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宮城県知事臨時記者会見(平成30年2月6日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年2月8日更新

知事臨時記者会見

  • 平成30年度当初予算案の概要および「新・みやぎ財政運営戦略」について

 

■村井知事

 平成30年度当初予算案については2月15日に招集いたします県議会に提案いたしますが、その概要についてご説明申し上げます。
 まず、1ページの「予算編成の基本的考え方」についてであります。東日本大震災から7年を迎えようとする我が県では、これまでの復旧・復興に向けた県民一丸となった取り組みにより、復興まちづくりなどにその成果が表れているほか、仙台空港民営化をはじめとする「創造的な復興」に向けた施策も着実に展開してまいりました。一方、「震災復興計画」の期間は残り3年となり、復旧・復興の総仕上げに向けたさらなる加速化とともに、遅れが見られる分野への重点的な支援や復興の進展に伴い生じる新たな課題へのきめ細かな対応にも、総力を挙げて取り組んでいく必要がございます。このような状況の下、「震災復興計画」の「発展期」初年度となる平成30年度当初予算は、引き続き被災者の生活再建や地域経済の再生など復旧・復興に最優先で取り組むとともに、次代を担う子どもたちへの支援や交流人口の拡大、医療・介護などの福祉の充実をはじめとした県政課題を解決するための施策について、積極的、重点的に予算化いたしました。あわせて、財政の健全化と持続可能な財政運営の実現および復興の総仕上げと復興後を見据えた課題解決のための予算重点配分の実現を目標とする「新・みやぎ財政運営戦略」を策定し、歳入歳出両面にわたる対策を計画的に実施してまいります。
 予算案の概要といたしましては、一般会計の震災対応分として2,894億円を計上し、「震災復興計画」に掲げる主要施策の推進に必要な額を確保いたしました。また、通常分は徹底的な見直しを行い、必要性や優先度の観点から予算の重点配分を図った結果、8,313億円を計上しております。
 これらの結果、来年度の一般会計当初予算は1兆1,206億円となり、当初予算としては、平成24年度を最高に年々減少し、震災後としては最小規模の予算となりました。また、平成22年度以降の震災対応予算の累計は総会計で6兆90億円となっております。
 2ページをお開きください。次に、当初予算案の「主な事業」についてご説明申し上げます。資料は「平成30年度政策財政運営の基本方針」に掲げた「政策推進の基本方向」に沿って記載しております。私からは新規事業や拡充事業を中心にご説明いたします。
 始めに、「1震災復興の総仕上げ」についてであります。「1被災者の生活再建と生活環境の確保」につきましては、住まいの復興が進む中、被災者住宅確保等支援費を計上し、応急仮設住宅に入居されている方々の民間賃貸住宅への円滑な転居を支援するほか、みやぎ県外避難者支援費では支援員の配置による帰郷に向けたサポートなどを行ってまいります。また、被災された方々の生活再建を支援するNPO等への支援を行うため、みやぎ地域復興支援費を計上するほか、被災地域交流拠点施設整備支援費により住民交流の拠点づくりを進めるとともに、地域コミュニティ再生支援費では住民主体の地域コミュニティ再生活動を支援してまいります。
 東北における水素社会先駆けの地に向けた取り組みでは、水素エネルギー利活用推進費により燃料電池自動車のさらなる普及を目指すほか、楽天生命パーク(宮城)に設置する再エネ水素活用設備を通じて水素エネルギーについての理解を促進してまいります。
 「2保健・医療・福祉提供体制の回復」につきましては、被災した亘理町や女川町の保健センター再建などを進めるため医療施設復興支援費を計上するほか、新設医学部修学資金制度構築支援費では、東北医科薬科大学医学生の修学資金制度の原資に引き続き出資し、県内の地域医療を支える人材育成を支援してまいります。
