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宮城県知事記者会見(平成26年1月6日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年1月7日更新

知事定例記者会見

「はたちの献血」キャンペーンについて
宮城県有体育施設のネーミングライツの募集について

記者会見の様子村井知事

 皆さん、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
 それでは、私から2点、皆さまに発表したいと思います。
 まず、一つは、「はたちの献血」キャンペーンについてでございます。
 このたび、成人の日を前に「はたちの献血」キャンペーンのキックオフイベントといたしまして、1月9日及び10日に献血バスを招き、県庁前で献血を行うことにいたしました。私も10日金曜日午後3時半に、400ミリリットルの献血を行います。私は53歳で、ちょっと年はいっていますが、私も率先して献血に臨みます。
 この時期は、時節柄体調を崩す方が多くなり、協力者が不足いたします。新たに成人式を迎える二十歳の若者を中心として、広く献血への協力を呼びかけるため、毎年この時期に「はたちの献血」キャンペーンを実施しているところであります。本県でも、ここしばらく若者の献血離れが続いております。この(グラフの)とおり年々若い方が減っているんですね。輸血を必要とする患者さんに、安定的に血液を供給するためにも、県として積極的に献血を推進してまいりたいと思います。この機会にぜひ献血の重要性を再認識していただきまして、献血にご協力をいただきたいと思います。
 この献血キャンペーンの標語は、「はたちのあなたに救える命」でございます。実は以前も献血(キャンペーンのPR)をやったことがあるのですが、マスコミの皆さんが来てくれると思ったら、急に別の大きなニュースが入ったものですから、みんなそっちに行ってしまいまして、本当にただ献血しただけで終わり、何のPRにもならなかったという忘れられない出来事がありますので、今回はぜひ(記者の)皆さんに来ていただきたいと思います。よろしくお願いします。

参考:若者(10代、20代)の献血者の割合 [PDFファイル/4.13MB]

 二つ目です。宮城県有の体育施設のネーミングライツ(命名権)の募集についてでございます。
 本日(6日)からグランディ・21の宮城スタジアムをはじめとした、宮城県が保有する七つの体育施設について、ネーミングライツを募集しますのでお知らせいたします。これらの施設の多くは、平成29年度に、宮城・福島・山形の南東北三県で開催されます、全国高校総合体育大会、(通称)インターハイの競技会場となっております。また、宮城スタジアムにつきましては、2020年東京オリンピックのサッカーの試合会場候補ともなっておりますことから、今回のネーミングライツを取得される企業にとりましては、大きな広告効果が得られると思います。募集金額は、宮城スタジアムが1年当たり500万円以上とし、その他は資料に記載のとおりであります。また、契約期間は平成26年4月1日から原則3年以上、申し込み期間は本日から2月7日までの1カ月間でありますが、申し込みがなかった施設につきましては継続して募集し、先着順により対象企業を定めることとしております。私もトップセールスをしてまいりたいと考えておりますが、各企業におかれましては、この機会にご検討いただき、ぜひ応募していただきたいと思います。
 なお、このネーミングライツによる収入は、インターハイに向けた施設改修など、県のスポーツ振興施策の充実強化に充てることを予定しております。

記者発表資料(宮城県有体育施設ネーミングライツ募集について) [PDFファイル/224KB]

 今回ネーミングライツを募集する理由は、施設改修などのスポーツ振興費の確保のためと捉えたほうがよいのか、「楽天Koboスタジアム宮城」等これまでの実績が上がってきたので拡大するという考えなのか。

村井知事

 従来から県有施設(において)、ネーミングライツをできるものについては、どの施設もなるべく求めていこうではないかということで取り組んでおりました。その一環として、今回新たに七つの施設を候補として挙げたということでございます。併せてタイミング的にいろいろな大きなイベントがちょうどある時期でありますので、募集しやすいだろうという環境が整っていると判断したということもあります。

