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意見書 平成28年2月定例会

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年3月15日更新

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環太平洋パートナーシップ(TPP)協定に関する意見書

 環太平洋パートナーシップ(以下「TPP」という。)協定交渉は、平成27年10月5日、米国アトランタで開催された閣僚会合において大筋合意に至り、平成28年2月4日には、ニュージーランドのオークランドにおいて、参加12カ国により協定文書への署名が行われた。
 しかし、合意した内容について十分な情報開示がされているとは言えないことから、平成25年4月の衆参両院の農林水産委員会における「環太平洋パートナーシップ(TPP)協定交渉参加に関する決議」が遵守されているかどうかを含め、我が国の国益がどのように守られているのか、また、どの分野にどのような影響があるのかなど、TPPに関する国民の理解は十分に得られていない。
 国は、平成27年11月25日に、TPPの効果を真に我が国の経済再生、地方創生に直結させるために必要な政策及びTPPの影響に関する国民の不安を払拭する政策の目標を明らかにするための「総合的なTPP関連政策大綱」を発表したが、特に本県の基幹産業である農林水産業関係者からは、TPPの影響に関する懸念や将来の経営に対する不安の声が上がっている。
 よって、国においては、TPP協定に関する次の事項について、特段の措置を講ずるよう強く要望する。

  1. TPP協定の内容について、これまで以上に丁寧な情報提供を行うこと。
  2. TPP協定の内容が衆参両院の農林水産委員会の決議を遵守しているかどうかについて、国会において十分な検証及び審議を行い、TPP協定批准の可否について慎重に判断すること。
  3. TPP協定が農業を初めとするさまざまな分野に与える影響等について十分精査し、産業振興施策の充実等国民生活に不安を与えない希望の持てる対策を確立すること。

 右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

  平成28年3月15日

宮城県議会議長 安部 孝

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
外務大臣 あて
農林水産大臣
経済産業大臣
内閣府特命担当大臣(経済財政政策)
地方創生担当大臣

医療等に係る消費税問題の抜本的解決を求める意見書

 公的医療保険制度が適用される医療(社会保険診療)は消費税が課税されない非課税取引であることから、医療機関等は、仕入れに対して支払った消費税を控除することができず、そのまま負担する形となっているが、これまでは診療報酬において、その消費税に相当する額が上乗せされる仕組みとなっている。
 しかし、この仕組みは、医療機関等が実際に支払う消費税額に対し、消費税相当額分の補填が不十分であることや、個々の医療機関等の仕入構成の違いに対応できないという欠陥を抱えていることから、実態として、医療機関等の経営を圧迫しており、とりわけ多額の設備投資などをしている医療機関等の負担が深刻となっている。また、非課税といいながら、診療報酬に上乗せされる仕組みであることから、患者や国民は実質的に消費税分を目に見えない形で負担しているという問題もある。
 このような消費税の負担がある中で、医療機関等の自助努力により、地域医療提供体制が辛うじて維持されているのが実態であり、これは、地域医療の最後のとりでとされる自治体病院も例外ではなく、このような消費税の負担による病院経営の深刻な影響が地方財政を圧迫する要因ともなっている。本来、社会保障の充実等を目的とする消費税の引き上げが、むしろ結果的に地域医療体制の崩壊をもたらすことになりかねない。
 また、平成28年度税制改正大綱においても、検討課題として、「医療に係る消費税等の税制のあり方」について記載されていることから、確実に検討し、結論を得る必要がある。
 この問題を解決するには、社会保険診療報酬等に対する消費税の非課税制度及び医療保険等における補填の仕組みを仕入税額の控除又は還付が可能な制度に改め、その際患者負担を増やさない制度に改善する必要がある。
 よって、国においては、国民と医療機関等に不合理な負担を生じさせている医療等に係る消費税問題について抜本的に解決するよう強く要望する。

 右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成28年3月15日

宮城県議会議長 安部 孝

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 あて
財務大臣
厚生労働大臣

寡婦控除の適用対象を未婚の母子世帯まで拡大することを求める意見書

 所得税法上の寡婦控除制度は、配偶者と死別又は離婚した後、再度婚姻していない女性で、子どもを養育しているひとり親等に対し、一定の所得控除を適用する税制優遇制度である。一度でも婚姻歴があれば、その後未婚で子どもを生んでも、寡婦控除が適用されるが、さまざまな事情により、当初から未婚のまま子どもを産み育てている母子世帯は適用されていない。
 そのため、未婚の母子世帯は、寡婦控除が適用される母子世帯と同収入であっても、課税される所得金額が高くなるため、その分所得税が高くなる。また、所得金額は、保育料や公営住宅の家賃等の算定の基準とされているため、未婚の母子世帯は、さらに大きな不利益を被ることとなり、他の母子世帯との経済的な格差は拡大している。
 日本弁護士連合会は、この件について、未婚の母親たちからの人権救済の申し立てを受け、「「非婚の母」に寡婦控除を適用しないこと」は「「非婚の母」を合理的な理由もなく差別するものであり憲法14条等に違反する」として、国と申立人の母子が居住する自治体に対して、経済的苦境を救済するよう要望書を出しているが、いまだ、法改正による根本的な解決は図られていない。
 一方で、父母の婚姻関係の有無により子どもの相続分に差をつけていた民法の規定については、法の下の平等を定めた憲法に違反するとの最高裁判所の判断を受け、嫡出子と嫡出でない子の相続分を同等とする改正が行われていることから、寡婦控除の制度についても、同様に法律改正を行い、差別を解消するべきである。
 非正規雇用者を初めとして低所得者層が多い母子世帯において、婚姻歴の有無により寡婦控除の対象を分けることは問題であり、母子の人権を守る観点からも、早急に改善すべきである。
 よって、国においては、寡婦控除制度における不公平をなくすため、寡婦控除の適用対象を未婚の母子世帯まで拡大する法律改正を早期に実現するよう強く要望する。