 3ページをご覧ください。東日本大震災みやぎこども育英基金助成費については、引き続き震災による孤児・遺児に対する支援や学校のいじめ・不登校対策などに活用することとしており、全国の皆さまからの寄付を子どもたちの未来のために役立ててまいります。また、子ども・若者支援体制強化費では、石巻圏域に新たに子ども・若者総合相談センターを設置し、相談事例に関係機関が連携して対応する体制を構築するほか、心のケアセンター運営支援費を計上し、被災された方々の心のケアに継続して取り組んでまいります。
 「3『富県宮城の実現』に向けた経済基盤の再構築」につきましては、いわゆるグループ補助金であります中小企業等復旧・復興支援費により、被災事業者の事業再開や商店街施設等の復旧を支援するほか、創業加速化支援費を計上し、新たに創業する方や新分野進出を目指す第二創業者を後押ししてまいります。
 観光分野では、通年観光キャンペーン推進費によりアイドルグループとタイアップしたキャンペーンを展開するとともに、宮城オルレ推進費を計上し、韓国等からの誘客拡大を目指すなど、我が県を訪れる観光客の増加に取り組んでまいります。また、二次交通利用促進費により仙台空港から観光地への直行バスの利用を促進するなど、インバウンド拡大の取り組みを進めます。さらに、4ページをお開きいただき、航空需要拡大に向けパスポート取得キャンペーンなどを行う仙台空港地域連携・活性化推進費を計上しております。
 「4農林水産業の早期復興」につきましては、復旧関連では、農地等災害復旧費を計上し、引き続き農地などの復旧を進めるほか、林業分野では、国庫補助を受けて実施する治山施設災害復旧費に加え、県の単独事業である三陸リアスの森保全対策費により、三陸沿岸部海岸線山腹の復旧保全を行ってまいります。また、対象を漁業就業者にも拡大した水産業人材確保支援費により宿舎整備への助成などを実施し、水産業の人材確保を支援してまいります。
 5ページをご覧ください。農林水産業の販路開拓等につきましては、食産業ステージアッププロジェクト推進費により震災で失われた販路の開拓に向けた新商品開発支援などを行うほか、JR東日本からの企業版ふるさと納税により実施するみやぎマリアージュプロジェクト推進費を計上し、ワインと県産農林水産物のマッチングによる加工品開発などを推進いたします。
 「5公共土木施設の早期復旧」につきましては、高規格幹線道路整備費やみやぎ県北高速幹線道路整備費、復興関連道路整備費、河川等災害復旧費をそれぞれ計上し、県内の道路交通基盤や公共土木施設の復旧・復興を一層加速するとともに、6ページをお開きいただき、松島海岸駅整備支援費によりJR仙石線松島海岸駅のバリアフリー化を支援してまいります。
 「6安心して学べる教育環境の確保」につきましては、みやぎ子どもの心のケアハウス運営支援費の対象に七つの市町を追加し、20の市町で実施の予定としているほか、緊急スクールカウンセラー等派遣費を引き続き計上し、被災等により心の問題を抱える子どもたちへの支援を続けてまいります。また、小中学校学力向上推進費を計上し、被災児童生徒に対する放課後や週末等の学習支援により学力向上を推進してまいります。
 「7防災機能・治安体制の回復」につきましては、広域防災拠点整備費では宮城野原地区での整備に向けた調査や公共補償などを引き続き行うとともに、圏域防災拠点における活動用資機材の整備をさらに進めるため、圏域防災拠点資機材等整備費を計上しております。
 また、復旧・復興の取り組みの検証や伝承の在り方の検討、再生期の記録誌の作成などを行うため、東日本大震災記憶伝承・検証調査費を計上するほか、7ページに移りまして、市民レベルの防災体制強化に向け、復興人材育成費により宮城大学や学都仙台コンソーシアムが実施する人材育成を支援してまいります。
 次に、「2地域経済の更なる成長」についてであります。放射光施設誘致に向けたセミナーの開催などのため、放射光施設設置推進費を計上しています。また、地域商業の振興について地域の買い物機能強化支援費を計上し、新たな販売手法により地域の買い物機能強化に取り組む商店街などを支援してまいります。
 農林水産業関連では、大崎地域の世界農業遺産認定の記念事業として世界農業遺産誘客促進費を計上し、観光客の誘致を目指すほか、8ページをお開きいただき、本格デビューを迎える新ブランド米「だて正夢」の生産体制の整備等のため、新みやぎ米創出推進費を計上しております。また、平成32年の開催に向け、第40回全国豊かな海づくり大会推進費を新たに計上し、準備を進めてまいります。
