会議長会から晴れの表彰をお受けになりました。ここに、県民の皆様とともに心からお祝いを申し上げ、御功労に対し深く敬意を表するものであります。なお一層御自愛の上、県勢発展のため今後とも御活躍いただきますよう御期待申し上げます。

 二十二日の早朝に発生した地震と津波に係る県の対応について申し上げます。県では、津波注意報の発令と同時に警戒本部を設置し、全庁を挙げて警戒態勢を整えるとともに、被害状況や市町村の対応に関する情報収集に努めました。

 現在、漁業関係施設をはじめ、被害の状況を取りまとめているところでありますが、被災された方々に心からお見舞いを申し上げるとともに、関係市町村と連携しながら、復旧に向けしっかり対応してまいりたいと考えております。

 また、先月、鳥取県中部において最大震度六弱を観測した地震で被災された方々にお見舞いを申し上げます。発災後、私から鳥取県知事に連絡をとり、要請に応じて直ちに応急危険度判定のための職員を現地に派遣いたしました。災害はいつどこで発生するか分からず、改めて防災意識の維持・向上の重要性が浮き彫りになったものと受け止めており、本県におきましても、市町村をはじめとする関係機関との連携を一層強力にしながら、確実な災害対策の推進に努めてまいりたいと考えております。

 それでは、御説明いたします。

 初めに、東日本大震災からの復興に向けた取組の状況についてであります。

 防災集団移転促進事業による宅地造成や災害公営住宅の建設など、生活再建に向けた基盤整備は着実に進んでおり、先月二十三日には、つばめの杜など山元町の二地区でまちびらきが行われました。町が掲げたコンパクトシティの理念を具現化するものであり、復興の象徴の一つとして感慨を覚える次第であります。その一方、仮設住宅には未だ二万六千人余りの方々が入居されている状況でありますことから、今後も、被災された方々が一日も早く自立され落ち着いた暮らしに戻れるよう、他の地域においても鋭意整備を進めるとともに、被災者転居支援センターによる住まいの相談や地域コミュニティの再生などきめ細かな支援を継続してまいります。

 放射性物質に汚染された廃棄物に関しましては、国及び県が四月以降に実施した濃度測定の結果を踏まえ、今月三日に開催した市町村長会議において、指定廃棄物を除く八千ベクレル以下の廃棄物について県内の焼却施設での混焼による一斉処理を私から提案いたしました。早期の処理には、市町村の分担、協力が不可欠であり、来月に再度、市町村長会議を開催した上で意見を集約し、速やかに試験焼却に着手できる環境を整えたいと考えております。

 三陸縦貫自動車道は先月三十日に志津川インターチェンジまで開通し、今年度中には南三陸海岸インターチェンジまで延伸される見通しであり、また、JR常磐線は来月十日に浜吉田駅から相馬駅の区間で運行が再開される予定となっており、いずれも早期復興と地域活性化に大きく寄与するものと期待しております。農地、園芸施設や漁港、加工場などの生産施設・設備の復旧は着実に進んでいるところであり、これに合わせ、引き続き販路の回復や開拓、担い手の育成などにも注力してまいります。

 東京オリンピック・パラリンピックへの対応につきましては、九月末に東京都の都政改革本部においてボート、カヌー・スプリント競技の会場を長沼ボート場に変更する案が浮上したことから、先月、小池知事や競技団体関係者に現地を視察いただき、本県での開催の利点や復興五輪の意義を強く訴えるとともに、私自身も率先して広く情報発信に努めました。開催地の検討は、東京都や大会組織委員会などの四者協議で進められておりますが、県といたしましては、アピールを継続するなど必要な対応を行ってまいります。

 また、今回の長沼での競技開催に向けた取組に当たりまして、議員各位をはじめ多くの県民の方々から大変心強い御支援と励ましをいただいておりますことに改めて感謝を申し上げます。本県では、ひとめぼれスタジアム宮城においてサッカー競技の一部が行われる予定であるほか、仙台市及び蔵王町がホストタウンの登録を行い、さらには事前合宿や聖火リレーの誘致といった動きもありますことから、引き続き議員各位の御協力をいただきながら市町村や関係団体と連携し、復興した本県の元気な姿と支援への感謝を全世界に発信できるよう、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、震災関連以外の県政の状況と主な動きについてであります。

