ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

みやぎ海外絆大使の活動報告(エチオピア)(3)

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年12月14日更新

隊員紹介

冨田 恵梨奈さん

出発:平成26年10月

派遣国:エチオピア

職種:幼児教育

エチオピアでの活動報告

1. 概要

 9月30日に現地での活動を終え、10月1日に2年ぶりとなる日本に帰国しました。

 家族・友人・そして日本のみなさんのおかげで、無事に帰ってくることができました。帰国間際、任国・エチオピアの情勢が悪化し、思っていた活動が進まず苦労しましたが、2年を通し自分の人生の糧となるような経験を多くさせていただきました。

 今回のレポートでは2年間の活動を振り返り、幼児教育隊員としての活動報告とボランティア経験が自分に与えたもの、そして、久しぶりに帰ってきた日本の印象と今後について考えていることをお伝えしたいと思います。

2. 2年間の活動結果

 配属先(所属先)の幼稚園を中心として活動してきました。主に一人での活動ですが、首都には同じく幼児教育分野のJICAボランティアが数名いたので、そのメンバーとグループを組み、一人ではできない活動を首都アディスアベバ全域で行うことができました。

 まず、配属先の幼稚園では、遊びを中心とした授業内容の紹介と幼児教育の環境整備を継続して行ってきました。特に2年目からは同僚教員達に効率的に新しい授業アイディアを教え、それを現場の授業に直接反映させるため、月1回の園内ワークショップを開催し活動を進めました。その後、担任教員が園児たちにそれを導入する際に、各クラスへ行って教員のサポートをしました。以前のようにボランティアがやってあげるという受け身体制よりも、2年目の方が教員主体なので、先生方は意欲的に新しい授業内容を園児のために取り入れようとする姿が見受けられました。中でも、ボランティアが紹介した内容を積極的に取り入れたクラスの担任教員が校内で一番に選ばれ、表彰されました。そのように成果が表立って見えたのは、他の教員達にとってもよい刺激になったと思います。

 また、ほとんど水が出ない水道は閉ざされ、園児や職員が持参した水のみで生活していたので、衛生環境は悪く、同僚達の衛生管理意識も低い状態でした。しかし、教育には第一に衛生環境が必要と考え、水道が閉ざされた2年目だからこそ衛生環境を整えるため、配属先へ両手で手を洗うことができる蛇口つきタンクの購入を申請、1年がかりでようやく入手することができました。そして、各クラスで園児を対象とした手洗い指導を担任教員と共に行いました。その際も楽しみながら学ぶ工夫を取り入れ、いつも叱ってばかり叱られてばかりの教室内の暗い雰囲気が一転し、園児や教員に笑がこぼれたのを見て励まされたのを覚えています。

 配属先以外の活動では、巡回先の幼稚園(配属先の分園)での授業支援。そして、他のボランティアと協力して行った、各サブシティ(全10教区)で幼児教育のスキルアップセミナーの開催。また、コトベ大学(教員養成大学)での授業サポートや教授に向けたセミナーを開催することができました。そして、最後には先輩ボランティアの活動を引き継いで印刷製本まで漕ぎついた、発展途上国向けに日本の幼児教育を紹介したハンドブックのアムハラ語版をそのコトベ大学、そして今まで関わってきた幼児教育者へ配布することができました。また、おまけとして、配属先と同じコンパウンド内にある小中学校のグレード1~8の約30クラスへ出張授業として出向き、日本についてまた外国人から見たエチオピアの印象などを伝えました。生徒達はとてもにぎやかでしたが、素直にボランティアの話しを聞いたり、答えたり、質問したりと積極的に参加していました。出張授業の最後に日本の折り紙をプレゼントし、一緒にしおりをつくりました。そして、出来上がったしおりに自分の名前と将来の夢を書かせました。彼らの学校に安全で健康に正しく学ぶことができる環境が整っていくことを願ってやみません

▼小中学校への出張授業の様子

小中学校への出張授業の様子

3. ボランティア経験

 先に述べましたように、ボランティアの2年間で貴重な体験をさせていただきました。

 2年前はエチオピアについてほとんど無知でしたが、現地の人たちと生活を共にし、エチオピアの国について以前よりも多く知ることができました。

 活動結果をみると沢山のことをしてきたように見えますが、実際は計画通りに進んだことはほとんどありませんでした。国が異なれば文化も慣習も違うので、任国エチオピアで行った活動をそのまま日本で使うことはできないと思っています。しかし、任国で培ったソフト面での経験を帰国後、社会に還元していきたい。例えば、活動するなかで相手の必要性を把握するため、まずはあいさつから始まる信頼関係づくりを重要視し、相手をよく観察すること。そして、すぐに結果が出ずとも柔軟に対応するため、様々な対応策を事前に考え、例え予想した結果とは違っても諦めず次なる手段に力を注ぐことなどを今後仕事の中で生かしていきたいと思います。また、ボランティア活動はノルマがなくある意味自由でした。今まで日本で働いていたときには、会社の方針に従って動いていたので決して自由ではなくそのことが窮屈に感じていました。しかし、いざボランティアとして自由の身になり、好きなようにやりたいことに次々とチャレンジしていき、始めは良かったのですが、徐々にすべての活動が中途半端で終わってしまっていることに気付きました。自由であることゆえの厳しさを実感しました。自由であってもそうでなくても目標を常に見失わず状況に応じて変えることの大切さを学びました。

▼配属先のバライザラカ幼稚園

配属先のバライザラカ幼稚園

4.今後の展望

 現在、日本の小学校では、国際交流がカリキュラムに組み込まれているという情報を得ました。現在、海外に行く人が増えてきたとはいえ、必ずしも今の子ども達全員が海外に行くことはないと思います。先日、東京滞在した際、どのお店にも店員や客で外国人がおり、流ちょうな日本語で会話している姿を見て驚きました。

  そして、東京から宮城に戻ってきて、外国人が少ないのが目に見えて分かりました。そのため、必然的に宮城の子ども達は外国人と関わる機会が少ないのではないかと考えられます。そこで、海外で生活した自分が、他の国の現状を彼らに伝えることで彼らの国際社会への視点を育てる一助になるのではと思っています。

 具体的には、自分が住む地域や知り合いのコミュニティ(学校など)で出前授業としてエチオピアについて知らせる機会を積極的にもっていきたいと思います。また、もちろん、身近な友人知人、家族にも引き続きエチオピアについて伝えていくつもりです。

 日本はエチオピアと比べて物が豊富で経済的にも豊かです。2年ぶりに日本に来て情報量の多さに驚き疲れました。また逆に寝るのも忘れて思うようにつながるインターネットに浸ってしまうという経験をしました。豊かだからこそ欲が止まらず、いつまでたっても満たされません。しかし、エチオピアの人々は選択肢が少なく他の国の情報もあまり入ってこないので、欲がなく、自分の国・生活が一番よいと思って疑いません。そんな彼らから人生を幸せに歩む秘訣を学んだような気がします。一つの形にこだわらずにいろいろな機会を用いてボランティア経験を日本社会に還元していきたいと考えています。

意見をお聞かせください

お求めの情報が十分掲載されていましたか?
ページの構成や内容、表現は分かりやすいものでしたか?
この情報をすぐに見つけることができましたか?

※1いただいたご意見は、より分かりやすく役に立つホームページとするために参考にさせていただきますので、ご協力をお願いします。
※2ブラウザでCookie(クッキー)が使用できる設定になっていない、または、ブラウザがCookie(クッキー)に対応していない場合はご利用頂けません。