 企業などの人手不足解消につきましては、UIJターン学生就職支援費により首都圏大学へのアプローチなどを強化する拠点を設置するほか、県内企業求人情報発信支援費を計上し、民間就職サイトでの県内企業の求人情報の発信を支援してまいります。また、人手不足企業と外国人留学生のマッチングのため合同説明会などを開催する外国人留学生マッチング推進費を計上いたします。
 水道用水供給、工業用水道、流域下水道の3事業を一体とした公共施設等運営権の設定に向けた準備のため、企業会計に上工下水一体官民連携運営構築費を計上しております。
 9ページをご覧ください。「3安心していきいきと暮らせる宮城の実現」についてであります。子育て関連では、就学前の子どもに対する医療費の助成を行う乳幼児医療助成費、保育所の整備や事業所内保育所創設への支援を行う待機児童解消推進費などを引き続き計上しております。また、保育補助者採用推進費により保育士の業務負担軽減等のための保育補助者の雇用を支援するとともに、認定こども園への移行経費に対する県独自の新たな補助金を認定こども園促進費に計上するなど、就学前の子育て支援の充実を図ります。さらに、地域子ども・子育て支援費により放課後児童クラブなどへの支援を行ってまいります。
 教育分野では、平成33年度までに県立学校全校にプロジェクターやタブレットを整備するため、新たに県立学校ICT機器整備推進費を計上するほか、みやぎグローバル人材育成費により、仙台二華高校における国際バカロレアの認定取得に向けた取り組みを進めてまいります。また、県立学校施設整備費により、水産高校や名取高校の改築を進めるほか、特別支援学校狭隘化対策費を計上し、分校設置のための改修を行います。
 10ページをお開きください。医療分野では、現場の救急隊員が病院への搬送情報を入力し共有するシステムを採用することで仙台医療圏の救急搬送の効率化を目指す救急医療情報システム機能強化費を新たに計上いたします。また、精神科救急医療システム整備費により精神医療センター等による24時間受け入れ体制を実現いたします。
 福祉分野では、がん患者等医療用ウィッグ購入を支援するアピアランス支援費を新規事業として計上しているほか、骨髄提供希望者登録推進費においてドナーとなる方への助成制度を新たに創設いたします。また、ロボット等介護機器導入促進費では引き続き介護施設へのロボット等の導入を支援してまいります。さらに、バリアフリーみやぎ推進費では、障害者の方などが商業施設等の駐車区画を優先的に利用できるよう利用証を発行するパーキングパーミット制度を導入するほか、障害者虐待防止・差別解消推進費においては、内部障害のある方などへの配慮を促すヘルプマークを作成・配布いたします。
 なお、来年度から県が国民健康保険の財政運営に責任主体として加わるため、国民健康保険事業費を特別会計として設置し、計1,944億円の歳入歳出予算を計上しております。
 このほか、ジュニア選手の強化を含むスポーツ選手の競技力向上のためスポーツ選手強化対策費を計上しているほか、多賀城創建1300年記念整備費を計上し、平成36年の公開に向けて特別史跡周辺の環境整備を進めてまいります。また、警察関係では、平成31年度からの供用開始に向け(仮称)若林警察署の建設を進めるほか、11ページに移りまして、築館警察署と若柳警察署を統合して建設する(仮称)栗原警察署の用地を取得いたします。
 次に、「4美しく安全なまちづくり」についてであります。みやぎ防災林パートナーシップ推進費では、シンポジウムや体験ツアーの開催などにより官民一体となった海岸防災林の管理体制を構築いたします。また、対策が急務となっているニホンジカやイノシシなどの鳥獣害防止対策については、鳥獣害防止対策費により市町村の取り組みの支援を強化しているほか、野生鳥獣保護管理対策費では県が実施する個体数調整の規模を大幅に拡充して計上しております。さらに、災害に強い川づくり緊急対策費では、河川の再度災害防止や堤防の安全度確保対策などに取り組むほか、土砂災害警戒区域等の指定の基礎調査を行うため砂防・急傾斜基礎調査費を計上しております。このほか、公共施設等長寿命化対策費では、引き続き公共土木施設や県庁舎などの公共施設等の総合的かつ計画的な管理を進めてまいります。
 以上、平成30年度当初予算の概要についてご説明いたしました。予算の詳細は後ほど総務部長から説明いたします。