 これは全て初めて募集する施設になるのか。

村井知事

 これは全部初めてです。まとめてやりました。さみだれ式にやるよりまとめてやったほうがインパクトがあり、大きく新聞(等)で取り扱っていただけるだろうと考えたということであります。

年頭の所感について

 東日本大震災からの復興について伺う。今年(平成26年)は(県震災復興計画では)「復旧期」から「再生期」への移行の年ということだが、知事の県政全体を踏まえた所感を伺う。

村井知事

 これは毎回同じことを言っておりますけれども、まずは被災者の皆さまの生活再建、そして雇用の確保、福島原発問題への対応、この三つの柱は最優先に取り組まなければならないと思っています。併せて、沿岸部だけが復興すればよいというものではありませんので、宮城県全体のバランスのとれた復興、発展も視野に入れていかなければならない時期に差しかかっていると思います。そういった意味で、次のステップとして、やはり「創造的な復興」に向けて、あらゆることに果敢にチャレンジしていく年になるだろうと思っています。去年(平成25年)は、水産業復興特区が非常にクローズアップされましたけれども、今年は医学部の新設であったり、仙台空港の民営化であったり、広域防災拠点の整備であったり、放射光施設の整備といったことが前面に出ていくのではないかと思います。また、指定廃棄物の処理場をどこに(建設)するのか、震災遺構をどのようにするのかといったことについても、県民の皆さんの関心が非常に高い分野でございますので、しっかりと宮城県としての方針を打ち出してまいりたいと思っております。

 今年のキーワードとなる言葉、単語等があれば伺いたい。

村井知事

記者会見の様子 今年の四文字熟語は「前進繕零(ぜんしんぜんれい)(全身全霊)」にいたしました。その心は、この「繕い」を「ゼロ(零)」にするように前に進んでいく(ということです)。つまり(東日本大震災で)宮城県は大きく被災し、少しずつ復興は前に進んでおります。この「繕い」を早く「ゼロ」にして、もとの状態にし、さらに前に進んでいくという年にしてまいりたいという思いをこめて、「前進繕零」という言葉にさせていただきました。

 「繕う」とおっしゃったが、例えばどういうものか。

村井知事

 例えば防潮堤、あるいは全て完了するわけではありませんけれども、被災者の皆さまの住宅といったいろいろな建築・建設といったものに関係するものを総じて「繕い」という表現にさせていただきました。

 そういうものを今年中になくして、「前進」というのはどういうことか。

村井知事

 なくせるように前進する(ということです)。

 いわゆる前進というのは、「創造的復興」のことを指しているのか。

村井知事

 そうですね、そういうことを含めて(です)。今日(6日)も幹部会、そして庁議をやりましたけれども、「思い切って前に進んでいく。そういう年にしていくので、皆さんバテずについてきてほしい」というふうに年頭の挨拶をいたしました。非常にハードな年になると思いますけれども、前を向いて一生懸命、県の先頭に立って頑張ってまいりたいと思います。

 いろいろ「創造的復興」はあると思うが、「前進」の今年中のめどというか、例えばこの点はここまでいきたいという目標があれば伺いたい。

村井知事

 この3月までに災害公営住宅の建設が約10%で、来年度(平成26年度)の末までにだいたい50%と言われております。これをやはり早く進めていくということが、被災者の皆さんから一番期待されている部分でありますので、こういった部分は少しでも前倒しできるように努力をしていきたいと思います。併せてインフラの整備です。できない理由はいろいろありますけれども、早く、「再生期」で前に進めるように、一日も早く工事を完了できるようにしていきたいと思います。

 「創造的復興」のスケジュール感みたいなものはあるか。

村井知事

 「創造的な復興」は施策によって時期は変わってくると思います。どれをとりましても相当調整が必要なものばかりでございますので、年の終わりになるものもあれば、早く前に進むものも出てくるだろうと思いますが、どれもこれもスピードを上げていくということが肝要であろうと思います。

