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宮城県知事記者会見(平成28年1月25日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年1月25日更新

知事定例記者会見

 仙台空港民営化について

Q

 完全民営化が4月からだが、いよいよ2月から、空港のビルと空港貨物の業務について、新会社の東急グループのほうで運営が始まるということで、あらためて空港の民営化について知事の期待を伺う。

村井知事

 民営化の一番の目的は、国が管理しておりました滑走路や空ビル前の駐車場。また、われわれが出資して作りました第三セクターの民間会社、エアカーゴと空ビル、これを一体的に経営するということでございます。そういった意味では、民営化に向かって順調にステップアップしていると捉えていただいて結構かと思います。

 先月も現社長の伊藤(克彦)社長と会って、いろいろお話をさせていただきましたけれども、役員の辞表の取りまとめは全部終わったということで、空ビル側としてもエアカーゴ側としても、この流れに沿って民営化をしっかりと成功させなければならないという思いを強く持っているということでございます。非常に心強く感じました。一番大切なのは民営化した後に、旅客数とそして貨物量が具体的に増えていくということだと思いますので、そこに向けて県としてもお手伝いをしようと思います。岩井(卓也)社長とも、意見交換を定期的にさせていただこうと思っております。

Q

 定期的に岩井社長と意見交換したいという話だが、既に岩井社長はじめ東急グループの幹部と知事が直接会っていれば、例えば県から会社への要望や、会社から県への要望など、具体的にどういったやりとりがされているか教えてほしい。

村井知事

 岩井社長とはもう既に意見交換をいたしました。ただ、その内容につきましては表に出せるものはまだ何もございませんので、それぞれ調整をして、固まったものがありましたならば、その都度お話をさせていただこうと思います。

 私からはっきり申し上げましたのは、これは民間の事業でありますけれども、県としても強くコミットする必要があると考えておりますと。従って、遠慮なく何でもお申し付けいただきたい、やれることは何でもやると。逆にわれわれも、民間会社のことであったとしても、いろいろなアドバイスはさせていただきたいと。経営に口を挟むことはできませんけれども、アドバイスはさせていただきますので、その際にはしっかりと受け止めてほしいというお願いをしております。その上で個別具体的ないろいろな調整に入っておりますが、これは先ほど申し上げましたとおり、煮詰まった段階で1つずつお話をすることにしたいと思います。

宮城県へのTPP影響額試算について

Q

 先日、最大で年間78億円の生産が減るというような試算が出た。この件に関しての受け止めと、今後の対応について伺う。

村井知事

 まず、この78億円というのはTPP協定が発効されたならばすぐに出てくる影響額ではなくて、この合意内容がずっと進んでいって、最終年には結果的にこれぐらいの影響が出るだろうということであります。これについては、国が大まかな試算のやり方を示しまして、それをベースに県独自の試算をしたということでございます。従って、各県いろいろ試算をして(影響額を)出しておりますけれども、必ずしも統一した計算方法ではないということです。各県が出した試算を足し合わせると国が出た影響額とイコールになるかというと、決してそうではないということをまず頭に入れていただきたいと思います。言いたいことは、できるだけ正確に試算をいたしましたけれども、かなりアバウトであるという捉え方をしていただきたいということです。

 問題なのは、この78億円の影響額をどう受け止めているかということですが、これはやはり大きいと思います。今回は特に品目ごとに試算をいたしましたので、全ての農林水産業者というよりもその品目を扱っている方たちに影響が出てくることは間違いないというふうに思います。これについては、国の対応状況をしっかり見ながら県としても情報提供を早めにすると同時に、できるだけ速やかにしっかりとしたケアをしていかなければならないと思っております。

Q

 情報提供という話だが、具体的に予定していることはあるか。

村井知事

 既に、今回出しました試算結果につきましては、できるだけ細かく各団体のほうに資料をお送りしております。恐らく、見ただけではなかなか分からないと思いますので、今後は説明会等をするなり足を運ぶなりして、分かりやすく説明をしていきたいと思っております。

Q

 まだ日程等は決まっていないのか。

村井知事

 はい、まだそこまでは決まっておりません。まだ少し時間がございますし、国会の状況なども見ながらタイミングを計っていきたいと思います。

Q

 試算で米の生産額の減少がゼロとあった。国に当て込んでやっていると思うが、安い米が入ってくれば当然影響が出てくると思う。例えば、県として独自にもう少し詳細な調査をすることなどは考えているのか。