 続きまして、「新・みやぎ財政運営戦略」についてご説明いたします。お手元にお配りしております概要版でご説明いたします。
 まず「1基本認識」ですが、県財政の硬直化が常態化しつつある中、地方一般財源総額の伸びが期待しにくい一方で、社会保障関係経費などのさらなる増加が見込まれるなど、県財政を取り巻く環境は依然として厳しい状況にあります。このような状況の中でも、復興の総仕上げと復興後を見据え、「宮城の将来ビジョン・震災復興・地方創生実施計画」に掲げる取り組みの着実な推進が求められます。これを支える財政運営は、持続可能であるのみならず、県政の諸課題解決や今後の県勢発展に向けた施策への重点的な財源配分が可能となるよう戦略性をもって取り組む必要があります。
 次に、「2目標と達成指標」ですが、まず目標につきましては、「財政の健全化と持続可能な財政運営の実現」および「復興の総仕上げと復興後を見据えた課題解決のための予算重点配分の実現」の二つを掲げております。達成指標につきましては、「実質公債費比率と将来負担比率」および「プライマリー・バランス」の2項目を設定し、戦略に掲げる取り組みを着実に実施することでこれらの指標の安定推移を実現してまいります。
 「3計画期間」につきましては、震災復興計画における発展期と同一の平成30年度から32年度までとしております。
 「4取組」につきましては、二つの目標達成に向けて歳入歳出両面にわたる各種の取り組みを着実に実施することにより、3年間で総額296億円の財源確保を目指すこととしております。
 次ページをご覧ください。「5中期的な財政見通し」は、平成30年度一般会計当初予算をベースに、現在の経済情勢や地方財政制度などを前提とした一定の仮定の下、平成32年度までの財政見通しを機械的に試算したもので、中期的な視点に立った財政運営を検討していくための参考とするものであります。試算の結果、各年度で財源不足が発生することから、財政調整関係基金を取り崩して収支均衡予算を編成することになりますが、消費増税を見込んでもなお平成32年度の財政調整関係基金残高見込みは約44億円と、枯渇が目前に迫る状況となります。さらに、国では、幼児教育の無償化などの財源として消費増税分を充てる方向性を示しているほか、地方の基金残高の増加に着目した地方交付税削減も議論されております。これらの状況によっては財源不足がさらに増大し、財政調整関係基金が枯渇する恐れもあります。
 このように県財政は依然として厳しい状況にあります。そのため、この試算結果を基礎に戦略に掲げた各種の取り組みを着実に実施することにより、健全な財政運営を堅持しながら、復興の総仕上げと今後の県勢発展のための確固たる基盤構築に努め、県民の皆さまが安心して暮らせる地域づくりを実現してまいりたいと考えております。
 以上、「新・みやぎ財政運営戦略」についてご説明させていただきました。以上でございます。

