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地盤沈下対策

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年3月30日更新

安全な地盤環境をめざして

  • 地盤沈下のみられる地域は地盤沈下を進行させないこと。
  • 地盤沈下のおそれのある地域は地盤沈下を発生させないこと。

 地盤沈下の原因は,主として,いくつかの帯水層の集合体である地下水盆内における地下水の過剰な揚水によるものとされている。過剰な地下水の揚水は,地下水位の低下と帯水層の水圧の低下を引き起こし,粘土層に含まれている水が帯水層に絞り出され粘土層が広範囲にわたり収縮する。その結果として地表面が低下し,これが相当の量にとなったとき地盤沈下として確認される。地盤沈下は,一旦発生するとほとんど回復不可能で,また,社会的損失も多大なものになることから,その未然防止が特に重要となっている。

 このため、県内全域を1km2のメッシュごとに地盤沈下の危険度を類型化し、地盤沈下のおそれのある地域については地盤沈下を発生させないこととし、現在地盤沈下が確認されている地域については、沈下を進行させないことを目標としている。

地盤環境の現状

本県では、地盤沈下のみられる地域を対象に、地表面の変動を観測するための水準測量調査を行うとともに、地層ごとの地盤収縮量や地下水位の動向を観測するための観測井を設置し、地盤沈下の状況を把握してきました。 現在、宮城県において地盤沈下のみられる地域は、仙台平野では仙台市・塩竈市・名取市・多賀城市・岩沼市及び利府町、古川地域では大崎市古川、石巻地域では石巻市、気仙沼地域では気仙沼市です。また、地盤沈下のおそれのある地域は、石巻地域、大崎平野地域、白石・角田・船岡地域等があります。

平成27年度水準測量調査概要
地域実施機関測量距離
水準点数
測量精度
基準日仮不動点

仙台平野

国土地理院,宮城県,仙台市,塩竈市,
名取市,多賀城市,
岩沼市,利府町

 

357.6 km
321点
1級水準測量
平成27年9月1日仙台市青葉区本町三丁目8-1
宮城県公共水準点MI00
古川地域
(大崎市)
大崎市22.63 km
23点
1級水準測量
平成27年11月1日大崎市古川北町
大崎市古川水準点B
気仙沼地域
(気仙沼市)
気仙沼市13.956 km
8点
1級水準測量
平成27年11月1日気仙沼市八日町一丁目
気仙沼市水準点0

水準測量調査結果

 県では、仙台平野地域、古川地域、気仙沼地域で水準測量調査を実施しています。主要な水準点の変動をみると、昭和50年代後半までは最大で年間3~10cm程度沈下していますが、昭和60年代以降は徐々に沈静化の傾向にあります。

ア 仙台平野地域

 仙台平野地域では昭和49年度から仙台市、塩竈市、名取市、多賀城市、岩沼市及び利府町の5市1町で水準測量調査を実施してきました。平成24年度以降は3年毎に調査を実施しております。
 主要な水準点の変動量をみると、昭和50年代後半までは最大で年間4~10cm程度沈下していますが、昭和60年代以降は徐々に沈静化の傾向にあります。
 平成27年度に水準測量を実施しましたが、震災後に国土地理院が改測を行い、仮不動点の標高を改めたため、平成22年度の測量結果との比較ができず、単年度沈下量や累積沈下量の算出はできませんでした。

 仙台平野地域主要水準点変動量 [PDFファイル/82KB]

イ 石巻地域

 石巻地域は、石巻市内で昭和56年から水準測量調査を行っていましたが、平成16年度以降は調査を行っていません。
 水準点の設置地点を1平方キロメートルメッシュの危険度類型別にみると、28点中19点が地盤沈下のおそれのある地域(類型b1)に位置しています。

 石巻地域主要水準点変動量 [PDFファイル/43KB]

ウ 古川地域

 古川地域では、大崎市古川地域で水準測量調査を行っています。水準点の設置地点を1平方キロメートルメッシュの危険度類型別にみてみると、19点中15点は地盤沈下のみられる地域(類型a)、3点が地盤沈下のおそれのある地域(類型b1)に位置しています。昭和50年度からの主要水準点の変動量は、仙台平野地域と同様に昭和50年代の後半までは沈下傾向がみられるものの、昭和60年代に入ってからは市街地周辺の一部を除いては沈静化してきています。
 平成27年度の変動量は-13~0 mmとなっております。