 「繕い」を「ゼロ」にするというところだが、あまり意味が分からなかったので教えてもらいたい。

村井知事

 これ(「前進繕零」)は造語ですから、そんな難しく考えると寝られなくなると思います。
 「繕い」を「ゼロ」にするのを目標に、前に進んでいく(ということです)。

 その「繕い」の意味なのだが、例えば防潮堤とか住宅再建とかの隘路(あいろ(支障))とか、滞っている部分、課題などをなくして、よりスムーズにするという意味でいいのか。

村井知事

 そういうことです。(ただし、)必ずしもゼロにするというのではなく、ゼロにするように前に進んでいくということです。

 「創造的な復興」の関連で1点お伺いしたいのだが、さっき放射光施設について挙げられたが、これは松島(町)とか丸森(町)といった自治体のほうで先行していて、あまり県としては取り組んでいない印象があるが、これは具体的に今後どのように進めていくというお考えがあれば伺う。

村井知事

 先般、文(部)科(学)省に行っていろいろ調整してまいりました。4月から国の調査費がつきます。これは宮城県に造るための調査費ではありません。全国のどこにどういうものを造ればいいのかということを調査するための経費ということです。それに、宮城県としてエントリーをするための準備をしていこうと思っています。大学のためだけに造るのではなくて、やはり放射光施設というのは民間企業も活用する施設です。兵庫県にある「SPring-8(スプリングエイト)」が有名ですけれども、今技術が発達していますので、それのコンパクトなものになると思います。どういったようなニーズがあるのかということを県として取りまとめて、国に対してこういうスペックの施設が必要なのだということをぶつけていきたいと考えているということであります。

 既に一部の自治体が先行して動き出しているケースがあるが、いずれどこか1カ所になると思う。一本化の作業についてはどうお考えか。

村井知事

 これは私が決める問題ではありません。あくまでもまず「宮城県にこういうニーズがあるのだ」ということを国にお願いするのが私の仕事で、「宮城県内にそれならば造りましょう」というところまで、私の努力で頑張りたいと思います。その上で、どこに造るのかというのは、やはり専門家の方たちが決めるべき問題だと(思います)。(そして、)最終的には文科省が決める問題であると思っています。

 経済的効果については何か試算はしているか。

村井知事

 あるのですけれども、今手元に資料はないので、後で投げ込みます。建設費で300億円ぐらいとは言われておりますが、経済効果はあると思います。

記者発表資料 [PDFファイル/6.17MB]

 「繕零」はちょっとひねり過ぎて、わけ分からないかなと思うが。

村井知事

 「繕い」を「ゼロ」にするように頑張りますということです。

 「繕う」というのは、農地の復旧とか、壊れたものを直すようなものを、なるだけゼロにするという意味と捉えていいか。

村井知事

 それも、結構です。

 今年が始まるに当たって、一番の「繕う」対象のほころびというのは、災害公営住宅のスピード感についてか。

村井知事

 そうですね。災害公営住宅はゼロから作るので、「繕い」ではないのですが、家が壊れたわけですので、壊れた家を別に作り直すという意味で、「繕い」という字を当ててもいいのではないかと私は思っております。そういった意味では被災者の目線で考えると、やはり一日も早く終(つい)の住処(すみか)を作ってほしいということが、一番ニーズの高いものと思いますので、そこは県としてもできるだけのお手伝いをしてまいりたいと思います。もちろんこれは市町村の事業がメーンですけれども、県としてもマンパワーのお手伝い等いろいろありますので、できるだけのお手伝いをしてまいりたいと思います。

 「繕う」部分で防潮堤の話があった。どうやって住民合意を形成していくかという課題が残っている地域もあれば、無人島の調整の問題もあったかと思うが、その後の進ちょく状況はどうか。