◆Q

 今回の新年度予算案は一言で何予算ですか。

■村井知事

 私が付けましたネーミングは「再生期から発展期へ ジャンプアップ予算」とさせていただきます。その心は文字のとおりでございまして、残り3年、復興の総仕上げの発展期がいよいよ来年度から始まります。その初年度でございまして、勢いを付けるためにジャンプアップ、思い切ってジャンプできるように予算を編成させていただきました。知事選挙で県民の皆さまにお約束した項目については、ほぼ全て網羅させていただいたつもりです。「Hey!Say!JUMP」と掛け合わせたということもお忘れなく。

◆Q

 今回、新規事業でやはり観光事業に対して配分額がかなり大きいかなという印象だが、この部分、意図しているところを伺う。

■村井知事

 理由は幾つかございます。一つは、思ったよりも沿岸部の観光客の戻りが思わしくない。沿岸部に観光客をいざなおうと思いますと、やはりどうしても仙台市を中心にお客さまを呼び込まなければならない。沿岸部だけの対策予算では対応できないだろうと思いまして、宮城県全体にお客さまを呼び込むためにかなり力を入れたということが一つ目です。
 それから、定住人口が減少傾向にございますので、ほかの地域と厳しい競争の中でお客さまを呼び込むためには、やはりそれ相応の予算が必要だというふうに判断いたしました。
 三つ目は、来年度は通年観光キャンペーンをやる予定としておりまして、ジャニーズの「Hey!Say!JUMP」を最大限有効に活用させていただこうと考えています。特に出演料等は求めないということで、そちらのほうにはお金はかからないのですけれども、いろいろな仕組みを考えたり、また、大変有名なアーティストばかりですので、そういった警備をするための警備費等もかなりかかるだろうということで予算を計上いたしました。
 これでも足りないのではないかと思っておりますけれども、まずはこれでやらせていただいて、どうしてもさらに必要だということであれば補正予算で対応してまいりたいと思います。やはり観光は極めて重要でございまして、海外からのインバウンドを増やす意味でも充実させていこうというふうな考えであります。

◆Q

 観光以外では特にどういう分野に力を入れたという、そういう点はあるか。

■村井知事

 今説明させていただいたことをもう一度読み返していただくと分かると思いますが、一つは観光振興、二つ目は心のケアなど子ども・若者への支援、三つ目は教育の充実、四つ目は、選挙中に県民の皆さまからいろいろお聞かせいただいた声、これに対する対応、例えば医療や福祉の問題であったり野生鳥獣の対策の問題、こういったことを配慮いたしました。

◆Q

 心のケアなどに力を入れた理由とは、どういうものか。

■村井知事

 この施策は平成32年度以降も継続してやっていかなければならない(課題です)。今まで言っているように、ハード整備からソフト整備にだんだん軸足を移していかなければなりません。今年度からそのような形で対応しておりますけれども、さらに来年度から一歩踏み込みたい、ジャンプアップしたいという意味を込めて予算化いたしました。

◆Q

 細かい事業について、県民会館の検討費で伺う。今、検討費の具体的な取り組み、中身と、あと有識者会議との関係性について伺う。

■村井知事

 県民会館の予算は、まずは需要予測をしようと考えております。先に仙台市が2千席のホールを前提に検討会をスタートいたしました。従って、宮城県内にどれぐらいの規模のホールが幾つ必要なのかということをプロの目でコンサルの方にまずはデータを出していただきたいと考えております。その上で、仙台市が2千席を造るということを前提に、宮城県としてどれぐらいのホールを造る必要があるのか、あるいは造る必要がないのかを考えたいと思います。その上で県の方針を定めて、それを有識者会議等に諮りたいと考えております。従って、需要予測が恐らく半年ぐらいはかかるだろうと思っていまして、この需要予測結果が出てからさらに内部で検討して、その上で有識者会議を立ち上げるということになろうかと思います。

◆Q

 そうすると、コンサルの調査が4月以降となると、秋から冬にかけてまで続くかと思うが、そうなると年内中の有識者会議の設置というのはいかがか。

■村井知事

 分からないです。まず、どこに発注するかも決めておりませんし、どれくらい時間がかかるか分かりません。半年ぐらいではないかと思っておりますが、もしかしたらもう少しかかるかもしれません。順を追って、慌てて(検討を進めて)県民の皆さまのお叱りを受けることがないように、今後は慎重に対応したいと思います。予算が議会で可決したならば、私は担当部署には、恣意的な考え方を持たないで、本当に客観的に公平に宮城県内にホールがどれくらい必要なのかということをしっかり調べてほしいという指示を出すつもりでおります。

◆Q

 みやぎ財政運営戦略についてだが、問題意識の部分で知事に伺いたいのは、この時期にこうした運営戦略を練ったことがどういう意味合いを持つのかというところと、ジャンプアップするためにこの運営戦略はどんな意味があるのかということを伺う。

■村井知事

 これは改定(版)です。ですから、前に作ったものが終わりを迎えるので新たに作ったということです。やはりある程度中期的な見通しを持って予算は組まなければなりませんので、何よりもわれわれが今一番考えなければならないのは、やはり現金です。これがなくなってしまうと、思い切って何かの事業に大なたを振るうか、あるいは県職員の給与をカットするしか、もう財源の生み出しようがありません。できる起債も限られておりますので、何でも借金でできるわけではないということです。また、赤字国債のようなものを発行することもわれわれは認められておりませんので、そういった意味では、やはり3年、4年、5年といった中期的な財政の見通しを持ちながら予算を組んでいく必要があるだろうと思います。
 恐らく今議会でも、何であれをやらなかったんだ、こうすればいいんじゃないかといろいろ提案を頂くと思います。そういった提案を頂くようなことについては、当然部内でいろいろ議論させていただいて、そしてかなりそぎ落として、取捨選択して、必要最低限これは必ずやらなければいけないだろうということを今回積み上げて皆さまに説明させていただくということでございます。