村井知事

 国が、入ってきて増えた分については全量買い取りをするということを国がはっきり申しておりますので、流通する米の量は現在と変わらないだろうということから、宮城県の場合は、TPPによる影響はゼロというふうに試算をしております。もちろんほかの国からいろいろな米が入ってくるということになりましたならば、多少の影響は間違いなく出ることはあると思いますが、幾らぐらいの価格になるのかということも全く見えません。今の日本で作っている米の安全性に対する国民の信頼度、こういったようなものがいかばかりなのかということもよく見ながら考えなければならないと思っております。もう少し様子を見るべきだろうというふうに考え、ゼロという試算結果でいいだろうと私は判断をいたしました。

Q

 今、影響については大きいという話だった。以前の会見などでも、間違いなく畜産農家や酪農農家、稲作農家に大きな影響が出るとか、水産業も価格面で厳しい部分が出てくるという話をしていたが、今回発表された紙を見ると、影響は限定的あるいは影響は少ないという言葉が非常に多用されている。知事の見解と担当部署で書いた文章は非常に差異があるように感じるが、その点どのように考えるか。

村井知事

 われわれといたしましては、そのペーパー(資料)で伝えたかったことは、まず品目がある程度限られていると。従って、農林水産業者、関わっている人たち全てに大きな影響があるわけでは決してなく、ある程度影響を受ける方たちは限定的であるということ。それから、78億円という金額は非常に大きな金額でございますけれども、農業、農産物だけで見て37億円、水産物だけで見て23億円ということでございますので、宮城県が扱っている農林水産業の総額からいたしますと、金額としてはある程度限られているということです。

 ただ、そうは言っても、では私がなぜ影響が大きいかと言ったかといいますと、品目がある程度限られておりますので、その品目を扱っておられます事業者、農家であったり漁業者であったりですね、そういった人たちはかなり影響が出ることは間違いないというふうに思います。そのため、大きく網をかけるようなサポートをするのも重要ですが、これからは個別具体的なものが見えてきておりますので、そういった大きな影響が出てくるようなところにやはりポイントを絞って支援策というものを考えていくべきだろうと、そういう意味で言いました。そのペーパーと私の言っていることは、それほど齟齬(そご)を来しているわけではないということであります。

Q

 結論としては(影響が)大きいというふうに知事としても考えるということか。

村井知事

 ある程度影響が大きい方たちが出てくるということですね。そして私の立場では、やはり全体では、全体の農家、全体の漁師、全体の林業関係者を見ると影響は限定的である。しかし、その中の限定的である人たちはかなりピンポイントに絞られますので、そういう人たちの影響は大きい。この(影響が)大きな人たちへのケアはしっかりとしていかなければいけない。そう捉えていただければと思います。

Q

 今回の試算は、さっきも言ったように国の数値をもとに、全国の中で宮城が占めるシェアなどを落とし込んだ形で出したものということで、それ以外に試算の方法もないということは十分理解できるが、今回担当課への取材で、下がる理由や背景について尋ねたところ、国の試算に数値を当てはめただけなので宮城県では分かりかねる、それは国のほうに問い合わせてくださいという話があった。先ほどの知事の話からいえば、そのような姿勢は多分ないとは思うが、県としてはあらためて、前に言っていたように、現場の意見を聞きながら、下がる理由も含めて県民に対してしっかりと説明していくということで間違いないか。

村井知事

 そうですね。当然、説明責任を果たさなければならないと思っています。ただ、われわれの思いだけでこれは発表できるわけではありませんで、やはりベースになる基礎的な資料というものが必要です。これはやはり国から頂かなければわれわれとしては伝えることもできませんので、うちの県職員が伝えたかったことはそういうことだろうというふうに思いますので、どうかご理解を頂きたいと思います。

水産業復興特区について

Q

 間もなく東日本大震災の発災から5年の節目を迎えるのに関連して、創造的復興について1点尋ねる。水産特区は全国的に見ても先進的な取り組みである一方、1件目の後、2件目、3件目となかなか出てこないのも事実である。あらためて、知事自身の水産特区への自己評価を伺う。

村井知事

 特区の効果が非常に出ていると思います。特区の一番の目玉は、民間が漁業権を持つということです。従って、漁協に一回一回お断りしないで自分たちで販売経路、販路を開拓できる。また、自分たちで自由に加工することができる。またあわせて、民間資本を投じやすい環境を作る。この三つが大きなポイントですけれども、それは全てうまくいっていると思います。仙台水産の資金力を使って、また、営業力を使って販路をいろいろ開拓し、その結果、桃浦(石巻市)のカキの付加価値が上がって非常に高い値段で取引ができるようになっております。また、採れたカキを瞬間冷凍したり、あるいは殻ガキのまま出したりと、いろいろな工夫を自分たちで自由にしているのを見まして、これは非常によかったと思っています。