村井知事

 (塩竈市内の)無人島(の防潮堤)については、今塩竈市さんのほうで所有者の方に営農を続ける意思があるかどうかという確認をしていただいております。営農を再開する予定があるということであれば、営農計画を出していただくということになろうかと思います。(営農を再開する予定が)なければ(防潮堤の整備を)やめるというのも一つの方法だと私は思います。

 その判断はどのくらいの時期までに示すべきものと考えるか。

村井知事

 なるべく早いほうがいいと思いますけれども。

 それはいつか。

村井知事

 分からないです。相手のあることですから、その期限は切れないですね。

 年度を超える場合もあるか。

村井知事

 分からないです。(今は)塩竈市さんの返事待ちということです。

 「前進繕零」について、いつごろから考え始めて、いつごろ決められたのか。

村井知事

 12月に入ってから考えて、12月27日に決めました。

 12月27日にどういう場で決めたのか。何がきっかけでこの言葉が出てきたのか。

村井知事

 秘書課の知恵も借りて、いろいろアイデアを出して、最後にこれだと私が決めました。

 「前進繕零」という言葉で、これまでも当然前進してきていると思うが、そろそろ東日本大震災から丸3年が近づいている中で、何が前進の障害になってきたと感じているか。お金やマンパワーの問題も当然あると思うが、一番知事が思い付く「これが障害だ」というものを教えていただきたい。また、そういう問題がある中で、これからどう取り組んでいきたいのか、お考えを伺う。

村井知事

 障害は、やはり資材不足とマンパワー不足です。それに尽きると思います。
 今後の取り組みですけれども、資材不足については、例えば石巻で言えば牡鹿とか雄勝という半島部の資材がなかなか滞っておりましたので、そういったところは生コンの仮設プラントができることによって、相当解消されると思います。資材不足はそのような形でしっかりとこの4月からスタートさせて、解消できるように努力をしていきたいと思います。
 自治体の職員のマンパワー不足については、まだ継続しておりますので、全国の知事さんだけではなくて、政令市の市長さんにも電話させていただきまして、ご協力をお願いしている状況でございます。工事関係者(の不足)については、残念ながらなかなか私どものほうで手を打つことはできませんが、少しでも人が集まれるような形の人件費を確保できるようにお手伝いをするとか、入札制度を改正していくといったようなことをしながら、人手不足も解消できるように引き続き努力してまいりたいと思っております。

 知事の著作で道州制の問題に触れていたが、権限の問題でやりにくさを感じているのか。

村井知事

 そうですね。今回は特別に国がいろいろな特例を作ってくれていますし、財源もほぼ100%国の財源で見てくれております。自治体の地元負担がなしでやってくれておりますので、そういった意味では今回の復興に関しては今のスキームで非常に助かっているという思いを持っています。仮に道州制になりましても、これだけ大きな災害になりますと、国が前面に出てこないと、復旧・復興はできないと思います。従って、仮に道州制になったとしても、大規模災害時には、国がやはり前面に出ていくべきだというのは私の持論でございますので、今回の震災復興と道州制というのは切り離すべきではないかなと(思います)。

指定廃棄物処理場について

 指定廃棄物処理場について、前回(平成25年11月11日)の市町村長会議のときに国から(候補地の提示は)早ければ去年(平成25年)末ということで来ていたが越年している。今後の開催スケジュールについて、何か国から来ていたら教えてほしい。

村井知事

 まだ来ておりません。でも、そんなに遅くない時期だろうと思います。

女川原子力発電所の安全審査について

 昨年12月27日に、東北電力女川原発の再稼働の前提となる安全審査を原子力規制委員会に申請した。これについて知事の受け止めと、(東北電力は)県と安全協定を結んでいるが、それに対する今後の対応を伺う。

村井知事

 27日に東北電力が、国の原子力規制庁のほうに安全審査申請を行ったということでございます。これは北海道、関西、四国、九州、東京、中国6社の原発に続いて、全国で16番目ということであります。これで東北もエントリーしたということになろうかと思います。相当時間をかけて規制庁のほうで審査をするということでございまして、専門的な見地からシビアな審査になるものと思っております。
 安全協定に基づく県としての取り組みについては、まずこの審査の結果を見てからということになろうかと思います。