◆Q

 復興後を見据えるためにも割と抑制的なチャレンジが必要だということか。

■村井知事

 そうですね。決して何もかも抑制的ではなくて、先ほど言った観光なんかには思い切って予算をつけさせていただいておりますし、細かいところまで配慮したつもりであります。ただ、基金が枯渇する可能性が十分あるということ。特にここ数年はまだ公債費、借金の返済のピークが続いております。従って、やりたくてもなかなかあれもこれもできない事情であるということもご理解いただきたいと思います。公債費のピークが過ぎるとだいぶ楽になってくると思うんですが、まだまだ続きます。

◆Q

 関連してというか、平たく言ってだが、要するに復興の予算がこれから当てにできなくなってくるのでということで財布のひもを締め直すみたいな、そういう考えか。

■村井知事

 いえ、そんなことはないです。少なくとも3年間、国はしっかりと財源の手当てをすると言ってくれておりますので、それについては心配しておりません。ただ、当たり前ですけれども、復興事業がだんだん少なくなってきており、それは必要な予算しか確保しておりませんので、全体としては小さくなっているということです。従って、復興に関する予算については恐らく十分足りているだろうと思っております。
 ただし、県が持っております貯金、基金がだんだん減ってきているということ、退職手当債等を打たないと予算が組めないような状況になっているということです。退職手当債などは、将来、交付税の措置がされないんです。借金すればそのまま借金としてずっと残っていって、必ず将来返さなければならないものです。だから、同じように借金、起債をしても、交付税で国から手当てしてもらえるものもありますが、手当てしてもらえない、本来ならば借金しない方がいいものまで借金しないと予算を組めないような状況に、今なっているということです。そして、公債費のピークがまだ続いていることもありますので、そういった意味では、あれもこれもやりたいことはいっぱいあるんですけれども、取捨選択して必要最低限のこれだけはやらなきゃいけないことに限らざるを得ないということであります。これは議会中もそのような説明をさせていただきたいと思っています。当然、私も財政課にあれもやりたい、これもやりたいといろんなことを言って、財政課やそれぞれの部署に真剣に議論してもらい、その結果を持ってきてもらい、全体のバランスを見ながら削ったものもたくさんあるということです。

◆Q

 それに関連して、今年度末の基金の残高は190億、これが30年度末で50億。
 この極端な目減りはどういうことか。

■村井知事

 そういう形にしないと予算が組めなかったということです。従って、さらに不要不急の事業を見直したり予算をできるだけ使わない努力をして、また不用額等を生み出して、基金に戻せるように努力をしていかなければならない。

◆Q

 財政再生団体に転落する間際だったところから立て直してきてと胸を張られたが、今後またその危機感を持たれていくのか。

■村井知事

 そうです。まだまだ厳しい状況が続くと思います。何よりも、宮城県は復興需要があって景気が良かった。これがだんだん収まってくるということは、税収の伸びがそれほど期待できなくなってくるということです。それから、国も財政が非常に厳しくて地方交付税を十分に渡せないということで、とりあえず自治体に借金していてくれという臨時財政対策債で、借金をさせているような状況ですから、国の交付税がこれからどんどん増え続けることもそれほど期待はできないということです。しかも、支出面では社会保障費がこれからどんどん膨らんでいくということです。黙っていても、毎年数十億増えていくわけです。それに、いつ大きな災害があるか分からない、その備えもしなければいけないということですから、ずっと厳しい状況は続くだろうと思います。明るい見通しというのはあまりないです。ですから、事業はどの県でも取捨選択して相当厳しく見ていかなければならないだろうと思います。

