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公務災害・通勤災害

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年9月25日更新

公務災害・通勤災害

制度の目的

 地方公務員災害補償制度(以下「公務(通勤)災害補償制度」という。)は,教職員が公務上の災害または通勤による災害を受けた場合に,その災害によって生じた損害を補償し,必要な福祉事業を行うことにより,教職員及びその遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする制度です。
 ここでいう災害とは,被災した教職員の負傷,疾病,障害または死亡という身体上の災害をいい,それらの原因となった事故をいうものではなく,公務(通勤)災害補償制度は,教職員の身体的損害のみを対象にし,物的損害は補償の対象とはしません。

認定による利点

 公務災害または通勤災害として認定されると,一般的には次のような利点があります。

  • 原則として,治療費の全額について,基金から直接医療機関に支払われます。
  • 将来,一定の後遺障害が残った場合,その障害の程度に応じた補償を受けることができます。
  • 災害が原因で勤務することができない場合においても,基本的には服務上及び給与上不利益を受けることはありません。
  • 災害の形態や原因によっては,各職場や所属職員に十分に認識され,あるいは必要な対策が講じられることにより,再発防止に寄与することにつながります。

公務災害の認定要件

 公務災害として認定されるには,「公務遂行性」(任命権者の支配管理下にあって,公務に従事していること)と「公務起因性」(公務と災害との間に相当因果関係があり,そのような業務に従事していれば誰であってもそのような結果になったであろうと推定されるような状況)の二つを満たすことが必要です。

1 公務遂行性が認められる場合

イ 任命権者の支配管理下にあり,かつ施設管理下で公務に従事している場合

《具体例》

  • 通常業務
  • 臨時割り当てられた業務(研修,定期健康診断)
  • 職務遂行に通常伴うと認められる合理的行為(生理的必要行為,反射的行為等)
  • 公務達成のための善意行為
  • 公務遂行に必用な準備・後始末行為

ロ 任命権者の支配管理下にあり,かつ施設管理下にあるが,公務に従事していない場合

《具体例》

  • 管理施設等の欠陥または施設管理上の不注意によるもの

ハ 任命権者の支配管理下にあるが,施設管理下を離れて公務に従事している場合

《具体例》

  • 出張(ただし,合理的な経路または方法によらない場合を除く。)
  • 赴任
  • 公用外出
  • 公務の性質を有する通勤(長期研修命令を受け,研修施設に通勤する場合等)

2  公務起因性における相当因果関係

 相当因果関係とは,通常一定の行為から一定の結果をもたらすことが相当であると認められる場合の因果関係をいいます。具体的には,「その業務に従事していなければ,その災害は発生しなかったであろうし,その災害が生じなければ,この傷病は生じなかったであろう」(条件関係)と認められ,かつ,公務が災害の発生の原因の形成に,また,その発生原因が疾病等の発祥にそれぞれ相対的に有力な原因であると見とめられることが必要となります。
 「負傷」の場合は,その発生が外面的で可視的であるため,腰部疾患や頸部疾患等を除き特に医学的な判断が必要とされないのが通例であり,公務との相当因果関係を求める際には,被災職員が職務遂行中その任命権者の支配管理下で災害を受けたか否かを判断して行われます。
  「疾病」の場合は,種々の原因が複雑に絡み合って発症するとされており,発症した職員がもともと有していた素因または基礎疾患がその発症に大きく関わっている場合が少なくないため,公務執行中に発症したとしても,必ずしも公務起因性が認められるとは限らず,医学的な判断を踏まえて詳細な検討を行うことになります。

 通勤災害の認定

 通勤災害とは,教職員が勤務のため,住居と勤務場所との間を,合理的な経路及び方法により,往復することに起因する災害をいいます。したがって,その往復の経路を逸脱し,又はその往復を中断した場合においては,当該逸脱又は中断の間及びその後の往復中の災害は通勤災害とはなりません。
 ただし,当該逸脱又は中断が,日常生活上に必要な行為であって総務省令で定めるものをやむを得ない事由により行うための最小限のものである場合には,当該逸脱又は中断の間に生じた災害を除き,通勤災害とされます。

災害が発生したとき

 公務(通勤)災害が発生した場合には,直ちに次の手続きをとってください。

1 災害発生の連絡

 仕事中または通勤(退勤)途中で災害が発生したときには,速やかに所属長や直属の上司等に,災害の発生を連絡してください。

2 医療機関の受診

 災害発生後,早急に医療機関へ行き,診断と必要な治療を受けてください。医療機関には「公務災害(通勤災害)認定手続証明書」を提出し,公務災害の手続きを行う予定であることを伝え、治療費の請求保留のお願いをし、できるだけ共済組合員証等は使用しないでください。

3  認定請求の手続き

 治療費の支給等を受けるためには,公務(通勤)災害の認定を受けることが必要となります。
 所属の担当者に災害発生の状況等を詳しく説明し,速やかに認定請求の手続きを取り,認定請求書を任命権者を経由して提出してください。
 基金では,任命権者の意見を基に,その災害が公務上か,公務外か,または通勤災害に該当するか,該当しないかを判断して,その結果を任命権者を経由して「認定通知書」により被災者本人にお知らせします。

4  補償請求の手続き

 被災職員は,公務・通勤による災害と認定されたものについて,各種補償の請求書を提出し,補償を受けることになります。
 補償を受ける権利には時効があり,最初に診療を受けた後,2年間(障害補償,遺族補償等については5年間)請求を行わないときには,消滅することになります。
 治療等によって,傷病が治ゆ(症状固定を含む)した場合には,速やかに任命権者を経由して,「傷病治ゆ報告書」を提出してください。

第三者による加害行為の場合

 第三者加害行為とは,公務(通勤)災害のうち第三者の行為が原因になって生じた災害のことをいいます。ここでいう「第三者」とは,その災害に関して被災教職員が損害賠償を請求できる者(加害者)ということになります。
 具体的にいえば,交通事故の場合には,一般に相手方運転手,相手方の車の保有者,または相手方運転手の使用者が「第三者」にあたります。また,教師が生徒から暴行を受けた場合等は,その生徒や監督義務者が「第三者」にあたります。
 「第三者加害行為の場合」には,基金の補償責任と第三者が負う損害賠償責任との調整を行う必要が生じてきます。


 ※ 具体的な手続きについては,「補償事務の手引」(地方公務員災害補償基金宮城県支部HP)を参照して下さい