 県は直接再稼働に関わることではなく、設備の増設といったことに了承していくということになると思うが、原発再稼働に向けた動きはどのように受け止めているか。

村井知事

 これは、まずは国がゴーサインを出さない限りは、県としてその可否について検討のしようがないと思っております。県職員の限られた労力、知見では、あれだけ大きなプラントの安全性というものを厳密に審査することは到底不可能でございますので、これはやはり専門家の方たちが、国が責任を持ってしっかり審査した上で、再稼働にふさわしい原発であるという結論が出た上で、地元(の県)として地元の市や町とよく協議をしながら、同意するかどうかということを協議していくことになろうかと思います。

 「市や町と協議しながら」という話だが、対象は女川町と石巻市という理解でよいか。

村井知事

 現時点ではそういうことです。

 避難計画だが、牡鹿半島の先端など、いざというとき逃げる道が厳しいのではないかと思うが、どのように考えているか。

村井知事

 個別の地域については、それぞれやはり市町の計画を見ながら、県としてお手伝いできること、国に支援を求めていくことをよく見極めていかなければならないと思っております。これはまずは石巻市のほうで、よくご検討をいただくべき問題だと思います。

 他県への避難先についてどこはどこに逃げるかという部分で、協定みたいな形で市が単独でやるのは無理だと亀山(紘 石巻)市長は言っていたが、県はどのように調整に入るのか。

村井知事

 他県に行く場合について、これも宮城県が何県のどこに行けということを調整するのは非常に難しいと思います。国がある程度の方針を示さないと、それぞれの県によって考え方、やり方がばらばらということがあってはならないと思いますので、もしそういう問題があるならば、石巻市さんと一緒に国に働きかけていくことが必要かと思います。他県のことについて宮城県が口を挟むことはできません。宮城県内のことならばある程度私のほうの責任でやれますが。

 福島原発事故があったとき、(福島県)双葉町が最初(福島県)川俣町へ避難し、それから埼玉県のほうに単独で避難したことがあったが、市町村が単独で独自に判断をして県外に避難するということについては、そもそもどういうふうにお考えか。

村井知事

 その辺の詳しい事情は私は分かりません。しかし、市町村長は自治体のトップでありまして、選挙で選ばれた方ですので、そちらの判断で他県に避難するということがあっても私はおかしくはないと思います。

 だいぶその後、地元で混乱を招いた状況もあったが、それも含めてか。

村井知事

 そうですね。県のほうにいろいろ相談があれば、県としては相談に乗ることはやぶさかではありませんけれども。

 再稼働の判断だが、それはあくまでも避難計画ができた後という理解でよろしいか。

村井知事

 再稼働の問題と、避難計画の問題というのは全然別に分けて考えなければいけない問題で、原発の再稼働は、原発が基本的にどういう災害があっても事故にはならないという国の判断のもとにスタートし、そして自治体に同意を求めるものであります。今おっしゃっているのはどの自治体のことか分かりませんけれども、避難計画を作らなければ認めてはならないというものではなく、そういうふうなことは全然成文化されておりませんので、そういったものは分けて考えるべきだと思います。

 ただ再稼働が始まれば避難する確率が高まる、要は有事が発生する可能性が高まるわけだが。

村井知事

 自治体は当然それに合わせて避難計画を作っているのではないのですか。

 今、作っている途中です。

村井知事

 作っているでしょう。できるでしょう。少なくとも国が認可するまで1年、それからまたいろいろやりますから、どう考えたって1年以上かかるわけですから。今の時点でその議論をしても仕方がないのではないかなと思いますけれども。