 このところの経済情勢についてですが、今月内閣府が発表した七月から九月期の国内総生産の速報値は、年率換算で実質二・二パーセント増と三期連続のプラスになりました。個人消費や企業の設備投資に弱さも見られるものの、景気は緩やかな回復基調が続いております。県内においては、九月の有効求人倍率は一・四五倍と七か月連続で一・四倍を超え、全国平均を上回る状況が続いているほか、生産は持ち直しの基調にあり、企業活動は総じて見れば好調を維持しているものと認識しております。

 地域医療についてですが、まず、循環器・呼吸器病センターにつきましては、結核をはじめとする医療機能を県北地域の基幹病院に移管する方向で、栗原市等と協議を継続しているところであります。関係者や地域の皆様の御理解をいただきながら、円滑な移行のため必要となる結核病棟の整備や現施設の利活用など、移管に係る手続を引き続き着実に推進してまいりたいと考えております。

 また、ドクターヘリにつきましては、先月二十八日から運航を開始いたしました。早期の初期治療着手と搬送時間の短縮により、救命率の向上や後遺症の軽減に大きく寄与するものであり、今後、一人でも多くの救命救助が可能となるよう、万全の体制で取り組んでまいります。

 東北地方への誘致に向け、東北大学や東北経済連合会とともに国に強く働きかけてきた放射光施設については、今般、本格的な検討に着手されることとなり、今月七日には文部科学省の科学技術・学術審議会に置かれている量子ビーム利用推進小委員会が開催されました。実現に向けた大きな一歩ではありますが、検討は緒に就いたばかりであり、まずは国に施設の必要性を認めていただくことが肝要であると認識しております。期待の大きいこのプロジェクトが着実に前進するよう、しっかり対応してまいりたいと考えております。

 本年産米の概算金については、需給バランスの改善により二年連続で上昇したものの、消費量の低迷や産地間競争の激化など、米を取り巻く環境は厳しさを増しております。本県では今年度、みやぎ米ブランド化戦略会議を設置したところですが、新品種「東北二百十号」や玄米食専用品種「金のいぶき」も含めた生産・販売戦略の構築に取り組み、米どころ宮城の復活を期してまいります。

 なお、今月、TPP承認案と関連法案が衆議院で可決されましたが、農林漁業者の方々の不安や懸念を払拭するため、国には引き続き丁寧な説明を求めるとともに、万全の対策を講じるよう働きかけを継続してまいります。また、県といたしましても、成長産業としての力強い農林水産業を目指し、国の対策事業も活用しながら収益性や競争力の向上に努めてまいります。

 次に、今後の県政運営の基本的な考え方についてであります。

 震災復興計画における再生期の最終年度となる来年度の予算編成に先立ち、先月末に公表した平成二十九年度政策財政運営の基本方針に示したとおり、来年度も「迅速な震災復興」をはじめとした四つの政策推進の基本方向の下、これまでの取組の進捗状況及び復興の進展に伴い顕在化した課題を踏まえ、被災者の生活再建や地域産業の再生など、引き続き復旧・復興に最優先で取り組むとともに、人口減少対策や地域経済活性化など、地方創生の取組を推進してまいります。

 また、来年度予算の編成に当たっては、国の支援や制度を最大限活用するとともに、県の独自財源も積極的に活用し、震災復興計画に掲げた施策の円滑な実施に万全を期してまいります。さらに、通常の事務事業は引き続き徹底した見直しを行った上で、地方創生や公共施設の老朽化対策など新たな課題解決のための施策にも重点を置くなど、一層のメリハリによって将来にわたる財政の健全性確保にも留意した予算編成を図ってまいりたいと考えております。

(国補正予算関連事業)

 今回御審議をお願いいたします補正予算案の主な内容ですが、先月成立した「未来への投資を実現する経済対策」に係る国の補正予算への対応としまして、三陸縦貫自動車道の気仙沼道路及び歌津本吉道路や、北上川、仙台塩釜港石巻港区などの整備に係る国直轄事業負担金を追加措置し、道路橋りょう、河川、街路、土地改良などの公共事業を増額しておりますほか、農業の共同利用施設の整備やリース方式による農業用機械の導入、木材加工流通施設の整備などのTPP対策を推進してまいります。医療福祉分野では、有床診療所等におけるスプリンクラー整備や民間の障害福祉サービス事業所等の整備を促進してまいります。さらに、塩竈市の小学校の空き教室を活用した特別支援学校の分校の施設整備を進めてまいります。

(東日本大震災関連事業)