 右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成28年3月15日

宮城県議会議長 安部 孝

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 あて
財務大臣
厚生労働大臣

児童虐待防止対策の抜本強化を求める意見書

 本年1月の埼玉県狭山市における3歳女児の死亡事件や、東京都大田区での3歳男児の死亡事件など、児童虐待により幼い命が奪われる深刻な事態が続いている。
 このような児童虐待の背景には、家庭や地域における養育力の低下に加え、子育ての孤立化や子育てに対する不安や負担感の増大等により、児童虐待の相談対応件数は増加の一途をたどるとともに、複雑かつ困難なケースも増加している。
 こうした現状に鑑み、国は昨年12月、すべての子どもの安心と希望の実現に向け、政府全体として関係省庁が連携して、効果的なひとり親家庭・多子世帯等の自立支援策及び児童虐待防止対策を講ずるための「すべての子どもの安心と希望の実現プロジェクト」において、子育て世代包括支援センターの全国展開や母子保健事業の連携強化、児童相談所全国共通ダイヤル「189」のさらなる周知、児童相談所体制強化プラン(仮称)、里親委託等の家庭的擁護の推進、退所児童等のアフターケアなどを内容とする「児童虐待防止対策強化プロジェクト」を策定した。
 よって、国においては、児童虐待防止対策強化プロジェクトで策定された施策の方向性を踏まえ、児童虐待発生予防から発生時の迅速かつ的確な対応、自立支援に至るまでの一連の対策強化のため、次の事項について速やかに実施するよう強く要望する。

  1. すべての子どもの安心と希望の実現プロジェクトを実現するために、早期に児童福祉法等改正案を国会に提出すること。
  2. すべての自治体でホームスタート(家庭訪問型子育て支援)事業を実施できるように支援すること。
  3. 妊産婦や乳幼児等への健診・保健指導等を行う母子保健事業の実施が、児童虐待の発生予防や早期発見に資するものであることを、法律で明確化すること。
  4. 通報に対し、緊急性の判断や関係機関との連携を的確に行える体制整備にも努めること。特に、警察と児童相談所においては、虐待の通報を受けた場合、虐待の有無にかかわらず、情報共有を図るとともに、一時保護等において警察と児童相談所が共同対応する仕組みを全国で構築すること。
  5. 児童相談所において、児童福祉司、児童心理司、保健師等を初めとした職員配置の充実、子どもの権利を擁護する観点等から弁護士の活用等を積極的に図ること。
  6. 里親や養子縁組を推進し、家庭的養護のもとで子どもたちが安心して養育される環境を整えるとともに、施設退所後や里親委託解除後の児童等に対し、きめ細かなアフターケア事業を全国で実施すること。

 右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成28年3月15日

宮城県議会議長 安部 孝

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣 あて
法務大臣
文部科学大臣
厚生労働大臣
国家公安委員会委員長

主権者教育の確立と投票機会の拡充を求める意見書

 公職選挙法が改正され、選挙権年齢が18歳以上に引き下げられた。これは、昭和20年に選挙権年齢が20歳以上の男女とされて以来、70年ぶりの大改革である。18歳選挙権の実現は、若年層の社会参加、政治参加を推進させ、民主主義をさらに発展させるためにも、大いに期待されるものであることから、国や地域、社会における現実の課題や争点について自ら考え、判断し、行動する自立した市民としての能力を育てるための主権者教育を、初等中等教育段階から確立することが必要である。
 しかしながら、近年、国政選挙、地方選挙とも投票率の低下が問題となっており、特に、若年層の投票率は、いずれの選挙においても他の世代に比べて低く、その差は拡大してきている。
 そのため、18歳選挙権を契機として、総務省と文部科学省は、学校現場における政治や選挙権等に関する学習内容の充実を図るとして、副教材を作成し配布しているが、そのような取り組みに加えて、教育現場が安心して主体的、積極的に主権者教育を進めることができるような仕組みづくりが求められている。
 また、投票率を向上させるためには、高校・大学等や大規模小売店舗などでの期日前投票所の増設や投票時間の弾力化等により、特に若年層の投票機会を拡充することが必要である。
 よって、国においては、主権者教育の確立と投票機会の拡充を推進するため、次の事項を実現するよう強く要望する。