市町村長選挙の応援について

 今年は沿岸部も含めて市や町の市長選挙、町長選挙が多数あるが、現時点で応援要請があり、既に応援を決めているところがあるか。福島では現職が破れるケースもあるが、宮城は女川町長の交代以外は現職がずっととっている。復興の継続という意味で、知事の考えとして現職の継続が望ましいと考えるのか。その辺についてのお考えを伺う。

村井知事

 今のところ選挙の応援という形では利府の(鈴木勝雄)町長さんの総決起大会に呼ばれています。あとは選挙応援ということでは、特に今のところ予定はしておりません。それから、現職の継続が望ましいかどうかですけれども、これはやはり有権者の方が決めるべき問題であります。しかし私が見る限り、35人の市町村長さん方、非常に皆さんよく頑張っておられるなというふうに私は高く評価をしております。いろいろな事情で事業がうまくいっているところもあれば、うまくいってない部分もありますけれども、それぞれの市町村長さん、本当にみんな頑張っていると私は思っています。出馬をされるということであれば、私は現職を基本的には応援したいと思っています。応援要請があればですね。

防潮堤について

 防潮堤について2点お尋ねする。一つが、去年、年内合意を目標に出されて、取り組みもされてきた中で、特に気仙沼市中心部や鮪立地区など、まだ合意に至っていない地区がいくつもあると思う。その辺について今後県として、知事としてどう取り組まれていくのか。
 もう一つは、去年いろいろな報道で、防潮堤の高さについて、例えば岩手県では住民との調整の中で高さが引き下げられている例もあるようだ。合意が得られた地区もある中で、宮城県としては今後もL1という考え方を基本としていくのか。もしくは今後柔軟に対応していきたいという姿勢があるかどうか。

村井知事

 時間の制約はありますけれども、取り組み方についてはノーチェンジです。今までと同じように基本的に県の計画をお示しした上で、皆さんのご意見を聞いて、できるだけ合意に向けて努力をしていくというスタンスに変わりはありません。(防潮堤の)高さについてですが、これはやはりL1(数十年から百数十年に発生する事が想定される発生頻度の高い津波)を堅持していくべきだと思います。(昨)年末にどの番組か忘れましたが、テレビでやっていましたけれども、岩手県普代村で、防潮堤の高さを変えなかったがゆえに、当時の(和村幸得)村長さんが大変住民の反対があったにもかかわらず、堤防の高さを堅持したと、自分の意思を貫いた結果、今回死者がいなかったという報道がありました。当時は、多分普代村の村長はとんでもない人間だと、ものすごい悪評が流れたのではないかと思います。しかし、結果的に何十年かたって、その村長さんが命を救ったわけですね。住民の意思のとおり高さを変えることが、本当に県民のためになるのかどうか。私は決してそうではないと思います。頑固だと言われるかもしれませんけれども、県民の命を守る。今いる人たちのニーズに応えるだけではなく、50年後、100年後、私は生きていないと思いますけれども、そのときの県民の声を聞きながら判断をしていくというのが私に課せられた使命だと、私は思っています。あくまでもL1にこだわりながら、調整を進めていきたいと思います。

 年末までぎりぎり調整をするということで動いてきたと思うが、その成果はどうか。また、できていないところはどうしていくか。今後のスケジュール感も含めて詳しく教えてほしい。

村井知事

 特に気仙沼は一番被害が大きかった内湾地区が何とか合意に向けてと思って、(年末年始の)休暇に入った28日に職員が気仙沼に赴いて、協議会の方、また気仙沼の副市長以下に説明をさせていただきました。県の考え方をお示ししたということであります。ぎりぎりまで努力をしたことは間違いないわけです。それをもって、そういうことを言ってもいいだろうと思います。
 ただ、残念ながらまだ合意に至っておりません。やはり住んでいる人たちが多いので、影響力が一番大きいわけですから、まずは内湾地区の合意に向けて、今最優先でやろうという話はしております。それを片付けた上で、その他の人口密度の低い地域についても、できるだけ合意に至るように努力をしていきたいと思っています。