 ただ、漁業権は5年間で、あと2年半以上ございます。従って、後に続くところは出るわけではなく、これはやはり5年間たってこの水産特区がうまくいったかどうかというのをしっかり検証しながら、また、国が今後この制度を残す意思があるのかどうかということも確認しながらよく検討しなければならないと思います。しかし、たった1カ所でありますけれども、長年の大きな固定的な概念、慣習を打ち破ったという意味では大きな一歩ではなかったかなと思います。

廃棄食品の横流し事件について

Q

 廃棄された冷凍カツの横流しが問題になっている。CoCo壱番屋から愛知県のダイコーという業者に行って、その後、岐阜県のみのりフーズという業者に横流しされて、それが全国各地のスーパーや弁当屋などで消費者に渡っている可能性がある。現在、ダイコーやみのりフーズに絡んだような商品の宮城県内での流通を県は確認しているのか、もしあれば教えてほしい。

村井知事

 現在、宮城県内で同様の事例は確認されておりません。1月18日付で環境省から県に通知がございました。産業廃棄物処理業者に対して、廃棄物処理法の遵守についてあらためて指導を徹底してほしいとのことであります。また、1月20日にも再度通知がございまして、動植物性残さを取り扱う産廃処分業者に対し重点的に立入検査を行ってほしいとのことでありました。そこで、近日中に排出事業者や産廃処分業者に対して、注意喚起をまず行いたいと思います。その上で、動植物性残さを取り扱う産廃処分業者については、定期的に立入検査を行っているところでありますが、今回の事案を受けてあらためて立入検査を行いまして処理状況を確認したいと考えてございます。

Q

 岩手県や秋田県では今日(1月25日)から立入調査をしているところもあるということだが、時期についてはいつぐらいに始める予定か。

村井知事

 明確にいつからということを申し上げられませんが、近日中にやりたいと考えております。宮城県内で動植物性残さを取り扱う産廃業者は27者ございます。その27者に対しましてなるべく早期に調査に入りまして、できれば年度内に終えるように進めていきたいと考えております。

Q

 今回の一連のこういった問題に対する知事の見解を伺う。

村井知事

 食の信頼性を損なう大変由々しき問題だと思います。今回この問題が発覚したのは、CoCo壱番屋の社員の方が実際スーパーに行って、自社の商品が置いてあるのを見て発覚したということでございまして、非常に根が深い問題であると思います。今朝も、幹部会でこの話題をいろいろ議論しましたけれども、事業者がこれを隠そうということで行動いたしますと、正直われわれがそれを見つける手だてはございません。今回のように誰かが気付くまでなかなか見つからないというのが実態でございます。従って、こういったようなことを今後起こさないようにするにはどうすればいいのかということを、われわれ一自治体だけではなくて国全体でよく考えていく必要があるのではないかと思います。あとは、もし摘発されたときの処罰ですね、やはりこういったようなものをかなり重いものにしないといけないのではないかと思います。本当にひどい事案だと思います。

Q

 知事にお願いだが、県が立入調査するときには、関心も高いようであり、報道への提供をお願いできたらと思う。

村井知事

 はい。それは大丈夫です。

 ただ、入っているところの業者名とかが出てしまうと何か悪いことをした業者のようになってしまうので、それだけは注意していただきたいと思います。これはただ検査です。

検定中教科書不正開示・謝礼提供問題について

Q

 教科書会社が検定中の教科書を実際に見せたり、現金などを提供し、採択に有利に働くようにしたのではないかという不適切な関係が12社ということで文部科学省の調査で明らかになった。県教委で関与するような事案があったのかどうか、また県として調査を独自に行うかどうか、知事の所見はいかがか。

村井知事

 検定中の教科書については第三者が見てはならないことになっているにもかかわらず、そういったようなものを見たことがある、まして謝礼をもらった方がいるというのは大変大きな問題だと思います。この問題は教科書制度とともに教員等の職務に疑念を生じさせるものでございまして、学校教育への信頼を揺るがすことにもつながりかねない大変重要な問題でございます。私が調査をするということではなく教育委員会ということになりますが、教育委員会におきましては、市町村教育委員会も含む関係機関等と緊密に連携をしていただきまして、適切に調査等をしてほしいと思っております。また、再発防止に向けて学校教育に関わる全教職員へ、法令遵守の再徹底を図っていただきたいと考えております。具体的にどうするのかということにつきましては、教育委員会のほうに確認をしていただきたいと思います。

