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トップページ組織でさがす広報課第三百五十四回宮城県議会提出議案知事説明要旨

第三百五十四回宮城県議会提出議案知事説明要旨

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年12月11日更新

平成27年11月27日

本日ここに第三百五十四回宮城県議会において、平成二十七年度一般会計補正予算案をはじめとする提出議案を御審議いただくに当たり、最近の県政の動きと議案の概要を御説明申し上げます。

 

 説明に先立ち、先ほど議長から御披露と伝達がありましたとおり、畠山和純議員、渥美巖議員、安藤俊威議員、齋藤正美議員、藤原のりすけ議員、ゆさみゆき議員、菅間進議員、石川光次郎議員におかれましては、長年にわたり地方自治の発展に尽力された御功績により、全国都道府県議会議長会から晴れの表彰をお受けになりました。ここに、県民の皆様とともに心からお祝い申し上げ、御功労に対し深く敬意を表するものであります。なお一層御自愛の上、県勢発展のため今後とも御活躍いただきますよう御期待申し上げます。

 

それでは、御説明申し上げます。

初めに、平成二十七年九月関東・東北豪雨への対応についてであります。

九月九日から十一日にかけて、関東・東北の各地で軒並み観測史上最高を記録する激しい豪雨に見舞われ、大崎市で渋井川の堤防が決壊するなど県内でも河川の破堤や越水が相次ぎ、広い範囲で浸水する事態となりました。住宅の被害は全半壊、床上浸水など千六百棟余り、浸水した農地は約九千三百ヘクタールに及び、被害額は河川施設や農業を中心に三百億円以上に達しております。農林水産関係では激甚災害の指定を受け、最も被害の大きかった大崎市には被災者生活再建支援法が、また同市を含む四市四町で災害救助法が適用されるなど、我が県においては東日本大震災以来の大きな災害となりました。ここに改めてお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。

渋井川など県が管理する河川で甚大な被害が発生したことについては、管理者として重く受け止めており、復旧に全力を挙げると同時に、県内の河川施設を緊急点検し、問題箇所の早急な改善と河川管理の見直しを進めているところであります。具体的には、年度内を目途に河川維持管理計画と水防計画を抜本的に見直し、今後五年間で危険箇所の河道拡幅や支障木伐採などを優先的に行うことで水害常襲河川を解消するとともに、氾濫のおそれがある河川を追加指定し、避難の目安となる水位も見直した上で、水位計の増設とテレメータ化を進め、県民や市町村などへのリアルタイムな情報提供体制を充実させてまいります。

このほか、被災した道路・橋りょう、林道、農業用施設などの復旧をはじめ、漁港や海岸に漂着した流木等の除去、地滑り・崖崩れなどの対応を急ぐとともに、被災された方々を対象に県税の減免や生活、営農など様々な相談窓口を設け、制度融資や営農支援などきめ細やかな対策も行っております。

当面の応急措置から本格復旧、そして今後の被害防止に至るまで、今議会で提案している補正予算に加え、来年度当初予算においても必要な経費を計上し、災害に強い県土づくりを目指してまいる所存でありますので、議員各位そして県民の皆様の御理解を賜りますようお願い申し上げます。

 

次に、東日本大震災からの復興に向けた取組状況についてであります。

災害公営住宅の建設や防災集団移転促進事業による宅地造成など、生活再建のための基盤整備は着実に進められており、今月三日には新蛇田地区など石巻市新市街地六地区の「まちびらき」が行われました。全体の将来人口が約七千人と被災地では最大となる新市街地の誕生は、まさに復興を象徴するものであり、大変嬉しく感じております。県といたしましては、被災された方々が一日も早く落ち着いた暮らしを取り戻すことができるよう、他の地域においても整備を急ぐとともに、住まいの相談などきめ細かな支援を続けてまいります。

創造的な復興の取組として重点的に進めている仙台空港の民営化については、九月に優先交渉権者となる企業グループが決まり、国との間で基本協定が締結されました。国が公表した企業グループの提案内容によれば、商業施設の充実や搭乗ゲートの増設など旅客ターミナルの改修を進めるとともに、国内線や東アジア各地など四時間圏の直行便を積極的に誘致して利用者の拡大を図るとしております。また、仙台空港と東北各地をシャトルバスなどで結び広域観光ルートを整備するほか、航空会社に対しても新規就航時の割引制度や利用者数に応じた料金体系により就航路線の拡大を図るなど、民間らしい大胆な発想に大いに期待しているところであります。今後、来年六月の完全民営化に向けて準備が本格化してまいりますが、県としてもできる限りの協力に努め、空港とその周辺地域はもとより、我が県及び東北全体の更なる活性化に繋げてまいりたいと考えております。

