掲載日:2021年11月24日

ここから本文です。

講演会/講座|平成29年度美術館講座

平成29年度 美術館講座

「“コラージュ”から考える」

1 事業の主旨

20世紀初頭、ピカソやブラックは油彩の画面に直接紙を貼り付ける「パピエ・コレ」によって、絵画の世界に革新をもたらしました。ほとんど同じころ、クレーは自作にはさみを入れることで、全く別の作品に仕立てる手法に取り組みます。

モネら印象派が登場して以降の19世紀半ばから20世紀にかけて、それまでの遠近法にもとづく再現的な絵画に対し、新たな表現を模索する動きがヨーロッパ各地で広がっていきます。中でも、素材を切り貼りし組み合わせる「コラージュ」の手法と考え方は、シュルレアリスムの作家たちに大きな影響を与え、戦後は、ラウシェンバーグが用いたアッサンブラージュなど、さまざまな技法へ展開しました。本講座では、3名の講師を招き、「コラージュ」を巡る近代から現代にいたる美術の様相を、それぞれの視点からお話いただきます。

アフロディーテ
パウル・クレー≪アフロディテの解剖学≫

2 日時

平成30年3月4日(日曜日)、11日(日曜日)、18日(日曜日)

各日とも 14時00分~16時00分

3 プログラム

  • 第1回「コラージュから現代美術を考えるピカソを起点に」中井康之氏(国立国際美術館学芸課長)
  • 第2回「コラージュとその現代美術における展開―写真を中心に」清水穣氏(同志社大学教授)
  • 第3回「「切断の時代―20世紀美術におけるパウル・クレーのコラージュ」河本真理氏(日本女子大学教授)

講師プロフィール(ご出演順)

中井康之(なかいやすゆき) 3月4日(日曜日)

1959年生まれ。国立国際美術館学芸課長。近年企画したおもな展覧会に「もの派-再考」(05年),「藤本由紀夫展 +/-」(07年)「アヴァンギャルド・チャイナ-〈中国当代美術〉-二十年」(08年),「フィオナ・タン まなざしの詩学」(14年)など。

清水穣(しみずみのる) 3月11日(日曜日)

1963年生まれ。同志社大学グローバル地域文化学部教授。専攻は20世紀ドイツを中心とした現代音楽と現代美術。おもな著・訳書に『写真と日々』『日々是写真』『プルラモン:単数にして複数の存在』(すべて現代思潮新社)、『評伝ゲルハルト・リヒター』(美術出版社)など。

河本真理(こうもとまり) 3月18日(日曜日)

1968年東京都生まれ。日本女子大学人間社会学部文化学科教授。2002年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。05年パリ第一大学博士号(美術史学)取得。京都造形芸術大学比較藝術学研究センター准教授,広島大学大学院総合科学研究科准教授を経て現職。先行は西洋近現代美術史。おもな著書に『切断の時代 20世紀におけるコラージュの美学と歴史』(ブリュッケ,サントリー学芸賞,渋沢・クローデル賞ルイ・ヴィトンジャパン特別賞),『葛藤する形態 第一次世界大戦と美術』(人文書院)など。

概要・お申し込み

概要

会場:

宮城県美術館アートホール(佐藤忠良記念館地下)

定員:

各回60名程度(事前申込制)
※一回のみの聴講も可能です。

料金:

無料

お申し込み:

電話または当館創作室にて受付

Tel:022-221-2114(教育普及部直通)

申込開始日:

2月1日(木曜日) 9時30分~(各回とも定員に達し次第締切)

チラシ:

講座チラシ(PDF:7,470KB)

 

講演会・講座に戻る

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?

こちらのページも読まれています