Q

 不適切な事案が確認されているかどうかはいかがか。

村井知事

 今、私のところにはその情報はありません。それも教育委員会のほうに確認していただければと思います。

Q

 教育委員会の主導ということだが、一方で、総合教育会議の主宰者という立場からして何かこの問題にメスを入れるというような考えはあるか。

村井知事

 総合教育会議の中で教科書の選定については、私のらち外というところにありますので、これについて私から言及する気はございませんが、先ほど言ったように、間違った行為を堂々とするということはよろしくないというのは当たり前のことで、しかも教育に関することでございますから、しっかりと調査をした上で、もし、問題がある事案が発見されたならば適切にしかるべき処理をしていただきたいと思います。

女川原子力発電所5キロ圏内住民への安定ヨウ素剤の事前配布について

Q

 今年度(平成27年度)の当初予算に組まれている、原発から5キロ圏内の住民へ年度内に安定ヨウ素剤を配布することは難しい状況になっているようである。石巻市と女川町で、例えば、安定ヨウ素剤を事前に配布して間違って飲んだ場合の副作用の問題や、5キロ圏で線引きして、5キロ圏外内の住民に配るのか配らないのかといったことがあり、すぐに配れる状況にないということで、県や国に細かい基準をしっかり決めてほしいという話もある。避難計画も含めて地元自治体と県とで温度差があるように感じるが、この件についてはいかがか。

村井知事

 実際住民に近い市や町の担当の方がおっしゃることに合わせて、県としても対応していくべきだと思います。そのようにおっしゃっているのであれば、よく国と話し合った上で考えなければなりませんが、しかし、配布をするのは市町村の事業ということでもありますので、できない理由を国と県のほうに全てつなげていくというのはやや無理があるという気もいたします。できるだけ細かい基準を作ってほしいというご要望であれば、県のほうもそれを受け止めながらよく話し合いをしたいと思います。

県庁への不審者侵入について

Q

 (1月)23日(土曜日)明け方にかけての不審者の侵入の事件に関して詳細を聞きたい。

村井知事

 23日の午前3時過ぎに二十(歳)前後の方が県庁に入ってこられて、県庁職員の名前を名乗って鍵を受け取り県庁内に入ったと。そして1時間ぐらいして鍵を返してまた別の名前を書いて出ていったというところまでは分かっておりますが、その鍵を持っていった部屋の中には特に問題がなかったということでございますので、部屋の中に入ったかどうかということが分からない状況でございます。少なくとも(不審者が)建物に入ったのは事実でございますので、その点は警察の方にしっかりとお伝えをしております。しかし、残念ながら(部屋の)中に入ったかどうか分からないものですから、これ以降のことは何とも申し上げられないということです。ただし、鍵を第三者が持ったことは事実でございますので、早速その部屋の鍵を交換するように指示をいたしましたし、今後同じようなことが起こらないようにしっかりとした手順、手続をするよう、今朝指示したところでございます。

Q

 とりようによってはかなり重大な案件とも考えることができるが、知事の所感を伺う。

村井知事

 大きな事件にならなかったようですので胸をなでおろしておりますけれども、万が一、重大事件につながったならば、これは管理責任というものが当然出てくるかと思います。そういった意味では、今日(1月25日)、重大な案件と捉えるように幹部会で徹底いたしました。また同じような事案が発生しないように、今後は職員の身分をしっかりと確認した上で県庁内に入るように指示をしております。

南岸低気圧の影響について

Q

 先日(1月23日・24日)の南岸低気圧の影響で、特に気仙沼・本吉方面で養殖いかだが壊滅的な被害を受けている可能性が高いという話が出ている。県として何か支援、対応を予定していれば教えてほしい。

村井知事

 現在調査中ですが、私のところにどれくらいの被害があったかということはまだ上がってきておりません。大雪による雪の重さでハウスが被害を受けたということは今朝報告を受けましたけれども、養殖いかだについてはまだ報告を受けておりませんので、確認した上で被害が大きいようならば対策を考えたいと思います。

Q

 仮に考えられる対策、対応はどういったことか。

村井知事

 被害額によって全然違ってきますので、今の段階では具体的にこういう対策ということを申し上げることは難しいです。