 同じように甚大な被害を受けた隣の岩手県では、住民との調整で高さを下げたという事例が実際あるが、岩手の対応については知事としてお考えはいかがか。

村井知事

 これはもうそれぞれの自治体の考え方ですので、それに対してコメントすることはできないと思います。ただ、下げたとよく言われるんですけれども、岩手県の沿岸部の防潮堤を見ていただきたいのです。もともとものすごい高さなのです。そのものすごい高さをさらに上げるのを若干抑えたということです。宮城県はもともとすごく低かったんですね。これは過去の先人が手を抜いていたわけではなくて、宮城県は今までそういう大きな津波が来てなかったのです。でも今回、東日本大震災では岩手県と宮城県の津波の高さがさほど変わらなかったということで、宮城県も岩手(県)並みに上げなければいけなくなったということです。
 従って、言葉だけで「堤防の高さを多少下げた」と言われても、もともと岩手県はものすごい高い防潮堤がありますので、それをぜひ見に行っていただきたいのです。大変高い防潮堤があって、それをさらに上げるのを若干抑えたという意味ですから、反対されている方も、岩手県の防潮堤を見て、宮城県のところに来てそうおっしゃっているのではなく、ただ「岩手県が下げた」、その言葉だけを捉えておっしゃっていますので、ぜひその点はマスコミの皆さんも岩手県に見に行った上で、客観的に判断をしていただければと思いますし、住民の方もそのようにしていただくと大変ありがたいと思います。必ずまた大きい津波が来ますから。

 防潮堤のランニングコストは誰が負担するのか。

村井知事

 これは管理者です。

 県が負担するのか。

村井知事

 県有の場合は県が持つことになると思います。もちろん国の補助金等も使うことになろうかと思います。

 耐用年数があると思うが、その後の補修等も含めて、全部管理者がやるということか。

村井知事

 そうです。責任を持つということです。

 その費用は見積もっているか。

村井知事

 今までの過去の経験則から、見積もることは当然可能だと思います。

 今のところは見積もっていないということか。

村井知事

 いいえ、担当では当然計算はしていると思います。今ここには資料は持ち合わせていませんが。

仙台空港の民営化について

 空港民営化のスケジュール感で、具体的な中心となる業者の選定みたいなものも始まっているようだが、今年のいつぐらいとか、改めてどんな会社が望ましいのか。

村井知事

 スケジュールについては、国のほうで一定の方向を出しておりまして、来年度に入りましたならば、事業者選定に向けてどんどん詰まっていくと思います。夏ごろには数社に絞られるのではないかと思います。ただ、これは国が決めることですので、私があまりいたずらにいつだということを言うことは控えたいと思います。
 具体的な事業者ですけれども、これはグローバルな展開をしていて、相当大きなネットワークを持っていて、なおかつ空港の民営化に対して事業実績があるといった企業が望ましいのではないかと思います。ただ、(形だけの)民間(運営)、看板の書きかえだけは勘弁してほしいと、繰り返し国にお願いしております。

 知事は、番組収録の中で、格安航空会社ピーチ・アビエーションの井上慎一社長とのやりとりで仙台空港の24時間営業についても意欲を示されていたが、あらためてその件について知事の考えを伺う。