◆Q

 知事がおっしゃったように大変厳しい財政のご認識に対して、ジャンプアップという今回のネーミングと少し乖離があるのではないかと思った。当初おっしゃった、子ども・若者、あるいは教育、あるいは医療・福祉に重点的に配分されたというふうにおっしゃったが、歳出別、款別の民生費に102億円減、衛生費で見ると92億円減、教育費で見ると42億円減、いずれにしても款別の目的別では大幅に減っている予算ということになるが、これは知事のご認識としてはこれでもジャンプアップ予算というふうに言えるものになっているのか。

(担当課)

 26ページのことだと思いますけれども、震災分を含めた款別での数値になっておりますので、減の大部分は震災分ということになります。

◆Q

 内訳を教えてもらえるか。

■村井知事

 震災分は当然相当減っていますから。ちょっと数字の見立てですけれども、かなり工夫はして作っていると思います。後で詳しく聞いてください。

◆Q

 何点かあるが、今回は観光に力を入れたということで、先ほど知事が沿岸部の観光客の戻りが悪いということで、そのあたり知事としてどういうふうに分析されているのか。

■村井知事

 やはり宿泊場所がないですね。今日も台湾の皆さんが南三陸にお越しです。修学旅行生じゃないかと思いますけれども、民泊を活用してお泊まりだと聞きました。まだまだ沿岸部は宿泊場所がございません。昔あった民宿などもなくなったままなので、そういったようなことが一番大きな原因じゃないかと思います。来ても、その日のうちには仙台あるいは石巻あたりまで戻ってこなければいけない。これは時間的な制約もありますので、お客さんが戻らない理由になっているのではないかと思います。

◆Q

 もう1点、教育に今回予算、バカロレアだったりとかICTだったり目新しいものが幾つか入っているが、知事として今回教育分野に力を入れたいというのはどういった問題意識のところから来ているのか。

■村井知事

 やはり長い目で復興後を見据えた場合は人材の育成が極めて重要です。この7年間は、とてもそっちの方にまで目を向ける余裕がなかった。しかし、これから一つずつ落ち着いてきて、立派な人材を育てていくところにも力を入れていきたいという選挙公約もございましたので、今回はそれを予算化させていただいたということです。もちろん、県立学校もこれから統廃合をまだまだ進めていかなければならないと思います。ただ、統廃合して小さくすればいいということではなくて、やはり、その分、別の方にも予算の手当てが必要だと考えております。

◆Q

 昨年度の予算だと福祉分野に非常に新規事業がたくさん入っていたと思っていて、今年、医療・福祉関係だと、どちらかというと救急医療だったりとか、そういう医療関係に重点というか置いたのかなというふうな印象を受けたが、そのあたり知事としてどのように考えているか。

■村井知事

 決して医療だけに力を入れたということではなくて、保健福祉分野にも相応の予算をつけたつもりではありますけれども、県民の皆さんの必要性を見て、医学部の新設関連の予算であったり精神医療センターの24時間化、こういったことにやはり財政が厳しくても予算をしっかり充てるべきだろうと考えました。

◆Q

 ちょっと細かい内容になって恐縮だが、蔵王山の噴火対策としては、昨年度はハード面中心に5億円ほどの予算だったと思うが、新年度は拡大というのはあるのか。

■村井知事

 特にないです。ハードはだいたい整備が終わっていますので、特に予算化というのはないです。

◆Q

 ここ数日の蔵王山の活性化している状況を踏まえて、新年度予算には間に合わなかったと思うが、今後補正などで対応というのも考えられるかと思うが、その点に関しては現状でどのような考えか。

■村井知事

 現時点においては、警戒区域内は入山規制をして、人が入っていないかをヘリで調査していますし、広報したり、あるいは立て看板を(設置)したりという対応をしておりますので、今のところはそういったことで、何らかの対応をするということはございません。今までと同じように対応できるのではないかと考えていますが、今後、さらに活動が活発になってきた、あるいは噴火したということがもし起これば、そのときにはためらうことなく予算を編成することになると思います。

◆Q

 財政が厳しいということと関連してくると思うが、新規事業の保育補助者採用という措置だが、これは保育士さん自体を増やすという政策ではなくて、なぜ補助者にされたのかという内容について伺う。

■村井知事

 保育士さんの負担を軽減するということは、結果として保育士さんを増やすことと同じような効果が得られると考えたということです。

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