来年四月の医学部新設については、新たな医学生向けの修学資金制度も固まり、先月、資金の管理・運用等を行う法人が設立されました。法人には県が九十億円、東北薬科大学が十五億円を出資して基金を設け、卒業後それぞれ宮城県内及び東北他県で勤務する学生への貸付原資といたします。県からの出資は今年度から六年間にわたって行うこととし、全額クウェート国から頂いた寄附金を活用することにいたしました。海を越えた温かい御支援に心から感謝申し上げますとともに、この修学資金を東北の復興や地域医療の課題解決に繋げてまいりたいと考えております。

水素エネルギーの普及促進については、今年度中に燃料電池自動車を三台導入できる見込みになったことから、市町村等への貸出しや県民の方々の試乗機会をつくり、普及啓発に幅広く活用してまいります。今後は商用水素ステーションの整備に向けた取組も加速させ、「東北における水素社会先駆けの地」の実現に向けて着実に前進してまいります。

先月は三陸縦貫自動車道の石巻女川インターチェンジとそのアクセス道路が開通したほか、先月の韓国・釜山港に続いて、今月はロシア・ウラジオストク港と仙台塩釜港を結ぶコンテナ船の定期便も開設されました。来月には仙台市営地下鉄東西線が開業するなど、また一つ交通の基盤が整備されてまいります。今議会開会日の挨拶でも申し上げましたとおり、このたびの選挙でめでたく御当選の栄誉を得られ、県民の皆様の期待を担っておられる議員各位のお力添えを賜りまして、今後も震災からの復興に向けて全力で取り組んでまいる所存でありますので、格段の御理解と御協力をお願い申し上げる次第であります。

 

次に、災害関連以外の県政の状況と主な動きについてであります。

このところの経済情勢についてですが、今月内閣府が発表した七月から九月期における国内総生産の速報値は、年率換算で実質〇・八パーセント減と二期連続のマイナスになりました。個人消費はプラスに転じたものの、企業の設備投資や民間在庫が低調で全体を押し下げたようであります。県内を見てみますと、東北財務局が先月発表した四半期ごとの経済情勢報告では、県内の景気は三期連続で回復しつつあると判断されております。また、宮城労働局のまとめでは、九月の県内有効求人倍率は一・三八倍と三年六か月連続で一倍を超え、全国平均を上回る状況が続いているほか、来春卒業する県内高校生の就職内定率は十月末時点で七十五・四パーセントと二年連続で七割を超え、平成三年度卒業生に次ぐ高い水準となっています。県内の企業活動が全般的に好調であることは県税の増収にも表れており、堅調な復興需要に加えて、誘致企業の好業績が県内経済に好影響を及ぼし始めているものと受け止めております。

本年産米の概算金については、過去最低に落ち込んだ昨年より上昇しており、需給の改善が進んだ結果と見ておりますが、銘柄による価格差も広がり、産地間競争はますます激しさを増してきています。我が県としては、古川農業試験場において「ひとめぼれ」や「ササニシキ」に並ぶ新品種の育成に取り組んでいるところであり、平成三十年度を目標に宮城の新たなブランド米デビューに向けて準備を進めてまいりたいと考えております。

なお、TPP交渉の大筋合意により県内の農家などには不安が広がっており、私も農林水産分野への影響を大変心配しているところであります。政府はTPP総合対策本部を立ち上げ、総合的な政策大綱に基づいて農家への支援などに重点的に取り組むとしておりますが、農林水産業者の不安を取り除き、夢と希望を持って経営を持続していける環境づくりが大切でありますので、県として国に万全の対応を働きかけるとともに、対策の具体化を通じて本県農林水産業の発展に努めてまいります。

 

次に、今後の県政運営の基本的な考え方についてであります。

来年度は宮城県震災復興計画の再生期三年目に当たり、十年としている計画期間の折り返し後最初の年度となります。国が五年間と定めた復興・創生期間もスタートし、復興事業費に一部自治体負担が導入される予定ですが、先月公表した平成二十八年度政策財政運営の基本方針に示したとおり、来年度も「迅速な震災復興」をはじめとした四つの政策推進の基本方向の下、引き続き復旧・復興に最優先で取り組むとともに、人口減少対策や地域経済活性化など、地方創生のための取組にも力を入れてまいります。

また、来年度予算の編成に当たっては、可能な限り財源をフルに活用して宮城県震災復興計画に掲げた施策の円滑な実施に万全を期すとともに、引き続き既存事業を厳しく見直した上で、先月策定した宮城県地方創生総合戦略に掲げた施策、少子高齢化への対応、更には公共施設の防災機能強化及び老朽化対策など、新たな課題解決のための施策に対して重点的に予算を配分することとし、財政規律を維持しながら一層メリハリのある予算編成に努めてまいりたいと考えております。

 

(平成二十七年九月関東・東北豪雨関連事業)

