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特集/福島第一原子力発電所事故の影響による放射性物質への対策を進めています(みやぎ県政だより11月・12月号)

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年11月1日更新

 東京電力福島第一原子力発電所事故(以下、「原発事故」)により環境中に放出された放射性物質は今もなお、私たちの生活にさまざまな影響を及ぼしています。

 県では、原発事故により追加で受ける放射線量を年間1ミリシーベルト以下とすることを目標とし、安心・安全なみやぎの再生を目指して放射性物質対策を実施しています。

 今回の特集では、あらためて放射線・放射能の基礎知識や現状についてお伝えするとともに、県の取り組みについて紹介します。

1. 放射線・放射能の基礎知識

(1) 放射線・放射能とは

 放射線は物を通り抜ける性質(透過性)を持ち、アルファ(α)線、ベータ(β)線、ガンマ(γ)線などの種類があります(図1)。

図1/放射線の種類と透過力

 放射線を出す能力を「放射能」といい、放射線を出す能力を持った物質を「放射性物質」といいます。これを身近な懐中電灯に例えると、懐中電灯から出る光が「放射線」、光の強さが「放射能」、光を出す懐中電灯そのものが「放射性物質」に当たります(図2)。

図2/放射線・放射能・放射性物質のイメージとベクレル・シーベルト

 放射能の強さは「ベクレル」、実際に放射線から人体が受ける影響は「シーベルト」という単位で表し、懐中電灯の例の場合は、人が受ける明るさの感覚に例えることができます。人への影響はシーベルトで表しますので、例えば、食物に含まれる放射能(ベクレル)の人への影響は、シーベルトに換算して評価します。
 放射性物質は、放射線を出しながら最終的に「放射線を出さない別の物質」に変化していくので、放射能は時間とともに少なくなります(図3)。

図3/放射能の強さの減り方 参考:原子力・エネルギー図面集2013

 放射能が半分になるまでの時間を「半減期」といい、その減り方は放射性物質の種類によって異なります。
 例えば、原発事故により放出された代表的な放射性物質の半減期は、ヨウ素131が約8日、セシウム134が約2年、セシウム137が約30年です。

(2) 身の回りにある放射線

 放射線は、地球ができたときから自然界に存在しており、私たちは普段から放射線を受けています。例えば、宇宙や大地から放射線を受け、また、食物の摂取や呼吸によって放射性物質を体内に取り込むことで、身体の内部からも放射線を受けています(図4)。

図4/身の回りにある放射線

 自然界や医療で受ける放射線でも、原発事故により放出された放射性物質からの放射線でも、放射線から人体が受ける影響はシーベルトという単位で表します。
 原発事故によって、県内に住む方が追加で受ける年間被ばく(※1)線量は、県内の多くの地域で年間1ミリシーベルト(※2)以下と推定され、原発事故により線量が高くなっている地域でも、世界の中で自然放射線量が高い地域よりも低い値と推定されています。

※1 放射線を受けることを「被ばく」するといいます。
※2 ミリシーベルトはシーベルトの1000分の1

 原発事故によって放出された放射性物質は広範囲に拡散しました。航空機モニタリングの結果を見ると、福島県に近い県南部地域や県北部の一部の地域で空間放射線量が高くなっています。その後、ウェザリング効果(※)や除染による効果などにより、これらの地域での放射線量は徐々に低下していることが確認されています(図5)が、依然として原発事故による放射性物質は身の回りに残存しています。

※雨風などの自然要因による減衰のことを「ウェザリング効果」といいます。

図5/航空機モニタリング結果 (原子力規制委員会ホームページより)

3. 放射性物質汚染に対する県の取り組み

 県では、原発事故による放射性物質のさらなる低減と安全確保を図るため、次の取り組みを重点的に進めています。

(1) 放射線量の測定

モニタリングポストによる連続測定

 県では、国および市町村と協力し、空間放射線量の24時間連続測定を可能とする「モニタリングポスト」を県内全域の58カ所(※)に配備しました(図6)。県内各地での空間放射線量を監視しており、この結果はリアルタイムでホームページにて公表しています。
※測定結果の一例については、県からのお知らせをご覧ください。

図6/モニタリングポストによる測定地点
この他、丸森町は独自に11基設置

仙台市に設置したモニタリングポスト
仙台市に設置した
モニタリングポスト

サーベイメータによる定点測定

 モニタリングポストによる連続測定に加え、地域の実情に応じて、きめ細かく放射線量の測定をするため、小型で持ち運びが容易な放射線測定器を市町村に配備しました。市町村では、公共施設(学校、保育所、幼稚園、公民館など)や公園などで独自に放射線量を測定し、その結果を公表しています。