  1. 政治的中立性の確保を徹底した上で、主体的、積極的に主権者教育を進めることができるような仕組みづくりを行うこと。
  2. 投票機会を拡充するため、高校・大学等や大規模小売店舗などでの期日前投票所の増設や投票時間の弾力化等を検討すること。

 右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成28年3月15日

宮城県議会議長 安部 孝

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 あて
総務大臣
文部科学大臣

奨学金制度の拡充等を求める意見書

 近年、家庭における教育費の負担については、さらなる軽減が求められている。
 公的な奨学金制度の中心である独立行政法人日本学生支援機構による奨学金は、貸与型の奨学金であり、無利息の第一種奨学金と年3%を上限とする利息つきの第二種奨学金があるが、第二種奨学金の割合は貸与金額ベースで7割超となっている。大学等の学費は高騰しており、すでに大学生の5割超、大学院生の6割超が何らかの奨学金の貸与を受けなくては、学業を続けられないのが実態である一方で、学生の就職難や非正規労働の増加等から、卒業後も奨学金の返還に窮する若者が急増している。同機構は、返還が難しい場合の救済として、返還期限猶予や減額返還等の制度を設けているが、適用は限定的である。
 よって、国においては、学習意欲と能力ある若者が家庭の経済状況にかかわらず進学し、安心して学業に専念できる環境をつくるため、次の事項を実現するよう強く要望する。

  1. 「高校生等奨学給付金事業」についてはさらなる制度の拡充を行うこと。また、大学生等を対象とした給付制度についても、あわせて検討すること。
  2. 無利子奨学金を充実させ、延滞の場合に加算される利息については、さらに引き下げること。
  3. 貸与型奨学金に係る返還期限猶予、返還免除、減額返還制度の拡充と周知を図り、柔軟に適用させること。

 右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成28年3月15日

宮城県議会議長 安部 孝

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 あて
財務大臣
総務大臣
文部科学大臣

北朝鮮による日本人拉致問題の完全解決のために、法の趣旨の徹底等を求める意見書

 北朝鮮による核実験と弾道ミサイルの発射が強行された。
 これらの度重なる暴挙は、北東アジア地域と国際社会の平和と安全を著しく損なう挑発行為であり、先に本県議会では、北朝鮮に対し断固たる措置をとるよう政府に強く求める決議を可決したところである。
 政府は、平成28年2月10日、北朝鮮に対する新たな制裁措置として、北朝鮮籍者の入国の原則禁止や、全ての北朝鮮籍船舶の入港禁止、資産凍結の対象の拡大などの我が国独自の制裁措置を決定したが、北朝鮮は、ストックホルム合意に基づく日本人拉致被害者及び特定失踪者らに関する調査報告をこれまで全く行ってこなかっただけでなく、今回、全面的な再調査の中止と特別調査委員会の解体までも表明した。
 今こそ国は、毅然とした態度であらゆる方策を講じて拉致被害者全員の帰国を実現させなければならない。
 そのためには「北朝鮮当局によって拉致された被害者等の支援に関する法律」及び「拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律」によって、国及び地方が一体となり問題解決に取り組んでいる姿勢を一層強化すべきである。
 よって、国においては、北朝鮮に対し対話と圧力の原則を堅持しつつ、関係各国との緊密な連携及び国連を中心とする多国間の協議等を踏まえ、さらなる強い制裁を含むあらゆる手段を講ずるとともに、拉致被害者らの救出を目的とする日本人拉致問題の完全解決のために、次の事項について強く要望する。

  1. 法の趣旨をこれまで以上に徹底し、趣旨に基づいた対応を行うこと。
  2. 国際社会とのさらなる連携強化に向け、最大限努力すること。

 右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成28年3月15日

宮城県議会議長 安部 孝

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 あて
外務大臣
拉致問題担当大臣

外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律の制定を求める意見書

 外国人技能実習制度は、技能、技術又は知識の発展途上国等への移転を図り、その経済発展を担う「人づくり」に協力することを目的として実施されるものである。
 本県では、本制度が開始された平成5年以降、本制度を活用し、多くの実習生を受け入れてきており、平成27年3月には構造改革特区にも認定され、現在も実習生の受け入れを行っている。
 こうした中、賃金等の不払いなど、ひとたび制度の趣旨から逸脱した重大な不正行為が発生すると、実習生の保護が損なわれ、技能実習制度の根幹を揺るがす問題になりかねない。
 国は、「技能実習制度の見直しに関する法務省・厚生労働省合同有識者懇談会」から制度の抜本的な見直しに関する報告を受け、監理団体を許可制、技能実習計画を認定制にするなど実習体制の整備や優良な監理団体等への実習期間の延長又は再実習、対象職種の拡大などを盛り込んだ「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律」案を平成27年3月6日に国会に提出した。しかし、衆議院においては、平成28年1月になってようやく法務委員会で審議され始めたところである。
 よって、国においては、今後も外国人技能実習制度が安定的かつ持続的に実施することができるように「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律」を制定するよう強く要望する。

 右、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成28年3月15日

宮城県議会議長 安部 孝

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
法務大臣 あて
厚生労働大臣
農林水産大臣