村井知事

 仙台空港の民営化の成否というのは、二つポイントがあるのです。30年間で(年間旅客数)600万人(と、これまでのピーク時の)倍にすると言っていますけれども、そのためには二つポイントがあります。一つは、事業者が先ほど紹介したような非常にネットワークのある事業者でないとだめだということ。自分で営業をかけて、いろいろな航空会社に行って、着陸料を減免するというインセンティブ(動機付け)を与えながら引っ張ってくるくらいの力があるような企業でないとだめだということが一つです。二つ目は、仙台空港が最終的なデスティネーション(目的地)ではだめなのです。最終目的地ではだめで、仙台空港が一つの拠点になって、ハブ空港というとちょっとおこがましいのですけれども、ハブ化をすると(いうことです)。仙台空港にいろいろなところが集まって、そこからアジアのほうに、あるいは国内のいろいろなところに飛行機が飛んでいく(といった)中継基地的な役割を仙台空港が果たしていく。この二つが非常に重要だと思っています。
 そのためには、ピーチのような経営がうまくいっている会社が、仙台空港を拠点空港として使ってくれるということは非常に重要だと考えました。今、ピーチは関(西)空(港)を拠点空港にしていまして、ピーチの井上さんには、「1カ所で終わるんですか」という話を、番組の収録が始まる前に聞いたら、「いいえ、複数考えています」と(いうことでしたので)、「成田(国際空港)はやめたほうがいいのではないですか」と言いましたら、「成田は24時間でないから難しいでしょうね」という話であったということです。ならば「仙台空港の場合も同じく24時間が障害になっていますね」ということだったということですね。24時間ならば検討するというお話だったのですが、24時間にしたはいいけれども、どこも来なかったというと大変な人件費がかかってしまいますので、やはりまずはLCC(格安航空会社)といったような航空会社が仙台空港を拠点化として使うんだということを明確に意思表示してくれて、その前提で国のほうと調整を始めるのが、筋として正しいのではないかというお話をさせていただいたということであります。そういうふうになれば、24時間化に向けて、県としても応分の負担をしながら実現を目指していきたいと思います。

 現在進行形で、空港民営化の作業と切り離して24時間化を進めるのではなくて、まずは航空会社の意思ありきということか。

村井知事

 そうです。そうでないと、できないですね。

 仮に24時間だと、ピーチ1社だけでも全然足りないのではないかと思うが、例えば複数社の申し出を待つのか、それとも単独でも始めるのか。

村井知事

 まずは1社でも入ってくれたら非常にやりやすくなってまいります。ゼロだとできないですね、どう考えても。ただ、仙台空港はおかげさまで非常に実績が上がっていまして、搭乗率ナンバーワンだと言っていました。ですから、そういった数字を見ても、可能性はあるとお考えになったようですね。

 空港の24時間化に向けて、今、課題整理なんかをされていたりするのか。

村井知事

 していません。まずはそういう打診があってから、一気に動き出します。

 知事が意欲を見せているというところか。

村井知事

 そうです。まだその程度です。まだニュースになるような内容では全くありません。私の思いを伝えただけです。検討を始めたわけでもありません。まずは、空港の民営化を最優先ですね。

マンパワー不足について

 先ほどのマンパワー不足については、年度変わりの4月に向けて応援派遣職員の交代もあるかと思う。今のところ見通しとして、来年度必要な分の確保はできそうなのか。もし、仮にできない場合に、任期付職員の採用予定についてあらためて確認させてほしい。

村井知事

 正直に申し上げて、まだ200人以上職員不足なのです。県も市町村も含めて、それくらい不足しています。従って、来年度も十分足りるといったようなところまでは至っておりません。その分は任期付き職員で穴埋めせざるを得ないような状況になっているということです。この制度は、宮城県だけではなくて、実は兵庫県などでも任期付職員として採用し、それを宮城県のほうに送ってくれているわけです。こういったことをぜひ全国でやってほしいというお願いを知事会でもお願いさせていただいておりまして、足りないからできないではなくて、何とか足りるように努力をしていきたいと思っています。いろいろな各種努力はしております。

 今年度で、もうこれ以上応援はできませんという自治体、向こうから断られているという事例は。

村井知事

 はっきり断られているところはありません。やはり皆さん、事情はよくご承知です。私は電話をかけていますけれども、お願いする言い方は、「実は来年度以降が一番ピークを迎えるんです」と、「来年度、再来年度が事業のピークを迎えるので、これから本当に人手が足りない」と、「3年たってもうそろそろと皆さん思われていると思いますが、これからが重要ですので、ぜひ引き続きよろしくお願いします」というお願いをしているということであります。


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