定点測定で使用する放射線測定器の例 左:NaIシンチレーション式サーベイメータ 右:簡易型放射線測定器
定点測定で使用する放射線測定器の例
左:NaIシンチレーション式サーベイメータ
右:簡易型放射線測定器

(2) 水道水・農林水産物などの放射能測定

 県では、飲食物の安全確保と不安払拭のため、水道水、農林水産物、流通食品、学校給食などに含まれる放射性物質を測定し、生産や流通などそれぞれの段階で安全性を確認しています(図7)。

図7/放射能測定の実施状況

 放射能測定器は、原子力センターなど県の試験研究機関に設置した精密型放射能測定器(ゲルマニウム半導体検出器)を活用しているほか、関係地方機関に簡易型放射能測定器を配備し、測定体制を強化しています。

精密型放射能測定器(ゲルマニウム半導体検出器)
精密型放射能測定器(ゲルマニウム半導体検出器)

豆知識

食品中の放射性物質の基準値の決め方

野菜と魚のイラスト

 国際的なガイドラインを参考に、摂取した食品から受ける被ばく線量の上限を年間1ミリシーベルトとしています。一年間食べ続けても1ミリシーベルトを超えないような数値として下記の基準値が設定されており、乳幼児や妊婦をはじめ全ての世代に配慮した値となっています。

放射性セシウム基準値(単位:ベクレル/kg)
食品群 一般食品乳児用食品牛乳飲料水
基準値100505010
食品中の放射性セシウム基準値の一覧

※放射性ストロンチウム、プルトニウムなどを含めて基準値を設定

(3) 除染の実施

 県内では、県民の年間の追加被ばく線量を1ミリシーベルト(※1)以下にすることを目標に、「汚染状況重点調査地域(※2)」において、子どもの生活環境に関わる施設から優先的に除染が実施されています。除染などにより、学校などの校庭における空間放射線量は、平成23年度に最大値で毎時0.76マイクロシーベルト(※3)(平均値:毎時0.13マイクロシーベルト)だったものが、平成25年度には最大値で毎時0.18マイクロシーベルト(平均値:毎時0.07マイクロシーベルト)に低減しました(グラフ)。

グラフ/学校などの校庭における空間放射線量と0.23マイクロシーベルト以上の施設割合の推移

※1 空間放射線量が毎時0.23マイクロシーベルトの場合、年間の追加被ばく線量は1ミリシーベルトに相当します。

空間放射線量から追加被ばく量を求める計算式

※2 法律に基づき、県内では現在、白石市、角田市、栗原市、七ヶ宿町、大河原町、丸森町、亘理町、山元町が指定されています。なお、平成25年6月に石巻市の指定が解除されました。
※3 マイクロシーベルトはミリシーベルトの1000分の1、シーベルトの100万分の1です。

除染作業の様子

 除染は、施設全体の詳細な空間放射線量の測定を実施して、線量の高い箇所と汚染の程度を見極めながら作業を行っていきます。学校などでは、校庭の表土の除去や汚染されていない土による覆土、野球場や陸上競技場などの芝の深刈り、その他学校敷地内の側溝清掃、落葉の除去、除草などを中心に作業を行います。
 また、除染後には空間放射線量の測定を実施し、線量の低減が図られたことを確認してから、作業を終了しています。

表土の除去作業の様子

4. 放射線・放射能についてもっと詳しく知りたい方へ

 県が運営する放射線・放射能に関するポータルサイト「放射能情報サイトみやぎ」では、最新の測定結果はもとより、過去の測定結果も見ることができます。
 また、県民の皆さんが開く会合などに出向いて県政について説明する「みやぎ出前講座」において、放射線・放射能に関するメニューがありますので、お気軽にお問い合わせください。
 その他、県では各種リーフレットなどを取りそろえておりますので、詳しい内容をお知りになりたい方はご相談ください。

放射能情報サイトみやぎ

掲載内容

  • 市町村ごとの放射線・放射能の測定結果
  • 水道水・農林水産物などの放射性物質測定結果
  • 放射線・放射能に関するQ&A など

県原子力安全対策課「放射線・放射能に関する相談窓口」

Tel 022(211)3323
Fax 022(211)2659正 Fax 022(211)2695

Fax番号の記載に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

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