 震災関連事業としましては、先月国に提出した第十六回申請分の復興交付金の全額を基金に積み立てるとともに、これを財源として気仙沼市や山元町におけるほ場整備や南三陸町内の国道三百九十八号の整備のほか、石巻南浜津波復興祈念公園及び岩沼海浜緑地の整備等を進めてまいります。また、復興交付金以外では、東北観光復興対策交付金を活用した東北連携による外国人観光客の誘客促進に取り組むとともに、仙台空港の運用時間の延長に係る基礎調査に着手いたします。

(その他の主な事業)

 八月の台風十号等による災害については、被災した港湾、漁港などの復旧経費や、被災養殖施設の復旧への助成費を計上し、早期の復旧に努めてまいります。

 また、県立の障害者支援施設及び児童福祉施設の防犯対策を強化することとし、所要の経費を計上しているほか、地方創生関係では、国の交付金を活用し水産物の販路拡大や外資系企業の県内への投資促進などに取り組んでまいります。このほか、地方財政法に基づいて平成二十七年度一般会計決算剰余金を財政調整基金に積み立て、また不用額を関係基金に積み戻すとともに、循環器・呼吸器病センターの医療機能移管に伴う結核病棟整備に係る設計費、河川管理や道路の除融雪、区画線工事など年度末から年度初めにかけて行う必要のある公共事業費、さらに、指定管理者制度による公共施設管理運営業務委託費などについて債務負担行為を設定しております。

 なお、一般職の職員の給与については、先月、人事委員会から月例給、ボーナスともに引き上げることなどを骨子とする勧告があったところですが、その取扱いを慎重に検討した結果、勧告どおり本年四月に遡及して改定することとし、これに合わせて、知事等の特別職についても期末手当を引き上げることといたしました。これら給与の改定に関する条例改正は今議会に提案しているところでありますが、これに伴う人件費の増額分は、今年度の異動に伴う減額分と併せて既決予算の範囲内で対応できる見込みであり、最終の補正予算で整理してまいりたいと考えております。

 以上、補正予算案の主な内容について御説明申し上げましたが、今回の補正規模は、一般会計で六百七十六億八千九百余万円、総計で六百七十九億四百余万円となります。財源としては、国庫支出金二百五十三億四千七百余万円、繰越金百七十八億八千七百余万円、繰入金九十三億四千九百余万円等を追加しております。

 この結果、今年度の予算規模は、一般会計で一兆四千六百四十四億四千八百余万円、総計で一兆七千八百九十七億七千七百余万円となります。

 次に、予算外議案については、条例議案十件、条例外議案五十三件を提案しておりますが、そのうち主なものについて概要を御説明申し上げます。

 まず、条例議案でありますが、議第二百七十五号議案及び議第二百七十六号議案は、先ほど御説明いたしましたとおり、一般職の職員の給与を改定するとともに、これに準じて特別職の期末手当の支給割合を引き上げようとするもの、議第二百七十七号議案及び議第二百八十二号議案は、育児・介護休業法等の改正に準じ、介護休暇の分割取得を可能とするなど所要の改正を行おうとするもの、議第二百八十号議案は、民生委員協議会を組織する区域の設定等に関する事務を市町村が処理することなどについて所要の改正を行おうとするもの、議第二百八十三号議案は、道路交通法等の改正に伴い運転免許の試験手数料を新設しようとするものであります。

 次に、条例外議案でありますが、議第二百八十四号議案は、平成二十九年度における自治宝くじの発売限度額について、議第二百八十五号議案ないし議第二百九十九号議案は、公の施設の指定管理者を指定することについて、議第三百四号議案及び議第三百五号議案は、学群・学類制への移行に伴う公立大学法人宮城大学の定款及び中期目標の変更について、議第三百六号議案は、循環器・呼吸器病センターの医療機能の移管に伴う地方独立行政法人宮城県立病院機構の中期目標の変更について、議第三百九号議案ないし議第三百二十号議案は、工事請負契約の締結について、議第三百二十一号議案ないし議第三百三十四号議案は、工事請負変更契約の締結について、それぞれ議会の議決を受けようとするものであります。

 また、議第三百三十五号議案は、石巻市立大川小学校における児童の津波被害に関する損害賠償請求事件に係る控訴の提起について、議第三百三十六号議案は、県立学校職員の職場での行為に係る調停案の受諾及び損害賠償の額の決定について、それぞれ専決処分を行いましたので、その承認をお願いしようとするものであります。

 以上をもちまして、提出議案に係る概要の説明を終わりますが、何とぞ慎重に御審議を賜りまして可決されますようお願い申し上げます。