今回御審議をお願いいたします補正予算案の主な内容ですが、まず関東・東北豪雨関連事業としましては、先ほども御説明いたしましたとおり、大きな被害を受けた河川、道路等の公共土木施設や排水機場などの復旧工事を進めるとともに、河川の堤防点検、河道拡幅、支障木伐採などを緊急的に実施し、水位計のテレメータ化を推進してまいります。また、海岸に漂着した流木等を除去するほか、地滑りや崖崩れの防止工事にも着手いたします。さらに、被災された農業者の生産活動を支援するため、種子や飼料の購入費用に対する助成も行ってまいります。

 

(東日本大震災関連事業)

震災関連事業のうち復興交付金については、先月国に提出した第十三回申請分の全額を基金に積み立てるとともに、これを財源として沿岸部のほ場整備や被災農業者に貸与する施設・機械の整備を更に進めるほか、矢本海浜緑地や亘理町内の県道、気仙沼漁港の遊歩道などを整備してまいります。

復興交付金以外では、先ほども御説明いたしましたとおり、医学部新設に併せて新たに創設する医学生修学資金の貸付原資を出資するとともに、燃料電池自動車を追加導入いたします。

 

(その他の主な事業)

災害関連以外の事業としては、国からの地方創生交付金の追加内示を受けて、水産物の販路拡大や仙台空港を利用した海外からの誘客促進などに取り組むほか、国からの交付金などを地域医療介護総合確保基金に追加して積み立て、この財源を活用して病床の機能の分化及び連携を推進するとともに、在宅医療の体制整備や医療人材の確保に努めてまいります。また、特別養護老人ホームの建設に対する補助制度を拡充するほか、松島の美しい景観を守るために松くい虫の防除を一層強化し、来年五月に開催される「G7仙台財務大臣・中央銀行総裁会議」に向けた準備も進めてまいります。

一般職の職員の給与については、先月人事委員会から、昨年に引き続き月例給、ボーナスともに引き上げることなどを骨子とする勧告があったところですが、その取扱いを慎重に検討した結果、勧告どおり本年四月に遡及して改定することとし、その所要額を計上しております。

このほか、地方財政法に基づいて平成二十六年度一般会計決算剰余金を財政調整基金に積み立て、また不用額を関係基金に積み戻すとともに、河川管理や道路の除融雪、区画線工事など年度末から年度初めにかけて行う必要のある公共事業費、指定管理者制度による公共施設管理運営業務委託費などについて債務負担行為を設定しております。

 

以上、補正予算案の主な内容について御説明申し上げましたが、今回の補正規模は、一般会計で七百八十一億七千余万円、総計で七百八十一億九千三百余万円となります。財源としては、繰越金三百九十二億四千百余万円、繰入金二百二十一億二千五百余万円、国庫支出金九十三億六千八百余万円、県税三十六億円、県債二十八億九千百余万円などを追加しております。

この結果、今年度の予算規模は、一般会計で一兆五千三百十八億三千九百余万円、総計で一兆八千八百九十三億九千二百余万円となります。

 

 次に、予算外議案については、条例議案二十四件、条例外議案四十二件を提案しておりますが、そのうち主なものについて概要を御説明申し上げます。

 

まず、条例議案でありますが、議第二百七十二号議案は、地方公務員法の改正に伴い職員の退職管理に関し必要な事項を定めようとするもの、議第二百七十三号議案は、行政不服審査法の改正に伴い宮城県行政不服審査会を設置しようとするもの、議第二百七十四号議案は、企業誘致を促進するため県税の不均一課税に関し必要な事項を定めようとするもの、議第二百七十五号議案、議第二百八十四号議案及び議第二百八十五号議案は、マイナンバー法の施行に関し必要な事項を定めようとするものであります。また、議第二百七十八号議案及び議第二百八十号議案は、先ほど御説明いたしましたとおり、一般職の職員の給与を改定するとともに、これに準じて特別職等の期末手当の支給割合を引き上げようとするもの、議第二百八十三号議案は、基金の失効期日を延長しようとするもの、議第二百八十八号議案は、住民基本台帳ネットワークシステムを利用できる事務を追加しようとするもの、議第二百九十四号議案は、風俗営業法の改正に伴い特定遊興飲食店の営業等について新たに規制しようとするものであります。

 

次に、条例外議案でありますが、議第二百九十六号議案は、平成二十八年度における自治宝くじの発売限度額について、議第二百九十七号議案ないし議第三百九号議案は、公の施設の指定管理者を指定することについて、議第三百十号議案は、地方独立行政法人宮城県立こども病院の定款変更について、議第三百十一号議案は、先ほど御説明いたしました医学部新設に伴う基金造成のための出資について、議第三百十二号議案ないし議第三百十九号議案は、工事請負契約の締結について、議第三百二十号議案ないし議第三百三十七号議案は、工事請負変更契約の締結について、それぞれ議会の議決を受けようとするものであります。

 

以上をもちまして、提出議案に係る概要の説明を終わりますが、何とぞ慎重に御審議を賜りまして可決されますようお願い申し上げます。