 古川地域主要水準点変動量 [PDFファイル/71KB]

エ 気仙沼地域

 気仙沼地域では、気仙沼市内で水準測量調査を行っています。水準点の設置地点を1平方キロメートルメッシュの危険度類型別にみると、19点中2点は地盤沈下のみられる地域(類型a)、14点が地盤沈下のおそれのある地域(類型b1、b2:b2はb1よりは地盤沈下のおそれの度合の低い地域)に位置しています。
 気仙沼地域の主要水準点の変動量は、昭和50年代と比較すると、沈下は徐々に沈静化の傾向にあります。平成27年度の変動量は-4~0 mmとなっております。

 気仙沼地域主要水準点変動量 [PDFファイル/98KB]

地層ごとの地盤収縮量の観測結果

 県では、仙台市宮城野区苦竹の観測井において地盤収縮量の監視測定を行っています。観測の結果によると、当該地区の沈下は最も地表に近い沖積層と、その下の洪積層の収縮によって生じていると考えられます。
 苦竹地盤沈下観測井における地層収縮量の経年変化 [PDFファイル/75KB]

地下水位の変動状況

ア 地盤沈下のみられる地域

 地盤沈下のみられる地域の観測井の地下水位の変動は、経月水位は変動を示しているものの、経年的な変動はほぼ横ばいの傾向にあります。
 仙台平野のような沖積平野の季節的な変化としては、夏期に水位が高く、冬期に低くなる傾向を示します。特に、名取市上余田に設置している名1観測井では、冬季に地下水位の低下が顕著です。これは、地場産業であるせり栽培のために地下水を大量に揚水することによるものと考えられます。
 また、平成23年1月に、例年に比べ大きな水位の低下が見られますが原因は不明です。
 仙台市苦竹地区の地下水位変化図 [PDFファイル/54KB]

 地盤沈下のみられる地域の地下水位変化図 [PDFファイル/67KB]

イ 地盤沈下のおそれのある地域

 地盤沈下のおそれのある地域の観測井の地下水位の変動は、ほぼ例年どおりの変動を示しています

 地盤沈下のおそれのある地域の地下水位変化図 [PDFファイル/53KB]

地域別揚水量及び用途別揚水量

 県内各地域の地下水の利用実態を把握し、地盤沈下防止対策及び地下水の有効利用の基礎資料とするために、地下水揚水量等実態調査を実施しています。調査対象は原則として、揚水機の吐出口の断面積が6cm2以上の井戸とし、工業用、建築物用、水道用、農業用の用途別に地下水揚水量、井戸本数及び井戸の諸元等について実施しました。
 県内各地域の地下水揚水量については、総揚水量は約42万m3/日と予想されます。用途別にみた揚水量は、農業用が最も多く全体の約74%、次いで水道用が約11%、以下工業用約11%、建築用約4%の順となっています。 

安全な地盤環境を目指して講じた施策

 県では、昭和49年以来「地盤沈下防止対策要綱」によって、仙台市苦竹地区等を指定し、地下水揚水量の削減指導を行ってきており、平成8年には、それまでの要綱による指導を条例による規制としました。、現在、条例に基づいて揚水量の削減規制を行っている指定地域は62.4平方キロメートルあります。


 条例による規制では、指定地域内で、揚水設備(吐出口の断面積6cm2を超えるもの)により地下水を採取しようとする者には、届出を義務付けています。なお、届出の義務は、業種及び用途にかかわらず、建設工事に伴う揚水も対象としています。また、地下水採取量の記録、報告を義務付けるとともに、地下水採取量の削減、水源転換等の指導を行っています。


 現在、揚水設備の届出本数は仙台市、塩竈市、多賀城市、及び利府町の指定地域内で213本となっており、農業用井戸が最も大きい割合を占めております。また、建設工事に係る揚水設備の届出本数は、平成27年度は12件でした。


また、昭和50年には「工業用水法」に基づき条例指定地域の一部にまたがる仙台市東部地域、多賀城市の一部、並びに七ヶ浜町の一部約90平方キロメートルが地域指定され、工業用の地下水の揚水規制を実施しています。指定地域内では、揚水設備(吐出口の断面積6平方センチメートルを超えるもの)により地下水を採取し、これを工業の用に供する場合は、揚水設備の設置に当たり知事(仙台市内の区域は仙台市長)の許可を必要とします。

指定地域図


指定地域図

公害資料(地盤沈下編) [PDFファイル/4.63MB]

 


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